漂う若者の日常とクラゲ。世代間のギャップ、話の内容がまったく頭に入ってこず「何を言っているのだろう?」と、自分が違う世界に生きていることを突きつけられる。安易に触れると刺すクラゲみたく拒絶する。終盤に>>続きを読む
孤独な少年と少女のボーイミーツガールをウェス・アンダーソンが撮るとこんなにもファンタジックで愛おしい世界観になるのかと感激。可愛らしさで中和されてるけど、中々に過激でスリリングでシリアスな逃避行。凶暴>>続きを読む
なんだこいつ!って思ってみてたら、深層心理に踏み込んでくる、すべてを見透かしてくるような不思議なトーンに気づけば飲み込まれそうな感覚に陥る。「あんたは誰だ?」必死に繕って生きてるんだろ?と言われている>>続きを読む
12歳の少年がたった一人でゴミ処理場の島に追放された親友の愛犬を救いにいく、シュールさと温もりが良いバランスの感動の冒険ファンタジー。ウイルス蔓延る荒野に決然と並立つ犬たちのキャラが際立ってて、カッコ>>続きを読む
夢か現実か、あの世か、この世か、浮遊感が漂っている。どうすることもできない心の蟠りや後悔、自分は何者なのかという疑念。もしかしたら、すべてが、そうした感情がみせる幻なのではないかとも思える。喪失感と向>>続きを読む
作り込まれた虚構の世界観、心地よいテンポと色彩美に身を任せて浸れる。キュートさとシリアスさが絶妙にブレンドされた大人のおとぎ話のような印象。カラフルな世界に映える個性的なキャラたちを演じる豪華キャスト>>続きを読む
どう受け止めればいいか分からない複雑な感情と葛藤があり、今の自分が想像を膨らませるには難しい。誰もが被害者にも加害者にもなる可能性、それは日常の中に潜在していて、ハッとする。観るタイミングによっては">>続きを読む
限られた"生"に向き合うゆえか、何かに追われるかのような疾走感が全体を包んでいる。閉塞感、失望、苛立ち、怒り、行き場のない感情の先に湧き上がる衝動。それは、純真で汚れのない感情の発露にも思えるし、善で>>続きを読む
面子や我欲に囚われ省みることが出来ない憐れさを体現する家父長制の権化に震える。伝統や慣習、凝り固まったものによる抑圧、搾取され疲弊していく姿に胸が締め付けられた。自戒の念だけではどうにもならない現実、>>続きを読む
緊張感漂う無双アクション映画でありながら『レナードの朝』ばりのヒューマンドラマ。心の傷と喪失感、剥き出しのどうしようもなさを抱えながら、どうしようもなく暴走しまくる復讐劇に痛快さと物悲しさと、感情ごち>>続きを読む
男と女、親と子、かみ合わない会話に分かり合えないリアルを突きつけられるけど、そう生きざるを得ない部分も抱えていて。受け入れ難い断絶を前にした絶望と、それすらも肯定してくれるような安堵感が混合していて、>>続きを読む
聾者の世界と健聴者の世界を生きる彼女が、狭間で葛藤しながらも歌うことを通して居場所を模索し生き方を見つめる姿。 違いが溝を生むのではなく、違いがあるからこそ、歩み寄る愛に溢れてて、パーソナルでありなが>>続きを読む
冒頭の素振りから「母なる証明」を思い起こした。時系列を交錯させながら真実に迫る巧みさもあり、ヘビーなのに面白く観てしまうユーモアもある。「岬の兄妹」も衝撃だったけど、どこに着地するかわからない不穏さの>>続きを読む
幸せのカタチは人それぞれと頭では分かっていても衝撃の連続だった。あまりの荘厳さに涙が溢れる場面もあれば、どう受けとめればいいのか、放心状態になったりもした。二人なら大丈夫、通じ合えるフタリノセカイ、そ>>続きを読む
駆り立てるものは何なのか、イマイチ掴めなかったけど、それこそがGUCCIの魔力によるものなのか!と勝手に納得。レディー・ガガ、アル・パチーノはじめ俳優陣の魅力にどっぷり浸かる。取り憑かれた人々が崩壊し>>続きを読む
コメディタッチで描いていて、笑いたいのだけど、生々しくて笑えない。自分の感情は一先ず置いといて、出来上がったシステムに組み込まれることも良しとせざるを得ない現実。政治の世界は最たるものなのかもしれない>>続きを読む
母娘の崖っぷち貧困生活、着飾った虚構の中に垣間見える現実。外の顔とは対照的に家の中で身を寄せ合い慎ましく生きる姿、行き過ぎた部分はあるけど、そうならざるを得ない背景もある。失敗しても懸命に生きる彼女た>>続きを読む
