シャチ状球体さんの映画レビュー・感想・評価

シャチ状球体

シャチ状球体

ノンストップ(2019年製作の映画)

3.3

確かに、ハワイ旅行が当たっても無料になるのは飛行機代だけだろうだから、宿泊費とか食費のことを考えると2等の洗濯機が当たった方が嬉しいしお得な気がする。変な所でリアル。

フツーの夫婦が実はプロのスパイ
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ウルフ・オブ・リベンジ 復讐の狼/アヴェンジメント(2019年製作の映画)

3.1

ブラウジングで見つけた映画の、IMDBの批評家メタスコアがグリーン(60点以上)だったらとりあえず再生してみようのコーナー。

はめられて刑務所に入れられた主人公が兄に復讐をするという、逆『プリズン・
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火垂るの墓(1988年製作の映画)

4.7

たぶん初見。二人が死ぬ話だと聞いてたからか何故か昔から手に取れなくて、レンタルビデオが廃れた後もジブリは配信に消極的だから触れる機会が無くて……やっぱりネットフリックスですよ(宣伝)。

西宮のおばさ
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フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)(1965年製作の映画)

2.8

タイトルの時点で意味が分からないのに、内容はもっと不可解。

フランケンシュタインが実在したというだけでも無理がありすぎる設定なのに、巨大化して山村に逃げ込んだフランケンシュタインに対処するために自衛
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ロングレッグス(2024年製作の映画)

3.6

まず、新人の捜査官が未解決事件に挑むという設定自体が巧い。基本的に事件を解決するためのFBIなのに、新人だから任務を遂行できるか分からないという、動機付けとスリルが同時に出せていて無駄がない。
そして
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ゴーストキラー(2024年製作の映画)

3.3

高石あかりの一人二役。

この監督の映画に出てくる男性キャラって、粗暴でミソジニーを内面化してるかそういうものと戦ってるか、どっちかしかいない気がする。それって前者を男らしくない男、後者を男らしい男と
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オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)

3.6

メガテン2みたいな話だと思ったけど、こういうキリスト教の歴史を批判する物語は昔から複数作られてきたのだと思う。

共通の敵が存在することである集団を団結させるというのは太古の昔から行われてきた扇動の手
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ザ・バイクライダーズ(2023年製作の映画)

3.3

アメリカン・ニューシネマリバイバルみたいな映画。

ベニーは現代の映画ではありえないくらい昔気質の無口でマッチョ。キャシーもジェンダーロールを強固に内面化した女性で、しかもベニーを束縛しようとする。
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ザイアム: バトル・イン・ホスピタル(2025年製作の映画)

3.1

怖がらせる気0の邦題の割には意外とシリアスなストーリー。

何故か舞台は荒廃した近未来ディストピアで、唯一現代的な空気を残した病院で発生したゾンビパニックに主人公達が巻き込まれる。
内容は結構ありきた
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はたらく細胞(2024年製作の映画)

3.0

配信サービスがこの世に存在しなければ一生縁が無さそうな映画。

最近の邦画に出てくる人の良い社長、大体光石研。

それはともかく、何かを擬人化する時は絶対人間の嫌さが出てしまうというか、細胞は体を守ろ
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トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦(2024年製作の映画)

4.0

かつて存在した九龍城砦。

香港返還によってもうすぐ取り壊されそうなこの場所で、共助と暴力の清算が行われる。

激しいアクションも魅力ながら、外部から迷い込んできたチャンが九龍城砦で信頼できる仲間達と
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からかい上手の高木さん(2024年製作の映画)

3.4

原作は未見。

高校生の話なのかと思ってたら、中学卒業から10年後に再会する話だった。

西片みたいな何の主張もしない主人公が高木さんみたいに積極的な人からアプローチされるって、都合が良すぎる設定だと
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ウルトラセブン Legend(2023年製作の映画)

3.8

インタビューとか本とかで既に語られ尽くされている気がする『ウルトラセブン』に関する映画。

円谷プロの設立から出演者、関係者のインタビューや当時の裏話まで、セブンに関するメイキングとしては完全版と言っ
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昭和枯れすすき(1975年製作の映画)

3.0

高橋英樹が若い。家で上半身シャツ一枚でくつろいでるのとか、昭和のフィクションしか見ない光景……。そして『悪魔のいけにえ』が上映中。

ネオンと手書きの看板だらけの70年代の東京、まるで別世界。『女番長
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ブルーバック あの海を見ていた(2022年製作の映画)

3.4

批評家レビューが芳しくなかったので見放題になるまでスルーしてたやつ。

まず、全体的な構成としてドラマよりも環境の説明が主体になっててTV番組っぽい。舞台となる海岸に昔は鯨が泳いでたとか、主人公のアビ
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ぼくの小さな恋人たち 4Kデジタルリマスター版(1974年製作の映画)

3.6

70年代のフランスに生きる、高校入学間近のダニエル。

途中から母の都合で田舎から少し大きな町に引っ越すんだけど、インターネットは発明されてなくてテレビもそこまで普及していない時代ということもあるのか
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Playground/校庭(2021年製作の映画)

4.5

友達がいないノラから見える学校の風景がとてもリアル。

喰う職は何も食べずにお弁当を持って帰る方がマシなくらい苦痛で、先生はアベルに対してのいじめ(暴力)を厄介事が発生した程度にしか捉えていなくて、体
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ベイビーガール(2024年製作の映画)

4.5

権力勾配のある恋愛模様の解像度が妙に高い。

ロミーは主導権を握ろうとして握り返されることを望んでいるようで、サミュエルと知り合った後に夫と何度かコミュニケーションを取るのは、どちらが自分を支配するこ
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ルー、パリで生まれた猫(2023年製作の映画)

