ふみぃぃeeeeeさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

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諍いを俯瞰的に見つめる。
理由や怒りの矛先の向きなど客観的に見ていても不明な部分もあり、渦中の当人たちにとっては余計に分からないはず。
コリン・ファレルの「よく分からないが勝手に頑張ってろ」のような
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パンとバスと2度目のハツコイ(2017年製作の映画)

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この愛は一生続くと明確に答えない(られない)主人公で安心する。
片想いだから続くは本質的だけど、だいぶキツい。
そして孤独をちょっとした一人の時間と捉えない。
多少『窓辺にて』にも通ずる部分を感じた
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その土曜日、7時58分(2007年製作の映画)

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どこから間違えていたのか、という一言に尽きるし、頭を悩ませてしまう。
表向きには見えてこないであろう各々の感情の複雑性が登場人物たちの表情、言葉から窺い知れる。
特に家族や夫婦など関係性の不確かさを
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自転車泥棒(1948年製作の映画)

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イタリアのネオレアリズモの傑作。
徹底されたリアリズム。
題材としては最後にご都合主義的展開もありそうなところ、あまりの救われなさに唖然する。
自棄になって入店したレストランで富裕層との差を実感する
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メイン・テーマ(1984年製作の映画)

5.0


言語化が難しいけど感覚的に大好きな映画。
森田芳光らしさが詰まっている。
終盤の狂騒的な雰囲気なんかフェリーニ味を感じた上に、画面いっぱいに広がる多幸感にやられてしまった。
場が移り変わりロードムー
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ザ・フォッグ(1980年製作の映画)

4.0


冒頭、昔話からのラジオ放送で恐怖の時間帯を意識させられる。
得体の知れないものがじっくりと忍びよってくる感じが最高。
霧自体に遭遇すると、不安な気持ちになるわけだけど、呪いとしての亡霊を擬人化させて
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ひみつのなっちゃん。(2023年製作の映画)

3.0


演技が違和感なく流石役者さんだな〜と思った。
走り回るシーンが多くて、勝手な印象だけどそういう走り方しそうっていうのが完璧。
前半部は正直退屈で、後半部のロードムービー的展開から少しだけ盛り返した感
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恋する惑星 4Kレストア版(1994年製作の映画)

4.0


可愛い、素敵。
ウォン・カーウァイ作品観ていきたい。
目まぐるしく画面が変化して飽きないし、印象的なカットも多々あった。
どうしても後半部の印象が強くはなってしまうけど。
フェイ・ウォンの軽やかな楽
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

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今作のような作りの映画を観るとやはり『スポットライト …』、『グレース・オブ・ゴッド …』など思い出す。
証言を集めるために奔走するニューヨーク・タイムズの記者の姿を淡々と追ってみせる雰囲気は今回の
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あなたの微笑み(2022年製作の映画)

4.0


世界の渡辺とミニシアター巡り。
もはや一緒に旅行に行っているような感覚にすらなれるので素晴らしかった。
道中の生々しい感じも大好き。
沖縄で映画を撮るってなった時の苦悩とか本当にフェリーニの『8 1
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冬の旅(1985年製作の映画)

4.5


まったく古びない今の話。
媚びないと生きることすらできないこの世界は最悪。
モナの生き方を逃避しているだけと語る人がいるのも当然と言えば当然。
現に自分なんかもそういうことを諸々受け入れて生きている
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非常宣言(2020年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます


すごく興奮したシーンが二箇所ぐらいある。
飛行機が乱気流に巻き込まれた際の機内のシーンなんか特に怖すぎた。
それにしてもあの状況で着陸拒否みたいなことはあり得るのかという違和感は凄かったが…

[2
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妖女ゴーゴン(1964年製作の映画)

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黒沢清監督が何かでこの映画の話をしてた気がする!

[2023年 6本目]

At the terrace テラスにて(2016年製作の映画)

3.5


カメラワークが恋愛リアリティーショーのそれ。
必要以上に謙遜する態度とお酒の力で出てきた本音がなかなかに気持ち悪く、めちゃくちゃ人間だなと思った。
おいとまできない雰囲気がすごく嫌。
これはたしかに
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リムジンドライブ(2000年製作の映画)

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まじで良い!ファンキー!
コギャル奮闘記 in NY
この懐かしい感じは何なんだろう。
ロン毛鬼丸さんセクシー。
映画ネタ多かった気がする。
ドンドンバリバリなエンディング上がる。

[2023年 
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山の焚火(1985年製作の映画)

4.0


大傑作。U-NEXT様。
広大な自然の中、家族愛が鮮明に映し出されると同時にいつ崩壊してもおかしくない不穏な空気感も醸し出される。
ジャケットの場面の演出が凄すぎた。
家族という結びつきはありながら
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かがみの孤城(2022年製作の映画)

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各々のトラウマの描写は急ぎ足ではあったけど、切実さは伝わる。
不登校児たちの連帯、友情が爽やか。
誰にでも生き生きとできる場所は与えられることはないが、せめて逃げ込める場所はこれからも存在していて欲
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離ればなれになっても(2020年製作の映画)

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2023年の映画初め。
人生には色々あるといった類いの大人青春映画だったけど、今作は色々と悶着が多すぎる。
イタリア映画ならではの濃さ。
『ラ・ブーム』や『甘い生活』のオマージュには純粋にテンション
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ストリート・オブ・ファイヤー(1984年製作の映画)

