コメディアンみたいにモノクロの画面を踊り回るフランシスと、彼女を見守る優しい大人たちの、なんだかしょっぱい毎日。
「口喧嘩」と「生活」を描かせたら、ノア・バームバックの右に出る監督はいないんじゃない>>続きを読む
生命の根源、宇宙の根源、赤の根源。純粋で絶対的な力を手に入れた少年は、コンプレックスを胸に抱いて暴走する。日本が産んだ幼稚なモンスターを、友達代表としてぶっ倒しにいく健康優良不良少年のお話。
科学の>>続きを読む
男と女、53年目の再会。彼も、彼女も、この映画も、前よりずっと若々しく、瑞々しく活きいきとしていて驚く。
昨日のことも覚えていなければ、夢と現実の区別もつかない。だけど一人の女性が忘れられない。詩の>>続きを読む
退屈だった。余りに完璧すぎて。
大人の淡い恋模様。そこには驚きも無ければ、胸に迫るような切なさも無い。美しい二人の抱擁と、しょっぱい憂いがあるだけだ。だって、他に何も要らないから。
つまり、ドビュ>>続きを読む
マーベル映画では女が宇宙をかっ飛び、DC映画では女が男をバットで殴っている。現代とは女が女を表現する時代だと思う。だけど宮崎駿って男は30年前に空をふわり飛んでいく女の映画を作っていて、彼女が成長し挫>>続きを読む
ストーリーがゼロでも、ハッピーな音楽とトラヴォルタのダサいダンスがあれば、最高なミュージカルが出来る!そう示して見せたこの映画は偉大だ。
主人公2人の恋愛模様がストーリーの主軸となっている。が、そん>>続きを読む
悪くないんだけど、俺はこの映画の正しい見方がわかんねえ。ホラーやスリラーほど怖くはないし、サスペンスやミステリーにしちゃ詰めが甘いし、ラブストーリーにしても内容が浅い。構図とかカット割は完璧だったけど>>続きを読む
「怒れる雄牛」と呼ばれたボクサーが栄光を掴み、そして零落していくまでの物語。
スポーツ映画というより伝記映画だ。手に汗握る試合風景より、しっとりとした人生のワンシーンを丁寧に綴る。モノクロ映画だけど>>続きを読む
シンデレラストーリーと復讐劇が混ざったようなコメディ。まあグリム童話のシンデレラも復讐劇ですからね。
もう聞き飽きたけど「人生は寄ってみれば悲劇、引いて見れば喜劇」ってチャップリンの言葉がある。あの>>続きを読む
劇場で隣に座ったオッサンの匂いが強烈でさ、加齢臭とタバコとジャンクフードの混ざった匂いを女物の香水とミントタブレットで誤魔化そうとしてるような感じなの。例えるならそう、クソみてえな街の匂いだったの。も>>続きを読む
ちょうど30年前の作品だけどクラシックと言って良いんじゃないだろうか。完璧なサスペンスだ。30年前からこんな教科書がありながら未だにサスペンスを分かってない作品が山ほどあって腹が立つね!!
サスペン>>続きを読む
スタッフロールを見ながらラストの意味がジワジワとわかってきて恐ろしかった。俺はどっちかというとネタバラシの瞬間に「ウワー!!」と叫びたくなるくらいの映画が好きなんだけど、ネタバラシだけでは全部を掴みき>>続きを読む
エピソード9が最高すぎてスターウォーズロスを発症しそうだったので、急遽見逃してたこちらを鑑賞したわけなんですけど、ちょっとハマらなかったなあ。残念。好きなシーンもちらちらとあるけど、なんだか退屈なのよ>>続きを読む
大好きなアラジンの実写化である前に、大好きなガイ・リッチー監督の映画である。俺はこの人の映画に対する姿勢が好き。
ガイ・リッチーの好きなところは彼のパフォーマンス精神だ。彼の映画作りにおいて「小難し>>続きを読む
この実話は本当に映画化されて良かったね。映画化された今、彼の名前は永遠になったんだ。消えそうだった彼の名前が。
腹に響く轟音。車の映画はこれだけで正義である。勢い余ってクリスチャン・ベールがマット・>>続きを読む
「貧困層の家族が富裕層の家族に寄生する」なんて最高にイカしたストーリーが、どんどん予想外の方向に転がっていくのがたまらない。ひっくり返してひっくり返して、最後のワンカットですらひっくり返して、もう訳わ>>続きを読む
『バードマン』を観た時にも思ったことなんだけど、全ての映画はこう撮られるべきなんです。どの映画監督だって本当はカットなんか割りたくないんですよ。だって俺らの人生には「アクション」の掛け声も、「カット」>>続きを読む
アニメの方を見たのはいつだったかな。おれは多分小学校にも入ってなかったと思う。まだいたいけで可愛かったよねっきーは、ライオンキングもそれなりに好きだった。
それがどうだろう?今こうして実写化したもの>>続きを読む
