明石ですさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

黒い乙女Q(2019年製作の映画)

4.1

元孤児の少女2人が父母を謀殺する、双子版エスター。民間伝承らしきものを下敷きにしていて興味をそそられ鑑賞。サイコなのか超常現象なのか、一切の前知識なしに観進め、だんだん面白くなってきて驚く。マムシの毒>>続きを読む

ほんとうに映した!妖怪カメラ(2015年製作の映画)

4.0

寺内監督の妖怪シリーズ第1弾。河童が出ると噂の場所にきゅりを仕掛けて撮影を試みるも出てこず、仕方なくホームセンターでそれらしい器具を集めて河童になりきり捏造映像を作ろうとしていたら、まさかの本物が、、>>続きを読む

帰って来た! 監死カメラ3(2019年製作の映画)

4.7

シリーズ最終回。「監死カメラシリーズ最大の感動を呼ぶ回」とのこと。恐怖映像をダシに、クスクス笑いを誘うゆるいネタ方面に舵を切っていて、その試みが(私の感じる限り)成功しつつあったので、この3作目で唐突>>続きを読む

ほんとうに映った!監死カメラ10(2014年製作の映画)

4.4

日夜町中をパトロールし、歩きタバコをする若者や、ゴミ捨て場を漁る「ババア(投稿者本人曰く)」に憤り、「社会の秩序を守らない奴ら」に制裁を加えるべく、夜な夜な上裸で包丁を振り回して「訓練」をするオジサン>>続きを読む

帰ってきた! 監死カメラ2(2019年製作の映画)

4.8

前作から加わった「カトールの怖い話」という名物(?)コーナー。「最も多くの人間が死ぬ場所とされる病院が舞台ではあるものの、予算の関係で病院を使うことができなかったため、皆さんの想像力で補ってください、>>続きを読む

帰ってきた!監死カメラ(2019年製作の映画)

4.0

3年越しに帰ってきた!監死カメラの新シリーズ。今作から再現映像という謎のスタイル(監視カメラどこいった!)が導入されていて、これがいろんな意味で素晴らしく見応えがある。「朝ドラのヒロインになれる素質を>>続きを読む

ほんとうに映った!監死カメラ17(2016年製作の映画)

4.6

監死カメラの「名物アシスタント」キンタののんべんだらりとした廃墟レポートを生配信、、のはずが、まさかの怪奇現象が起き行方不明になってしまう。チーム総出で廃墟に向かうも、、という回。集大成にふさわしい破>>続きを読む

ほんとうに映った!監死カメラ2(2012年製作の映画)

4.8

孤独な老人の老衰死を淡々と映したカメラがけっこう本気で怖かった。「人の死の前後では体重の変化があるのだそう。それは魂が抜けるからだという。とすれば、この映像は、それを実地で検証するまたとない機会ではな>>続きを読む

ほんとうに映った!監死カメラ9(2014年製作の映画)

4.0

実は霊感があったという設定が明らかになったキンタさん、だんだん好きになってきたぞ。作品全体としては地味でしたが。でもこういうモキュメンタリーシリーズは、演者さん(あ、スタッフか)を好きになれるかが最大>>続きを読む

ほんとうに映った!監死カメラ8(2014年製作の映画)

4.1

監視カメラに一瞬ノイズが走り、元に戻ると、映ってる映像がパラレルワールドのそれと入れ替わっているという、アイデア次第でいくらでも(それこそ編集なんてなくとも)面白くできる好例のような素晴らしい設定に感>>続きを読む

ほんとうに映った!監死カメラ7(2013年製作の映画)

4.3

念写能力を持つ投稿者に能力をデモンストレーションしてもらうと、女性スタッフの裸が映る回で爆笑してしまった。「どうせ映るなら、もうちょっと良い体で念写してほしかった(女性スタッフの台詞)」でダメ押し。前>>続きを読む

ほんとうに映った!監死カメラ6(2013年製作の映画)

4.1

急激な方向転換!と思ったら新たな監督を迎えられていたのですね。凄いよこのシリーズ。もはや監死カメラほぼ関係なくなってるけど笑、この出てくる人出てくる人みんなちょっとズレてる感じ、癖になる。まともな人は>>続きを読む

