ここにーるさんの映画レビュー・感想・評価

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聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

3.5

全っ然っ良作、それは間違いないのだが…。衝撃作『ボーダー/二つの世界』のアリ・アッバシ監督の最新作とあって期待したが残念、こちらの想像を超えては来なかった。その路線、イランのアスガー・ファルハディに任>>続きを読む

ダークグラス(2021年製作の映画)

3.5

ダリオ・アルジェント監督10年ぶりの最新作。彼の作品を知らなくても『見えない目撃者』と『グロリア』が好きって人は今すぐ劇場へGO!っスよ。サスペリア以来の盲導犬の大暴れに当方大興奮のスタンディングオベ>>続きを読む

ハロウィン KILLS(2021年製作の映画)

3.0

カーペンターよ、お見通しなんだよ

最後はどうせマイケルとローリーを刺し違えさせるつもりなんでしょ?

レディ・マクベス(2016年製作の映画)

2.5

19世紀後半の英国。セックスか人殺しくらいしかやることがない退屈な時代。だけどさぁ、馬を銃で撃ち殺すのだけは赦さんぞ、ピューよ。

悪魔が来りて笛を吹く(1979年製作の映画)

3.0

どう見たって武田鉄矢《幸せの黄色いハンカチ》に触発されたとおぼしき若き日の西田敏行のクッサい自由演技のために、正直前半は緊張感の無さで横溝の恐怖テイストを全く味わえず。後半バタバタ死者が出てお得意の一>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.5

『鉄人28号(2005年)』の金田少年だった池松壮亮くんがいよいよ本郷猛を演じるんだもの、感慨深いよ。カッコ良かった。柄本佑の一文字隼人も勿論、浜辺美波の緑川ルリ子も良い。ブレラン2049のジャレッド>>続きを読む

あなたになら言える秘密のこと(2005年製作の映画)

3.5

終盤の良い歳こいたティム・ロビンスの甘ったるいセリフはサラッとで良かったのにと残念な気持ちもあるが、なかなかの良作だった。ZARDの名曲から引用するのもアレだが、《この愛に泳ぎ疲れても》流されず勇気を>>続きを読む

エゴイスト(2023年製作の映画)

4.0

めまいのする激しめの描写が確かにあるにはあるが、とても好みの映画だった。人生のハイライトを迎えた途端に一気に迫りくる“喪失と孤独”。しかしTVタックルでお馴染みの阿川佐和子さんの普通のオバチャン感がス>>続きを読む

エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

4.0

◇最初にアップしたレビューをとても恥じているので書き直す。一日経つと旨味だけが濾過される一杯の極上のスープ、そういう映画なのかも知れない。オリヴィア・コールマン、見事な怪演。あとはもう何も語るまい。>>続きを読む

BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.0

酒・タバコは勿論のこと、金・女にだらしなく人ともめてばかりで挙げ句ドラッグに溺れていくジャズメンの話しか知らないので、硬派でスポーティなサキソフォン奏者の熱血ストーリー、斬新といえば斬新。ただ、私には>>続きを読む

シャレード(1963年製作の映画)

3.5

地方に行ったらカラオケスナックの店名に「姿麗人(シャレード)」ってつけるネーミングセンスまだ残ってるかもね。ジョージ・ケネディ、ジェームズ・コバーンの殺されっぷり、ウケる。

竜巻小僧(1960年製作の映画)

3.5

戦後ハリウッドの西部劇&ミュージカルに色濃く影響されてるのがまるわかり。オモロー。主役より悪役の方がカッコいいと全体が締まる、の典型。元女優の小高恵美(東宝シンデレラガール)の叔父さんで、殺し屋ジョー>>続きを読む

やがて海へと届く(2022年製作の映画)

3.5

岸井ゆきのが演技派かどうかは正直私には分からないが、今年のアカデミー賞主演女優賞はおそらくこの人だと思う。ただ、この映画に関しては浜辺美波の方が輝きは優っていた。そりゃそうだ、名が浜辺に美しい波。海が>>続きを読む

ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

3.5

こういう“バックヤード映画”はまだ『バクマン。』とかは分かりやすいタイトルで、ハケン違いで勘違いされるだろうし、吉岡里帆じゃなかった気がするんだけど(中村倫也よりお姉さんに見えてコレどうなのか)いろい>>続きを読む

きさらぎ駅(2022年製作の映画)

3.0

ヒロインあるいはヒーロー、恒松祐里。『全裸監督2』の乃木真梨子役やってた人だね。鷺宮(さぎのみや)目指してたのに寝過ごしてきさらぎ駅という謎の異世界へ迷い込む話なのだが、ちょっといろいろと詰めの甘さが>>続きを読む

私の殺した男(1932年製作の映画)

3.5

プロパガンダ映画は着実に人々を戦意高揚するけど、反戦映画が人々を着実に反戦へと導いてるかと問うととても疑問だ。名匠ルビッチをしてもその効果は得られなかったか、この反戦映画のわずか数年後に第二次世界大戦>>続きを読む

整形水(2020年製作の映画)

2.0

ほんの一瞬IKKOさんに似た瞬間あったけどあとはなんだかなぁ。背負い投げー。

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.0

新海誠。全国のあちこちの“ご当地感”でテンション煽ってくるよね。何の話?

