監督の前作『ビバリウム』がかなり好みだったので期待しての視聴、しかしながら意外にもオーソドックスな作り故に“一般的に”観やすい作りなのは些か拍子抜けした感も否めない。
だか、たしかに全体的なストーリ>>続きを読む
降霊術を“パーティー感覚”に落とし込むというアプローチはとても新鮮であり、「やるな」と言われたのにやっちゃって酷い目に遭う、遭わせてしまう、この辺りの「認めたくない若さ故の過ち」的な“バツの悪さ”が随>>続きを読む
非常にシンプルながら非常に難解でもある。
チリの凄惨な歴史のひとつコロニア・ディグニダを下敷きにしつつ、救いない時代の救いない場所で訪れる“救いのない救い”をイマジネーション全開で爆発させたストップ>>続きを読む
“人並みに生きる”ということが如何に様々なものに護られた上で成り立っているのか。過酷な椅子取りゲームは徐々にスピードを上げつつその椅子の数が減少する昨今、そこからこぼれ落ちた者が願う「あたりまえ」の椅>>続きを読む
とてもじゃないが、こんな作品はオススメは出来ない。
「4回泣ける」のキャッチコピーなら“わざわざ”泣きたい人が観に行くんだろうが、「4回観てもワケわからん」と言われて誰が行くのか、そういう意味で万人>>続きを読む
心臓の弱い双極性障害の老人が、医療用通報装置を誤作動させ、通報を受け駆けつけた警官との認識のすれ違いから最悪の事態に着地するまでの約90分を1シチュエーション(にも関わらず、圧倒的な緊迫感)で描く、実>>続きを読む
ここ最近での和製ホラーの中では久々にパンチがあり、また好みが完全に別れるであろう“不条理”な展開(しかも閉鎖的な土地柄!)は大好物なので、設定だけでもなかなか満足度はあった。自分が“普通”だと思ってる>>続きを読む
これまでの『スーパーマリオブラザーズ』というゲーム作品を映画含めた映像化した作品の中では極めて高い世界観の再現度だろう。またストーリーへの導入も配管工という設定を活かしつつ異世界(キノコ王国)への転移>>続きを読む
実話をベースにしたモンスターパニック映画、但し内容のうち“森に落ちたコカイン詰めの袋を熊が食べた”こと以外は全て脚色という呆れてものも言えないレベルでのフザケっぷりだが、やはり定期的に摂取したくなる魅>>続きを読む
“ある世代”(のなかの一部)には確実に刺さる「オレたち」の好きな物を詰め込んで出来た夢のような快作にして、実現に向けた情熱がカオスな状態のまま具現化してしまった怪作である。
まさかこのタイトルからA>>続きを読む
“コミックの画がそのまま動き出したような”という事を改めて言いたくなるようなビジュアルはスムーズだが、敢えてクレイアニメのような独特なフレームのカクツキがかえって「らしさ」を醸し出しており、実に“違和>>続きを読む
ビジュアルが非常に面白い。コレだけでも楽しめそうだと感じたが、まさかの社会風刺も織り交ぜつつ、コメディとしての絶妙なバランスも保たれた内容だったと感じた。
女性が席巻する“夢の国”と男性が席巻する“>>続きを読む
8年ものブランクがあったというのに、この世界線は時空が歪んでいるのかというぐらい「変わってない」雰囲気には若干目頭が熱くなりそうなレギュラー陣の面々の続投。先ずこれだけで嬉しい。
とはいえ、時代の移>>続きを読む
「続編」という意味合いでの完成度は非常に手堅い。これ迄このシリーズはパート2、3、ビギニング(およびドミニオン)と複数作られているが、一部の前作要素を頂きながら近しいテーマを残しつつ別のアプローチを試>>続きを読む
世が世なら「皆が狂ってる」という現代的な価値観とのズレを美化せず(とはいえ誰も史実は直視出来ないワケだが)泥臭く血生臭く、これ迄幾度となく語られ描かれた「本能寺の変」を基点とした物語を、やや違った角度>>続きを読む
原作未読。
月並みな言葉だが、「世の中には色々な人が生きている」のだ。それこそ厳密に言えば全ての人が同一ではなく、社会という大きな枠組みの中にある「普通」というおおよその人々が考える概念に寄り添うカ>>続きを読む
ゴジラのサイズ感(距離感)がとてもよろしく、“災害”としての容赦のなさがビンビンに出ていたのも素晴らしい。特殊効果もかなり迫力のあるもので、近年のゴジラアップデートとして(恐らく一番多く)望まれるべく>>続きを読む
トレイラーを観ての(視覚的な)ワクワク感から思わず劇場に足を運んだワケだが、そうした部分の大半はトレイラーで全てだったように感じる。但しそれは後半からひっくり返る“驚き”の設定を伏せてあるため、ともい>>続きを読む
