一さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

一

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FLEE フリー(2021年製作の映画)

3.7

20年の時を経て祖国アフガニスタンからの脱出を語る青年アミンの姿をとらえたドキュメンタリーアニメーション

この手の戦争映画を観ると、生まれた場所が違うだけでなぜこんなにも酷たらしい仕打ちを受けなけれ
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.5

娯楽映画ってのはこういうので良いんだよを完璧な形で仕上げてくれた大傑作
人を選ばず誰が観みも楽しめる作品の究極系と言えるレベルでワクワクドキドキ楽しめたのでマジで超面白かった

良い意味で時代を錯覚し
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前科者(2022年製作の映画)

2.8

『あゝ、荒野』『二重生活』の岸善幸監督作品

保護司という仕事を知らなかったので設定という意味では新鮮さはあるが、映画としての真新しさは皆無な上に、とにかく何もかもが過剰すぎて冷めてしまうような場面が
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トップガン(1986年製作の映画)

3.2

トニー・スコット監督作品

いつまで延期してんだよとツッコミを入れたくなるレベルで延期を繰り返しまくった続編を観る気は一切なかったのですが、あまりにも評判良すぎるでまずは前作から予習

年代を問わず、
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サイバー地獄 n番部屋 ネット犯罪を暴く(2022年製作の映画)

3.5

恥ずかしながらn番部屋事件というもの自体を知らなかったのであまりにも衝撃的すぎるし、ここまでエグすぎるとなんの言葉も出て来ない虚無感に襲われるだけ

〈 Rotten Tomatoes 🍅80% 🍿8
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彼女が好きなものは(2021年製作の映画)

3.7

正直臭いと感じる演出もなくはないけど、純粋にとても良い映画だった

下手に説教くさくもならずにちゃんと高校生らしい青春を絡めた上でのこのテーマは新鮮だし、ラストカットは反則級に良い

何よりもとにかく
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流浪の月(2022年製作の映画)

4.2

『怒り』『悪人』の李相日監督作品

この尋常じゃないほどの“映画感”を感じられる圧倒的過ぎる映像力に終始鳥肌が止まらない

ツッコミどころもなくはないけど、邦画では他に類を見ないほどのハイレベルな映像
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先生、私の隣に座っていただけませんか?(2021年製作の映画)

3.3

不倫を題材にしている割にはドロドロ感が皆無で、むしろクスッとできるような部分も多いと思いきやホラー的な要素が混じってくる展開は面白いし、発想の良さと構成の巧さで、どんでん返し系の作品とわかっていながら>>続きを読む

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.5

考えてみればウルトラマン自体をまともに見たことがなかったので今更気づいてしまった訳ですが、怪獣もウルトラマンもビジュアルというか造形が独特で、禍々しさすらあるのに非常に美しく芸術的に見えるように計算さ>>続きを読む

ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

3.5

サム・ライミ監督の「MCU?関係ないね。これは俺の映画」と言わんばかりの癖のある演出が、世界観を壊さない程度に随所に散りばめられているせいで、ストーリーと関係ない部分で不意に笑っちゃうシーンがかなり多>>続きを読む

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.9

公開時からすこぶる評判が良かった作品ですが、そうなるのも必然なほどめちゃくちゃ良かった

日常的すぎるゆるゆるのオフビートの中から時折顔を出すキレのあるユーモアと、一見するとごく普通の少女二人がが何の
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かそけきサンカヨウ(2021年製作の映画)

3.2

今泉力哉監督作品

主人公の少女の表情の変化が物語るように、イマイチピンとこない描写の中でほんのりとハートフルな物語へと進んでいく過程がとても心地よい

残念ながら今泉作品の中では上位に入るような映画
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英雄の証明(2021年製作の映画)

3.7

アスガー・ファルハディ監督作品

いろいろと良くない騒がれ方をしているのを観てから知ったわけですが、純粋にファルハディ映画としてめちゃくちゃ面白かった

〈 Rotten Tomatoes 🍅96%
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

3.8

『RAW 少女のめざめ』で鮮烈なデビューを飾ったジュリア・デュクルノー監督長編第2作

去年のカンヌ審査委員長を務めたスパイク・リーは、こんな映画が好みなのか…(褒めてます)と驚いてしまうくらい、良く
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Tinder詐欺師:恋愛は大金を生む(2022年製作の映画)

3.5

そもそもティンダーで真面目に素敵な人を求めてる人がいることに驚きつつも、ここまでの詐欺を働けるのはある種の才能と言って良い
被害者の方にはものすごく申し訳ないけど、観ている分には『FYRE 夢に終わっ
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MEMORIA メモリア(2021年製作の映画)

3.8

タイの名匠 アピチャッポン・ウィーラセタクン監督作品
74回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞作

去年のTIFFで観るつもりだったのですが、チケット争奪戦にあっけなく敗れてしまい5か月もお預けされるハ
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

3.8

『バイス』『マネー・ショート』のアダム・マッケイ監督作品

あらすじを読んで観る前から真っ赤先に思い起こしてしまっていたのはトリアーの『メランコリア』なんだけど、アダム・マッケイ作品でそういったテイス
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

3.5

『ピアノ・レッスン』のジェーン・カンピオン監督作品

今年の賞レースを席巻している本作を超遅ればせながら鑑賞

どこを切り取っても様になってしまうほどの凄まじく美しい自然をバックに捉えられた映像美に酔
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.7