ほんとうに映った!監死カメラ5(2013年製作の映画)

3.8

やや失速な感。視聴者に安易に訴えかけちゃいけない。物語は作り手の側で完結させなきゃ物語じゃない(あっ実話か)。「あなたがもし霊に魅入られていると感じたなら、それは本当に取り憑かれている証なのかもしれな>>続きを読む

ほんとうに映った!監死カメラ3(2013年製作の映画)

4.8

高校時代に事故死した友人の霊がステージに現れるという地下アイドルの話が素晴らしく名作(あっ実話か)でした。スタッフが謎を追ううちに、実は、その友人は今も普通に生きていることが判明し、、というお話。最近>>続きを読む

ほんとうに映った!監死カメラ4(2013年製作の映画)

4.3

オタク風の男が女性の部屋を盗撮していたら偶然映った首吊り映像とか、シリーズ3作目以降、だんだんと人コワ方面に舵を切っているのが面白い。神社でネタの練習をしていたら、神様らしきものにビンタされ、首筋のホ>>続きを読む

ほんとうに映った!監死カメラ(2012年製作の映画)

4.0

子供の頃にTVでよくやってた(今もやってるのかもだけど)AHA体験を思い出す。怪奇現象への取り組み方は真面目で誠実で、真面目で誠実だからこそさりげない。もっと直接的にいうと超分かりづらい笑。まあ、いや>>続きを読む

226(1989年製作の映画)

4.0

有名な二二六事件の顛末を題材に描かれる、「昭和維新」を目指した男達の物語。ふむふむ、、昭和維新!と自分たちでは言っているものの、結局は「事変」に終わってしまったことが悲しい。彼らなりに国を憂い、テンノ>>続きを読む

突入せよ!「あさま山荘」事件(2002年製作の映画)

4.5

あさま山荘事件に突入した警官隊の舞台裏。

自分たちの行動で日本を根底から変えられると本気で信じ、武器を手に山荘へ立て籠もったたいわゆる「連合赤軍」と、世紀の特ダネに飛びつこうと目を血走らせる報道陣に
>>続きを読む

実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)(2007年製作の映画)

5.0

チェゲバラに憧れ、毛沢東を理想とし、美辞麗句と集団リンチを「革命」だと勘違いし、組織を統制するために山の中で仲間を惨殺しつづける異常集団と化してしまったいわゆる「革命戦士」たちの行く末を190分という>>続きを読む

マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

4.6

人体実験によって生み出された悪性腫瘍(マリグナント)が、20年の月日を経て、研究に関わった人間を惨殺して回る新感覚ホラー。元被験者の主人公が、殺人犯を追ううちに、彼女にしか解けないかたちで謎が解明され>>続きを読む

ゴーストランドの惨劇(2018年製作の映画)

4.0

『マーターズ』パスカル·ロジェ監督の最新作。タイトルとジャケットから死霊館シリーズのような近年の王道ホラーを想像し、なんとなく敬遠してましたが、これは観れてよかった。むしろテキサスチェーンソー風の猟奇>>続きを読む

憂国(1966年製作の映画)

4.7

HARAKIRIの映画。三島由紀夫が監督&主演し、海外向けに作った一作で、実際のシーンの臨場感は凄まじく、特殊効果だと分かっていても目を背けてしまう。この人は切腹という様式そのものに美学を感じていたの>>続きを読む

遊星からの物体X ファーストコンタクト(2011年製作の映画)

4.0

ジョン·カーペンター監督の歴史的名作ホラー『物体X』の前日譚の体をとったリメイク作品。そこそこの脚本、なかなかに気合の入ったCG、行き過ぎた音響、予定調和的に生還するセクシーなヒロイン(もちろん博士)>>続きを読む

少年と犬(1975年製作の映画)

4.0

ディストピア作品を筆頭に、のちの様々なSF映画に影響を与えたとされる記念碑的SFのリバイバル上映とのことで、いきおい最終日に観に行った。これは、、縮小版マッドマックスですね笑。当時としては画期的だった>>続きを読む

