クローディアスさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

クローディアス

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いままで観た映画を思い出すままに。
また、あたらしく観た映画の備忘録として。
だって、すぐ忘れてしまうから。

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かぐや姫の物語(2013年製作の映画)

4.1

ざっくりとしたシンプルな線でえがかれたキャラクターのみせる、芳醇なイメージの可能性と躍動する「動き」に圧倒される。

ラストシーンは、月に帰るかぐや姫のものがたりにひとつ新しいテイストを加えたヴァリエ
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鉄道員(ぽっぽや)(1999年製作の映画)

3.9

ひたすら高倉健と広末涼子に泣かされる。

作品構造の肝になる「ある事実」については、かなり早い段階で観客はなんとなく気がつかされるはずだが、それがかえってクライマックスの告白をドラマティックなものにし
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柘榴坂の仇討(2014年製作の映画)

4.2

ひときわすぐれた邦画に共通する、前編にわたって継続するピリッとした緊張感がスクリーンに満ちあふれた傑作時代劇。

中井貴一、阿部寛はもちろんのこと、広末涼子が思いのほかの好演。
歌舞伎の舞台でも繰り返
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たそがれ清兵衛(2002年製作の映画)

4.0

まだまだ日本の時代劇も捨てたものではないと思わせてくれる傑作。
松竹映画のよい伝統が残されている。

真田広之、宮沢りえのていねいな演技にも感服するが、なにより田中泯の不気味な身体の存在感。

帰ってきたヒトラー(2015年製作の映画)

4.1

ヨーロッパ最大のタブーのひとつであるあの男が現代によみがえったらという、あぶないテーマに挑戦。

アイディアそのものは新しくはなく、展開もすべて想定内なのだが、それでもこの映画が素晴らしいのは、ゲリラ
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君の名は。(2016年製作の映画)

4.0

日常のなかに突如おきた非日常。
ふたつの世界がもういちど重なりあうクライマックスにいたるまで、ていねいに練り上げられた構成の妙。

ラストのセリフひとことは蛇足。
それは、見るものの心のなかで響けばよ
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スーパーの女(1996年製作の映画)

3.9

「女」シリーズではもっともわかりやすく、しかしその脚本と演出(その過剰さも含めて)のスキのなさで最高に面白い傑作に仕上がっている。
スーパーというひとつの「場」でまきおこる騒動の数々は、三谷幸喜などへ
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お葬式(1984年製作の映画)

4.1

『タンポポ』に匹敵するのはこれだろう。
一直線のわかりやすいストーリー展開のなか、葬式でのデフォルメされた人々のコミカル様子がえがかれる。

随所に「知的遊戯」として構築されたその痕跡があからさまに見
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大病人(1993年製作の映画)

3.6

三國連太郎と津川雅彦がともに充実した演技を見せる。

見送りの人々の話はいつまでも記憶に残る。

伊丹作品ならではのぐいっと強引に持っていく面白さにはいささか欠けるか。

マルサの女(1987年製作の映画)

3.8

人々の欲望を戯画としてならべた見本市のような、第一級のエンターテイメント。

宮本信子も素敵だが、山崎努あってのこの硬質なタッチ。

「女」シリーズの第一弾。

あげまん(1990年製作の映画)

3.6

熱量ある欲望に溢れていた昭和の姿を、しっかりと構築されたコメディに落とし込んだ名作。

宮本信子の魅力にやられっぱなし。

タンポポ(1985年製作の映画)

4.2

一軒のラーメン屋にまつわるエピソードを軸にして、食べ物にまつわるエピグラフを織り交ぜた、伊丹十三の最高傑作。

どのエピソードをとってみても、ナンセンスのなかに驚くほど豊かなイメージが洪水のように溢れ
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旅愁(1950年製作の映画)

3.5

なんら予想を裏切らない定型のストーリーだが、ジョゼフ・コットンとジョーン・フォンティーンの美男美女カップルが美しいナポリやフィレンツェの街で見せるラブロマンスは美しい。

ふたりが禁じられた恋のために
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オースティン・パワーズ(1997年製作の映画)

1.8

理屈抜きに笑えるおバカ映画と薦められてなんども観たが、どれほど観てもいちども笑えないし、どのあたりが面白いのか理解不能。

ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲(2018年製作の映画)

2.8

あいかわらずのローワン・アトキンソンの芸には笑わせられるが、過去二作にくらべるとスピード感にやや欠けており、テンションは低め。

ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬(2011年製作の映画)

3.6

一作目よりもストーリー、ギャグともにすべてが洗練されていてグッとレヴェルアップ。

序盤の『少林寺三十六房』や『拳精』を連想させる修行シーンも楽しい。

イギリスならではの王室ネタも健在。

ジョニー・イングリッシュ(2003年製作の映画)

3.0

「007」シリーズや「ミッション・インポッシブル」などの英国スパイ映画を徹底的にパロディにしたコメディ。

ローワン・アトキンソンの「ウデ」が理屈抜きに面白い。

テイキング・サイド(2001年製作の映画)

3.7

日本未公開。

ナチス協力を疑われる指揮者ヴィルヘルム・フルトヴェングラーと、彼を糾弾するアーノルド少佐の緊張感あふれる対決。

無骨な巨匠をステラン・スカルスガルド、取り憑かれたように無根拠に追い詰
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タイタニック(1997年製作の映画)

