カルダモンさんの映画レビュー・感想・評価

カルダモン

カルダモン

映画(439)
ドラマ(7)

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.6

1917年4月6日第一次大戦のイギリス軍。紙切れ一枚の作戦中止命令が人命1600を左右する。重大な伝令を背負わされたトムとウィルは決死の覚悟で前線のマッケンジー大佐の元へ走る。

開始数分で早くも方向
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.7

こんな第二次世界大戦の描き方があるのか。こんな成長譚の語り方があるのか。驚きに満ちあふれる映画体験が嬉しくて、登場人物たちが皆愛くるしい。全員救われろ!と願った映画でした。

スカヨハ、サムロックウェ
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T-34 ナチスが恐れた最強戦車(2018年製作の映画)

3.4

新開発の戦車「T-34」の性能を実証するため、800㎞離れたお披露目式場まで自走するという無茶を決行。ずんずんずんずん大地を突き進む二台の車輌は、まるで『恐怖の報酬』のように、道中に降りかかる数々の困>>続きを読む

容疑者、ホアキン・フェニックス(2010年製作の映画)

3.0

2年を費やしたという呆れたフェイクドキュメント。ジョークが過ぎるとはこのこと。目に余る態度を繰り返した結果笑えないシロモノに。いや、あえて功を奏したというべきか。その後のジョーカー=アーサー・フレック>>続きを読む

Hair Love(原題)(2019年製作の映画)

4.7

2020アカデミー短編アニメ映画賞受賞作品。
さすがに上手いですね。山盛りのモジャモジャ頭を可愛く編み込みたい女の子。父さんは不器用ながら圧倒的な毛量に立ち向かう。髪の毛をキレイに編んでくれるステキな
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監督・出演陣が語るアイリッシュマン(2019年製作の映画)

-

爺様たちのだけの打ち上げ。アル・パチーノ、ジョー・ペシ、ロバート・デ・ニーロ、そして監督マーティン・スコセッシ。
こんな豪華な4カードが揃うことなんて、この先ないんだろうね。
風俗画にして額に飾りたい
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アイリッシュマン(2019年製作の映画)

4.8

〈全米トラック運転手組合委員長、ジミー・ホッファ殺害事件〉を知らない門外漢の私に、フランク・シーラン(デ・ニーロ)が直々に語り部となって案内してくれた。

一度では咀嚼しきれないおよそ40年間のアメリ
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カジノ(1995年製作の映画)

4.8

1970〜80ラスベガス。
煌びやかなカジノの牙城が音を立てて崩れ去り、終わってみれば夢の残骸のように。ひとつの時代の終焉。新しい時代の台頭。
ジンジャー(シャロン・ストーン)の悪女振りが度を越して光
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グッドフェローズ(1990年製作の映画)

4.8

いつ観ても、なん度観ても。1970ブルックリンの色気がたまらん。家族同士、兄弟喧嘩のような温もりを感じるマフィアの生態。繰り広げられるドンパチがある意味でちょっと羨ましくもありまして、言葉も行動も人間>>続きを読む

マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

4.8

お互いの長所を語る冒頭から、子供顔負けのおとなのけんかまで、ずっと見守りたい家族の姿。
ニコール(スカヨハ)とチャーリー(アダドラ)は、お互いに戻らない何かを諦めつつ、大事な存在であることは変わりがな
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パラサイト(1998年製作の映画)

3.8

たまたまCSの映画チャンネルでやっていたロドリゲス兄貴によるパラサイト(原題はまったく違うけどな)。ついつい手が伸びてしまうのは悲しい性。何とは言いませんけれど、このタイミングで放送ラインナップに入れ>>続きを読む

A Sister(2018年製作の映画)

3.4

『ギルティ』の電話相手が見える版。
延々と電話をさせてくれる男は勘が鋭いのか鈍いのか、いや結果的に鈍いんだけどね。警戒心の塩梅が謎でした。

二人になにがあったのかよくわからないけど、話せば分かりそう
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ニコラ・ショヴァンの栄光に満ちた受賞スピーチ(2018年製作の映画)