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.0

妹から手紙が届いても“満喫”という文字が読めない兄パードレック、それにその妹シボーンに「言っとくけどモーツァルトは18世紀の人よ!」と強烈にツッコまれる兄の友人コルム。なるほど、これは確かに『スリー・>>続きを読む

禁じられた遊び(1952年製作の映画)

4.0

この映画が凄いのは、エンディングへ向かう終盤の少年ミッシェルと少女ポーレットの一種の爆発力だ。神も仏もあるものか…くらいの怒り沸騰の少年、そして大人も誰も信じられなくなり少年の名前だけを叫び続ける少女>>続きを読む

わたしが発芽する日(2016年製作の映画)

3.0

発芽。旅立ち。一昔前だったらあの妹、『聖者の行進』(野島伸司脚本)の松本莉緒ってとこだろうか。最期に窓辺の鉢植から小さい花でものぞかせてたら良かったんじゃないか。

パリの調香師 しあわせの香りを探して(2019年製作の映画)

3.5

フランスのあき竹城って僕は勝手に思っている、主演エマニュエル・ドゥヴォス。一線から干された名調香師と、娘の共同親権を得たくて奔走中の契約運転手とのバディもの。『最強のふたり』とか『グリーンブック』とか>>続きを読む

大いなる旅路(1960年製作の映画)

4.0

機関士一筋の男とその家族の話。見習いの“釜焚き(石炭をくべる助手役)”時代は愚図人間だったが、脱線事故で先輩機関士を失い命拾いして心を入れ換え仕事人間、そして家庭人に生まれ変わる昭和気質の父親・夫を演>>続きを読む

カランコエの花(2016年製作の映画)

3.5

大事な人をかばうために発した言葉がその人を傷つけ、大事な人を守るために起こした行動がその人と自分を傷つけてしまう。でも、それでも絶対にそのやさしさは伝わるはずだし、そこで流した涙を忘れてはならない。カ>>続きを読む

still dark(2019年製作の映画)

3.5

現実はどうかとかとりあえず置いといて、人ってそうであってほしい、がそこに描かれていた。やさしさに充ちた40分間。

黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)

3.5

自由と夢の国、アメリカ。そう刷り込まれて一種憧れの眼差しを向けて育ってきたわけだけど、アメリカにおける大都市から見放された“そうじゃない方のアメリカ”つまり《アメリカの恥部》を時々見せられるにつけ、本>>続きを読む

鍵 THE KEY(1997年製作の映画)

3.0

鍵と鍵穴ってだけでもうエロい
男はほぼほぼ腹上死、成仏せよ
一見したたかな女だが、女神と言って良い

故川島なお美、永遠の美ボディー

ボイリング・ポイント/沸騰(2021年製作の映画)

3.5

ONE CUT OF THE COOK.
料理を止めるな
そんな感じですかねぇ

みんな演技上手いし、面白かった
星3つ☆☆☆です(マチャアキ)

ハッチング―孵化―(2022年製作の映画)

3.0

またやった北欧発スリラー。これもう少し面白くなったのではないか。一家団欒の部屋に一羽のカラスが迷い込んでそれを頸一ひねりで殺す母親の方が断然モンスターで、この人こそとことん不幸になるべきだった。逆に体>>続きを読む

ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

3.5

ハイブランドの内輪もめとか全然興味ないけど、これオレ好きっスよ。リドリー・スコットすげえ、宇宙でドンパチする話ばっかりじゃないんだな。でもレディー・ガガがどことなくエイリアンクイーンに見えなくもなく、>>続きを読む

パーフェクト・ノーマル・ファミリー(2020年製作の映画)

3.0

これは次女がグレるのも分かる。あの父親が普段からチョイチョイ女子っぽい仕草見せておけば良かったし、性別変わった途端にヒョウ柄着出すのも不自然。例えばサッカーの相手してやるとか、2日酔いに効くおまじない>>続きを読む

アンヴィル!夢を諦めきれない男たち(2009年製作の映画)

4.0

一発屋、返り咲く。メタルが流れてきたら全部“タマホーム(CM)”にしか聴こえない無知者だけど、この純真無垢なオッサンらに拳を立てて応えてあげたくなる胸熱なドキュメンタリーだった。ラストシーンは日本。渋>>続きを読む

ニューオーダー(2020年製作の映画)

2.0

つい最近パゾリーニの『ソドムの市』を観たばかりだったからかこの程度の不条理劇じゃ驚かん。クソ将軍とかクソ高官が逆に女だった方が美しさが出たかもしれんね。

ビリーバーズ(2022年製作の映画)

3.0

「信者」の文字を詰めると“儲け”になる、宗教の落とし穴っスよ。孤島で男2女1の教団修行の話なのだが結局セックス三昧。で普通に〈フィービー・ケイツのパラダイス〉にするより、孤島で汚いオッサンとイケメン青>>続きを読む

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