一さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

一

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駅馬車(1939年製作の映画)

3.5

巨匠 ジョン・フォード監督作品

1880年代のアメリカ西部 アリゾナからニューメキシコへと走る駅馬車を舞台に、先住民の襲撃や無法者との決闘などドラマチックなエピソードを盛り込みながら、駅馬車に乗った
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フェイシズ(1968年製作の映画)

3.3

巨匠 ジョン・カサヴェテス監督作品

結婚後14年目を迎えた夫婦が、決定的に破綻するまでの36時間を追った物語

タイトル通り、ほぼ全てのシーンが極端なクローズアップというモノクロ映像が不思議な感覚に
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旅芸人の記録(1975年製作の映画)

4.0

ギリシャの巨匠 テオ・アンゲロプロス監督作品

圧政、占領、反乱など、他国の干渉や国内の政権交代に揺れる激動のギリシャで、たったひとつの劇「羊飼いの少女ゴルフォ」を演じて廻る旅芸人一座の、1939年か
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.2

これぞまさに“映画体験”

カナダの巨匠 ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品

映像化不可能とまで言われながらも、自他ともに認めるデヴィッド・リンチ監督の失敗から見事に脱却を成功させ、この伝説とも称されるの
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パーティ★モンスター(2003年製作の映画)

2.8

田舎から上京し、一躍ニューヨークのクラブシーンを席巻した実在の人物 マイケル・アリグの栄枯盛衰を、実話を基に描いたカルチャームービー

マコーレー・カルキン9年振りの復帰作ということですが、確かに名演
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青の稲妻(2002年製作の映画)

3.3

中国の巨匠 ジャ・ジャンクー監督作品

変貌著しい中国社会から取り残されたような地方都市に生きる2組のカップルを通し、社会の激変を実感できない若者たちの葛藤、閉塞感をリアルに描く

不器用で何かをした
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ガールフッド(2014年製作の映画)

4.3

『燃ゆる女の肖像』のセリーヌ・シアマ監督作品

パリ郊外の荒廃した地区で生まれ育ち、行き場のない日々を過ごす16歳のアフリカ系移民の少女が、やがて不良グループの仲間入りをしながら、自らの未来への道を切
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砂の惑星(1984年製作の映画)

2.8

デヴィッド・リンチ監督作品

映像化不可能といわれたフランク・ハーバートの大長編SF小説の実写映画化
“デューン”と呼ばれる砂の惑星アラキスを舞台に繰り広げられる勢力争いを壮大なスケールで描く

ヴィ
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天国の口、終りの楽園。(2001年製作の映画)

3.8

メキシコの巨匠 アルフォンソ・キュアロン監督作品

真夏のまばゆい太陽のもと、美しい人妻を誘い、3人で“天国の口”という名の海岸をめざして旅に出るという、年上の女性との忘れがたい日々を過ごした幼なじみ
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女っ気なし(2011年製作の映画)

4.0

フランスの新鋭 ギヨーム・ブラック監督作品

パリからノルマンディ地方の小さな海辺の町にバカンスに訪れた美しい母娘と出会った心優しい主人公の青年をめぐるひと夏の物語
さえない風貌の孤独な独身男性が彼女
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脳内ニューヨーク(2008年製作の映画)

3.3

チャーリー・カウフマン監督デビュー作

妻と娘に去られ人生に行き詰まった劇作家の主人公は、舞い込んだ賞金をすべて注ぎ込み、脳内に描く理想のN.Y.を現実のN.Y.の中に作るという壮大な芸術プロジェクト
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壊れ始めてる、ヘイヘイヘイ(2016年製作の映画)

3.5

コンビニのクレーマーに飛び蹴りをしてしまったアパート管理会社で働く男と、その飛び蹴りに心を掴まれた女性店員の交流を綴る

岸井ゆきの×仲野太賀という俺得キャストでずーっと観たかった作品がネトフリに来た
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オープニング・ナイト(1978年製作の映画)

