叶愛さんの映画レビュー・感想・評価

叶愛

叶愛

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映画(27)
ドラマ(0)

アイ・オリジンズ(2014年製作の映画)

4.3

中学生の頃、父親が久し振りに家に来て、言った言葉とその時の不思議な体験は一生忘れたくない。「こないだね、病院行ったら、お前と弟を一度抱いてくださったお婆さんがおられた。色々話しながら、離婚した事とかを>>続きを読む

宮本から君へ(2019年製作の映画)

4.5

映画をみているときもぼたぼた泣き、映画館からひとりで歩いて帰る道でもぼたぼた泣き、帰ってから書いたレビューはあまりにお粗末で消し、1日経った今もう一度書こうと向かったけど正直、しんどかったとしか言えな>>続きを読む

すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)

4.5

父親が、興奮冷めやらぬ口調で繰り返しあたしに言って聞かせる話のひとつが、「人生で劇場で初めて見た映画、スターウォーズエピソード1のテーマソングがどれだけ素晴らしかったか」だった。数年前一緒に新作を見に>>続きを読む

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

4.0

ある人は医学部の友人と共謀して、死体から腕だけを持ち出し、それを袖の中に突っ込んだ状態で昼間、通りすがりの人と握手しまくり、それが終わったあと川に捨て、それら行為を当時は芸術活動だと呼んでいた、らし>>続きを読む

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)

3.8

初めて付き合った人が、学校のダンスの発表で、振り付けで私を指さしてくれたことがあった。関係がダメになってしまった後に彼が、私と是非と言ってわざわざ製本した楽譜を渡してくれまでした曲を、一人で舞台で演奏>>続きを読む

ノスタルジア(1983年製作の映画)

-

自分の感情の翻訳が追い付かず、そして恐らく一生涯追い付けないんじゃないかと思える。言葉より雄弁な事象との立ち会い、他人からは相対とされている同居する感情と不自由、自覚と共に薄まる絆、自分の感情でいる>>続きを読む

海街diary(2015年製作の映画)

4.5

家に帰って、当たり前に誰かがいたら、それだけで自分の毎日の気持ちの持ちようは様変わりするだろうなと思う。今日自分の食べるものや、自分のすっぴんの顔や、自分や相手の機嫌を、認知し合っているだけで、言葉以>>続きを読む

イングロリアス・バスターズ(2009年製作の映画)

4.5

「入念」だと思います。序盤のクリストフヴァルツの言語と表情筋の使い分けで、まず物語に最初から惹き込まれざるを得ないのと、何が起きるのか予測がつくからこそのそうなってくれるなと願うこちらの願望と反対する>>続きを読む

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.1

不安定な相手の心の核心を捉えながらもこちらも同じ不安定と急所を抱えた心で操作し、不安定な状況下で不安定を欲し、古い不安定に新たな不安定を得、更なる不安定を深める。人の精神も人の作り出す社会もどんな悟り>>続きを読む

サマーフィーリング(2016年製作の映画)

4.6

はじめから終わりまで、ずっと凪のような作品でした。何より静かで、屈折するけど、光みたいにそれらはゆらゆらやわく揺れていて、柔軟。主人公は男の人だったけど、多分、周りに現れる女性たちの雰囲気が、画面の>>続きを読む

銀河鉄道999(1979年製作の映画)

4.6

生き続けるということは、幸せをたくさんありったけ味わえるということよりずっと、悲しみを全身に浴び続けなければいけないことなんだと分かった。物語には必ず主人公がいて、自分達の人生も、皆自分が主人公と思い>>続きを読む

存在のない子供たち(2018年製作の映画)

4.8

自分は昨日、サマソニでそれはそれは楽しく跳ねていて、「生きてるなあ」とか、「これからも音楽いっぱい聴いて生きよう」とか思ったし、その後だいすきな友達の家に泊まって、私の話をちゃんと聞いてくれる友達に「>>続きを読む

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

4.6

私達は親指の根に張り巡った地割れのような模様をずっと辿って観察していけると、誰かの頬の産毛を許されるのならずっと見続けていられると、髪一本一本の断面への興味、指の伸縮で深さを変える一筋の皺の溝を飽き>>続きを読む

