8bitさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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美味しい美女/グルメな歯医者(2017年製作の映画)

3.0

目がチカチカしてくるほどにオシャレでポップなサイレント映画。
でも描かれるのはカニバリストとベジタリアンの恋という、とんでもねえお話。

好きな人のために自我を抑え、相手に合わせられるかという、とても
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イノセント15(2015年製作の映画)

3.8

【追記のため再レビュー。というかただの上映会レポです…スミマセン】

15歳。
尾崎が「盗んだバイクで走り出す」と歌った歳。

この映画はまさに、15歳のふたりが盗んだバイクで走り出す物語。
ふたりは
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希望のかなた(2017年製作の映画)

4.0

今年の映画館初めはこの作品に。

人と音楽と犬で〝優しい〟映画を作ってきたアキ・カウリスマキだけど、今回はちょっぴり違った。
いつものようにどこか可笑しくて、どこか哀しい人間たちの物語に、心が暖かくな
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エマニエル夫人(1974年製作の映画)

3.0

あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
遅ればせながら新年一発目のレビューです。

とにかくエロい人がエロい人のためにつくったエロい映画です。
内容なんてあって無いよ
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マグニフィセント・セブン(2016年製作の映画)

4.0

今年最後のレビューはコレになりました。

めっちゃ面白かった。血湧き肉躍るとは、まさにこのことだ。
「荒野の七人」も「七人の侍」も観ていないので、フラットな状態で観れたのが良かったのかもしれない。
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映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(2016年製作の映画)

3.5

ひとつひとつのシーンを、表情を、言葉を、噛みしめながら観る。
詩集のページを少しずつ捲ってゆくような。
なんかまた東京に行きたくなっちゃった。

池松君はいつもの無表情な低温演技とは違って、やや体温高
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IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017年製作の映画)

3.5

【後半はレビューではありません。長いです…スミマセン。】

135分間、私の心は間違いなく1989年夏のデリーにいた!

少年少女のひと夏の物語がとても丁寧に描かれている。
ひとりひとりが物語の中に確
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ウィッチ(2015年製作の映画)

4.5

悪魔の名の下に、家族が崩壊してゆく…。
決して観ていて楽しい話じゃないけど、信仰心と疑心暗鬼の狭間で揺れ動く極限のドラマに食い入るように見入ってしまった。
信仰というのは人間にとってとても大切なものの
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エヴォリューション(2015年製作の映画)

3.7

危うくお昼に食べたパスタが戻ってきそうな…。

美しさも、得体の知れなさも、気持ち悪さも。全てが恐い。
でもこの恐さとか気持ち悪さって、もとを突き詰めると〝生命〟という不可解な存在そのものに感じている
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全員死刑(2017年製作の映画)

2.0

物語自体はとてもエグい。とても不快なものなんだけど、観てる間は不快感や嫌悪感は全くなかった。
むしろ心穏やかに観れた。

容赦ないふりをして、肝心なところで手加減されてる気がする。
冒頭の盗撮客がボコ
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マッドマックス 怒りのデス・ロード ブラック&クロームエディション(2015年製作の映画)

4.5

火曜から出張なので、荷造りしながら流し観でもしようと思ったら…見入っちゃって全然捗らねえの!

圧倒的熱量を持った最狂のエンタメアクションが、黒色と銀色のコントラストによって格調高い芸術作品に生まれ変
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ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!/ハード・デイズ・ナイト(1963年製作の映画)

4.0

やはりビートルズはモノクロームがよく似合う。
スーツに身を包んだ、4人のマシュルームカットの若者のスタイリッシュさ。
彼らが映る全てのシーン、全てのカットがポスターになり得る。

映画自体は60年代英
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ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

3.6

昔はよかった。あの時代に生まれていたら…。
いつの時代の人も思うものなのかな。

過去は過去であるからこそ美しく見えるのであって〝黄金時代〟なんてものは、個人が創り出した幻想なんだ。
誰もが薄々感じて
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女の子よ死体と踊れ(2015年製作の映画)

3.3

このユルくてシュールな感じが、夜勤明けの疲れた身体にちょうどいい。

〝ゆるめるモ!〟の子たちの演技がたどたどしすぎて、なんかクセになる。
普通の映画ならこんな棒読みは我慢できないところなんだけど、そ
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或る終焉(2015年製作の映画)

4.0

無音のエンドクレジット。
こんな時、どういう顔をすればいいのかわからないの…。

なんというかね。
こういう映画を観ると、人間て何のために生きてるの?とか、死ぬために生きてんのかな。とか思ったりしちゃ
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ベアーズ・キス(2002年製作の映画)

3.6

素朴で可愛らしいけど、ちょっと切ない映画。
ストーリーの詳細についてはネタバレ厳禁かも。
幻想的な雰囲気も相まってお伽噺をみているような。
脚本にテレンス・マリックが参加しているのも納得。

サーカス
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ポエトリーエンジェル(2017年製作の映画)

3.4

主演のふたりがいい。
メジャー映画のような飾り立てたキラキラ感じゃなくて、自然体の清々しさ。
〝詩のボクシング〟という、肉体ではなく、自らの内面から湧き上がってくる言葉で勝負する競技を通して、それぞれ
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ロブスター(2015年製作の映画)

5.0

〝私はロブスターになりたい〟って
〝私は貝になりたい〟以来の凄いセリフだと思う。

自分が映画に求めているもののひとつとして、〝見たことのないものを観たい〟というのがあって。
この映画はそういう自分の
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At the terrace テラスにて(2016年製作の映画)