3.5

巨匠 ジョン・カサヴェテス監督作品

自らの老いを自覚しはじめた有名舞台女優が、新作舞台の初日を迎えるまでの葛藤を描いた人間ドラマ

ある意味これも『こわれゆく女』というレベルの錯乱状態に陥る主人公
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荒野の用心棒(1964年製作の映画)

3.7

巨匠 セルジオ・レオーネ監督作品

“ドル箱三部作”で知られるマカロニウェスタンの記念すべき第1作

殺陣を銃撃戦に置き換えているのはかなり凄いし見応えもたっぷりあるのだけど、さすがにアウトでしょって
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未成年(2018年製作の映画)

3.5

韓国の名優 キム・ユンソク監督デビュー作

韓国で好評を博した同名の舞台劇を基に、父の不倫に思い悩む女子高校生と、その不倫相手を母に持つ同級生の心の葛藤と成長を描く

ちょっと過剰ではと気になるところ
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コレクティブ 国家の嘘(2019年製作の映画)

3.8

今年のアカデミー賞で国際長編映画賞と長編ドキュメンタリー賞にWノミネートされたドキュメンタリー

ルーマニアを震撼させた巨大医療汚職事件を題材に、市民、ジャーナリスト、政治家ら異なる立場から事件に立ち
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麦子さんと(2013年製作の映画)

3.4

吉田恵輔監督作品

亡くなった母が青春時代を過ごした町にやって来た麦子が、母を知る人々と触れ合いながら次第に成長していく様を描く

吉田恵輔監督の作品とはいえ、あらすじでは全く惹かれるものがなく、むし
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老婦人とハト(1998年製作の映画)

4.1

シルヴァン・ショメ監督デビュー作の短編

1998年度のアカデミー賞短編アニメーション映画賞にノミネートされた作品

すんげぇなこれ…
20分ちょっとの短編だけど半端じゃない作り込みだし、デビュー作か
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト(1968年製作の映画)

4.0

巨匠 セルジオ・レオーネ監督作品

日本では『ウエスタン』の邦題で短縮版が公開された西部劇のオリジナル版

大陸横断鉄道の敷設により新たな文明の波が押し寄せていた西部開拓期を舞台に、女性主人公の目を通
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女子の事件は大抵、トイレで起こるのだ。 後編 出る!(2015年製作の映画)

2.5

※ほとんどは前編の方に書きました

いやトイレから出るんかいーと、いきなりトイレ以外のシーンから始まるのはびっくり(これがドラマ未公開部分?)だし、その後もちょこちょこトイレ以外のシーンが挟まれる
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女子の事件は大抵、トイレで起こるのだ。 前編 入る?(2015年製作の映画)

2.5

白石和彌監督作品
脚本は根本宗子が手掛ける

中学校の女子トイレを舞台に展開する異色の青春ドラマ
全12話の配信ドラマの再編集版に加え、未公開エピソードも盛り込んだ前後編の2部作で構成され、教室では出
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お嬢ちゃん(2018年製作の映画)

3.9

神奈川県鎌倉市を舞台に、不満や不安、ストレスを抱えながら鎌倉でアルバイト生活を送る21歳の女性の本音とひとつの生き方を鮮やかに描き出す

レンタルを待ちわびていた作品が、まさかのU-NEXTで見放題に
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続・夕陽のガンマン/地獄の決斗(1966年製作の映画)

4.0

巨匠 セルジオ・レオーネ監督作品

三人の男たちの、虚虚実実の駆け引きをユーモラスに描いた痛快ウェスタン

『夕陽のガンマン』に引き続き、くまなく磨きあげられたマカロニウェスタンの傑作
最低最悪の邦題
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スウィート ヒアアフター(1997年製作の映画)

3.0

カナダの名匠 アトム・エゴヤン監督作品

第50回カンヌ国際映画祭グランプリ受賞、アカデミー賞で監督賞・脚色賞にノミネートされた作品

ラッセル・バンクスの小説「この世を離れて」を原作に、童話「ハメル
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山河ノスタルジア(2015年製作の映画)