個人的に松居大悟監督作品とはあまり相性がよくないのですが、この二人が主演ともなれば観ないわけにはいかないということで鑑賞

粋なタイトル通り、匂いだったり場所だったり物だったりと、他人からしたら何てこ
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さがす(2022年製作の映画)

3.7

『岬の兄妹』の片山慎三監督作品

全編通してそこはかとなく漂う韓国ノワール風の映像やカメラワークや演出、どうしようもなく何一つ救われない絶望展開、先の読めないサイコサスペンス的な緊張感は非常に良かった
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.0

いちスパイダーマンファンとしてはむっっっっちゃくちゃに良かったし、MCU最高!!!となったのは前提で書きますが、最速で公開された国から約三週間も遅れての公開というあまりにも酷い仕打ちだったので、ある程>>続きを読む

偶然と想像(2021年製作の映画)

4.4

濱口竜介監督作品

娯楽性を失うことなく心を絶妙にザワつかせてくるという、圧巻の脚本に度肝を抜かれ続ける至福の2時間

ジャンルが違うので比べるのもおかしな話ですが、個人的には『ドライブ・マイ・カー』
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浅草キッド(2021年製作の映画)

4.2

芸人として折り紙つきの劇団ひとりは個人的にも大好きなんだけど、いち作家としての劇団ひとりはちょっと過小評価されているんじゃないかと前から思ってはいたので、この映画のおかげでようやくそれを吹聴できるくら>>続きを読む

由宇子の天秤(2020年製作の映画)

3.9

話題作を遅ればせながら鑑賞
近しいテーマの『空白』を先に観ていなければもっともっと刺さったかもしれないけど、評判通り非常に素晴らしい映画だった
片渕須直監督がプロデューサーとして参加されているのも妙に
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エターナルズ(2021年製作の映画)

3.2

クロエ・ジャオ監督作品

『ザ・ライダー』や『ノマドランド』を作り上げた監督が、自ら熱望してMCUを手がけるともなれば期待せずにはいられないという反面、不安な要素もなくはなかったけど公開を非常に楽しみ
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エイプリルの七面鳥(2003年製作の映画)

4.3

『ギルバート・グレイプ』脚本のピーター・ヘッジズ監督デビュー作

反発し合い、何年も会っていなかった娘と母の和解を軸に、家族の再生をユーモラスに描く

ちょこちょこオールタイムベストに入れている方を見
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活きる(1994年製作の映画)

3.8

中国の巨匠 チャン・イーモウ監督作品

内戦から文化大革命へと激動する1940~60年代の中国史を一組の夫婦の歩みを通して活写し、カンヌ映画祭審査員特別賞を受賞した作品

『さらば、わが愛/覇王別姫』
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アレックス STRAIGHT CUT(2020年製作の映画)

4.3

鬼才 ギャスパー・ノエ監督作品

これぞ鬼才監督に相応しい最低で最高の問題作
彼の作品はほぼほぼ好みだけど、全く揺るがない不動の最高傑作は間違いなくこれ

監督自身の手で『アレックス』を時系列順に編集
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世界(2004年製作の映画)

3.6

中国の巨匠 ジャ・ジャンクー監督作品

北京のアミューズメントパーク“世界公園“でダンサーとして働く女性の、不安と希望、苦悩と喜び、憧れや嫉妬を、オリンピック開催に向け変貌していく北京の街を背景に細や
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ミッドナイト・エクスプレス(1978年製作の映画)

3.5

アラン・パーカー監督作品
脚本はオリヴァー・ストーン

緊迫した国際情勢の中で祖国からも見放され、麻薬不法所持だけの罪でトルコの刑務所に投獄され、異国の独房で絶望的な日々を送ることになる青年が、遂には
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ヒッチャー(1986年製作の映画)

3.6

殺人鬼の男を車に乗せてしまった運転手の青年が、執拗に狙われ続ける恐怖を描く

そうはならんやろっていうつっこみどころはかなりあるけど、逆に予想を裏切ってくる読めない展開を繰り広げてくれるのでめちゃくち
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女と男のいる舗道(1962年製作の映画)

3.7

巨匠 ジャン=リュック・ゴダール監督作品

家庭を捨て、女優になる夢にも敗れ、娼婦に身を堕とした女・ナナの姿を、12のエピソードで綴ったドラマ

ゴダールらしい感覚溢れる素晴らしい映画で、独特なカメラ
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戦場でワルツを(2008年製作の映画)

3.7

元兵士のアリ・フォルマン監督が、自身の経験を基に製作した自伝的なドキュメンタリーアニメーション

1982年にレバノンで起こったパレスチナ難民大虐殺についての友人たちの証言から、戦争がもたらす心の闇を
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トラック(1977年製作の映画)

3.0

フランスの女性作家 マルグリット・デュラス監督作品

パリの郊外を走るトラックの車窓に映る光景に被って、監督の信念が語られる実験的映画

トラックから見える美しい街並みを映しながら常に詩を朗読されてい
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凱里ブルース(2015年製作の映画)

3.3

中国の新鋭 ビー・ガン監督長編デビュー作

亡き母の願いを叶えるために旅へ出たひとりの医師が、自らの人生に向き合う様を描く

監督自身の故郷である凱里で撮影され、出演者の大半が監督の家族や親戚、友人な
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ふたりの人魚(2000年製作の映画)

3.4

中国の名匠 ロウ・イエ監督作品

現代の上海を舞台に、謎めいた同一人物と思しきふたりの女との悲劇的な過去を引きずる男の不思議な体験が、繊細かつ幻惑的な映像美で綴られる

どことなくキム・ギドクやウォン
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