ふみぃぃeeeeeさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

真夜中の虹(1988年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます


まさかの本気すぎる海外逃亡エンド。
唐突な出会いから擬似家族もの、そして犯罪映画的な展開になっていき、最後は希望か絶望か分からなくなる感じ。
こういうのはある意味アキ・カウリスマキ初期作の暗さではあ
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ほかげ(2023年製作の映画)

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当時の戦争について知る方の語りを聞く機会は徐々に失われていることに危機感があり、最近は戦争について語られた映画を積極的に観に行っている(気がする)ことも世界平和への願いが一層強まってきたからなのかも
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わたしはロランス(2012年製作の映画)

4.0


トランスジェンダーとシスジェンダー間の関係性について描いた作品で、やはり一筋縄ではいかないといった話なのだが、10年間という長期間で両者絶えず心が揺れ動くシチュエーションはボリューム感が凄くて、また
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カビリアの夜(1957年製作の映画)

5.0


オールタイムベストを再見。
自分としては『8 1/2 』や『フェリーニのアマルコルド』とかと一瞬悩んでしまいながらも、間違いなくフェリーニのベストとして挙げたい作品はこちらの『カビリアの夜』だ。
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晩春(1949年製作の映画)

4.5


小津映画。
何気ない日常にこそドラマがあることをしみじみ思う。
『東京物語』の時にも思ったけど、"結婚"とか"家族"というものを全面的には肯定していないシニカルな視点とか今っぽくて、そんな中でも不思
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宝島(2018年製作の映画)

5.0


購入していたBlu-rayが届いたので再見。
フランスのバカンス映画の巨匠であるエリック・ロメールやジャック・ロジエの作風を今も受け継ぐ映画作家ギヨーム・ブラック。
フランス北西部のセルジー・ポント
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窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

4.0


印象に残ったシーンは数知れず…
子どもがいる方は一緒に観に行って欲しいな…こんな映画を観ながら育ったら優しい子になるんじゃないかななんて思いながら観ていた。
トットちゃんの視点とその脇道で語られるの
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デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

3.0


最近観たカウリスマキの『枯れ葉』劇中映画として登場した作品。
シュールに全振りゾンビ映画。
映画ネタ多いのは良くて、ダイナーでの繰り返しも彼らしい味わいだと思うけど、全体としてはいまいち笑えないコン
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サンクスギビング(2023年製作の映画)

4.0


とりあえず、序盤の暴動から上がります。
楽しいスラッシャーホラーで自分は終始ニッコニコ、感謝。
現代っぽいSNS描写は一部ありつつも、物語自体は非常にクラシックであったのもなんか良いのよね。
R18
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小さな悪の華(1970年製作の映画)

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ある意味でトラウマ。
若気の至りとするならばこういう衝動はかろうじて理解できる。
悪魔崇拝のもと、悪行の限りを尽くす少女2人の純真無垢な笑い声がなかなかに怖い。
反宗教的な内容と、描写の過激さもあっ
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タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら(2010年製作の映画)

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本当に馬鹿馬鹿しいスラッシャーコメディなんだけど、偏見がない人が助かる超まともな映画でもあった。
劣等感の塊のようだったデイルが嘘みたいに頼もしくなる。アリソンと幸せにな!

[2024年 2本目]

VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます


ギャスパー・ノエ最新作。
退席者続出といった彼の映画のイメージとはいささかかけ離れたのが今作かもしれないが、なんだろうこの生々しさは。
老夫婦それぞれに焦点を当てた2分割の画面の斬新さ。
正直、この
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キングダム(1994年製作の映画)

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これは家で休憩を入れながら観たいやつ。
この世界に没入するからには善も悪もあることを心得よというトリアーの口上と🦊ポーズが似合ってなくて可愛い。
全編シュールな空気感を纏った病院怪異コメディなので、
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます


2日連続で今年ベスト級の映画を観ることができて嬉しい。
ヴェンダースの日本映画ということで期待はしていたけど、想像以上に良かった、本当に良かった。
そして、役所広司に尽きるというところ。
東京の公衆
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枯れ葉(2023年製作の映画)

5.0


こんな時勢でも自分たちの生活は存在する。
もう少しだけ信じてみたくなってしまう。
今年も終わりかけでベスト映画が出てきてしまった。
本当にアキ・カウリスマキの映画見始めて良かったな〜。
映画を観た後
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コントラクト・キラー(1990年製作の映画)

4.5


孤独感、死相感すらも惚けた味わいにしてくれるカウリスマキ大好き。
彼の映画の特徴であるショットの強さだけじゃなくて、あらすじを読んだだけでも感じるが、話も超良いってことでオススメ。
どれだけ死にたが
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.5


主人公の内心に迫ってくる体験が起きたときはゾクゾクした。
シンプルにキマったときの顔が気持ち悪いのだから何度も見せないでね。

[2023年 256本目]

アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング(2018年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます


たまにはこういう作品も。
同僚のオススメで鑑賞。
なんやかんや観ていて、最終的にはナイスチョイスだと個人的に思ってしまったわけです、こういうポジティブな映画は。
正直、主人公の暴走は冷や冷やものだっ
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます


超絶キモい話で良かった。
おぞましすぎて水木さんのように自分もちゃんとゲボ吐けますわ。
他の人のレビューでも言われている様に確かに子ども向けの話ではないよな。
大人が噛み締めなくてはいけない作品のよ
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浮き雲(1996年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます


アキ・カウリスマキの「敗者三部作」第一作。
物資の豊かさが幸せかもしれないし、こういう風に何もかも失って、それでも支え合える心の豊かさこそが大事なのかもと思わせてくれる。
自分には足りてない事ばかり
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バスケット・ケース(1982年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます


VHS偏愛を語っていたフランク・ヘネンロッター作品。
復讐モノでありながら、そっちの方向性もあったのか!っていう驚きを感じられて自分はめっちゃ好き。
キモカワお兄ちゃんが良いのよ。
カルト的な人気が
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マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

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結構驚愕する。
最後の最後一筋の希望を残すイメージのあったアキ・カウリスマキ作品だったけど、今作はそうすることでしかイリスには救いがなかったかもと思えてしまう程だ。
女性の悲劇話だが、性別うんぬんを
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ソナチネ(1993年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます



職場の上司にブルーレイをお借りして、鑑賞。ありがとうございます!!
いや〜、良かった。まじで面白い。
沖縄の美しい海、煌めく太陽を浴び、ヒーリング効果がありながらも途方もない自死願望が誘発されうる
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・ふ・た・り・ぼ・っ・ち・(1988年製作の映画)

4.5


こういうのにより愛を感じてしまうのは健全だと信じている。
この頃のRIKACOさん好き過ぎ。

[2023年 249本目]

アリバイ・ドット・コム カンヌの不倫旅行がヒャッハー!な大騒動になった件(2017年製作の映画)

4.0


ヒャッハー!シリーズと同様にお馬鹿コメディで面白かったなー。
所謂、これ系のコメディの王道の展開ではあるけど、シンプルに最高。
アリバイを作る仕事って良いな〜、楽しそう。
フィリップ・ラショーの下ネ
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市子(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます


杉咲花の演技がほんとに凄かったね…
重く受け止めなくてはいけない作品だと感じるものの、言語化が難しい…!!
自分の映画ではなかった。が、ある人物の執着はわかるわからないを彷徨って苦しいし、こういう複
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アレックス(2002年製作の映画)

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⚠️アラートが必要な作品⚠️
猛毒にも近い映画。
凄惨な性暴力の描写があるので、苦手な方やフラッシュバックする恐れがある方にはおすすめしない。
ストレートカット版を劇場で観ていたけど、ギャスパー・ノ
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美しき冒険旅行(1971年製作の映画)

4.5


今だと作られないような映画。
信じられないほど美しくも残酷なショットの数々。
野生動物たちがエキストラとして自然と調和する。
文明の利器が周りに溢れる自分たちがこういう場所に放り出されたら、価値観は
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メーヌ・オセアン 4Kレストア(1985年製作の映画)

5.0


個人的なジャック・ロジエ映画祭のクロージング。
締めに相応しすぎて、結構驚いている。
明日からまた仕事が始まるぜって連休最終日の夜にでも観たら格別なはず!
全労働者へ捧げる人生讃歌的な映画だと個人的
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カサブランカ(1942年製作の映画)

4.0


恥ずかしながら、この不朽の名作は初鑑賞。
思いがけず響く内容で、好きだった。
素敵な台詞が多かった…
リックのようになりたい。
まずは「君の瞳に乾杯。」🥂って言うぞ〜。いつか。

[2023年 24
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トルテュ島の遭難者たち 4Kレストア(1976年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます


観客にとっても、まじか嘘だろみたいな映画としてのヴァカンス体験ができるヴァカンス映画。
なんて不条理なコメディ、こういう馬鹿馬鹿しさが出せるの凄すぎ。
ノープラン本当にのーぷらん。
メタ的に観る他な
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正しい日 間違えた日(2015年製作の映画)

4.5


「あの時は正しく、今は間違い」
「今は正しく、あの時は間違い」
どちらの主人公も気持ち悪いと言われてしまうのは承知するが、個人的にこの映画は真に迫ってる感じもして意外と好きだ。
そんな言葉に何の意味
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フィフィ・マルタンガル デジタル・レストア(2001年製作の映画)

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ずっと楽しみにしていた「みんなのジャック・ロジエ」特集。
良い感じに仕事休んで、未鑑賞だった『トルテュ島の遭難者たち』、『メーヌ・オセアン』も観に行けそうで嬉しい…!
今作に関して言えば、演劇が挟ま
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