2.6

スピーチが長い人ほど内容がつまらない。しょうもないスペシャルサンクスを延々と述べるラストは思わず笑ってしまったけれど。

ニコラ・ショーヴァンについてWikipedia程度の知識でも頭に入れておくと、
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

4.8

スペースFS汐留にてFilmarks試写会に参加。上映後には約40分に及ぶアリ・アスター監督とのQAも。

🌺🌼🌺🌼🌺🌼

『ヘレディタリー/継承』で囚われてしまった身としては、予告の段階からある種の
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ビニール袋の夜(2018年製作の映画)

4.2

ビニール袋の環境破壊とエログロナンセンスの融合体。絵のタッチと相まって、発想の飛び方とか気色悪い表現がすごい。

ビニール袋がまとわりついてくる感じ、最高に嫌。濡れてたりしてたらもう最悪。女の狂った執
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長いより道(2018年製作の映画)

2.4

なんだか呑み込みにくい文法で、全体的に雑な印象。冒頭でサラッと描いているけどジョエルが創作してる部分が物語の根幹。
同じ名前の犬を轢いてしまい、代わりに首輪をはめられリードを繋がれてしまう。
物語の始
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失くした体(2019年製作の映画)

4.7

切断されて離れ離れになった少年の体と手。体は心を求めて、手は体を求めて。体の記憶と手の記憶の繋がりが、ファンタジックにリアルなタッチで描かれる。

実写にはないアニメーション映画ならではの表現力。細や
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菜の花畑で引きつけられて(2018年製作の映画)

2.7

20年くらい前の近未来SFのような、ちょっと懐かしい雰囲気に感じた。

久しぶりに帰ってきたポールと再開するミカ。農場から居なくなった豚ロジェは帰ってこない。一面に広がる菜の花畑でマッチングアプリにヒ
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TOKYO!(2008年製作の映画)

4.3

東京を舞台にした短編オムニバス。ミシェル・ゴンドリー、レオスカラックス、ポン・ジュノという三者三様と呼ぶにはあまりにも個性的な監督三名。この顔ぶれからもわかる通り、いわゆる普通の作品はひとつもなくて、>>続きを読む

ほえる犬は噛まない(2000年製作の映画)

4.7

十数年振りの再鑑賞。『パラサイト』以降、過去に一度見た作品であっても、再発見や違った角度で見方、感じ方を更新できるのは楽しい。

巨大なモンスター団地から飼い犬が次々に失踪。背景にある犬肉文化と格差社
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俺たちの映画ができるまで(2011年製作の映画)

2.6

ハンディカメラ一台で幼馴染のボンクラを集めて映画撮影。開始2〜3分で、絶対こいつらには映画なんて撮れないだろということが察知できる。まったく言うことを聞かないし、勝手に台詞を変えるし、変な衣装着るし。>>続きを読む

間一髪(2018年製作の映画)

3.8

エロディはエステティシャンの試験直前。しかし予定してたモデルが除毛をしてしまったために試験では使えず、急遽父親をモデルとして試験を受けることに。口髭タップリで恰幅の良い肉屋のオヤジ、娘のために一肌脱ぐ>>続きを読む

ELEVATED(1996年製作の映画)

3.5

エレベーターと3人の登場人物だけで上下する20分。これぐらいの尺がベスト。『CUBE』の原型だけど、全体のザラついた雰囲気や荒削りな作りが逆に不気味さを煽っていて、私は断然こちらが好み。

タイトルデ
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イン・ザ・トール・グラス -狂気の迷路-(2019年製作の映画)

3.2

草むらから助けを求める子供の声、という導入部がいい。子供の頃に植えられたトラウマに再会したような、引きつけて離さないなにか。草むらへ一歩踏み入ると予想以上に視界を奪われて、不安と焦りに捕われる。すぐ近>>続きを読む