4.0

中国の巨匠 ジャ・ジャンクー監督作品

1人の女性と彼女に思いを寄せる2人の男の人生、時代に振り回され離れていても不変の母と子の強い愛を、1999年、2014年、2025年という3つの時代の変貌する世
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メリちん(2006年製作の映画)

3.2

吉田恵輔監督作品
脚本は『ばしゃ馬さんとビッグマウス』『机のなかみ』の仁志原了

田舎を舞台に男女3人の日常を描いた幻の未ソフト化作品

自主製作なので仕方ないけど、映像や細かな音など、ひとつの映画と
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アメリカン・グラフィティ(1973年製作の映画)

3.3

ジョージ・ルーカス監督作品

後に『スター・ウォーズ』を生み出す監督の出世作となった長編第2作

1960年代初頭のアメリカを舞台に、4人の若者たちが過ごす一夜をロックンロールの名曲の数々に乗せて描い
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夕陽のガンマン(1965年製作の映画)

4.0

巨匠 セルジオ・レオーネ監督作品

殺人強盗犯と、彼をめぐって衝突しあうふたりの賞金稼ぎを描く

めっっっっちゃくちゃおっもしろいし、めっっっっちゃくちゃかっこいいし、なんたる完成度の高さなんだこれは
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シテール島への船出(1983年製作の映画)

3.5

ギリシャの巨匠 テオ・アンゲロプロス監督作品

準備中の作品の主役を探しあぐねている映画監督の現実と、映画世界を二重構造で描く

“映像詩人”ですからポスターでわかるように、相変わらず鬼のようにロケー
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イージー★ライダー(1969年製作の映画)

3.1

デニス・ホッパーが監督・脚本・主演、ピーター・フォンダが製作・脚本・主演を務め、アメリカンニューシネマを象徴する金字塔的作品として名を残すロードムービー

自由と平和を求めてアメリカ横断の旅に出た2人
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マーダーボール(2005年製作の映画)

4.0

戦車のような車椅子で激しくぶつかり合うことから“マーダーボール”と呼ばれる過激な競技、ウィルチェアーラグビー(車椅子ラグビー)で世界一を目指す男たちに迫ったドキュメンタリーで、2005年度アカデミー賞>>続きを読む

酒井家のしあわせ(2006年製作の映画)

3.5

『きみはいい子』『そこのみにて光輝く』の呉美保監督長編デビュー作

ごくごく普通の家族が、ある事件を通して壊れかけた絆を取り戻していく姿を綴るホームドラマ

喜劇的でも比較的重めのお話なんだけど、ど
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罪と女王(2019年製作の映画)

3.7

仕事も私生活も完璧な女性と義理の息子の禁断の愛を描き、アカデミー国際長編映画賞のデンマーク代表にも選ばれた作品

かなりセンセーショナルな上に、一切救いのない最高に胸クソ悪い映画で最高だった
単なるエ
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空白(2021年製作の映画)

5.0

突如不条理な現実が身に降りかかった時、人はどう折り合いをつけるのか


いやーーーーちょっとこれ半端じゃないっすわ…
年間ベストどこか人生ベスト級で、満点を付けざるを得ないくらいに魂が激しく震えるよう
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MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)

3.5

こういったセンシティブなテーマを扱う映画だと観もせずに批判されがちだし、日本で起きた負の出来事を映画にすると、過剰に反発する“いつもの人達”が沸くのは風物詩なので仕方ありませんが、水俣病という絶対に忘>>続きを読む

愛してる、愛してない...(2002年製作の映画)

3.7

精神科医と不倫関係にある内気で夢見がちな女の子が繰り広げる恋模様を、大胆なストーリー展開でサスペンスフルに描く

こんなに恐ろしいオドレイ・トトゥは初めて見たし、むちゃくちゃ良い意味でポスター詐欺も甚
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