3.9

独特な映画だなあ。日本人にしか作れない映画だよなあ。

この状況。実際にその場にいたらもう絶対に帰りたくなるけど、傍から見てる分にはめっちゃ面白い。
各々の言葉や会話の間から微妙な人間関係や感情の揺れ
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静かなる叫び(2009年製作の映画)

3.7

ドゥニ・ヴィルヌーヴの旧作という事以外、まったく情報を入れずに見たのですが。

ファーストカットから度肝を抜かれました。
ああ、こういう映画なんだ…。
コロンバインの10年も前にこんな事件があったとは
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狂覗(2017年製作の映画)

3.7

これは面白いです。

教師たちが体育授業中に教室に忍び込み、無断で生徒の荷物検査を行うというシチュエーションがもう不快感MAX。
教師間の微妙な関係性や棘のあるやりとりなんかもリアルで、何も起きない前
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おじいちゃん、死んじゃったって。(2017年製作の映画)

3.8

タイトルやポスターの印象ではシリアスで地味な作品をイメージしていたんですが、良い意味で裏切られました。
誰も一度は経験する〝お葬式〟を題材とした家族コメディでした。

久々に集まったことで親兄弟や親戚
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GODZILLA 怪獣惑星(2017年製作の映画)

4.0

なるほど、そうきたかー。
『シン・ゴジラ』からまだ1年ちょっとにもかかわらず、またもや新しいゴジラ像が。
やはりゴジラはクリエイターたちの創造性を刺激する怪獣なんですね。

『シン・ゴジラ』とは全く別
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

4.0

映画館のシートに座りながら、終始ポスターの彼(→)みたいな顔で観てました。

ちょっと前までは、ホラー映画といえばグロ描写重視のものが多かった気がするんですが、
シャマランの「ヴィジット」あたりから、
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ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

3.5

観終わった直後は「え…これで終わりなんですか??」と戸惑ったけど、冷静になって振り返ってみると、これはとても残酷な復讐なんだな。と思いました。

映画史に残る、残酷な〝放置プレイ〟ですよ。

彼女同様
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バトル・ロワイアル(2000年製作の映画)

4.0

原作小説が出版されたとき、もの凄い話題になって、毎晩震えながら読んでた。
クラスメイトが惨殺されてゆく様子がひとりひとり丁寧に、しかも淡々と描かれていて恐いんだ。
設定とかあまりにも荒唐無稽だし、いま
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讐 〜ADA〜 第二部 絶望篇(2013年製作の映画)

3.5

(第一部のレビューの続き)
第二部は事件の全貌が劇映画として描かれます。
つまりこちらは客観視点。

主観視点の第一部では謎だった加害者・美保のバックグラウンドが描かれ、なぜ美保が凶行に至ったのかが明
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讐 〜ADA〜 第一部 戦慄篇(2013年製作の映画)

3.5

これは斬新で面白い構成。

女子高生が女子高生を殺す。という事件を〝フェイクドキュメンタリー〟と〝劇映画〟という全く異なる演出によって、〝主観〟と〝客観〟両方の角度から事実と真実をあぶりだし、善と悪の
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ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

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なにしろ今年一番の大物だ。
とにかく観応えは充分過ぎるほどあった。
めっちゃ疲れた。
帰りがけにご飯食べて、帰宅したとたんに、爆睡した。

採点不能…スコアつけられず。
いろんな意味で〝良くも悪くも〟
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ブレードランナー 完全版(1982年製作の映画)

5.0

いよいよ明日、〝2049〟を観るぞー。
というわけで、ひとり前夜祭。

ここ最近〝ブレラン〟を観るときはもっぱらファイナルカットだったけど、あえてのインターナショナル劇場版(完全版)にて。しかも吹替。
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リング0 バースデイ(2000年製作の映画)

4.0

〝山村貞子〟が〝貞子〟になる。

オープニングタイトルで彼女の眼が大写しになる。
まだ、あの憎悪に満ちたおぞましい目つきではなく、真っ直ぐで澄んだ瞳だ。
美しく無垢だった彼女がなぜ〝貞子〟になってしま
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セトウツミ(2016年製作の映画)

3.6

あのふたり。
自然なのに、めっちゃ面白い会話。
いそうでいない感じ。
ボケとツッコミ。静と動。絶妙過ぎる〜。
道端で駄弁ってる高校生からあんなウィットに富んだ会話が聞こえてきたら、そばでこっそり盗み聞
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ロッタちゃんと赤いじてんしゃ(1992年製作の映画)

4.0

やばい。やっぱ面白すぎるわ。

面白エピソードや面白シーンは「はじめてのおつかい」の方が上だけど、
こちらには「はやくおおきくなりたいの!」というロッタちゃんの心の叫びが全編に響き渡る、一本心の通った
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クリムゾン・ピーク(2015年製作の映画)

3.7

美しくて官能的、そして血なまぐさいゴシックホラーと、禁断の愛を描いた愛憎劇。とても好みな世界観です。
登場人物も少なく、ストーリーも地味っちゃあ地味なんですが、画面に隅々に監督のセンスが凝縮されていて
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レック3 ジェネシス(2012年製作の映画)

3.5

披露宴の余興に最適!(゚∀゚)
血まみれ花嫁チェーンソー!

三作目ともなると、さすがにもうPOVは食傷気味だよなあという感じですが、制作側も同じ気持ちだったようで。

プロローグはいつも通りビデオカ
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転校生 -さよなら あなた-(2007年製作の映画)

3.6

リメイク版は尾道ではなく、なんと長野市が舞台。私が暮らしている街です。
善光寺、権堂アーケード、長野市民病院、長電バスなどなど、日常生活の中で見慣れた景色がひっきりなしに出てくるので、映画と現実の境目
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