あの子らさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

幻の光(1995年製作の映画)

3.8

画面自体のライティングが、本当に幻の光を見つめ続けているような気がして、「幻の光に吸い込まれるように死を選んでしまったんだろう」って返答の説得力が凄まじいのでした

ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

ほどよい仮想ディストピア系。

「あの世界で死ぬと現実でも死ぬ」というのが、自分たちが気持ちいい世界で生きよ〜って身勝手に選択した人たちの、唯一の矜持かもしれないな。こっちをまごうことなき「「「現実」
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スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

4.3

12歳の時点で「物語を作る才能」を見抜けるクリスって冷静にすごいと思う……大人になってから観ると、クリスってまじで男友達多いだろうしいい女にモテるだろうなと俗物感情が湧き上がる

安置所に幽霊は出ない(2022年製作の映画)

3.5

短尺だけど「遺体も人として扱う」と「冷静に客観的に解析する」を同時にやる苦労と重要性がぎゅっと詰まっててよかった。
家族周りの葛藤も色々根深そうなので、長編でも観たいな〜と思った

花と雨(2019年製作の映画)

3.1

犯罪に手を染めていたこと、周囲から浮いていたことを、いわゆる"格好いい要素"として顕示してこないのが誠実めいて見えた。

モデルとなった人物やヒップホップ界隈にまるで詳しくない状態で観たけれど(むしろ
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カクテルパーティー(2021年製作の映画)

3.2

エンドロールで楽しげにピアノを連弾してるのが救いだった

彼女はヒロイン(2021年製作の映画)

3.4

フィクション内のテンプレってある意味ニーズでもあるので難しいところではある……そのニーズを壊す役割をフィクションの制作側に求めてもなー……

水曜日(2021年製作の映画)

3.4

2人の芳しい時間の描写は、旦那さんの思い出の回想なのだろうけど、奥さんがお別れを告げにきたみたいにも観えるのが不思議。

泥の河(1981年製作の映画)

4.2

ラスト、走り出して叫ぶ前に「きっちゃん、きっちゃん、きっちゃん」って何度もひとりごとでぶつぶつ友だちの名前を呼び続ける姿に心がめちゃくちゃになってしまう

ザ・フォッグ(2005年製作の映画)

2.9

モチーフとして「気体が敵」というのは生物にとってはめちゃくちゃ怖い話ではあるんだよね

オテサーネク 妄想の子供(2000年製作の映画)

3.2

人間の食事がほぼ美味しくなさそうなので、オテサーネクの食事を観てもただただ辛い酷い勘弁して……と思えるというか……

N号棟(2021年製作の映画)

2.6

カルト宗教ものじゃないの?
カメラ回してた意味あった?

カゾクノキョリ(2023年製作の映画)

3.0

「この2人なら大丈夫」とも思うし、「こんな2人のことをみんなにも認めてほしい」とも思う

東京の恋人(2019年製作の映画)

2.7

共感性羞恥!
土地(東京)でも人でも(元カノ)、過去の何かが自分のことを引きずってくれてたらいいのにな……という、他人から見たら痛いけど平凡で消し難い欲求の話なんだろうな。
若かりし頃にズブズブと寝食
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雨月物語(1953年製作の映画)

3.2

感情の生々しさが白黒で際立つ……笙ってこんな不気味に響くんだな

ニンゲン合格(1999年製作の映画)

3.2

家族以外の「強い繋がり」の人が出てきてもなお、家族や家を求めてしまうのはなんなんだろうね

アンホーリー 忌まわしき聖地(2021年製作の映画)

3.0

マリアの呪いの片鱗が……!みたいなオチじゃないのいいな。
人死にが出てはいるけど、なんやかんや関わった人が少しだけ前を向くようになったのは気持ちが良かった。

ジャンル警察気味なのでホラーというよりオ
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UFO食堂(2008年製作の映画)

