ENDOさんの映画レビュー・感想・評価

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映画(1019)
ドラマ(1)

ザ・ロイヤル・テネンバウムズ(2001年製作の映画)

4.0

ジーン・ハックマンがホテルのボーイというだけでアツいがシーモア・カッセルもいい。回想シーンの寓話性に後年の異常なまでの対称性の萌芽やパンの巧さが見て取れる!グウィネスとルークが他の映画で観るよりも圧倒>>続きを読む

スターリンの葬送狂騒曲(2017年製作の映画)

3.8

スターリンが意識不明にも関わらず律儀に?多数決を遵守するオッサン達。いつまで経っても医師が来ない。ゴリゴリのスターリン主義者だったモロトフを可愛いペイリン翁がやっていて癒し。ベリヤの悪辣さだけが目立つ>>続きを読む

バルタザールどこへ行く(1964年製作の映画)

4.2

冒頭のジャックの姉の死もジュラールの殺人の嫌疑も父親の敗訴も後退して同じトーンで語られる。ジャックと再会したバルタザールから流れ落ちる涙。ロバと人間の感情すら平坦になる世界。嗚呼、ヴィアゼムスキーの剥>>続きを読む

帰らざる河(1954年製作の映画)

4.2

モンローの母性が発揮される最良の1本。寡黙なミッチャムの息子への無償の愛。銃を奪われた途端に家を焼き払われる筏による追走劇。思わぬタイミングでの死角からの銃撃で親子は重なる。酒場での『River of>>続きを読む

肉体の冠(1951年製作の映画)

4.2

親友レイモンの義理堅さに駆け付けずにはいられない!ヤクザ達の日常は淡々と過ぎていく。袋小路での銃撃は鬼気迫る。窓が開いた途端に頽れている最中の死体と振り向きざまのマンダ。河岸の草地で昼寝をしていると逆>>続きを読む

勇者の赤いバッヂ(1950年製作の映画)

4.0

従軍しているような感覚に陥る撮影。河を挟んだ暗闇で敵軍とのコミュニケーション。白煙の中をかき分け勝利を掴む。敵の姿は遠く無感覚。捕虜と接する事で人間性を感じる。オーディ・マーフィの機敏な動きは新兵のそ>>続きを読む

ザ・ビジター(1979年製作の映画)

4.2

サイエントロジーの教典を映画化したようなニューエイジ感溢れる逸品。70年代後半のジョージア州アトランタのおもしろ建築を堪能しながらジョン・ヒューストン翁vs『悪の種子』女の子のバトルを期待したが蓋を開>>続きを読む

最前線物語ザ・リコンストラクション(1980年製作の映画)

4.3

不死身の4人組と鬼軍曹のリー・マーヴィン。アルジェ→シチリア→オハマビーチ→チェコと転々とする最前線の戦いに手に汗握る。『ショック集団』のような障害者施設での強襲でのマシンガン連射や敵の死んだフリ作戦>>続きを読む

昼下りの決斗(1962年製作の映画)

4.3

ランドルフ・スコットとジョエル・マクリー老いた昔馴染みの最後の大仕事。スコットの揺らぎに最期まで緊張感が走る。金鉱で働くならず者5兄弟はウォーレン・オーツやL.Q.ジョーンズなどwhite trash>>続きを読む

ビルとテッドの地獄旅行(1991年製作の映画)

4.0

ドイツ表現主義や『第七の封印』オマージュもありながらあまりにも仲が良くて一度も葛藤しない清々しさに心が洗われる。死神が大活躍!ロックの可能性を疑わなかった在りし日の輝きに涙する。

薔薇合戦(1950年製作の映画)

4.0

三姉妹の長女三宅邦子の見えざる支配に追従する次女若山セツ子と反発する三女桂木洋子のお話。百合→ニゲラ化粧品を起業して活躍する女社長の裏には資本家と若き愛人の陰。次女の旦那も三女の恋人もクズ中のクズでそ>>続きを読む

接吻(2006年製作の映画)

