Qotaさんの映画レビュー・感想・評価

Qota

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劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(2020年製作の映画)

3.9

「忘れる…は難しいです…」


生きる道標が実在することを知る、喜びと儚さ。

手紙だろうが電話だろうが、感情を言葉として、素直に伝えようとすることが純粋に美しい。

人気ドールとして沢山の人々の一助
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コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

4.0

Actually, I'm here to interpret.


この話はフィクションだが、現実だ。
主役2人は「2021/8/31米兵撤退後に残された現地人通訳たち」と「無力感とPTSDを抱え帰
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晩春(1949年製作の映画)

4.1

「幸せは待っているもんじゃなくって、やっぱり、自分たちで作り出すもんだよ」


連合国軍占領下に撮られた、「紀子三部作」の第一作目。

小津調と呼ばれる静的な魅せ方に惹き込まれる。
ただ時の流れに身
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.0

「男女間であろうとも、苦手な人であろうとも、助けられることはある」


優しい映画。この世界が少し生きやすくなる。

粒子の粗い質感のフィルムで映される街の灯りが、
瞬く星やプラネタリウムに観え、心地
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ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -(2019年製作の映画)

3.9

「俺たちが運ぶのは"幸せ"なんだろ?」


あなたにとって、仕事の花道とは?
同じ景色、同じルーティンに鬱屈する毎日も、捉え方一つで全てが変わるかも。
そう言うことが、画で表現されているようなアニメー
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ビヨンド・ユートピア 脱北(2023年製作の映画)

4.3

「お母さん、もう本当の気持ちを言っていいのよ」


北朝鮮、その実態は国民という名の"政治的プリズナー"が、2597万人いる国。
そのうちの2組のプリズンブレイクと支援者を追ったドキュメンタリー。
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.3

"今度は今度、今は今"


フィクションとドキュメンタリーが奇妙に混ざり合ったような作品。
古本の単行本と、いつもの酒、休日の銭湯と、カセットテープの音色。
ほとんど台詞のない映画でも、役所さんの演技
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ノマドランド(2020年製作の映画)

3.8

One of the things I love most about this life is that there's no final goodbye.


世界の最高賞を総嘗めにした、『エター
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The Witch/魔女(2018年製作の映画)

3.6

"正直期待以上ね"


キム・ダミちゃんの無双が爽快なバイオレンスアクション。

梨泰院クラスもそうだけど、ソシオパス演技が単なる狂人じゃなく深みがあって、職人技。

王道な血生臭いアクションがお好み
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キングダム2 遥かなる大地へ(2022年製作の映画)

3.7

"勇猛と無謀は違うー
そこをはき違えると何も残さず早く死ぬ"

暗殺の森(1970年製作の映画)

4.0

"普通は誰しも人と違う自分でありたいと望むものだけど、君はみんなと同じでありたいんだね"

愛にイナズマ(2023年製作の映画)

4.3

"舐められたままで終われるか!負けませんよ、私は"


石井組初参加の松岡茉優さんと窪田正孝さんが主演を張る、アフターコロナを予見していたかのようなエンターテイメント作品。

マスクで顔を隠していた時
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トンソン荘事件の記録(2020年製作の映画)

2.5

"絶対に映ってはいけないもの、とはー"


韓国のファウンドフッテージ。

展開はありがちなのだが、登場人物が多く分かりづらい。

モキュメンタリーをリアルにしようと頑張っちゃった感じ。

キングダム(2019年製作の映画)

3.6

"誰が相手であろうと、不遜な答えをこの矛は許しませんよ"


始皇帝の中華統一を、秦を否定的に伝えた"漢"ではなく"秦"の視点から描いたマンガ原作を実写化。

アニメ勢だが、実写映像だとファンタジー感
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オクス駅お化け(2022年製作の映画)

3.0

"その名前を言ってはいけない"


韓国ウェブトゥーン原作のホラーで、実在駅も出てくる。

主人公が後輩に似てた。

普通に怖いシーンがなくもない、けど慣れちゃうタイプの。

ゆとりですがなにか インターナショナル(2023年製作の映画)

3.8

"爪痕を残したってことでしょ、この山路が、彼女の心に、それだけで充分"


ゆとり世代のアラサーを取り巻く問題を
ドタバタで描くクドカン節。

ドラマの中でも片手に入るくらい好きな作品。

疲れず観ら
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ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

3.4

Quality is remembered long after price is forgotten.


