明石ですさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

グリッドロック(2016年製作の映画)

4.6

渋滞に巻き込まれ、何が起こっているのかを確かめに車を離れた数分の隙に、車中の娘が消えてしまう。誘拐されたのか?犯人は誰?オチが読めず、この人絶対怪しいじゃん!と思った人が(ちゃんとした理由つきで)犯人>>続きを読む

キャリー(2013年製作の映画)

4.1

いじめられっ子の超能力復讐劇。プロムとホームパーティが大の苦手な私としては、いじめられっ子がプロムに参加して豚の血を浴びせられるというシナリオの時点でかなりキツいものがある(デパルマ作の初代『キャリー>>続きを読む

ジェイソンX 13日の金曜日(2001年製作の映画)

4.5

ジェイソン、宇宙へ行く。

電気椅子、銃殺、首吊りと、いかなる処刑方法をもってしても殺せなかった殺人鬼ジェイソンを、苦肉の策として冷凍保存していたものの、そのまま地球が滅してしまう!!500年後に地球
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狼男アメリカン(1981年製作の映画)

4.4

ロンドン近郊の人里離れた村へ旅行にきたアメリカ人バックパッカーが、地元の人々に謎の冷遇を受け、あてどもなく夜の野原を歩いていると、狼らしき怪物に襲われ、1人は即死。もう1人が狼男に変身し、ロンドンを舞>>続きを読む

ヒストリー・オブ・バイオレンス(2005年製作の映画)

4.3

インディアナの小さな町でダイナーを営み、妻子とともに平凡ながらも満ち足りた暮らしを送っていた男。店に押し入ったギャングを鮮やかな手際で返り討ちにしたことで、町のヒーローとして祭り上げられ、有名人になり>>続きを読む

クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

4.6

近未来。人体が進化を遂げ、痛覚やウイルスによる疾患と無縁になった世界で、新たな臓器が増えつづける新種の病にかかってしまった男が、増えすぎた臓器を切除するボディアーティストとして活躍する話。クローネンバ>>続きを読む

10 クローバーフィールド・レーン(2016年製作の映画)

4.2

狂人か、命の恩人か。車の衝突事故を起こし意識不明の重態に陥り、目を覚ますと、鎖で繋がれていた女性。狂人なのな恩人なのかわからないサイコパスっぽい男に「未知のガスで世界が滅んだから地下で暮らすしかない」>>続きを読む

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)

4.1

「それが可能であればどんな技術も実現せずにはいられない。人間の本能みたいなものね」

体の一部あるいは全てを「擬態」化させられた人間はどれくらい人間なのか?という人間存在の在り処をサイバーパンクSFに
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モンスターズ(2015年製作の映画)

4.6

外の世界は凶暴な”モンスター”で溢れているため、「大きくなるまで外出してはいけない」と地下室で育てられた女の子。しかしある日その”モンスター”の秘密を知ってしまう。これはお見事ですね。二転三転する緻密>>続きを読む

ビッグ・バグズ・パニック(2009年製作の映画)

3.6

突如として街に響いた謎の咆哮により全住民が失神。巨大な蜘蛛らしき生物が跋扈し、人間たちを糸でぐるぐる巻きにし繭に閉じ込められてしまう!たまたま一番最初に目を覚ました主人公が、街の人たちを引き連れて巨大>>続きを読む

ドント・ブリーズ2(2021年製作の映画)

1.7

何の変哲もない無害そうな老人の家に忍び込んだら、その老人が海兵隊出身の退役軍人で、あまりの強さに返り討ちにあうというアクション風ホラーの第二弾。

前作の舞台は普通に現代のデトロイトだった気がするのだ
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ビデオドローム 4K ディレクターズカット版(1982年製作の映画)

5.0

深夜にハードコアポルノを流して視聴率を荒稼ぎするTV放送局の男が、拾った電波から偶然流れてきた”ビデオドローム”なる拷問映像(赤い部屋みたいな)を観たことで、拷問映像の中毒に陥り、現実と幻想の見分けが>>続きを読む