4.2

殺人鬼の人物像をこしらえて盲目的に潜行してゆく小池栄子の狂気がトヨエツを越える時…科白は酷いけど終盤はエロ過ぎて恐怖のあまり泣いてしまった。

ナイトムーブス(1975年製作の映画)

3.8

見た目は屈強なのに繊細で傷つきやすいハックマン。探偵業の傍、偶然映画館の前で妻の不倫を目撃して大打撃(ロメールの『モード家の一夜』上映中)会話を拒絶して最悪な状態で捜査に戻るもバカンスみたいな聞き込み>>続きを読む

“BLOW THE NIGHT!” 夜をぶっとばせ(1983年製作の映画)

4.5

教師と生徒の抗争で流れ込む人!人!人!の波。在りし日の歌舞伎町と学級崩壊まっしぐらの前橋の中学校。人間性を抑圧される学校への本能的怒りを表出してるだけでかなり健全。現代人は連帯すら失っている。微睡の中>>続きを読む

(1965年製作の映画)

4.5

兵士の更生と称して人口の『丘』を奴隷のように登らせる曹長とその部下。耐えて耐えて耐えまくった末の結末。コネリー渾身の叫びが耳にこびりつく。黒人差別を何の臆面もなく披露し恫喝のみで世渡りしてきたウィルソ>>続きを読む

熱愛者(1961年製作の映画)

4.5

切実さが横溢して止まない。終盤雑踏の中孤独な比呂志を捉える遠景ズーム撮影に感動!多動症の岡田茉莉子(カメラも奥に手前に動きまくる!)陰鬱な屋敷が裏の主人公(書斎のグランギニョル感)建て付けの悪い雨戸は>>続きを読む

愛獣 襲る!(1981年製作の映画)

4.3

冒頭の雨から傑作。青い照明と青い壁に加え青いエナメルコートでキメた泉じゅんに興奮した。死にゆく男への騎乗。横浜の赤煉瓦倉庫は未だ廃墟であるが青い港町は輝いている。橋に座り髪を振り翳してボートに落下する>>続きを読む

ズームイン 暴行団地(1980年製作の映画)

4.2

白痴の女の子(大崎裕子)が登場してから俄に不穏になる。心中落下の団地の鋭い屹立。妊婦の発火から変貌するヒロインの表情。焔の映画。

ネイキッド・タンゴ(1990年製作の映画)

3.8

アルバ/ステファニーの二面性。ジーコが最低なポン引き野郎で宝石商をあてがう展開にはハッとした。さらにドノフリオのステップのケレン味!絵面は好みなんだが如何せん被写体とカメラの間に切実さが感じられず…流>>続きを読む

死刑執行人もまた死す(1943年製作の映画)

4.5

椅子の背もたれの木材を落下させては積ませる反復、ウィンナーの飛び散る肉汁、頬のニキビなどゲシュタポへの嫌悪が視覚を越えて五感に触れる。チェコの市民が団結して犯人を仕立て上げる集団の暴力性によって自我が>>続きを読む

空に住む(2020年製作の映画)

4.5

終始寄る辺なかった…冒頭のマンションの玄関口の構図から俯瞰で観察される標本。人間関係を地獄と語るスター俳優の底なしの空虚。猫を自分に投影しその死によって自分を取り戻す話。上映後の黒沢清監督の『ローズマ>>続きを読む

ビルとテッドの大冒険(1989年製作の映画)

4.2

信じれば実現する(TENETではない)一度も葛藤せずに真っ直ぐ生きる姿勢に涙…サークルKから始まる物語。歴史上の偉人とショッピングモールに繰り出す夢のような展開!権威を破壊するのではなく友愛によって救>>続きを読む

ガールズ(1979年製作の映画)

4.3

冒頭の街中爆走から良い映画の予感。80年代フランスのジュブナイル映画だが私生活が謎に包まれたカトリーヌのちょっとした油断によるハードな展開に意表を突かれて途方に暮れる(当初から継父との関係が示唆はされ>>続きを読む

アシャンティ(1978年製作の映画)

