しんたさんの映画レビュー・感想・評価

しんた

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犯罪都市 THE ROUNDUP(2022年製作の映画)

3.9

犯罪者の引き渡しのためにベトナムへ向かった強力班の二人。そこで彼らは残酷無慈悲な誘拐事件に遭遇する……。
爆竹が飛び散るような面白さがある。前作で出てきた面々が再び結集し、所狭しと大暴れ! 特にマ・
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オリエント急行殺人事件(2017年製作の映画)

4.2

雪深い山脈を行く急行列車の中で起きた殺人事件、果たして誰が殺人を犯したのか。そして事件の真相とは。
ミステリにしてもホラーにしても人の死ぬ物語というのは往々にして悲劇が通奏低音として用いられている。
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犯罪都市(2017年製作の映画)

4.1

ソウルの街の一角で刺殺事件が発生、その影には中国人暴力組織の姿があった。
マ・ドンソクの大砲が所狭しと爆発する。通常の男のパンチがピストルならば彼の平手はもはや大砲である。対する中国人集団の起こす行動
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コンフィデンシャル/共助(2017年製作の映画)

3.4

北朝鮮の極秘情報がテロリストに奪われた。韓国の警察と北朝鮮の警察が手を組んで捜査を開始するが。
これぞバディもの、という具合に王道の展開を持ってくる。よく言えば安心の出来栄えだし、悪く言うと安定の出来
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PMC ザ・バンカー(2018年製作の映画)

4.0

北朝鮮の要人を拉致する。この任務は10分で完了するはずだった。だが任務は思わぬ方向へ……。
FPS視点を活かした銃撃、戦闘シーンの連続に息を呑んだ。銃撃と疑心暗鬼の中で試されるのは己の信念と仲間たちと
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真夜中の虹(1988年製作の映画)

4.0

たまらなくこの映画が好きだ。
炭鉱の閉鎖によって仕事を失った男。彼は一人旅に出るがその先で現金を全て奪われてしまう。
歯切れの良いカット、無駄なところが一つもない描写や展開が実に素晴らしく見入ってし
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.0

鬼才が虚実織り交ぜて描きあげる、ハリウッド60年代の泡沫の夢。かつての傑作のような切れ味はなくなり、どこか丸くなってしまったなぁ……と思いきやクライマックスで一気に爆発する様には拍手喝采。それまでを嵐>>続きを読む

ジャスティス・リーグ(2017年製作の映画)

3.4

とっ散らかりそうな内容を手堅くまとめた印象。裏を返すともっと派手な超大作が観たかった気持ちもゼロではない。人並み外れた能力を持つヒーロー達が集合し、登場するのだからもっと弾けた内容にしてもよかったので>>続きを読む

壁女(2015年製作の映画)

1.0

『世にも奇妙な物語』の枠を広げて一時間ちょっとの映画にしました、という感想しか出てこない。展開も悪い意味でノンビリしていて面白みがまるでない。一番痛いのは主人公に欠片も共感できないところ。あえて謎は謎>>続きを読む

スコア(2001年製作の映画)

3.5

狙うは飛びきりでかいヤマ。
緻密かつ大胆に泥棒をする男、彼はある日巨額のブツを盗む仕事を依頼されるが。
「仕事」に望むまでの展開が長くて焦らされるが、これは良い緊張感をもって描かれている。緊張とその緩
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ガンパウダー・ミルクシェイク(2021年製作の映画)

2.5

組織の金を取り返せ。指示を受けた女殺し屋は簡単なはずの任務に挑むが思わぬ方向に転がり出し……。
クエンティン・タランティーノ作品やジョン・ウー作品、『ジョン・ウィック』からの引用が多数観られる。スロー
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カモン カモン(2021年製作の映画)

3.5

9歳になる甥っ子の面倒を見ることになった独身の男。
彼らは喧嘩し、離れ、喧嘩し、離れを繰り返しながら近づいていく。
大仰なドラマやストーリーは本作の中に登場しない。淡々と二人の生活を追っていく。筆者の
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ヴァイラス(1998年製作の映画)

