ENDOさんの映画レビュー・感想・評価

ENDO

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世界の儘ならなさとprimitiveな映像喚起力だけで評価してます。それを刻印する映画は断じて素晴らしい!観たそばから忘却する!これは余剰な備忘録。

映画(577)
ドラマ(1)

脱出(1972年製作の映画)

4.5

文明に涙し罪に泣く。なけなしの勇気の代償が一生の不安だとしたら辛い。前半のバンジョー少年との邂逅からヒルビリーの野卑な浅ましさと、都会人のスリルへの過剰な憧憬の対立で死人の数は多くないのに疲弊する。生>>続きを読む

ラッキー・ブレイク(2001年製作の映画)

3.8

これは寓話だ!と言ったら元も子もない人生…つまりは伸るか反るか…余りにも辛いご時世に希望を。代償が無ければ生きていけない。映画はそのために存在する。ビル・ナイとティモシー・ポールは最高。『sunny』>>続きを読む

キラー・エリート(1975年製作の映画)

4.0

陰の暗殺専門民間企業の割に全く弛緩してプロフェッショナルに見えない微笑ましさ。いきなり大爆破して帰り道で『Ramona』を相棒とハモったと思いきや風呂上がりに裏切られ腕と足は再起不能に。ロバート・デュ>>続きを読む

11人のカウボーイ(1971年製作の映画)

4.2

知らぬ土地に埋葬されようとも心の中に生き続ける男の生き様。父権的保護下から逸脱して立ち向かい11人の少年!少しの油断が命取りになる生死を賭けた仕事。優しい奴が不条理に死ぬ。子どもだろうと容赦なし。危険>>続きを読む

砂漠の流れ者(1970年製作の映画)

4.8

人間讃歌。カメラの忙しなさに眩暈を起こしつつ、アクションのタメの緊張感は異常。ジェイソン・ロバーズ演じるケーブルが輝いている。文盲で看板のSを逆に書いてしまうとかほつれが愛らしさ…というか演者全てが良>>続きを読む

愛の記念に(1983年製作の映画)

4.0

否が応でも成長する思春期の爆発。アメリカ人との一夜が過去の全てをなぎ倒してしまう。自分でもコントロールできない野獣性は倫理や理性を超越。初恋は成就せず、蔑ろにされる母の停滞と奔放な父の本性の表出で娘は>>続きを読む

俺たちスーパーマジシャン(2013年製作の映画)

4.0

歪なのは仕方ない。ジム・キャリー演じるスティーブ・グレイが往年の狂気を想起させ泣ける。リアリティ・ショーにおける過激を追求し、飽くことを知らぬ欲望にまみれて弾け飛ぶ。アラン・アーキンの卒中で病院に駆け>>続きを読む

初恋のきた道(1999年製作の映画)

3.8

郷愁は鮮やかな天然色の草木生い茂る季節、一方現在は冬のmonochrome。慎ましい日々の気持ちの積み重ねがいつしか成就する。チャン・ツィーのてんでん太鼓みたいな走り方。広大な草原を進んでいく姿をカッ>>続きを読む

2つの頭脳を持つ男(1983年製作の映画)

4.0

狂人によるアッパー・シャブ映画。色魔の女房に振り回され続ける男が脳に恋してしまう。脳外科医に見えないマーチンのjuggling & tap danceの妙技を無駄遣い。全編に渡り倫理無視で出来事の重要>>続きを読む

オリーブの林をぬけて(1994年製作の映画)

4.2

ミニマルな反復に酩酊するphase3の世界。幾重にも繰り返されるtake数。ホセインが恋するタヘレに徹底的に無視され続けながらプロポーズし続ける様が凄まじい。氷の心。ページをめくる合図の有無に凝集する>>続きを読む

そして人生はつづく(1992年製作の映画)

4.0

余韻が凄まじい。というか最後までひたすらに淡い。監督と息子プヤが前作『友だちのうちはどこ?』のロケ地『コケル』を訪ねるのだが、監督はキアロスタミのAlter Ego的人物。つまり二重のフィクション。プ>>続きを読む

許されざる者(1959年製作の映画)