めっちゃシュール!ふざけた設定なのにシリアスな雰囲気も漂ってて、色んな要素で楽しめるハイブリッドな映画。ポプランが導く荘厳かつ滑稽な再生のドタバタ劇に時間を忘れて楽しめた。構想10年、くだらないことを>>続きを読む
生まれつき全盲の加藤秀幸さんが映画制作に挑む姿を追うドキュメンタリー。見えない世界に想像を膨らませる、見えない人の世界に想像を膨らませる、その応酬の先に映画が作られていく。今まで当たり前だった前提が崩>>続きを読む
フェデリコ・フェリーニの代表作。旅芸人の男ザンパノに金で買われた女性ジェルソミーナ。乱暴に扱われるも健気に付き添い芸を覚えていく姿が愛くるしく胸に残る。"小石でも存在する価値がある"些細なことにでも生>>続きを読む
「ある夜、彼女は明け方を想う」観た。黒島結菜さんが、ひたすらに可愛かった。話としては理解が追いつかなかった。これは風呂場で発狂どころでは済まなくなる。
悔しいけど、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』最高すぎた
ここまで何も語られない作品とは初めて出会ったかもしれない、ある意味で衝撃。希望でも、寄り添うでも、悲哀でもない、いないということはいたということ、何気ない日常の中に、ただ埋められない空白だけが漂ってい>>続きを読む
韓国から日本へ、閉ざしていた心と向き合う旅。登場人物の心情に寄り添うかのような静寂、多くは語らずとも、表情から伝わってくる心の機微。胸に抱え続けた想い、降り積もり凍った雪の塊が灯火に触れて、じんわりと>>続きを読む
ジア・リン監督が自身の母との実話を元に描くタイムスリップ喜劇。想像を超えた面白さで腹を抱えて笑う、かなり小刻みに笑かしてくる。迷惑ばかりかけた母を喜ばせたい!一途な想いが加速する、愛と優しさで溢れた母>>続きを読む
若者たちの熱量が溢れ出る青春群像劇、めっちゃ面白かった!ドキュメンタリーっぽいけど、ぶっ飛んでて、ニヤニヤ観てたら、瑞々しさもあってウルっとくる。"歪でも自分を生きる"真っ直ぐなメッセージが役者陣の輝>>続きを読む
魔女と出会うシーンは悲劇の幕開けとして強烈。漂う不穏な空気と緊張感は増長し、あぶり出される人間の業がモノクロームの映像美とともに鮮烈に残る。野心、良心の呵責、犯した罪は十字架となり、救いを求める魂は彷>>続きを読む
苦しんで楽しんで踠いて必死だったあの頃を美しく昇華してくれる、押し寄せるセンチメンタルに溺れかけた。こんなハズじゃなかった人生に抗う若者たち、ご都合主義過ぎず、それでも一歩を踏み出そうとする姿を残光が>>続きを読む
濱口竜介監督の中編映画、構想中の長編映画「FLOODS」の前日譚。得体の知れない不気味さが終始漂う、何を観ているのかよく分からないのに独特の世界観に引き込まれるのが凄い。触れる、触れない、踏み込む、踏>>続きを読む
満遍なく皆んな登場してテンション爆上がり!やっぱり推しはパンダ先輩!五条悟と夏油傑のくだりは、レイジング・ファイアのチョンとンゴウを思い起こしましたよ。(余韻がまだ抜けていない)アクションの派手さにぶ>>続きを読む
人類滅亡の危機を皆でスルー!一致団結のサクセスストーリーは夢のまた夢、人間の愚かさをこれでもかと皮肉るブラックコメディ、痛快なまでの突き抜け具合に笑っちゃえ!とは割り切れない複雑な余韻。これは流石にシ>>続きを読む
今までと比べると遊び心と洒落た印象は控えめ。史実を題材にしたシリアス路線で、また違ったテイストだけど、壮大かつパーソナルで、これはこれで味わえた!欲を言えばラスプーチン級のインパクトとキレキレのアクシ>>続きを読む
完全に泣かせにかかってきていて、泣く。絶妙な柳楽優弥さん、ハマってる大泉洋さん、鈴木保奈美さんもいいし、ナイツの土屋さんもいいし、門脇麦さんの不思議な魔力に吸い込まれる。ノスタルジックで愛と気持ちのこ>>続きを読む
人一倍正義感の強いチョン警部の前に現れる最狂の敵。理想を貫くにはあまりにも酷すぎる現実、白か黒かがはっきりしないグレーゾーンが蔓延る世界で、己の正義は揺らぎ、試される。迷いを断ち切る怒りの拳、手に汗握>>続きを読む
圧倒的な存在感を放つファン・ジョンミンとイ・ジョンジェ、救いようのない悪と悪の衝突に築かれる死体の山、ノンストップで加速していく痺れる韓国ノワールで面白かった!漂う孤独と哀愁、生きる喜びを見出すその生>>続きを読む