食人族4Kリマスター無修正完全版(1980年製作の映画)

5.0

最高の映画!!まさか4Kのリバイバル上映、しかも無修正で観れるとは!!ここは天国ですか!と思い、隣の県まで足を延ばしミニシアターで再鑑賞。不思議なもので、こういう映画は何度も見るうちに自然と衝撃が薄れ>>続きを読む

ザ・リチュアル いけにえの儀式(2017年製作の映画)

4.5

コ、コワイ、、、少し前に海外のTwitterで話題になっていた、おぞましすぎるフォルムの鹿神様を堪能できて大満足です。こういう絵的に(文字どおり1枚の絵画として)恐ろしい作品がたくさん出てきたら、ホラ>>続きを読む

マッドマックス2(1981年製作の映画)

4.0

文明が崩壊し、力だけが支配する世界。恐竜やマンモスの時代に回帰したのかと思わせるようなオーストラリアの原野を舞台に繰り広げられる、変態仮面と正義のヒーローの死闘の物語。あらゆる闘いの根底にある動機が「>>続きを読む

クラッシュ(1996年製作の映画)

4.8

車の衝突事故で性的快感を得る、というか車の衝突でしか「イケ」なくなってしまった男女を襲う悲劇の物語。老いも若いもホモ(セクシュアル)もレズ(ビアン)も関係ない、衝突事故への性欲で結ばれる者たち。超変態>>続きを読む

アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

3.5

音楽がどうしても肌に合いませんでした。ファンの方すみませぬ、、昔、飛行機の中で恋人と一緒にミュージカル映画『トミー』を見ていたら、お相手が、吐きそうになって途中退場したことがあったのですが、それを思い>>続きを読む

300 <スリーハンドレッド>(2007年製作の映画)

4.7

「我らが世界を神秘主義と暴君から救うのだ」

世界最強のペルシア帝国の侵略に際し、お酒に酔った若い美女のたわごと(デルフォイの神託)によって戦争を禁じられたスパルタの王が、300人の私兵を率いて、10
>>続きを読む

シリアル・キラー アイリーン 「モンスター」と呼ばれた女(2003年製作の映画)

4.3

死刑宣告を受け、収監されてから死刑執行に至るまでの12年間のアイリーン・ウォーノスを追ったドキュメンタリー。いわば映画『モンスター』の後の物語ですね。明らかに精神に異常をきたし、発言が支離滅裂になって>>続きを読む

ちいさな独裁者(2017年製作の映画)

4.2

収容所を脱走、ナチの将校を殺して軍服を奪った脱走兵が、お偉い大尉と間違われて強大な権力を手にし、即決処刑マシンと化す話。コメディだと思ったら全然違った。残虐で超シリアス。戦場に法と秩序なんてものはなく>>続きを読む

破滅への歩み(1992年製作の映画)

4.6

文学と音楽と美術の融合。ゲーテの『ファウスト』をモチーフに、破滅に向かっていく男の物語を寓話的に綴った1作。絵の具の質感をそのまま残した絵画そのもののような画作りに、荘厳なオーケストラが乗ってくる圧巻>>続きを読む

クレオパトラ(1970年製作の映画)

4.9

「カエサルを籠絡するには普通の女では駄目。天賦の名器、娼婦の手管、聖女の気品、世界一の美貌を持つ女でなければ」というわけで、エジプトを、ローマ帝国の侵略から守るべく白羽の矢を立てられた女王クレオパトラ>>続きを読む

千夜一夜物語(1969年製作の映画)

4.7

奴隷として売られた絶世の美女を救い出し彼女と結ばれた男。しかし国王に寝取られた末に、彼女が死んでしまう!復讐を志す道すがら、酒池肉林にたどり着き、途切れることのない愛の旨酒に酔いしれる羽目になった男の>>続きを読む

杉原千畝(2015年製作の映画)

5.0

第二次世界大戦中のヨーロッパで、外交官としての自身の地位を投げうって、ユダヤ人を日本に亡命させるべくビザを書きまくり、数千人の命を救った偉大なる男の実話。「僕が大量に不正のビザを書いてることを日本政府>>続きを読む