3.6

ジョセフ・ワイズマン演じる呪われたエイブ・ケイシーの圧倒的不穏感。登場と共に馬上で頭を傾けてまるで屍が語るよう。リンチ処刑されるシーンの切実な告白は最高。それ以外はバート・ランカスター演じるベンの気持>>続きを読む

コールガール(1971年製作の映画)

3.5

全く弛緩したストーリーのサスペンスだが気持ちと裏腹な事しか言えない娼婦が初めて素直になれる相手を見つけるラブストーリーに落とし込まれるのには驚く。女優としては芽が出ず辛酸を舐め続けるが、クルートと一緒>>続きを読む

ウォールデン(1969年製作の映画)

4.0

夢の延長線!観ないという映画の終わらせ方をしました。忘却と継ぎ接ぎと不連続の時間の中で溺れていたいが…のぼせて出てきてしまった感覚…取り留めもない日記・メモとしての映像は世界の延長線上で躁状態に逆照射>>続きを読む

リトアニアへの旅の追憶(1972年製作の映画)

4.5

リトアニアの辛い歴史を含有しつつも通底するのは記憶の扇動である。余りにも細切れの断片に例え異国だとしても田舎をから都会に出てきた者としての“nostalgie”を喚起して震えた。特に1887年生まれの>>続きを読む

ハイ・フィデリティ(2000年製作の映画)

3.8

久々に見直した…独りよがり!第四の壁を突破して語りかけてくるキューザック。恋愛のcold turkey…痛々しい自我の渦でグルグル回ってプロポーズ。initiationなしで果たしてproposeは成>>続きを読む

錆びた黄金(1981年製作の映画)

4.2

EUREKAとは事件現場の館の名前。ジーン・ハックマン演じるジャック・マッキャンの不遜さのみが屹立し有無を言わせず素晴らしい!ここぞとばかりに人体破壊!バーナーで灼かれる様を丁寧に映し、グルメ描写のよ>>続きを読む

コレクター(1965年製作の映画)

4.0

美大生/銀行員、middle class/working classにおける階級闘争を含め、今のポリコレ的価値観で言うと完全にアウトでしょう。妬み嫉みに加え社会性を著しく欠いた性的不能者として無自覚に>>続きを読む

パフォーマンス(1970年製作の映画)

3.5

強請りが仕事の暴力男が殺人をきっかけに会社から逃亡、偶然駅で聞いた話から空き部屋を探し出した部屋が元・人気歌手の住処で…
長身で筋肉質なジェームズ・フォックスの男性が、ミック・ジャガーによる改造によっ
>>続きを読む

マジェスティック(1974年製作の映画)

4.2

スイカ農場主のブロンソン演ずるヴィンセントは愛車majestyk brand melonsのロゴの入ったトラックを駆って、殺し屋集団を返り討ちにするというシンプル極まりない話だがラストショットの爽快感>>続きを読む

美しき冒険旅行(1971年製作の映画)

4.0

常に理性的な姉と順応性の高い幼い弟のオーストラリア砂漠ロードムービー。大人への通過儀礼。父の壮絶な死から命懸けの放浪だが後半は文明の侵食を知りながらに後退し、理想郷を求める。最後は閉塞感のある唐突な反>>続きを読む

エドtv(1999年製作の映画)

3.8

人間標本と窃視の隠れたfetishをひたすら軽薄に並べ立てるが、移り気な視聴者の気持ちを読めない経営陣の無能さとエゴイズムに耐えられなくなる。最初に企画立案するTVディレクターのシンシアの鋭い視点が情>>続きを読む

風と共に散る(1956年製作の映画)

4.8

爛れたAmerican Dream。ダグラス・サークの監督作は、どれも鑑賞後眼玉が転げ落ちて踏み潰されても構わないほど最高なのだけれど、曖昧な愛のない接吻と妖艶なダンスと父の階段落ち、油井タワー模型を>>続きを読む

パララックス・ビュー(1974年製作の映画)

4.0

タワーでの偽犯人の滑落と田舎のバーでの殴り合い、ダム放水、近代的なコンピュータのある心理療法機関みたいな場所でのチンパンジー、船の爆破、選挙のリハーサルの無駄にでかい空間など即物的魅力に溢れているが遺>>続きを読む