マスターズ・オブ・ホラー/悪夢の狂宴(1990年製作の映画)

4.2

巨匠2人が競作形式で作品を出し合う2本立ての中編映画集マスターズ·オブ·ホラー。今作はダリオ·アルジェント×ジョージAロメロというまさかの『ゾンビ』コンビで、完全に作り手に興味を惹かれて観た。「エドガ>>続きを読む

「A」(1998年製作の映画)

4.8

「彼(=麻原彰晃)がどんな人間だろうと意志は変わらないですね。最終的な解脱に導いてくれるのは尊師しかいないと信じているので」

地下鉄サリン事件の直後、元TVディレクターの森達也監督が、崩壊前夜のオウ
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スタング 人喰い巨大蜂の襲来(2015年製作の映画)

4.3

耳を聾するロックンロール、筋骨逞しく頭の軽いハンサムな主人公、開始2分で特に理由もなく薄着になるヒロイン、これぞB級映画たるべきという要素をことごとく満たしながら進んでいくサイテーな(=素晴らしい)映>>続きを読む

悪の法則 特別編集版(2013年製作の映画)

3.8

性的な話ばかりで、高校生のお昼休憩みたい、、

というのが前半の正直な感想。リドリー·スコット本人が、神が宿ると信じてるはずの「細部」がこれでは、作品への敬意も持てやしない。映像面から、なんとかマトモ
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ブラックホーク・ダウン(2001年製作の映画)

4.7

「弾が頭をかすめた瞬間、政治やくだらん話は吹っ飛んじまうさ」

ソマリアの内戦に介入した米軍が、避けられぬ死を覚悟し現地兵と戦った実話。誰もが”楽勝な任務”と踏み、食糧も水も、暗視ゴーグルも持たずに、
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デュエリスト/決闘者(1977年製作の映画)

3.6

名匠リドリー·スコットの監督デビュー作。ナポレオン帝政下のフランスで、決闘に魅入られた2人の男の歪んだ友情の行く末。『ブレードランナー』然り『グラディエーター』然り、後年までリドリー·スコット作品のテ>>続きを読む

ブレードランナー ファイナル・カット(2007年製作の映画)

5.0

こんなに美しい映画だったなんて、、大昔に初めて観たのが劇場公開のオリジナル版だったのですが、あらためて腰を据え鑑賞したこのDC版の画面の綺麗さには目を疑った。色調からカメラワークから、何から何まで芸術>>続きを読む

オデッセイ(2015年製作の映画)

4.8

火星探査中に嵐に巻き込まれ、火星に置き去りにされた宇宙飛行士が、残された物資と科学の知識を駆使して生き延び、地球に生還するまでの3年間。90年代が舞台とのことで、私たちがたまごっちやゲームボーイで遊ん>>続きを読む

エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)

4.6

未知の惑星に降り立った宇宙船乗組員が、未知の生命体に襲われる話。エイリアンの寄生の仕方や、生まれてくる赤ちゃんエイリアンの造形(HRガイガーのデザインしたアレ)、そしてアンドロイドが実は〇〇でしたとい>>続きを読む

プロメテウス(2012年製作の映画)

4.6

広大無辺の宇宙を旅する壮大なSF大作と思っていたら(そんなはずないと薄々気づいてはいたけど)、ちゃんと怖くて驚いた。エイリアンに「感染」した恋人に種を植え付けられたノオミ·ラパスが、タコ状の生き物を出>>続きを読む

エイリアン/ディレクターズ・カット(1979年製作の映画)

4.7

「エイリアン(”異邦人”の意)」の定義をも変えてしまった言わずもがなの名作ホラー。監督したリドリー·スコット本人の手になるDC版を初鑑賞。オリジナルを見たのはずいぶん昔のことなので、どこがどう違うのか>>続きを読む

スターリンの葬送狂騒曲(2017年製作の映画)