ブランドの元祖と呼ばれる"グッチ"。
その創業者一族の崩壊を描いた本の映画化。

富、名声
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リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

3.4

Out of the sea, wish I could be, part of that world.


X上では「#NotMyAriel」と「#MyAriel」の対のハッシュタグが溢れるほどキャ
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

3.8

Those who cling to death; live.


日本語副題の"consequence"に相応しい、帰結と報いの物語。

ジョンが自分の本質から、そして主席連合からの自由を得る答えを
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ブラックベリー(2023年製作の映画)

3.9

Why would anybody want a phone without a keyboard?

ピーク時には市場シェア45%を誇った元祖スマートフォンBlackBerryの栄枯盛衰をコメディタ
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.8

And I say: "All my pictures come out".


隕石跡が観光地となった街を舞台に主人公のカメラマンが閉鎖、宇宙戦争、演者と人生、を経験していく数日の話。

ストーリー
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海賊とよばれた男(2016年製作の映画)

4.1

"国岡のモンよ!油持ってきたけぇ!"


昭和の時代、日本の石油産業と戦後復興をテーマに、出光佐三による日章丸事件が描かれる本作。

原作を読んだ時より、国岡鐵三の「士魂商才」に感銘を受け、彼の大局的
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.1

The world doesn't know it, but ther're counting on you. Good luck, Ethan.


シリーズ第7作にして、初の二部構成の前編にあたる
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哭声 コクソン(2016年製作の映画)

3.9

"なぜ心に疑いを持つのか。私の手や足を見よ。まさに私だ。触れてみよ。このとおり肉も骨もある"


実在する地名「谷城」と、「泣き叫ぶ」という意味の「哭声」をかけたタイトル。

ミスリードとクロスカット
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地球防衛軍(1957年製作の映画)

3.0

「円谷特撮を伊福部マーチが高らかに盛り上げるSFスペクタクル大作」

富士山麓を舞台に地球の存亡をかけた攻防戦が繰り広げられる東宝特撮。

円谷特撮の魅力と伊福部マーチの音楽が満足感をもたらす。

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ズートピア(2016年製作の映画)

4.3

Zootopia is a unique place. It's a crazy, beautiful, diverse city, where we celebrate our difference>>続きを読む

シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.9

"Unable to perceive the shape of You, I find You all around me. Your presence fills my eyes with You>>続きを読む

ブラック・スワン(2010年製作の映画)

4.0

You could be brilliant, but you're a coward.


舞台「白鳥の湖」の役作りをする狂気的なバレエダンサー役で、ナタリーがアカデミー主演女優賞を受賞した本作。
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

3.5

You’re nothing but an Okie with straight teeth.

小説を原作としたネオノワールサイコスリラー。

都会での男の成功と凋落を描いたストーリーだが、
成功と
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リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

4.0

No Music!

死者の日、メキシコの一家を描いたミュージカルアニメーション。

音楽のユニバーサルさと第三の死である忘却が交差するカタルシスがよかった。

死者の国のビジュアルもさることながら、
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怪物(2023年製作の映画)

4.3

"誰かにしか手に入らないものは幸せって言わない。誰でも手に入るものを幸せって言うの"


監督は是枝裕和、脚本は坂元裕二、
坂本龍一が音楽を手掛けた遺作である。

本作は三幕構成にすることで、断片的な
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劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

4.0

"それ正論?俺、正論嫌いなんだよね"


本作はアニメシリーズに続く話ではなく、
プロローグとして語り上げられた劇場版。

生々しい病み展開に肝を冷やすも、清々しい純愛物語だと気付くとすべて愛おしい。
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ザ・ロイヤル・テネンバウムズ(2001年製作の映画)

3.7

I always wanted to be a Tenenbaum, you know?


ウェス・アンダーソン作品で日本公開された初の作品。

意図したもの以外写さない箱庭的なウェス印の画面と、
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