奥田龍平RyuheiOkudaさんの映画レビュー・感想・評価

奥田龍平RyuheiOkuda

奥田龍平RyuheiOkuda

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正欲(2023年製作の映画)

4.0

多様性。を認める今。
でも、とても表面的で、それはその人自身にしか分かり得ない。共有できる、当たり前のことからほど遠い世界をずっと孤独に生かされて。

共有できること、生きることが当たり前の人たちに選
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子宮に沈める(2013年製作の映画)

4.0

再鑑賞。
台詞にも音楽にも頼らず、
ただそこに居るが続いていくのでとてもリアルに感じる。母親が悪いとか、解決策があったはずとかそんなことを思わせない。
どうしようもない抗いきれない今が突きつけられ、否
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騙し絵の牙(2021年製作の映画)

3.2

大泉洋さんのための作品。
軽快でテンポよくて見やすい。
出版業界の攻防がとても新鮮。
観てる自分は騙されはしなかった。

ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

3.4

出逢った人や環境や全てが今現在の自分を形成していて。
自分は自分しかわからなくて。他人の思いなんて分かろうとしても分かったつもりでも、はじめから何も分かるわけなくて。
大人になりきれなかった。
大人に
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罪の声(2020年製作の映画)

3.8

実話に沿って再現した作品とは思えないくらい分かりやすくまとめられている。
過去と今を行き来して登場人物の多さや犯行の手口など複雑な部分が多いのにとても見易い。当事者であり被害者の子どもたちに焦点を当て
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余命10年(2022年製作の映画)

3.7

とにかく役者陣が素晴らしい。
小松さんと坂口さんの表情や佇まいの雰囲気が似てて、鋭くなくて淡くて唯感情が飛び込んでくる。相性良いんだなと。
こゆ余命宣告からの生きていく作品は増えてきて似たり寄ったりな
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西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

4.2

戦争ものは数多くあれど
無駄なくシンプルにそのまま描いている。
映画だからとかそんなじゃない。
ありのまま。
無慈悲でどうすることもできない戦争に飲み込まれていく様は、他作品でも感じる受け取るものは多
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ちひろさん(2023年製作の映画)

3.3

なんか水に漂ってるような
なんか空気美味しく感じるような
いつの間にか終わってたって感じの作品。

キレイも汚いもなく透き通ってて。
有村架純さんが兎に角透き通ってて。

浄化される感覚なのかな。
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ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

3.5

テンポいい。
うん。人の想いが何十にも何百にも熱がこもればこもるほど、届ける側も受け取る側も熱くなって同じように両側に届いてる感じ良かった。
勿論、需要と供給を数字で見て練って作り上げるのもいいけど根
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.6

新海監督の集大成だと思う。
災害に触れる作品をこうまで優しく素敵に丁寧に仕上げることに脱帽。
震災大国の日本。災害も辛いことも必ず起こる。どんなにありふれた日常もどんなに脆く危うい上で成り立っているの
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そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

3.2

全体的なお芝居のクオリティ高い。
先が読みやすい展開がどうしても映画のスケールというよりドラマに近い感じ。
もちろん素敵で感動的だったけど、
原作は超えてない気もする…でも本当に非の打ち所がないのも確
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Arc アーク(2021年製作の映画)

2.8

死生観。不老不死。
死があるから生が輝く尊い。
永遠ならば生はどう輝く。
それは人それぞれに問われる生き方の比重が確実に重くなる。
もともと死生観は育ってる方だと思ってるので、あまり新鮮な気持ちや得ら
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愛する人に伝える言葉(2021年製作の映画)

4.5

クリティカルヒット。
大病を患っての余命生活を綴る作品は多いけど、この作品は描き方が素敵。
医療側の患者を支える汲み取る姿勢、
ただ当人は向き合うことに集中できる環境。当人のバンジャマンに説明的なセリ
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マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

4.2

面白い。三部作で完璧に出来上がっていた分、蛇足感は否めないかなと思っていたけどそんなこと無かった。
ちゃんとその後を描いている。
三部作で伝えきれなかったものと、
当時ではなく今の現実世界をまた皮肉っ
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ノーリミット: 果てなき深淵(2022年製作の映画)

3.0

海はこわい。夜の海とか尚更。
深海。深い深い闇。
その闇のように、人間の汚さも。

最後分かってたのかな。
15分前。刑を待つ死刑囚のようだった。

愛憎絡むと人間は何でもする。

実話に基づくが一番
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キャラクター(2021年製作の映画)

3.4

設定や大筋は面白い。役者も素晴らしい。
けど、物足りなさを感じるのはラストのせいかな。え、ここで終わり?ってなった。
小栗旬さんは似合うというかもう刑事。
フカセさんは楽しそうだったな。

さがす(2022年製作の映画)

3.9

しっかり佐藤二郎さんを満喫できる。
福田さん的なのではなく。
素敵でした。
ラストシーンの父と娘のラリーは集中する。娘は欺けないよな。

来る(2018年製作の映画)

3.6

ゲーム感覚ホラーみたいな。
日本のホラーをとにかくエンターテイメントに寄せた感じ。しっかりと日本人の息苦しさや日常や逃避をポップに描きつつ、しっかりと地に堕とす。
全てが大胆で分かり易く
ジャパニーズ
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PASSING -白い黒人-(2021年製作の映画)