ザ・マスター(2012年製作の映画)

4.5

『Joker』以降のJoaquin Cycle その2
浜辺で同僚達と作った砂の女に腰を振り海に向かって自慰をする。時間軸の目まぐるしい変化は意識の混濁によるものか?ラストに酒場で出会ったウィンを抱い
>>続きを読む

吸血鬼ノスフェラトゥ(1922年製作の映画)

4.5

乙女の命を賭けた献身。寓話だが、当時のドイツの世相の不穏さと相まって偶像化したペストの化身のノスフェラトゥが恐ろしい…喪服で棺を担ぎ大通りを過ぎ行く町人達が一斉に不動産屋ノックを追いかけ、投石し、葦の>>続きを読む

ビッグ・ボーイズ しあわせの鳥を探して(2010年製作の映画)

4.2

探鳥に命を賭ける鳥キチコメディかと思いきや、主人公3人の人生を描くハートフルなエピソードの数々。日本人には馴染み深いアッツ島での戦いを経て本当に大事なものを垣間見る。雪の舞う雑木林でジャック・ブラック>>続きを読む

旅立ちの時(1988年製作の映画)

4.2

Joaquin Cycle 番外編
River Phoenixのティーン時代の儚さだけで満点。ウェザーマンのテロリストとして指名手配中の夫婦と二人の子ども。淡々とした日常の積み重ねで積もった歪みが臨界
>>続きを読む

マチネー/土曜の午後はキッスで始まる(1993年製作の映画)

4.0

1962年のキューバ危機情勢下のフロリダに現れるウールジー監督(ウィリアム・キャッスル風)とジュブナイルな恋愛劇。狂騒的な映画館でのギミック演出と不穏な社会情勢と神経過敏の核シェルター。要素てんこ盛り>>続きを読む

ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)

4.5

初回:
ウトウトしました。どんな時映画でもホアキンってどこか冷めてる。無表情。この映画はほとんど彼の背中から事件を追って行くんだけど、深刻さばかりが悪目立ちして面白さが感じられなかった。編集に斬新さは
>>続きを読む

友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

4.2

アハマッドは見知らぬ地で不安そうに友だちを探す。不安なことはわかるがだからこそ大きなリアクションもなく彼の感情はこちらに投射される。朴訥で厳しい生活の中でも変わらぬ友情や人とのふれあい。農村の子ども達>>続きを読む

イーグル・ジャンプ(2016年製作の映画)

4.0

No.1でなくともbestを尽くせ。ど近眼で直向きさだけ狂気的なEddieに心打たれる。Bronsonとのノルウェーのトレーニング場の悪ふざけとBo Derekとのmake loveで解放する場面は著>>続きを読む

ナイアガラ(1953年製作の映画)

2.0

前半のナイアガラ観光映画としての楽しさ、ジョセフ・コットンのモノローグに狂気を感じるがいかんせん後半の冗長さは何とかならなかったのか…緊迫感のない編集と投げやりな最後。鐘のある沈黙やドイツ表現主義的陰>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.2

文明にすがる他ない絶対的に到来し得ない人類の反逆の美しい炎のために。 JOKERのロゴデカイ!あまりにも悪辣な人間しか周囲にいなくて絶望するけど、証券マン3人が地下鉄でリンチを受けた事で引かれるtri>>続きを読む

去年マリエンバートで(1961年製作の映画)

4.0

語られるテクストと乖離したアクションが健忘症からの回復のように収斂していく。去年の思い出が現在と重なり、部屋/庭は自在に入れ替わる。主人は屋内では無敵だが、愛の均衡が崩れた時なすすべがない。その無力な>>続きを読む

ひとりぼっちの青春(1969年製作の映画)

4.5

追い立てるように響き渡るサイレン。夢追い人の吹き溜まり。舞台は1932年禁酒法時代不況真っ只中の見世物小屋。ひたすら倦怠に満ちたneuroticな人間標本劇。ダンス・マラソンという常軌を逸した耐久レー>>続きを読む

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