ジャックは一体何をした?(2017年製作の映画)

4.0

殺人容疑のジャック(猿)と、刑事(デヴィッド・リンチ)の会話。噛み合っているのかいないのか、猿の口に無理やり俳優の口を合成して語らせる。取調室の空間、モノクロの光、独特な文法、奇妙な表現がなんだか懐か>>続きを読む

ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷(2018年製作の映画)

3.2

ウィンチェスターハウスは、呪いから逃れるために38年間365日24時間体制で増築され続けたというアメリカに現存するお化け屋敷。
ウィンチェスター社が製造した銃によって命を絶たれた人達、彼らへの罪悪感、
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シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア(2014年製作の映画)

4.0

ニュージーランド産ホラーコメディのフェイクドキュメンタリー仕立て。年の差数百〜数千のヴァンパイア版テラハ。
風刺も混ぜ込みながら独特な間、独特な小笑いがジワジワとクセになる。美術や撮影が素晴らしく凝っ
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グリンゴ 最強の悪運男(2018年製作の映画)

4.0

六本木キノフィルムにて試写会。
泣きっ面に不倫発覚、泣きっ面に銃火器。主人公のハロルドに降りかかる不運の数々を観ているこちらは笑い泣き。どうなる?どうなる?の連続で、最後の最後まで楽しめる〈ちょうど良
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音楽(2019年製作の映画)

4.3

オフビート (Offbeat)
1.音楽において、通常とははずれたところに強拍があること。
2.転じて、常識からはずれた人間、あるいはそのような人物を描いた作品。


大橋裕之を知ったのはこの映画の
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24時間戦争(2016年製作の映画)

3.7

『フォード vsフェラーリ 』の復習に。1966年ル・マンへの道のりが、関係者の証言と当時の映像素材によって浮かび上がる中、スタート直後に閉まらないドアや、フォードの1、2、3フィニッシュなど嘘みたい>>続きを読む

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.8

おいらは おいらは
H・A ・P・P・Y 🎵
わぁーい!わぁーい!

っていうヘンテコな歌を、クリスチャン・ベイルがフンフーン🎵なんて感じで歌うんですけど、なんかこれが妙に印象的でグッと来てしまいまし
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ANIMA(2019年製作の映画)

4.3

PTA×トムヨークの組み合わせってだけで無条件に評価は甘くなりがちな私。『ANIMA』はソロアルバムとしても素晴らしかったけれど、PTAの映像と合わさることで面白いアート作品に仕上がったんじゃないかと>>続きを読む

2人のローマ教皇(2019年製作の映画)

4.4

現ローマ教皇フランシスコ(ジョナサン・プライス)と、ベネディクト16世(アンソニー・ホプキンス)の対話。
政治と宗教の在り方や、それらについての考え方も異なる2人が互いの論をぶつけ合うのだけど、なんだ
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サーミの血(2016年製作の映画)

4.3

スウェーデンのラップランド地方に暮らす先住民族サーミ人を扱った作品。
主人公のエレ・マリャが自らの土地の風習や考え方に疑問を持ち、葛藤を抱えながら外の世界へ出て行く姿が描かれる。

賢さは、自分の置か
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Eden(原題)(2002年製作の映画)

4.7

こ、これは一体。サイケデリック聖書とでもいうべき色の洪水に脳がぐらんぐらん。イマジネーションの暴走にひたすら圧倒される、もしくは唖然とする85分。

背景も人物も動物も神様も、同じ作者の手によるものと
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アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

5.0

【過去鑑賞記録】

大友克洋の新プロジェクトも発表されて、夢のまた夢だった原作準拠のAKIRAが本当に実現してしまうかもしれない。
立川シネマシティの極音上映や、目黒シネマの35㎜一本立て上映など、俄
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