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

4.6

誰かにがっかりしてしまうことが格段に増えた。「この人もダメだ」と思う。しかも悪いことにそれはあたしの思い通りにならない故の失望で、さも目の前にいる人はあたしの為に与えれた人か否かなんて、たいへんに恐ろ>>続きを読む

ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

4.0

はじめてウォークマンを手にしたのは確か小学校の中学年、ただただ平和に好きな絵を好きなだけ描きながら周囲の反応なんて断絶して熱唱し続けた幼少期を超え、授業中鼻歌を歌ってしまい時に妨害魔と化した小学校低学>>続きを読む

荒野にて(2017年製作の映画)

4.0

「映画を見ている途中に、唐突に一時停止をしたあたしは、誰かに頭を撫でられるところを想像し、実際に1人でそれをし、そして何もわからなくなって1分間程本当に苦しい思いをした。息が上手くできなくて息を吸って>>続きを読む

極私的エロス 恋歌1974(1974年製作の映画)

4.2

肉体や、感情は、その人が自覚出来ている範囲が一等大きく深いんじゃなくて、それを超えた、言葉を与えることが出来ない場所での自己や他者や環境とのやり取りが本来の意味合いのそれらなんだと思った。どうしよう>>続きを読む

メッセージ(2016年製作の映画)

4.4

「何のために私は生まれてきたのか?」の疑問に答えを見つける為に、自分へのその質問は「何の為に人間は生まれてくるのか?」「何の為に命は生まれ、生きているのか?」にどんどんその規模と形を広げて変わってい>>続きを読む

海獣の子供(2018年製作の映画)

4.6

中学校のとき、蟻について思考を巡らしてそのまま抜け出せなかったことがある。あたしの家や、近くのコンビニに今もよじ登ったり下りたり這い回っている蟻達は、こっから結構車で走らないと行けない海に、何らかの他>>続きを読む

青い春(2001年製作の映画)

4.4

松本大洋はほんまに飛行機が好きやなあとおもいます。今おるここがどんだけ自分を閉鎖して、それに甘んじて足掻いて妥協してそれが最終的にどんな結果を生み出そうが、途方も無く遠い場所には自分をほったらかしにし>>続きを読む

わたしはロランス(2012年製作の映画)

5.0

初めて見た時、私はこれを携帯で見ていて、部屋は真っ暗で深夜(夜更けだったかも)でした。私は横になって眩しい画面とそのラストシーンに嗚咽が止まらないぐらいに泣いて、感想も何も言葉が出てこない、ただひたす>>続きを読む

あゝ、荒野 前篇(2017年製作の映画)

4.5

あたしの見たい東京はこれだ。あたしの入り込めない、あたしが絶対に踏み入りたくない、人間のもっている本来の、根底の、どん底で、けれどど真ん中を流れる熱烈な狂気、感情、意思。あたしはそれを怖いと思っている>>続きを読む

親密さ(2012年製作の映画)

5.0

0315(2018)

一番に思い出すのは「あの電車は乗らん方が良い雰囲気醸しとった!」って言葉や。東富山駅、富山湾岩瀬浜、夕方3時半。駅の待合室に座って、その人が現れたんはそっから20分近く待った4
>>続きを読む

愛がなんだ(2018年製作の映画)

4.2

絶対やばいと思っていた。そう思っていた故にあたしはもう劇場に向かう電車の中や、席に座った時点で泣いていた。なのにはじまってみたらどうだ。終わってみたらどうだ。あたしは本当にいま猛烈な怒りに駆られていて>>続きを読む

幸福なラザロ(2018年製作の映画)

4.3

かみさまさえ生きていけないせかいを人々が作り出してしまったのなら、或いは、作りつつあるなら、あたしたちの持っている筈の善とされるこころの生き残る場所はきっと無い。あたしたちが町中で垣間見る善は、ひょっ>>続きを読む

ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

4.4

人の持つ感情の、重さ。上手く言えないけど、重さが、それがいかに、あたし達にとって重くて堪らないかを、痛いって感じて、言いそうになるぐらいに画面にうつる全部からそれらを伝えられる映画だった。あたしはピア>>続きを読む

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

4.4

ROMAがやってる映画館は近所に無かった。高速バスに乗ってひとまず映画館近くの大きな街に降りた。1時間半かかった。街で少し買い物をして、映画館に向かった。バスを1回乗り換えなきゃいけなかったけど、乗り>>続きを読む