死を間近で見つめることで逆説的に生のあり方を学ぶ。通過儀礼として二度とやってこない貴重なひと夏の経験。坂井泉水の歌声がこれまたピッタリで
ウォーキング·デッド前夜。北欧らしいサウンドデザイン。各々が各々の生活圏で目の前の不可思議に直面。半ば空想的な叙述から突如リアルホラーじみた様相へと舵を切る温度変化を体感。「生」を放棄しかけていた者が>>続きを読む
え、こわっ…が観終わってすぐの感想。表現の限界値を軽く突破してしまっている。手作業に対するリスペクトを加味して。
後半ドライブがかかり巻き返す。高橋洋が脚本書いてんのかと思った。精神衛生上よろしくないししばらく肉は食べたくない。一旦シュヴァンクマイエルの『肉片の恋』でも観て落ち着こうと思います
ハチャメチャが押し寄せ続ける90分。ドリフばりの声量と運動量に胃もたれしちゃうんだけど、最後にちゃんと雨はあがるもんだからなんだか壮大なものを観た気がしてならない
サム·フリークス Vol.30
グレッグ·アラキがツイン·ピークスのようなものをやろうとすると我々はとんでもない地平へと連れ去られてしまう。この厨ニ臭さはもはやご褒美でしかない。鮮やかに表題を回収してみせるラスト。抱腹絶倒!
サム>>続きを読む
諦観の境地に達した老齢の男。それでも尚心底に欲は潜む。モノクロームの中でのそのコントラストは控えめながらも鮮烈。「その時」は徐々にはやってこない。突然やってくる。示唆に富んだ余白に我が人生の今後を憂う
ジェレミー·ストロングのための映画。ロイ·コーンの凋落とともに作品の強度が落ちていくのは否めないが、もはやトランプにしか見えなくなってくる最終盤のセバスチャン·スタンの佇まいが素晴らしいのなんの。「ハ>>続きを読む
紛争後の荒廃した近未来、カニバリズムをこんなにも軽妙で諧謔精神たっぷりに。相変わらずヘンテコ映画だけど初期ジュネの脳みそはやっぱり貴重。『エイリアン4』の水モチーフは既にこの頃から。
こういうのでいいんだよってなる時代劇。橋幸夫との関係性がスイッチしてしまう可笑しさ、これが徐々にあるべき姿へとおさまっていく顛末の胸がすくような爽快さ。
市川雷蔵映画祭
刀持っててやるから刺さりに来いっていうくだりの圧力。正気の沙汰ではない。
市川雷蔵映画祭
女装雷蔵のすね毛!バケモノ呼ばわりされてて吹き出してしまった。サクサク進んで観やすい一本。
市川雷蔵映画祭
これは絶品のカツライス。「運命」という言葉が幾度も脳裏をかすめる。最終盤の各々の立ち回りに咽び泣き。片腕片脚の殺陣は初めて観たかも。伊藤大輔に感謝。
市川雷蔵映画祭
伊藤雄之助劇場。「貴様は私の妻を盗んだではないか」には思わず笑ってしまった。濃厚。
市川雷蔵映画祭
動ける大女優京マチ子の殺陣みたさに。俯瞰傘と共に剛柔自在の立ち振舞いを堪能。一生ポジティブ思考な胡散臭い雷蔵とのバランスも楽しい。流れ三つ星登場のBGMがジワる。
市川雷蔵映画祭
「死」をにおわせるところから始まり「生」をにおわせるところで終わる。あんなにも無表情だった女性が堰を切ったように感情を露わにする。まるで心象風景のように雨が叙述の一端を担う。美しい「孤独」があるという>>続きを読む
取り巻く環境によっては爪弾きにされてしまう生徒も存在することを描く、これは教育だけでなく映画に対する誠実さと受け取る。序盤はクラス全体を対象としていたもののいつしか特定の生徒だけに重きを置く様になって>>続きを読む
荒野と侍の画ヅラには面食らったが反目し合っていた二人の異種共闘はさすがに高揚する。ラストがおしゃれ
ただただ芳醇。まるで映像ダイアリーのように点描される日々、カプセル化されたそれらを観察しつつその先への想いを馳せずにはいられない。10代における2歳差がいかに大きかったか、その追憶に耽る
ともすれば空中分解の危うさすらあった家族の転換点。皆でパパを邪険にするからこうなったんだ!という予防線を機能させる事でほんの少し憐憫を催させるギリグレーな状況作りが巧妙。嵐のように現れて嵐のように去る>>続きを読む
揺蕩する乙羽信子の悩ましい姿態が出色。愛すらも引き裂かんとする戦争の不条理は『ひまわり』や『ある愛の風景』とも通底し気鬱にさせるのだけど、この破滅的ラストは格別美しい
アクションとメロドラマの塩梅が素晴らしい。空から降りしきる雨、鉄塔をよじ登るEGロビンソン、暫しの横移動、落下するロビンソン。この流れに隙は無い。やっぱりウォルシュはアクションのひとだ
『バーバリー·コースト』同様、男の悲哀を纏わせたらEGロビンソンの右に出る者は居ない
小さな共同体、職業俳優を起用せず、言葉の熱量、切り貼りされたシークエンス、いつの間にかワイズマンあたりの長尺ドキュメンタリーを観ている感覚に陥っていた。勿論歓迎の意味で。あくまでも家族の座標を示すにと>>続きを読む
師から薫陶を受けたかの様に気が引き締まる。食い気味「イエス」の返答に全俺が泣いた。「人間万歳」
銃という物騒なモチーフに一体どの様な意味を持たせるのか、この一点で最後まで引っ張ってしまう脚本が巧み。自由と民主主義の国アメリカ人のドンマイな顛末もちゃんと設計済み。それでいてこの清涼感。今の世界には>>続きを読む
不穏、不愉快、滑稽、痛快。物語の特性上、空間は常に閉塞的で不健全、徐々に赤裸々になっていく家族のある意味純粋な姿。突然の悪夢的結末には思わず「なんの因果だよ…」と。年の暮れにこんな映画観るもんじゃない>>続きを読む
音への嫉妬という観点は興味深い。半ば会話劇でもあるので翻訳で損をしている印象
ずっとそこに滞留していた節さえある日常系ながら、走るというアクションが駆動力となってほんの少しだけ関係性が変容するという建て付け、その反復の緩さがなかなか好み。健康的すぎる山本奈衣瑠が間違いなく映画を>>続きを読む
複層的な語り口はイーストウッドの真骨頂だし、最初にどかんと一発提示して、それに対して各々が逡巡する姿をシンプルに煮詰めていくというアプローチに好感。うーん、手練。でもやっぱりこんな偶然あるわけ…