4.4

独裁者スターリンが急死してしまった!ので、配下の有力者たちが後継者の椅子をめぐって争う、史実をもとにしたブラックユーモア作品。

何時間も床に突っ伏していて、明らかに重症(あるいは死んでる)スターリン
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グラディエーター(2000年製作の映画)

4.9

これは、、胸を熱くせずにはいられぬなあ。史実の改変もここまで練られたストーリーなら気にならぬどころかもっと見たいと思う。私が観たことある中では最高の歴史スペクタクルでした。ラッセル·クロウは好きでも嫌>>続きを読む

クワイエット・プレイス 破られた沈黙(2021年製作の映画)

4.0

「〇〇したら死ぬ」系のよくある設定ホラーに、新機軸のモンスター要素が加わった3年越しの続編。個人的には、こういう「〇〇すると△△」系の、等式の片方に何らかの要素を入れたらもう片側から半自動的に答えが出>>続きを読む

RUN/ラン(2020年製作の映画)

5.0

心臓病、発疹、喘息、半身不随、あらゆるハンデを背負い生まれてきた少女を襲う悲劇。親子愛ゆえの狂気という、ありそうでなかった新感覚ホラー。いやあ怖かったぜ、、私が見たことある中では、2020年代のホラー>>続きを読む

エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

2.5

『エスター』の15年越しの続編。15年分歳を重ね大人になったイザベル·ファーマンがふたたび主演を務める、後日談ではなく、まさかの前日譚。公開時にスルーしていたものを、最近アマプラが「あなたが好きそうな>>続きを読む

宗方姉妹(1950年製作の映画)

4.8

想い人がありながら望まぬ結婚をした律儀で古風な姉と、その姉のかつての恋人に想いを寄せる奔放な妹。明治以前から続くオーソドックスな価値観の姉と、アメリカの占領後に民主化し、新たな価値観を持つことになった>>続きを読む

大学は出たけれど(1929年製作の映画)

4.7

大不況の真っ只中、大学を出ていながら職にあぶれた青年が、田舎から上京してきた母と新妻をだまくらかしながら働いているフリをするも上手くいかず、というお話。小津安二郎初期のサイレント映画で、元は70分の尺>>続きを読む

生れてはみたけれど(1932年製作の映画)

5.0

「勉強して偉くなりなさい」と教えられ育った双子の小学生。しかしあるとき「偉い大人」だったはずの父親が、会社の上司にみっともないおべんちゃらを使いヘイコラしてるところを目にし、父への不信からグレていって>>続きを読む

風の中の牝鷄(1948年製作の映画)

4.2

夫が戦地から帰って来ず、子供が病気をし、入院費を払えなくなり、結果、体を売ることになった女性が、戦地から帰ってきた夫に「秘密」を打ち明け、互いにやさぐれ、新たな関係の構築を模索していくお話。前作『長屋>>続きを読む

酔いどれ天使(1948年製作の映画)

5.0

将来を嘱望されながらも、若い頃のヤンチャがたたって闇医者になるほかなかった男と、肺病を患ったヤクザ者の物語。出世を重ね一等地に診療所を構えるかつての同僚に倒し、ドロドロの沼地の隣に住む町医者。そこへ転>>続きを読む

長屋紳士録(1947年製作の映画)

4.7

捨て子を拾ってきた長屋の大人たち。みんな子供が嫌いなので押し付け合い、、『東京物語』では両親を押し付け合わせた小津監督の戦後1作目の映画。戦災の焼け野原が残る中で撮られた作品で、配給に頼って生きる長屋>>続きを読む

戦艦ポチョムキン(1925年製作の映画)

4.5

「肉にウジ虫が沸いてる!もはや肉だった何かだ!」「これはウジ虫などではない、ただの寄生虫だ。塩水で洗い流せば食べれる」

てなわけで水平の反乱が起き、町に波及、帝国軍相手に「革命」を起こすお話。ロシア
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