クローディアスさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

クローディアス

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いままで観た映画を思い出すままに。
また、あたらしく観た映画の備忘録として。
だって、すぐ忘れてしまうから。

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ステキな金縛り(2010年製作の映画)

2.4

その設定の奇抜さと面白さにまったく見合わないほどの凡作。

とくに西田敏行のはしゃぎぶりが、ただでさえ異様な設定の役を、救いようがないほど浮いたものにしてしまっている。

清須会議(2013年製作の映画)

3.7

三谷幸喜らしきコメディ感は抑えられているが、やはり紛うことなき三谷作品のカラーでみごとにまとめられている。
それでいながら、時代劇としての様式感もしっかりあり、娯楽時代劇としてじゅうぶんに楽しめるもの
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ザ・マジックアワー(2008年製作の映画)

4.1

いまのところ三谷幸喜監督の最高傑作。

架空の港町を舞台に、フィルムメーカーの世界を重ねあわせるみごとなメタフィクションコメディ。
それでいてそのメタ性さえもすべて虚構の世界に含有してしまう完成度。
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THE 有頂天ホテル(2005年製作の映画)

3.9

いわゆる「グランドホテル形式」にのっとった群像劇。
コメディとしてのキレはやや鈍っているように思われるが、はりめぐらされた伏線の回収と交錯を可能にする脚本に舌を巻く。

これだけテイストの異なる俳優を
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みんなのいえ(2001年製作の映画)

3.4

コメディとしてある水準に達しているし、ドラマの破綻もない。
しかし、時間や空間のひろがりとともに、いささかすべてが薄味に引き伸ばされてしまったような弛緩が残念。

ラヂオの時間(1997年製作の映画)

4.0

この「限られた空間と時間」という、三谷幸喜が最も得意とする枠組みのなかで、芸達者たちがくりひろげる抜群の完成度のコメディ。

エンターテインメントの作り手であれば誰もが共感するであろう、西村雅彦の長セ
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ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

4.0

けっしてシリアルキラーをえがいた作品でも、サイコパス映画というわけでもない。
ジャックの凄惨な行為によって紡がれるこのものがたりは、人間が長い歴史のなかでどのように文明をつくりあげて来たかということの
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ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

4.2

動かない俳優をリアルに追う動くカメラと、歌い踊る俳優を収める動かないカメラ。
そこに描きだされる、このうえなく救いのないものがたり。

ビョークの天才的な演技と歌がなければ成立し得なかった奇跡的な映画
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竹取物語(1987年製作の映画)

2.0

美しい衣装と、父親役の三船敏郎の演技が心に残るのではあるが。
もともと平坦になりがちなストーリーを、それなりにまとめたのは評価できるところ。

ネバーエンディング・ストーリー(1984年製作の映画)

2.1

原作のあるファンタジーはいくらもあるが、ここまでに原作のもつストーリーと世界観とメッセージを台無しにしてしまった映画をほかに挙げることができない。
この映画をきっかけに、歴史に残る素晴らしいファンタジ
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ヒューゴの不思議な発明(2011年製作の映画)

3.8

さりげなく使われたCGによってこの上なく素晴らしく作り込まれた、古き良き時代のパリの街を舞台にえがかれる傑作ファンタジー。

スコセッシの映画への愛がにじみ出ていて、観たあとにホッとした気持ちになる一
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奇跡の海(1996年製作の映画)

4.2

聖なる愚者の犠牲という、昔から繰り返しとりあげられたモチーフが変奏される傑作。
そこにあるのはベルイマンやタルコフスキーといった先達が取り組んだ「沈黙する神と人間の欲望」というテーマである。

わたし
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耳をすませば(1995年製作の映画)

3.2

とってもシンプルで素敵な愛すべき作品。

ただ、ヴァイオリンを演奏する姿のリアリティのなさと、ファンシーすぎる夢のシーンと、それは声にしてくれるなというラストの蛇足のひとことが、ややもったいないことに
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ハウルの動く城(2004年製作の映画)

2.8

この作品がいささか残念な出来栄えになってしまっている原因は、本来不動なものであるはずの城が動くという素晴らしくメタファーの効いた舞台装置と、「老い」という普遍的なテーマを内包しながら、なぜか過剰なまで>>続きを読む

もののけ姫(1997年製作の映画)

3.3

壮大なスケールのなかで、宮崎駿がずっと問い続けた「人間/自然」の二項対立がえがかれる。
しかしその対立は、解消されるわけでも止揚されるわけでもない。

テーマが宙吊りにされるそのさまにあっけにとられる
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千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)

4.3

宮崎駿作品の最高傑作。

その意味するものがあからさまにかたられることのない浮遊するメタファーのなかに、わたしたちはけっしてひとつに収束しない、たくさんのものがたりを重ねあわせて観ることになる。
人間
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となりのトトロ(1988年製作の映画)

3.8

ひろい世代に繰り返し見続けられてきた傑作。

おそらくここにえがかれている日本の田舎は、懐かしさとともに(それがみずからの記憶のなかに本当は存在しないからこそ)わたしたちが求める「原風景」とも言えるも
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魔女の宅急便(1989年製作の映画)

3.9

魅力的な魔女キキは、宮崎作品のヒロインのなかでも、もっとも観るものが等身大に感じられる存在かもしれない。

きわめて日常的な世界(地中海の古風な港町をそう感じさせるのがまた巧み)のなかに、自然に溶け込
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紅の豚(1992年製作の映画)