4.2

冒頭tribal danceは植民地映画としての野暮ったさに満ちていてコレは流石に…と思ったがウィリアム・ホールデンの老いた傭兵が狙撃されヘリが落下する件から俄然活劇としての勢いが増しマリクという地元>>続きを読む

カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇(2019年製作の映画)

3.8

トマト・スラムダンクと発砲後の切り返しのケイジの戸惑った顔が忘れられない。くどさに呆れて笑う。

特攻大作戦(1967年製作の映画)

4.5

主演級俳優が目白押しなのに不思議と調和する画面の多幸感。訓練の牧歌的な楽園が描かれる前半と狂信者テリー・サラバスの完全なる暴走から全てが崩れ去り地獄と化す後半。アルドリッチの描く男の幼児性と団結力には>>続きを読む

あ、春(1998年製作の映画)

4.2

寝てる旦那のお腹を噛む斉藤由貴にグッときてしまいそれだけで惚れた。職を失い親父を亡くす悲劇の物語なのに腹巻で孵ったひよこで破顔する佐藤浩一。富司純子が話す美しい方言に震えてしまう!色気の桁が違いました>>続きを読む

回路(2000年製作の映画)

3.8

近頃ホラー映画を観ても現実の恐怖に晒され続けた結果麻痺してしまい盛り上がれない。やはり四畳半の閉塞感と間に合わない発砲にやられてしまう。空っぽで鈍感な主人公が最期まで生き残れるかと思いきや罠に気付かな>>続きを読む

ジャン=ポール・ベルモンドの 恐怖に襲われた街(1973年製作の映画)

3.8

『少し考えさせて』の連続と公僕に従わない准教授に伝える釈放の理由は『あんたの眼が綺麗だからさ』と粋な台詞が連続。アクションシーンの無茶具合や高層ビルからの落下の冒頭以外は退屈してしまった。乾いた関係に>>続きを読む

東京上空いらっしゃいませ(1990年製作の映画)

4.2

主人公は枕営業の斡旋した上その新人女優は事故死を遂げるという大悲劇だが…一夜限りの奇跡が起きる!貴一の住むアパートの上下構造が素晴らしく縄梯子によって上がってくるのは若き日の毬谷友子!脱帽!夕立ととも>>続きを読む

惜春鳥(1959年製作の映画)

4.0

地元に近い1950年代後半の会津若松駅。当時の商店街を片輪の馬杉が必死に走る様をドリーで撮影する場面にグッとくる!駅舎もいいね。川津祐介演ずる岩垣の憎たらしさたるや!心中は添え物程度です。酸いも甘いも>>続きを読む

復讐 THE REVENGE 運命の訪問者(1997年製作の映画)

4.0

棒立ちの銃撃戦は意志の強さによって決着する。工場に舞う羽毛。誘拐される妻のシーンすら直に見せない演出ともう既に死を受け入れる哀川翔の鬼のような無表情。真の拳銃魔であると言っても差し支えない。

マウス・オブ・マッドネス(1994年製作の映画)

4.2

冒頭精神病院に連行される主人公サム・ニールは『カーペンターズなんて聴きたくない!』と喚く。この時点でコメディなのだ。不遜な態度で詐欺師狩りに勤しみ頑固なまでに自分を貫く男が転覆するからこそ絶望感も強い>>続きを読む

パラダイム(1987年製作の映画)

4.0

無言で立ち尽くす人々に囲まれた籠城戦はカーペンターの十八番。悪魔vs科学者。謎の液体円柱からの口噴水により何ら高揚感もなく無作為に感染していく寄る辺なさは共感する人物を欠いてることと相まって恐ろしい。>>続きを読む

変態(1987年製作の映画)

3.5

ひたすら夢魔的濡場と日常の繰り返し地べたに置かれた電話の前で待つ女の姿はグッとくる。横浜の片隅で。

犯す!(1976年製作の映画)

3.8

蟹江のナイフ捌きが冴え渡りふぐり=胡桃を当て擦る。蟹江が栗鼠について語るときだけ饒舌になるのにグッときたね。

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