3.3

タイトルからも分かる通り猫映画です。家族の再生という保守的なおまけ付き。

ルーにとって……だけでなく子どもにとって動物って本当に大事なパートナーになり得て、親ではない友達としての、そして家族としての
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エルマーのぼうけん(2022年製作の映画)

3.7

お金を稼ぐためのお店を開くためのお金を稼ぐ……貧困が貧困を呼ぶ生活をしているエルマーの置かれた環境は、特に母子家庭に対する支援の不足や賃金格差を諸に受けたどこにでもある絶望の風景。
そんなエルマーが喋
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ノット・オッケー!(2022年製作の映画)

3.4

自分には何もない。だから何者かになるために嘘を重ねる。そうすれば注目してもらえる。注目してもらえれば話を聞いてもらえる。他者から話を聞いてもらえるということは、それだけ自分に価値を見出されていることに>>続きを読む

仮面ライダー555(ファイズ) 20th パラダイス・リゲインド(2024年製作の映画)

3.5

20年越しのファイズ映画化。

女性キャラクターのキャラ付けが深夜アニメのそれで、邦画が鎖国コンテンツになってるのはそういうところだと思ったりした。

そして、何故か草加が生きてる。この人、(劇場版で
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青すぎる、青(2023年製作の映画)

3.2

こういう(どういう?)邦画、たまに観たくなる。

父親を亡くした美巴が地元で自分の人生と向き合う映画かと勝手に思ってたら、想像以上に"あちら側の世界"がストーリーに絡んでくる漫画チックな世界観だった。
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神さま聞いてる?これが私の生きる道?!(2023年製作の映画)

4.0

子どもが過ごす世界の解像度が超高い。

最初に生理が来るのが誰か(遅かったらダサい)、ジュニア用じゃないブラを着けてる方がえらい……女性場ホモソーシャルも目立ちにくいだけで普通にあるよね。
両親の宗教
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28年後...(2025年製作の映画)

3.8

『28年後...』、ダニー・ボイルらしく(?)父権的な振る舞いをする父親から息子への教えの継承を軍隊に例えていたり、知能がないという理由で感染者を抹殺しようとする人間(軍人)の考え方を植民地主義的な暴>>続きを読む

KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ(2025年製作の映画)

3.8

デーモンハンター兼K-POPアイドルグループのハントリックスに所属するルミが遭遇する意外と深い話。

要所要所でK-POPの曲が流れるので韓国エンタメ好きにはたまらないし、コメディとしてもテンポやセン
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ディープ・カバー ~即興潜入捜査~(2025年製作の映画)

3.5

即興劇のプロであるカットと、カットの演劇教室に通うマーロン、そして通っていなかったヒューが200ポンドの報酬のために警察のおとり捜査に協力することになる……って、ショーン・ビーンなので(?)やっぱり裏>>続きを読む

ビートルジュース ビートルジュース(2024年製作の映画)

3.4

まず、ビートルジュースの世界に行くまでに49分くらいかかる。これは前作から登場したキャラ&ジェナ・オルテガ等の紹介に時間がかかっているためで、正直前作の公開から時間が経ちすぎているのに前作に引きずられ>>続きを読む

Mr. クロケット(2024年製作の映画)

2.5

子ども番組がメインのホラーということで、設定が気になったので視聴。

シングルマザーのサマーが、子どものジェイミーとの関係に疲れ果てる、という導入は見応えがあるものの、体罰等を行っている親を殺して子ど
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The Stroll(原題)(2023年製作の映画)

4.5

トランスジェンダー女性とセックスワーク。

セックスワーカーはいつの時代も、もちろん今も構造的な差別にさらされており、それはフェミニズムの文脈でもしばしば行われる。
例えば、望まない形でセックスワーク
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シアター・キャンプ(2023年製作の映画)

3.2

要領を得ない展開が繰り返される脱力系コメディ。

子どもが下品なことを言う、ナルシシストが嫌われて不機嫌になる……全く素直に受け止められない笑いに満ちていて、どう解釈すればいいのか最後まで分からない。
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綿毛の少女(2025年製作の映画)

3.6

国際短編映画祭ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(2025)のオンライン上映で視聴。

暗い場面では画面が白黒になり、そこから抜けるとカラーに戻る。短編だからなのか過度に説明的な演出
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リアル・ペイン〜心の旅〜(2024年製作の映画)

4.1

久々に再会したいとこ同士のデヴィッドとベンジーが、時に衝突しながらも自分達のルーツを追っていく。
衝突というよりデヴィッドが爆発してるだけなんだけど、デヴィッド自身が抱える痛み、そんなデヴィッドが憎い
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わたしの心のなか(2024年製作の映画)

3.8

脳性まひで特別支援学級(日本とは名称が違う?)に通うメロディが、通常学級で授業を受けることに向き合っていく。

メロディの母親が通常学級に行くといじめられるからという理由で反対する理由も分かるけど、そ
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憐れみの3章(2024年製作の映画)

3.5

1話目からかなり嫌な話で、ウィレム・デフォー演じる社長に束縛されて結婚相手から性生活まで何から何までを指示されてその通りにロバートが、いざ不仲になって解放されると再び束縛されようとする。
不自由の中の
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プレデター:最凶頂上決戦(2025年製作の映画)

3.7

月額料金が半額になるキャンペーンをやってたので久々にディズニープラスへ加入。

複数の時代、複数の場所で歴史に介入するプレデター。
日本が舞台のパートではあのテーマソングが和風にアレンジされててファン
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