3.8

古き良き時代のハードボイルドな世界をアニメでえがくにあたって陥りかねない「いかにも」感を、主人公が豚であるということで見事に回避している。
その爽やかさは特筆もの。

加藤登紀子の歌声がまた作品世界に
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天空の城ラピュタ(1986年製作の映画)

3.5

宮崎駿的な要素をこれでもかと入れ込んだ良作。

しかし、幅広い層に受け入れられる反面、すべてのシーンが説明過多になり「映画」としての魅力が損なわれていることは否めない。

ルパン三世 カリオストロの城(1979年製作の映画)

3.9

いまなお最高の「ルパン三世」であり続ける傑作。

素晴らしい演出と粋なセリフに、ココロを「盗まれる」こと必至。
そして深夜に本作観たとなれば、ミートボールパスタを食べたいという欲求と戦わざるを得ない。

風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)

4.0

いまとなっては古さを感じさせるところがないわけではないが、それでもこの世界のスケール感、説明過多にならない演出は圧倒的。

宮崎駿のその後がすでにここにある。

ブレア・ウィッチ・プロジェクト(1999年製作の映画)

1.6

擬似ドキュメンタリーによるホラーのはしりとして有名な作品。
そのホラー映画史における意義はもちろんわからなくもないが、だからなに?と言わざるを得ない面も。

結局、見せかたの手法云々ではない。
サスペ
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ムーラン・ルージュ(2001年製作の映画)

4.0

古き良き時代のパリの裏側を、デフォルメされた美しい美術セットのなかでえがいた傑作ミュージカル映画。

時代錯誤な大胆な音楽の使い方も、ユアン・マクレガーとニコール・キッドマンの吹き替えなしの歌も聴きご
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グッドフェローズ(1990年製作の映画)

3.7

手持ちカメラの長回し、突如挿入されるナレーション、乱暴とも言えるストップモーション。
実話をもとにドキュメンタリータッチで撮った、マフィアの末端に属する男たちのドラマ。
レイ・リオッタ、ロバート・デ・
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オリヴァ・ツイスト(1947年製作の映画)

3.6

ディケンズの名作の映画化。

見るものを惹きつけるものがたりの面白さは原作ゆずりだが、それ以上にところどころの実験的な演出や、陰影の使い方がじつに効果的。

悪役サイクスを演じるロバート・ニュートンの
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マディソン郡の橋(1995年製作の映画)

3.6

ともすれば不倫を美化した「わかりやすさ」に満ちたメロドラマになりかねないところ、メリル・ストリープの素晴らしい演技によって一級のファンタジーになっている。

屋根のついた「橋」の、そのながらく覆い隠さ
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パーフェクト ワールド(1993年製作の映画)

4.0

あえて1960年代に設定された脱獄囚(ケビン・コスナー)の逃避行をえがくロードムービー。

善悪のをこえた向こう側で、理想像としての父親(たとえそれが失われてしまった理念に過ぎないとしても)を追い求め
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幸福の黄色いハンカチ(1977年製作の映画)

2.9

高倉健主演のロードムービー。

キャスティングや設定やパッケージ写真の段階でほとんどすべてがネタバレしているわけだが、それにもかかわらずなんども見て楽しんでしまうのは、健さんの存在感と安定の山田洋次ら
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ブレードランナー ファイナル・カット(2007年製作の映画)

3.9

2019年(公開当時にしてみれば40年近い未来)の暗く荒廃した世界のようすはいまから見ても魅力的な舞台。

そこで問われている生命倫理は、実際に2019年になったいまもなお、明確な解決は得られていない
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サムソンとデリラ(1949年製作の映画)

3.2

デミルらしい豪華なスペクタクル史劇。今となっては『十戒』のようなスケールがないぶん古びてしまってはいるが。

ヘディ・ラマール演じる妖しさと強さを兼ね備えたデリラが、ものがたりの進行とともにだんだん美
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ファーゴ(1996年製作の映画)

3.7

じつに悲惨な事件を、犯罪を犯すにしてはこのうえなく愚かな人々の行動をとおしてえがいた、ブラックコメディ的な要素のあるサスペンス。

本筋に関係なさそうな「あのシーン」と、事件に関係する「あのシーン」を
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赤い河(1948年製作の映画)

4.0

数えきれない牛たちの群れが行進し、逃げまわり、いっせいに渡河するその贅沢なスケール感のなかで、血のつながらない男と男が見せる擬似的な親子の相克。

立ちはだかる理不尽な父権的存在にとどまらない複雑な内
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三つ数えろ(1946年製作の映画)

3.6

お世辞にもよくできているとは言えないチャンドラーの原作を最大限に尊重しながら、これでもずいぶん整理され、また映画として効果的に改変することに成功しているのは、脚本の手柄か、監督ホークスの手腕か。
(そ
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少林寺三十六房(1977年製作の映画)

2.8

この時代の中国の歴史などに興味があるとか、勧善懲悪のものがたりが大好きとか、そういう場合でなければ、ひたすらこの映画の面白さは中盤の修行シーンにあるだろう。
思わず笑ってしまう「房」もあるが、リアルに
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大人のためのグリム童話 手を失くした少女(2016年製作の映画)

4.1

シンプルで幽かな線と、いっけん無造作に塗られた色とによってかたちづくられた画面が、かえって無数のファンタジーを喚起する傑作。
数年前に上演された高畑勲の『かぐや姫の物語』を思い起こさせるその技法は、C
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