4.5


映画納めがこれで良かった。
滲み出るダサさとバチバチのかっこよさのバランス!!
雰囲気がすごく好みだった。
すごく観やすかったから、また何回でも観たくなるやつ。

[2022年 222本目]

マルチプル・マニアックス(1970年製作の映画)

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完全にクレイジーで他人にはおすすめできない。
あらゆる禁忌。怪物が超怪物になっていく。
変態展覧会みたいなくだりは『ピンク・フラミンゴ』だなぁと思って観ていたが、まったく想像できなかった描写が終盤に
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.0


映画は台詞を楽しむだけではないと実感する。
そして、岸井ゆきのが今作も凄すぎる。
何のために"それ"を続けているのか分からなくなる時にまた観たくなるかもしれない。
ただただボクシングジムの会長とシャ
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猫たちのアパートメント(2022年製作の映画)

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猫たちが可愛らしく撮影されていて満足。
自然と笑顔になる映像だけではなく厳しい現実も映される。
共存するための理想と現実のギャップがなかなか埋まらない。
人間は介入するけど自然界の話。
ペットとして
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セント・エルモス・ファイアー(1985年製作の映画)

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肩を組んで歩いていたはずの仲間たちとの関係性も必ず変化していく。
整合性は置いておくとして、描いているもの自体は時々考えてしまうから共感できた。
お部屋もファッションも目の保養になる。
俳優たちが『
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Never Goin' Back ネバー・ゴーイン・バック(2018年製作の映画)

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お下品な『テルマ&ルイーズ』。
とは言いつつも、そこまでには全然及ばないとは感じるけど。
笑ってしまうシーンも色々と散りばめられていてコメディとして楽しい。
個人的に音楽の使い方が結構謎で、似たよう
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ハッピーニューイヤー(2021年製作の映画)

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恋愛群像劇は好きで観てしまう。
登場人物たちが微笑ましい。
すごくベタだけどホテルCEOと客室清掃員の恋は夢があって良いね。
カップルの年齢幅が広いので、様々な人が楽しめそう。
この手の映画にしては
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MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

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いちいち気持ち悪いし、世界観がどうしようもなく気まずい。
それでもやはり惹きつけられてしまう。
女性の後悔が引き起こす悪夢映画のように思えるけど、ミソジニーについて批判的、でもどうしようもないみたい
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ラ・ブーム2(1982年製作の映画)

4.5


モテモテなソフィー・マルソー。
そりゃこんな女の子ほっとかないか。
思わずニヤニヤしてしまうひいおばあちゃんとのシュールなやりとりは1と変わらず良い。
今作はお父さんも好感度高い。
お父さんが最高な
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ラ・ブーム(1980年製作の映画)

4.0


不思議なリズムで進行していくフランス青春映画でまとまりのなさも含め、不完全な雰囲気がなんか好き。
とにかく、ブームのダンスシーンで自分はやられてしまった。
登場人物たちは大体中学生ぐらい。
この年齢
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マイ・ドッグ・ステューピッド(2019年製作の映画)

3.0


劇場用ポスターが可愛すぎるから100%写真撮るやつ。
そこまでワンちゃんを全面に押し出さず、たまに出てくる感じだったので驚いた。
前半の変なコメディノリは笑ってしまったけど、話が進むにつれ熟年夫婦の
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あのこと(2021年製作の映画)

4.0


男に生まれると絶対に起こりえない経験だからこういう映画体験は貴重。
アンヌを後ろから追い掛けるカメラ。
場の緊迫感にずっとヒリヒリする。
中絶自体が禁止されている昔の時代の話だが、望まぬ妊娠によって
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NCT DREAM THE MOVIE : In A DREAM(2022年製作の映画)

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彼らの事は初見だったけど、オタクの素養があるから余裕でした。
一緒に観た人がかなり詳しかったからNCT DREAMについて色々教えてくれた。
ライブ中のメイクバチバチのチョンロ推しでいかせていただ
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母性(2022年製作の映画)

3.0


母性を本能的な事と捉えてはいけないとは思った。
女には二種類いて〜については面白いと思ったが、学生運動で共闘した絆があるのでという謎不倫のとって付けたような設定に自分は冷めてしまった。
母娘の証言を
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アメリカン・サマー・ストーリー アメリカン・パイ2(2001年製作の映画)

5.0


最近観たのでレビューし直し。
個人的には鑑賞してきた全映画の中で一番好きなのがこのアメパイシリーズ。
四部作をまた観直していたんだけど、この『アメリカン・サマー・ストーリー』が突出して好きかもしれな
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

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こういう題材の作品群の中では最も好きだったかも。
アニメーションの作り込みは流石。
展開自体は粗い部分も感じられたけど、最後までロードムービーの勢いの良さに乗せられてしまう自分がいた。
猫好きにはな
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サイレント・ナイト(2021年製作の映画)

3.0


『おとなの事情』は観たことないけど、途中同じ様な雰囲気はあるんじゃないかな。
後半からようやく面白くはなる。
大人の汚さが結集した感じ。
死ぬ間際にこんなのは絶対嫌だけど。

[2022年 207本
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