エリーンさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

エリーン

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ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

4.5

ひたすら静を意識した極限まで抑制的なエレガントが映画全体を包み、話さないでいる間の目や仕草が如実に行間を訴えてくる。
布を断つ音、静かな食卓の音、不快なバターをぬる音、不快な水を高くから注ぐ音、生活音
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回路(2000年製作の映画)

4.3

ホラー映画で、残穢に並んで暫くこわー、、、と後を引いた作品。こわー、、、。
実はSF的な幽霊の現世侵略ストーリーなのだが、人間の実存についての哲学的な問いかけ、死でもない永遠の孤独に閉じ込められる悲し
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オペラ座の怪人(2004年製作の映画)

3.9

バトラーの歌、かなり頑張ってるほうだなぁ。もちろん、本家ミュージカル俳優を置いたほうが良かったには決まっているが。醜い仮面の下のメイクも、ミュージカル版最新はもっともっと酷くなっていてファントムの狂人>>続きを読む

追想(1956年製作の映画)

4.5

さすがの演技力のイングリットバーグマンに、圧倒的な美しさでもはやスキンヘッドが1番似合う髪型なユル・ブリンナー。ロシアロマノフ王朝最後の皇女アナスタシアを探すストーリーにより、美しいロシア聖教の様子や>>続きを読む

アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)

4.8

論理的建設的思考が通用しない家庭に育つと、より味わい深く鑑賞できる映画だと感じた。
ジェーンがリッキーと出会うことによって、自己肯定感が高まり段々とメイクが薄くなってゆき、自己肯定感を無理矢理マウンテ
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ガス燈(1944年製作の映画)

4.0

ガスライティングの由来になった映画。
イングリット・バーグマンの美しさと演技の素晴らしさを堪能できる。しかし夫が最悪だしそれに気づかない弱々しいポーラにだんだんイライラ。最後すっきりして良かった。
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アクト・オブ・キリング(2012年製作の映画)

5.0

インドネシアって、政治的側面ではこんなにヤバイ国だったのか、、、。すごいものを見てしまった。中華系の商店のおじさんたちをナチュラルに脅してお金を巻き上げたり、危ないミリシャがカッコよさげな軍服を着て国>>続きを読む

蒲田行進曲(1982年製作の映画)

4.5

風間杜夫がうまい!やっぱり演劇から出てきた人は違う、、阿部サダヲさん、風間杜夫の演技を踏襲してる??銀ちゃんのキャデラック最高過ぎた。
平田満も上手い。松坂慶子もめちゃくちゃ上手いし、びっくりするくら
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仁義なき戦い(1973年製作の映画)

4.5

めちゃくちゃに面白い!菅原文太の抑えた演技が、内に秘められた凶暴性や狂気みたいなものをチラつかせて実に味わい深かった。高倉健とまたアプローチが違って、少し可愛いげのある抜けた雰囲気があるのも好き。
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羅生門(1950年製作の映画)

4.5

ボレロ?音楽とアクションの対比が素晴らしい。主役3名が圧倒的に美しく、黒澤明は猛々しく人間臭いが美しいもの、が好きだったのか、と気づいた。
武弘の証言で、多襄丸を見上げる妻は美しかった、と語るシーン、
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CURE キュア(1997年製作の映画)

4.4

CURE、癒しの伝道者。狂った人間が施す癒しが、人間の暗部を炙り出し凄惨な殺人に導いていく。
長回しの美しい画角ショットや、メスマーや江戸時代の催眠映像など素材選びの素晴らしさ。クリーニング屋にふと隣
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猿の惑星(1968年製作の映画)

4.2

最初から水浴びのシーンまでの素晴らしさは筆舌尽くしがたい。1968年の映画の創造性に敬服。チャールトンヘストンは有名な保守派でもあったが、リアルな男臭さとオーラが素晴らしかった。

ゴジラ(1954年製作の映画)

5.0

ストレートに、広島長崎の原爆体験を改めてゴジラという象徴を基にトレースした、戦後10年目という時代だからこそ作れた熱量を持った、反戦・反核の映画である。
モノクロだからこそ、美しく、人間描写、破壊描写
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東京物語(1953年製作の映画)

5.0

私はまだ原節子が京子に説いたことを実感できる年の頃には至らず、老いて同居することになった祖父との暮らし、両親の祖父に対する態度などを思い返していた。私は祖父に優しくできただろうか、面倒だなぁなどと、思>>続きを読む

ジュラシック・パーク(1993年製作の映画)

5.0

子供の頃はキッズ用エンタメ映画だと思い込んでて最近気づいたけど、サムニールにジェフゴールドブラムって、完全にカルトSFホラーの顔ぶれじゃないか!スピルバーグはジュラシックパークをSFホラーとして作った>>続きを読む

セッション(2014年製作の映画)

4.4

昔から習い事がこういう世界だったから、胃が痛い、、、。
最後のセッションの高まりが全て、だよね。

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

4.2

先進性、芸術性、アイデア、何を取っても歴史に残る傑作!
HALが殺人を犯すロボット三原則を破るシーンのスリルがすごい!カメラで唇を読まれているというハラハラ、船外活動での事故の圧倒的静けさと恐怖など、
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デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

4.8

やっぱりカートラッセルはスター!80's映画好きにはたまらない、王道から香ばしい映画まで網羅する圧倒的象徴ラッセル。彼がそこにただいるだけで現れるカリスマ性に対する、タランティーノの畏敬がこめられたキ>>続きを読む