3.8

きわめて明快な展開、沈みゆくタイタニックを舞台にした王道をいくラブロマンスだが、予算をかけただけのことはある豪華さには圧倒される。

窓ガラスが曇っていくシーンなど、ふたりの関係や心情などがうまく視覚
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アメリ(2001年製作の映画)

3.8

赤と緑に象徴されるように、すぐれて効果的な色彩の感覚に浸れる。

他人とのコミュニケーションのネットワークからはずれたアメリが、しだいにこころを開いていく過程をおしゃれにえがいた傑作。

マン・オブ・スティール(2013年製作の映画)

3.8

数ある「スーパーマン」映画のなかでも、脚本、映像、演技いずれをみてもトップの完成度。
制作が「ダークナイト三部作」監督のノーラン、主人公のキャラクター形成の必然性がていねいでよい。

ヘンリー・カヴィ
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英国王のスピーチ(2010年製作の映画)

3.7

吃音の悩みを抱えるジョージ6世をコリン・ファースが好演。
言語療法士を演じるジェフリー・ラッシュとのしだいに培われていく人間関係の変化がていねいにえがかれている。

ジョージ6世の王室にたいする責任、
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キングスマン(2015年製作の映画)

3.5

お洒落でテンポの良い一作。

ストーリーとしてはスパイ物の王道といったものだが、なんといってもブリティッシュなファッションの素晴らしさにやられる。

ゴーストバスターズ(1984年製作の映画)

2.6

ゴーストバスターズたちが「幽霊退治業」の看板をかかげるやいなやゴースト発生率が急増するというのは、たんなるご都合主義的ではなく資本主義的、精神分析的な必然。

面白いプロットながら、つくりがいかんとも
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マネーボール(2011年製作の映画)

3.7

現代野球ではもはや当たり前となった、セイバーメトリクスにもとづいた球団マネージメントをえがいた秀作。

アスレチックで実際に行われたものを映画化したものだが、野球に詳しくないひとでも楽しめるようにてい
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人生の特等席(2012年製作の映画)

3.9

クリント・イーストウッドの渋い名演技が堪能できる名作。
この親父にしてこの娘ありといったエイミー・アダムスの魅力も。

イーストウッド監督作品ではないが、ここには彼がしばしばテーマに据える「父親とはな
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トランス・ワールド(2011年製作の映画)

3.7

完全に前情報なしで観るべき映画。
オープニングでわずかに感じた違和感はそういうことだったのかと。
金庫の扉がキーか。

ありがちな設定だが、低予算ながらていねいに作られていて好感がもてる。
ラストの解
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フルメタル・ジャケット(1987年製作の映画)

4.1

キューブリックらしい思弁的なたくらみは影を潜め、見えるがままに提示される価値観のはがれ落ちた画面と、それを助長するうらはらな音楽。

クライマックスでの、このうえなく壮絶な、このうえなく愚かな、このう
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アイズ ワイド シャット(1999年製作の映画)

4.0

作品全体の結構がわかってしまえば、そこで言わんとしていることはきわめて明快でシンプル。
ベッドに置かれたそれが象徴的に指し示すもの。

中盤の「儀式」にはキューブリックらしいクールな色彩感覚のもとジオ
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囚われの美女(1983年製作の映画)

2.9

ロブ=グリエの作品のなかでは、比較的ストーリー(そのようなものがあればの話だが)が追いやすい。
そのせいもあって、リアリティを欠いた映像や展開がどうも安直に見えてしまい残念なところも。

快楽の漸進的横滑り(1974年製作の映画)

4.2

赤いペンキ。滑る卵。海岸にうち捨てられたベッドの残骸。

イメージが複写と模倣を繰り返すなかで、それらの断片が紡がれるかのようにふるまい、倒錯的なエロティシズムをあらわしていく。

ロブ=グリエ独特の
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エデン、その後(1970年製作の映画)

4.3

カフェ「エデン」に集まる若者たちの見る、境目のぼかされた虚構と怠惰な現実。

彼らが麻薬によって見せられる幻想と、わたしたちがロブ=グリエによって見せられる現実感のない夢。
そこに見えている「点」と「
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嘘をつく男(1968年製作の映画)

3.5

所詮は映画とは嘘をつくものであるという、開き直ったロブ=グリエがみせる虚構の螺旋階段。

もの語る男は、もの騙る男でもある。

森を男が逃げるシーンだけが妙にリアル。

ヨーロッパ横断特急(1966年製作の映画)

3.7

特急にのって行ったり来たりする運び屋の「つくりもの」めいた行動の数々。
ジャン・ルイ・トランティニャンの飾り気のない見事な演技が、現実感を欠いたこの映画にいかにも似つかわしい。

メタレヴェルで絡んで
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不滅の女(1963年製作の映画)

3.6

現実とも妄想ともつかないイスタンブールでの男と女の邂逅。
ずらされた時間軸のなかで、重なりあわないふたりと、繰り返される風景。
そして円環。

監督デビュー作にして、攻めた実験作。

シャイニング(1980年製作の映画)

4.3

ジャック・ニコルソンのあまりに常軌を逸した振り切れた演技に圧倒される。
ダニーの迫真の演技も見事。

キューブリック流の幾何学的な美しい構図と色彩のなかで、閉じられたホテルという空間のなかをただよう時
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