MTMYさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

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ひなぎく(1966年製作の映画)

4.9

「踏み潰された サラダだけを 可哀想と思わない 人々に この映画を捧げる」

女の子のための映画決定版〜などとされてるらしい映画。前々から気になってた。

始まるオープニング。チェコスロバキア。モノク
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わたしはロランス(2012年製作の映画)

4.9

(※内容解釈に触れてます)

愛がすべてを変えてくれたらいいのに…。

それは2人が求め続けた一筋の希望だった。しかし、その希望の前に立ちはだかる「互いが<普通である>ということ」の壁。

30年間も
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白い馬(1952年製作の映画)

4.9

胸がざわつく。
感動ストーリーとされている本作らしいが、何だかそうじゃない意味で、終始胸がざわついた。

広がる荒野、湿地、
たてがみをなびかせ駆け抜ける白い馬、
美しすぎる少年…

…ざわつく。
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赤い風船(1956年製作の映画)

4.9

まず思った。
なんて魅力的な風船なんだ!!
って。まんまる、ツヤツヤ、そして綺麗な赤…
そう思わせるために、様々な工夫が用いられたらしいが、確かにすごく完成度いい。

だから、ただの風船っちゃ風船なん
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ローラーとバイオリン(1960年製作の映画)

4.7

静かに流れてゆくような、ある青年と子供の時間。

社会的な階級差によって交わることのないように思われる彼らの関係が、互いの世界に触れ合うことで、ゆっくりととけてゆく。

光、鏡の反射、雨あがり、水たま
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ヘイフラワーとキルトシュー(2002年製作の映画)

4.9

「子どもだっていつも良い子ってわけじゃないわ」

久しぶりに観た、この、北欧のキュートなインテリアが揃いに揃った作品!!

思わず自分の部屋も、ああいう風にしたくなる。まぁすぐ散らかるだろうけど…
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卒業(1967年製作の映画)

4.8


"I want it to be ...different."

戦争、闘争、学生運動、不安定な社会情勢。
<安定>を望む両親の世代と、将来を夢見る学生たちの2世代の衝突時期。

ベンはまさしく、
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遠い空の向こうに(1999年製作の映画)

5.0


地下に現実を見る父親と、上空に夢をもつ息子。

夢やロマンは、持つことこそ勝手だが、不確かで、先行きの見えない危うさがある。

だから追いたい、追い続けたい…
と思ってしまうのが人間なのだと思うが、
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誰でもない女(2012年製作の映画)

4.2

<幸せな家族>の裏に秘められた、もう一つの<物語>。

それが暴かれるとき、彼らは何に<真実>を求めればいいのだろう。

人間誰だって愛や愛情が欲しいんだ。
それは他人がどうこう言って絶てるものじゃな
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トト・ザ・ヒーロー(1991年製作の映画)

5.0

【ネタバレありです】
トマの人生は本当に空っぽだったのか?

"自分は別の子と取り違えられた"
と思い込み続け、<なるはずだった>アルフレッドのリッチな人生を羨み、老人ホームで生活するようになってもな
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夏休みのレモネード(2002年製作の映画)

5.0

「神を信じたり、イエスを祈ることだけが天国への道じゃないんだ。イエスはただのシンボルだ。だから誰の名で祈ってもいいんだよ。正しい行いをする人ならね。」

純粋無垢な8歳の少年だからこそ見つけられた、ち
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大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

4.6

「お母さんが死にました」

その一言で蘇った"I Killed My Mother"の<母殺し>。
本作でも家庭でうまくいってない14歳の少年が繰り広げる少年期の苦悩や貴重な経験が描かれているが、マイ
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あこがれ(1958年製作の映画)

3.5

20分程度の短編に詰まった、
子どもの男の子らしい、ひとときの<青春とロマン>。

子どもらしく戯れながらも半ば興味本位で繰り広げられる<恋>物語。
特に懐かしさは感じないし、共感できる経験もないが、
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未来を生きる君たちへ(2010年製作の映画)

4.7

<赦し>か、<復讐>かー

この2つが問われる作品だが、
邦題を見たときは、まさかこんな重い話だとは思わなかった。タイトルのHævnenとは「復讐」という意味らしいが、原題の方がいい気がする。
どうり
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好奇心(1971年製作の映画)

4.7

"恥ずかしいことじゃないのよ。
いつかきっと思い出すわ。
美しく、貴重な瞬間として。
私たちだけの秘密。
後悔なんてしないのよ。
懐かしく思い出すの…そう約束できる?"

…こんなこと言える母親を尊敬
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セッション(2014年製作の映画)

5.0

<途中からネタバレに触れてます>
フレッチャーの右手が宙で一瞬止まって、
静寂。
パッと動かされたその手で始まる演奏。
そんな世界に飛び込んできたニーマン。

「新入りだから」とか「いいね」というよう
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ピアニスト(2001年製作の映画)

3.6

これは、なにか凄い作品を観た気がする。そしてやばい。

観てる途中では、「なんじゃこれ変態教師の映画??」って思っちゃったけれど、ラストの、エリカがワルターの塩対応の後に自分の胸にナイフを突き立てたシ
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