20年近く腐れ縁が続いて、結果結ばれるなんて事現実にあり得るかな。男女の関係なんてちょっとのすれ違いで全く別の未来が待っていたりするもので、最後の展開には驚いたものの、どうする事が正解だったのかなんて>>続きを読む
不眠症に悩まされ、女にも愛想を尽かされ、いわば失うもののないアウトローなタクシー運転手が、最後に見せる正義感。こんな生活を余儀なくされているのは国家のせい?果たしてトラビスの取った行動は正しかったのか>>続きを読む
おもちゃ箱をひっくり返したような楽しさ。何だかよくわからないけど面白い、なんていう陳腐な表現しか思い付かなくてもどかしいが、多分監督にもこの映画で伝えたい事なんて何もなくて、「とにかく俺が撮りたいもの>>続きを読む
85年の夏に、キュアーの音楽。またかよ、と思わなくもないが、やはりこの組み合わせには胸が熱くなってしまう。BLものには個人的にまだ少し抵抗感があるけど、ここまで美しく描かれていれば、もはやそこは関係な>>続きを読む
結局ダニエルは、誰も愛せないし信じる事も出来ない孤独な人間。だからこそ金に走るし、欲望を止める事も出来ない。最後の「終わった」は、もはや失うものすら無くなった、という心情を表していたように思う。息子が>>続きを読む
辛く悲しい物語だが、終わって欲しくない、いつまでも浸っていたいと思わせる感動的なひとときでもあった。シャラメのかっこいい着こなし、自然光の美しい映像がそんな気分にさせる。ドラッグの怖さも十分に伝わるが>>続きを読む
人それぞれ様々な悩みを抱えて生きてるけど、自分の思いをしっかり言葉にできる人ってそう多くない気がする。あと人前で泣ける強さってあるな、と。皆が凄く自然体な演技を見せる中で、蒼井優だけが別格だった。多分>>続きを読む
これは見応えあったな。ライヴシーンは抜群のカッコ良さだったし、ショービズ界の華やかさと恐さの両方を知れたし、何よりもエルヴィス・プレスリーという巨大な謎に少しでも迫れた気がして、とても充実した時間だっ>>続きを読む
執着とか偏見のない者の所に、結局人は集まってくる。他人の過去なんてどうだっていい。そんな事より今、目の前にいる人のことを愛そう。ちひろさんのこの大らかな生き様は、見習うべきもの。一見地味で何も起こらな>>続きを読む
悲しみには、全てをリセットする効力がある。なかなか共感のし辛い家族の物語だったが、全てを失った時に残ったのは、やはり絆だった。農家を営んでいる地元の人達が移民に対してほんとに優しくて、現実はどうなのか>>続きを読む
何だこれ面白いな。「幸福は創作の敵」や「他人の時間を犠牲にして、自分は今ここにいる」といった、刺さるフレーズがたった90分の映画の中にいくつもあった。映画のみならず、現代のエンタメ全般にに対する問題提>>続きを読む
これはちょっと問題作。酷評してる人達は多分「ボヘミアン・ラプソディー」みたいなのを期待してたんだろうけど、遺族から楽曲の使用許可が降りなかったとの事で、この結果は致し方無い。ただそれでも、ロックスター>>続きを読む
話が島から一歩も出ない、昼のサスペンスなんかでもありそうな脚本だが、そこはさすがの藤原竜也、松山ケンイチ、永瀬正敏、この超豪華俳優陣達の力量に、ぐうの音も出ないくらいやられた。こうして見ると、地方創生>>続きを読む
アダム・サンドラーとNBAって事で、勝手に「アンカット・ダイアモンド」みたいなのを想像してたが、全然違った。実直で、ちょっぴり熱いスカウトマン。試合のシーンは臨場感があるし、プロスポーツの華やかさもし>>続きを読む
死とか人間の弱さがテーマで、あとデマに流されたり嫉妬したり、アメリカでもあるんだなぁ、こういう心理って。不安を挙げ出したらキリがない。嘘でもいい、希望をでっち上げろ。これからコロナ収束へ向かうであろう>>続きを読む
どうしても譲れないもの、絶対に伝えたい事、あなたにはありますか?と、観ているものに問いかけてくる作品。憧れの存在に勝ちたいと言う気持ち、自分には無かったけど素敵な事だな。命懸けで戦っている人達はいつだ>>続きを読む
開始10分で「あぁ、これは絶対に面白くなるだろうな」と分かった。散々使い倒されてきたタイムリープもので、バック・トゥ・ザ・フューチャーやターミネーターのオマージュも堂々と登場させてしまう分かりやすさだ>>続きを読む
快なり不快なり、人の心に何かしらの動きをもたらすものがアートであるとするならば、この映画は紛れもなくアートであり、エンターテイメントでもあった。全編通して、どこか引っ掛かりを感じさせるような表現の連続>>続きを読む