AIと人類との…的なものはこれ迄散々使われてきたテーマではあったが、監督自身の手によって描きたかったビジュアル像とビッグバジェット式な有り体の制作プロセスを排したスタイルを実現する手段として配置された>>続きを読む
実在の事件から着想を得て作られた同名小説原作の映画化で、原作は未読。
「生産性のないモノ(者)」は“不必要”であるとする意識の根底には安直な数値崇拝や徹底的な成果主義から起因するライトな優生思想、自>>続きを読む
前作『X』の前日譚にあたる作品との事だが単品としても楽しめる、とはいえ真っ当なスラッシャーを期待するとそこはやや物足りないか、但し前作との関連性を考えると前作の内容を更に深みを持たせると言った意味でも>>続きを読む
物語設定の時代背景を含めて体裁こそ往年のホラー的な装いを持ちながら、構造はなかなかに入り組んでおり、カジュアルなホラーとしても楽しめる(とはいえ本格的なものを求めるとややパンチに欠けるか)表層と、時代>>続きを読む
SF的な趣きが強いが、スリラー作品として抑えるべくしたポイントはしっかりとしており面白い。またミーガンの造形も可愛いらしい < やや不気味に寄った絶妙なバランスのデザインは、作品を彩るアイコンとしても>>続きを読む
未だ見ぬ世界を描くサイエンス・フィクションと呼ばれるジャンルにおいても極めて異質な存在感を際立たせる設定、シナリオやオブジェクトなどのディテールの数々は、多くの作品群がテクノロジーの発展による“外側か>>続きを読む
監督自身も語っているように大友克洋原作『童夢』が作品の着想のひとつだということは一読した事があればその要素が確実に判るレベルで散りばめられており、前情報なしでの初見で若干面食らったが、逆に『童夢』を期>>続きを読む
作品に関する事前情報が一切無いという近年では珍しい公開方法だった点が大いに興味をそそられ、これ迄ジブリ作品を一度も劇場で観ることがなかったが足を運ぶキッカケにはなった。
どのような作品か全く分からな>>続きを読む
清く正しい「娯楽大作」として万人にお勧め出来る作品である。
上映時間は確かに長いが、それを感じさせない構成、ド派手なアクション、涙と笑いと熱さ、オマケにキレのいいダンスまであり、抑圧からの解放による>>続きを読む
劇中劇の製作過程と本番と思しき展開が曖昧に進行、そもそも何処からが現実で虚構なのかというもの全てが曖昧に溶け合う具合は非常にモヤモヤするしとにかく薄気味悪い。
後半から物語の核心に迫っていく展開は前>>続きを読む
昨今のRPGの源流とも言える老舗のテーブルトークを主体にしたファンタジーアドベンチャー作品、という知識はあるものの、原作は未プレイだし、過去様々な映像作品になっているにも関わらず、一度も関連作品に触れ>>続きを読む
映像表現の点だけで言えば、現時点でのこれ以上のものはない体験が出来ることは間違いなく、コミック世界への没入という単純にアニメや実写とも異なる究極的な2.5次元の視覚化された空間がそこにあったと確信でき>>続きを読む
1つの事象を異なる視点からそれぞれに見せる事で印象をひっくり返してくれる物語はとても好きなジャンルなので個人的にはそれだけでもポイントは高め。
また、同時刻に起きている事象を印象付ける仕掛け、特に不>>続きを読む
さかなクン“さん”本人の自伝をベースに造られたという作品ではあるが、辿る未来の可能性としての“サカナおじさん”との接触も含めて一部ファンタジー的にも描かれることで嘘のような(何処までが事実かは知らない>>続きを読む
山村を舞台にした「コミュニティに属する事」をテーマとした内容と解釈。
ある種閉鎖的ともとれる“ムラ社会”が舞台背景だが、社会生活における何かしらのコミュニティには少なからず同様のルールや閉塞感が伴う>>続きを読む
正直なところ、不気味な笑顔になったたくさんの人々から追いかけられる系かと勝手に思ってたので、思いのほか全うなホラー的ストーリーテリングで、コレはこれで面白かったというべきか。
この作品の恐怖の“根源>>続きを読む
着実にクオリティのステージが上がったような感のある続編。しかし諸々のスケールアップは感じられない辺りが、ある意味「らしい」と言えばそうなのかもしれない、いつも通りの皆は相変わらずいつも通りで安心という>>続きを読む
原作未読。
テレビ版も観たことはないが、コミック版と双方の要素を内包した造りになっているらしいという予備知識のみで視聴。
仮面ライダーがなぜ故にマスクを着用しなければならないのか、その辺を丁寧に描い>>続きを読む