『オールド・ジョイ』よりも物語に動きがあってみやすかった。ショットは相変わらず無駄がないし、構図もスマートでかっこいい。
犬と車が本当に好きなんだろうな。私が監督だったらあんなアイデア出てこない気がす>>続きを読む
ショットの叙情性や、意味を求めない蓮見的な意味性とか、そういう意味では美しい映画だと思う。ヨ・ラ・テンゴの伴奏曲もこの映画にとても合っている。誰とも共感できたことはないけど、私が一番好きな「Green>>続きを読む
途中まで「退屈かも」と思ってしまったが、途中からのスリリングな展開が、抑制の効いた上品な作風を壊すことなく緊張感を加えていて非常に面白かった。
一切の押し付けがましさがなく、それでいて、人種や階層など>>続きを読む
ブルースからロックンロールが生まれる瞬間に立ち会うことができる。
ポップスの歴史に根深く残る人種差別と搾取の構造がわかりやすく説明されている。
若者はいつの時代も、社会に革命を起こす可能性を秘めている>>続きを読む
活字で表せない情緒を映像で表現している。ただ清潔感があるだけではなく、家族、妊娠、異性愛規範など、心の深いところまで響く問題提起がある。
盗聴や尋問のディティールが具体的で面白かった。
イデオロギーに適さない人がテロルの対象になるのはこの映画の中の話だけではない。友人関係でも、会社でも、あらゆるムラで同じことが繰り返されている。
どうして私の愛に応えてくれないのよ!
そういう母親って多いと思う。
様式美だけでない、鼻をつまみたくなるような人間の醜い部分すら美しく浮き彫りにした作品だと思った。
「だんだん自分のことばっかりになっていくのよ、いやあねえ、世の中って。いやなことばかりよ」
都会的>>続きを読む
オスカー・ピーターソンの伝記映画。出演者が口々に言う「オスカー・ピーターソンは歴史の礎を築いた」「音楽史の最後のピースを埋めた」という賛辞について、具体的にどのように偉大だったのか、音楽史や理論の観点>>続きを読む
トーキング・ヘッズがもっと好きになる。あんなライブ行ってみたい。
ヨルゴス・ランティモス的なエログロが詰まった、行きて帰りし物語。原作の形がどこまで残されているのか知らないけど、『籠の中の乙女』に似たテーマを感じた。
音楽も衣装も映像もCGも、シナリオもキャラクター>>続きを読む
映像資料としては、隠しカメラで撮った北朝鮮の風景やマスゲームを練習する子どもたちの様子など、勉強になる場面が多々あった。ドキュメンタリーとしても、北朝鮮という国の成り立ちや、脱北者の実情やルートなど、>>続きを読む
リアリティがあって面白かった。最後は時間の経過が長く感じてしまった。謎の残され方が胸に深く沈む感じというよりも、魚の小骨が喉に刺さったような煩わしさに似ていて、少し消化不良だった。
キャストの演技は>>続きを読む
抑制の効いた清潔な映画で、小津のDNAをはっきりと感じる。スーパーのバックヤードや工場の生々しさすら、色彩感覚の妙もあってか美しく、淡々としたリズムが心地よかった。
アンビエントミュージックのような前半から、人間の濃い部分が膿のようにこぼれ出す後半へ。それでも通奏低音は主人公の淡々とした日常、パーフェクトデイズ。音楽も素晴らしい。
言い回し、セットなど、ストーリーライン以外で表現する世界像が美しく、最後まで楽しく観ることができた。
3時間半があっという間。国内ポストコロニアルとか、色んな批評ができるとは思うけど、エンターテイメントとして飽きる瞬間が一度もなく、疲れるくらい楽しめる映画だった。
弾丸で貫通した頬に指を突っ込んでスパイを引きずる場面と、壊死した指を2本引きちぎる場面が印象的でした。ギレルモ・デル・トロの映画はおとぎ話でファンタジーで、と言われる。確かにそうだけど個人的に好きなの>>続きを読む
『オオカミの家』を観て思い出したので鑑賞。絵では表せない狂気があると実感。この世界観は小説では伝えられない。ストップモーションだからこそ表現できる気持ち悪いさやスリルがあるんだなと、この映画を見て改め>>続きを読む
くるりが一周まわってもとのバンド形態に帰ってきた感じがする。ソングラインを出したときからそんな雰囲気があったけど、今回の新譜を聴いて確信に変わった気がする。朝顔の制作過程も観てみたかった。
自分の理想を叶えるために家を作ってはならないと改めて感じた。ゲーテの魔法使いの弟子のように、自分で作った戒律が逆に自分を閉じ込めることになる。髪と肌が黒いままではいけないという、コロニーで植え付けられ>>続きを読む
夢のオチは自分でつけないと終わらない。オチをつけなければいつまでを夢を見続けることができる。夢を見ているのは楽しい。夢を見れなくなった時、人の心は大事な何かを失うのかもしれない。しかしいつまでも夢の中>>続きを読む