これは予想に反してよかった。オッサンなので流石にキュンとはしないが、物語が進むにつれてどんどん魅力的になっていく森七菜と、逆にどんどんダメになっていく松村北斗の対比が面白い。実は一番ヤバいのは烏丸なん>>続きを読む
冒頭の、ワンカットで繰り広げられる11分間が凄まじい。緊迫感と臨場感、研ぎ澄まされた音と映像。全編通してセリフは控えめで、ストーリーも明確な説明はないけど、ちゃんと伝わる、怒りと家族の絆。まさしく映画>>続きを読む
生々しい証言と、鮮明な映像に戦慄した。人種差別がある事は当然、知ってる。戦後長きに渡ってアメリカ経済の恩恵を受けている我々にとっても、全くの他人事ではない。ただ、どうすればいいのか分からない。大好きな>>続きを読む
先行き不透明で希望なんて持てそうもない世の中だけれど、恋愛だけは普遍的で、人々にささやかな幸福をもたらすもの。やたらと癖の強い台詞と対話に違和感を感じながら観ていたら、エンドロールで最果タヒの名前を見>>続きを読む
人を好きになる事は、何かの埋め合わせなのか。自分と向き合いながらもがき続けるトーマスの姿を見ていて、そんな事を思った。洗練され、希望に満ち溢れているかに見えたマンハッタンという街は、実は退屈で空洞だっ>>続きを読む
観る前から結末が分かってしまうようなタイトルだが、ふと「10年って結構長いな」と。人は退屈な日々が続くと余計な事を考えてしまうもので、先の事なんて考えず、今をひたすらに楽しんで生きられる人こそが、本当>>続きを読む
これは面白い!大好きなボブ・オデンカークが、オールディーズをバックに人をバンバン撃っていく。「ブレイキング・バッド」のファンからしたら堪らない内容だったし、父親役が今年で84歳になるクリストファー・ロ>>続きを読む
詳細な説明があまりないタイプの映画ですが、行間を読ませるのに十分な音と画があった。松岡茉優の演技は一見抑制されているようで何か内に秘めたるものを感じさせ、まさしく天才肌のピアニストといった佇まい。遠雷>>続きを読む
圧巻だった。花道ではなく、あえてリョータをメインに立てる事により、原作とはまた違った質感をもたらす事に成功している。誰を主役にしても成り立つ、このキャラ設定の巧みさこそがスラムダンク最大の魅力である事>>続きを読む
面白かった。ハックしたり、騙したり騙されたり、選挙というものがいかにスリリングで、十分な題材になり得るかという事を証明した作品。最後のどんでん返しにしてもまんまとしてやられたというか、やはり根底にある>>続きを読む
アニメーション作品としては間違いなく水準以上だし、大ヒットも頷ける大衆性もあるが「天気の子」と比較すると少し深みに欠けるというか、作品の背景にあるメッセージ性のようなものを読み取る事が出来なかった。男>>続きを読む
いわゆるスポ根ものというだけではなく、人種差別やジェンダーイコーリティの現状もしっかり投影。子供だけで外を歩けなかったり、有名になる事で常に危険に晒される、日本とアメリカの治安の差を見せつけられもした>>続きを読む
ジェイク・ギレンホールの眼力が凄まじい。この人でなければこの主人公の異常性は演じられなかっただろうなと率直に思った。他人の不幸を撮影し、それで金儲けをしている人達がいて、またそれを観て楽しんでいる視聴>>続きを読む
高1っていう設定に驚き。なんという早熟。これだけ女の子達が積極的だと男は圧倒されるしかない。スリープオーバーという、いわゆるお泊り会も日本とアメリカでは随分違う。一晩で、普通はこんなにドラマ起きないで>>続きを読む
又吉さんの小説に出てくる女の子って、いつも天使みたいに優しい。そんな子に言われる「何考えてるのかわかんないよ!」は堪えるな。頭では分かってはいても、どうしても認めたくない自分の弱さ。そこを曝け出してこ>>続きを読む
張り詰めた緊張感が、一瞬たりとも途切れない。カッコいいショットがいっぱいあって、流石ドゥニ・ヴィルヌーヴ、などと悠長な事は言ってられないのかも知れない。銃を使った無差別テロ、これまではどこか遠い異国の>>続きを読む
非常に分かりやすくて凡庸なストーリー展開だが、金の使い方とスケールのデカさに終始圧倒され、決して安っぽくならず、痛快な魅力でいっぱいだった。最大のトピックは、この物語が欧米ではなくアジアを中心に展開さ>>続きを読む
資本主義社会にうまく乗れなかった人達、そして何よりアルバイト初日のあの、自分だけがぽっかりと宙に浮いたような、孤独で居場所の無いあの感じ。退屈で変化のない日々を黙々と過ごす、市井の人々の営みが繊細に描>>続きを読む