3.2

UFOよりも東京の方が魅力的で非日常なんだな。謎の飛行体だって慣れちゃったらなんでもないものなんだ

HiGH&LOW THE WORST X(2022年製作の映画)

3.3

最終的に「金で駒を増やすか」「友情で仲間を増やすか」のバトルで、クライマックスギリギリまで『揺るがぬ頭数そろえた方の勝利』に見えたな。
俺たちはケンカして仲間になっていく〜という割に、ケンカしてないラ
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場所はいつも旅先だった(2021年製作の映画)

4.0

「働き者はみんな食いしん坊だ」というフレーズが一番好き

ラン・ラビット・ラン(2023年製作の映画)

2.7

サスペンスのオチとしてはあまりにも素直だったんだけど、各所うさぎのモチーフでゾッとするのがよかった。
結局母親本人より、娘に皺寄せがいってるのが皮肉……
姉妹と親子(+夫婦?)、血縁ゆえの悲哀憎悪の話
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ディスコボールに願いをかけて(2022年製作の映画)

3.5

お父さんの「思い出してくれたんだね」のシーンが良かった。
兄弟姉妹が一緒に暮らす時間って実は本当に短いんだよな……としみじみ。

はい、泳げません(2022年製作の映画)

3.9

元々泳げない上にあんな事情があったらそりゃ水に顔つけるのだってキツイよね。
泳げるようになろうって思ったことが、過去に向き合おうって決めたってことだから胸にくるものがあった

アイの歌声を聴かせて(2021年製作の映画)

3.5

紀伊さんの原案と学生青春もののマッチングがとても気持ちよかった。

個人的には、AIについて「どこまで発達しても物に過ぎない」と思わないとやっていけない派。
AIやロボットとの距離感は「使役するとして
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.1

花が開くみたいに捕食するんだな。一番怖くて綺麗だった。綺麗〜と思ってるうちに食べられちゃうんだろうけど

イディオッツ(1998年製作の映画)

3.0

「障害者のフリをして人間の偽善を暴く」という大志の割に、構成員たちはいざ自分たちの家族の前では障害者のフリができない。
安全圏を確保した上でしか活動できないことが、作中ではあたかも本物の愚かさであるよ
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バーバー吉野(2003年製作の映画)

3.4

一見ディストピアものですらあるのに、伝統をひたすら守っているのが、子どもを思ってのこと…というのはよく伝わって苦しかった。

アボカドの固さ(2019年製作の映画)

3.0

主人公の男性の気持ち悪さが凄まじかった。仕事関係者、恋人、友人、ほとんどの人間関係において態度が最悪。
何かに恵まれたわけではないゆえのプライドの高さが、すべて裏目に出ている。
周囲から好かれているの
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サマーフィーリング(2016年製作の映画)

3.7

悲しみは消さずに乗り越えていくんだなというのが、再会のうすら寂しい雰囲気で伝わってきて良かった。
ヨーロッパの街々の夏が美しかった

手のひらのパズル(2022年製作の映画)

2.7

彼氏との破局の理由も、彼女と結ばれた理由も、特にはないんだろうか

ペタル ダンス(2012年製作の映画)

3.5

凪いだ冬の海の音がずっと綺麗だった。セリフ感のないセリフと、女優陣が目を伏せる仕草と、海鳥が鳴かないのが好き

海へ行くつもりじゃなかった(2017年製作の映画)

3.2

ラストのお辞儀がすごくよかった。一幕が終わって緞帳が降りる

劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

4.5

「純愛だよ」が名台詞なのは分かってるけど、まずあの状況で「女たらしめ」って吐き捨てる夏油が詩人なんだよ…

神の娘のダンス/God's Daughter Dances(2020年製作の映画)

3.1

「マイノリティは謙虚にいれば優しくしてあげよう」みたいなムーブはまずいと思うけど、なぜラストで脱いだり出したりしてしまったのか…………