嫌いな映画だった。この映画に貴重な休日の8時間と3900円を献上してるのに「嫌い」って言えるってことは、かなり嫌いです。誰だよこんな映画を高画質で蘇らせたのは。
世界観はとても良いです。終末の世界を>>続きを読む
今にも殺しそうで、すぐには殺さないマット・ディロンの愉快な挙動を愉しむ映画。揺れるカメラワークが緊張感を煽る。
技師と殺人鬼を兼業してるサイコパスが、自分の起こした数十の犯罪の中から無作為に選んだ五>>続きを読む
心拍数上がりっぱなし、テンション上がりっぱなし、主人公の状況は下がりっぱなしだけど最高なアゲアゲスリラー映画でした。アゲてこ。
正体見たり枯れ尾花って言葉があるように、恐怖の対象ってのは正体が判っち>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
2020年映画初め、クソ素晴らしい終幕。いや、終幕じゃないかもね。それでいいよ。MCUはそろそろ上手いこと終わらしてくんねえかなとハラハラしっぱなしだけど、この御伽話にはいつまでも続いてほしい。いつま>>続きを読む
リズミカルな口喧嘩。音楽に合わせて体が動き出すように、台詞に合わせて感情が動き出す。争いたくないと言い合った相手と、気づけば戦争している自分に気づいてやるせない。もう戻れない。少しずつ心が砕かれていく>>続きを読む
走りたくなる映画だ。『フォレスト・ガンプ』を観たら、たとえカタツムリでも重い殻を脱ぎ捨てて走り出すことだろう。
この映画では、不自然なくらいに「走れ!」というメッセージを強調する。そして何故か、そん>>続きを読む
『レザボア・ドッグス』を観て、タランティーノは天才かもしれないと思った。
『パルプ・フィクション』を観て、タランティーノは天才だと確信した。
『ジャッキー・ブラウン』を観て、タランティーノはアホかもし>>続きを読む
長い上映を終え、劇場を出て、いつものように立ち寄ったトイレ。鏡に映る自分の顔を見て、衝撃を受けた。
俺、80歳じゃねえじゃん…。
この映画を観終わったとき、俺はたしかに車椅子に座っていたはずだ。な>>続きを読む
毎秒50万ドルずつ値上がりしていく現代アートのオークション。気狂い沙汰のニューヨークを舞台に、アーティストやコレクター、オークショニアにキュレーター、批評家からギャラリストまで、様々な曲者キャストたち>>続きを読む
湿度200パーセントのドキュメンタリー。蒸気が立ち込める、丸焼けになりそうなサウナの中で、全裸の男が汗をかき、涙を流し、鼻水を垂らしながら身の上話をする。この過剰な湿気が、ひどく俺の肌に合った。こんな>>続きを読む
今週のサザエさんでもレビューしてやろうか、と思った。ホアキンがすごいとか、構図が決まってるとか、今更俺が書いても意味がない。俺が書かずともみんな書いてるんだもの。
Netflixなどの配信サービスや、>>続きを読む
湯浅監督の映画は人を選ぶ。パクチーくらい好き嫌いが分かれる。でも、どうして?
多分1番大きい要因は、度を越した映像表現にあると思う。彼は「愛」とか「生」とか、本能的な感情を「超」誇張してアニメに落と>>続きを読む
モデル「雅子」についてのドキュメンタリーだ。詳しくはあらすじを参照のこと。
飾らない映画だと思った。パンで例えるとバター塗っただけみたいな感じだ。でも、スーパーの食パンにバターを塗ったやつと、お母さ>>続きを読む
超王道ストーリーのくせに、Queenの歴史と音楽が付いてくるだけで傑作になるからずりいよな。
みんな書いてるみたいだけど、俺もあの曲を聴いて「ガリレオって誰?」と思ってた1人である。「レディオガガっ>>続きを読む
この展開の雑さとか、間延びしてる感じとか、全部無視して5点満点!!最高!!
そういうとこが無視できなきゃ、あんたはきっとまだネクラ捻くれ映画オタク。来いよ、ブツブツ文句言ってないで騒ごうぜ一緒に。こ>>続きを読む
脳みそから幸福物質がソーダみたいに弾けて溢れ出す!見たことのないものを今まさに目にしているという多幸感。
映像の優れた映画ってのは恐ろしくて、自分以外の映画を全て2つに分類してしまう。「以前」と「以>>続きを読む
皿洗いのように、床掃除のように、人生って忙しい。手のひらを水が流れていくのは、夜空の冷たさに触れる瞬間に、風の匂いを嗅ぐ感覚に、なんだかよく似てる。身体が海になってく、感覚。
まるでパノラマ写真を撮>>続きを読む
映画とグランジ・ロックとマーベルヒーローが好きな男の子にやりたい放題で映画作らせた感じだった。つまり、俺が作ったんかなってくらいおもちゃ箱な映画だった。めちゃくちゃに好きなおもちゃが詰め込まれたおもち>>続きを読む