3.4

朝になるとお決まりのジャズが
初めは心地良いものだったのに、
日に日に憎たらしい軽快さに聴こえてくる。黒人差別。白黒で写すことでなんら変わらない人間同士の争いに。

黒いものが虐げられ、白いものが尊い
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空白(2021年製作の映画)

4.3

苦しくて辛くて、
スクリーンの中の当事者と一緒に
近い感情で疲弊していける作品。

父の「疲れたな」からの青空をきっかけに
ふぅと肩の力が同じタイミングで抜けた。

時間のみが解決策なのかな。
好奇な
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ファーストラヴ(2021年製作の映画)

3.5

ファーストラブとは。
恋というか救いの手というべきなのかな。
幼少期からずっと助けを求めていた傷跡増えるその手を誰も繋いでくれず、結果殺してしまうまでに至る。

家族愛でまとめてくれたから作品全体がと
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ステップ(2020年製作の映画)

4.2

ありのまま。家族のひとつのカタチがそこにあって。娘の成長と共に日々変化していく家族のカタチ。
繊細な部分を丁寧に優しく捉えていた。
演者も全員素晴らしい。
特に娘役全員本当によかった。

亡くなっても
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

4.0

是枝監督らしさと韓国を舞台においても
セリフに言葉に頼らない空気感は素敵。
むしろ韓国映画の方がすごくしっくりした感じもある。
どの役もどの俳優も葛藤があって複雑なはずなのに、悟られないように淡々とし
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

4.2

MVみたい。軽やかで単調さが心地良い。
一年ずつゆっくり思い出していく。
今の自分があるのは一年一年踏みしめたその過去があるから。

観てるこっちも同じように
ちょっと思い出して
センチな気持ちになる
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劇場(2020年製作の映画)

3.9

いつまでもつだろうか。
パワーワード過ぎる。

クズだろうと健気だろうと
この2人の世界観で成立している事。
ただ、あの小さな部屋での出来事。

ラストの彼女への答え合わせが劇場での作品に昇華していく
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.5

今年イチバン。
前作知ってなくても面白いけど、
絶対知ってる方が涙腺崩壊する。

単純明快でとにかくカッコ良い。
最近の視聴者の発想を超える為にこねくり回した作品より輝いてる。

一昔前の、映画の良さ
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7番房の奇跡(2019年製作の映画)

3.9

リメイクの方は先に観てしまった。
けど、トルコの雰囲気と刑務所内のコミカルなところや所長や少尉、みんなの優しさが滲み出てる感じがホッコリする。
とにかく娘役の子が可愛過ぎる。
2人の笑顔で終わって本当
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オールド(2021年製作の映画)

3.0

設定素晴らしい。
でも勿体無さを感じた。
どうまとめるかがまとまってない
振り切ってなくて惜しいというか。
結局は視聴者へのメッセージが薄くて後に残らない。とても面白い設定なのに変にチープに見えるのは
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名探偵コナン ハロウィンの花嫁(2022年製作の映画)

4.2

バランスが良い。
実際の渋谷を使ってる親近感と
メインストーリーからの警察学校の4人が活躍するのも素敵。
今回は新一&蘭のラブストーリーは薄かったのは劇場版らしくなくて寂しかったけど
他で取り返してい
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前科者(2022年製作の映画)

3.6

全く邪魔なく最後まで鑑賞。
お芝居も内容もとてもスッと心の中に入ってきた。日本における更生のプログラムの現状。負の輪廻。連鎖。どう断ち切るのか。少しでも踏みとどまれる要素があるなら踏みとどまってほしい
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透明人間(2019年製作の映画)

4.0

インビジブル感覚で見たら期待以上。
透明人間という題材が人間の簡単に想像できる欲望や快楽に埋もれず、心理的ホラーで追い詰められる感覚はとてもきちんとしていた。
女性の強さという根幹もしっかりしてて
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女子高生に殺されたい(2022年製作の映画)

3.2

全体的に綺麗な撮り方。
原作を知ってるからラストが微妙。
でもオリジナルな部分や殺される為の計画も綿密で良かった。俳優陣が支えてる感じでみんなハマってた。

普通と認められない、一種の病や趣向の中堪え
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明け方の若者たち(2021年製作の映画)

3.4

青春というか何というか。
エモいってことなんだろな。

だとしたら、
恋愛とかより友情の眩さの方が目立った。

全体的な淡々さが
今の世の中の単調さや浅さを描いてるのかなとも思った。それに迎合するかし
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流浪の月(2022年製作の映画)

4.3

孤独と向き合うことからは逃れられない。でもその中で「繋がり」を求めるからこそその人自身の世界が色付いていく。
2人の世界は終始淡く、曇天。
その雲から微かに覗く眩しい月。
2人にとっての繋がりは、遠い
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.3

優しいな。穏やかな作品に感じた。
それは耳が聴こえない世界、静寂な世界に触れて差を感じたから尚更なのかも。
こんなに素敵な歌声を一番に感じてほしい家族に伝えられないもどかしさ。
そうじゃない絆で伝わる
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ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

4.2

良質な作品。デップもディカプリオも素敵。カッコ良過ぎる。
家族にも町にも縛られている青年ギルバート。ベッキーが現れて少しずつ環境や自分自身の事を考えだす。
投げ出すわけではなく、彼のそのゆっくりとした
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