2.5

ザ・90年代に量産されたSFホラーといったところ。
ご都合主義も噴飯を通り越して「あーハイハイそれで?」と受け流しましょう。
特殊メイクなんかはよく出来ているもののやはり時代の流れを感じます。

サディスト(1963年製作の映画)

1.0

精神異常の殺人犯に捕まった三人組。彼らの運命やいかに。
誰も来ない辺鄙な土地を舞台にするサイコスリラーだが、前半部の不穏な空気から「彼ら」の出現まで時間がかかる。捕らわれ、ようやく面白くなるのかと思い
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クリード 過去の逆襲(2023年製作の映画)

3.5

引退したクリードを訪れるかつての親友。それは新たな戦いの始まりだった。
中盤は中弛みするものの終盤の激闘にて盛り返す。
クリードが囚われた過去の存在が説明不足な点が気にかかるものの、過去と退治し、それ
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ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

3.4

父を殺された少年は逃亡し、一人前の戦士となっていた。仇の存在を知った今、彼の復讐が始まる。
ダークな世界観の描写がたまらなく素晴らしい。そこで描かれる暴力描写にも痺れるが、全体的に間伸びしており飽きが
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猿ノ王国(2021年製作の映画)

1.0

架空の報道会社の揉み消しを描いた作品だが、あまりに露悪的過ぎる。現実は確かに映画で描かれるよりももっと過激で汚い。だが果たしてここまでするだろうか。アイディアも焦点も面白いとは思うが、映画という皮を被>>続きを読む

マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

4.1

これはすごい。どうすればこんなアイディアを思いつくのか。
多発する謎の連続殺人事件、ヒントは「彼女」の夢にあった。
ミステリ的展開が来るのかと思いきや想像を遥かに超えた力技で見せつけてくるホラーエンタ
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ビッグ・ガン(1972年製作の映画)

1.5

妻子を殺された殺し屋が復讐に走る、というオーソドックスな復讐もので、全編に散りばめられたアクションが見ものとなっている。だが正直それ以外の見せ場というと「これだ」という点がない。またあちこちで失速して>>続きを読む

花を喰う蟲(1967年製作の映画)

1.5

社会の底辺で生きていた女が一人の男と出会い、やがてその美しさを花開かせていく。
モノクロの美学が輝く作品で、モデル業界の裏の顔なども描かれている。目が冴えるようなカットもあるのだが、ダラリと続くシー
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死霊館 悪魔のせいなら、無罪。(2021年製作の映画)

3.3

悪魔祓いの現場などの臨場感、迫力などは満点である種の清々しさすら感じるほどの邪悪さはたまらないものがある。
クリフハンガーなどを導入したスリルなどもわかるが、ここまで来るとホラーというよりももはやアク
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プリースト 悪魔を葬る者(2015年製作の映画)

3.5

前半部こそもたつくが、中盤、後半と物語が収束し加速していく様は中々のもの。十二悪魔の存在などをもっとクローズアップして欲しかったが、物語は綺麗にまとまっている。またクライマックスの盛り上がりと葛藤は凄>>続きを読む

メタモルフォーゼ/変身(2019年製作の映画)

4.0

信徒と悪魔の壮絶な戦いーー。
今作に登場する悪魔は策士だ。親しき者に成りすまして家に入り込み、嘘で分断と混乱を引き起こす。
派手なジャンプスケアはなく、じっくりと魅せる描写や演出が多いことに胸を打たれ
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N号棟(2021年製作の映画)

1.5

何も起きなそうでバッキバキの怪奇現象で観客を追い詰めるのが『ダーク・アンド・ウィケッド』。「わぁー綺麗! 素敵な景色!」で酷い目にあわされてバチクソにやられんのが『ミッドサマー』。ジャケットは雰囲気>>続きを読む

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

3.5

その名を、暴け。
淡々とした作りで導入部から丁寧な描写に目を惹かれる。その後の展開は戦慄の一言だ。権力を笠に着る人物が立場を利用して他者を毒牙にかけていた、という恐ろしい真相が明かされる。社会派シリア
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左様なら今晩は(2022年製作の映画)

3.5

言いたい事は色々とあるものの、楽しめたというのが本音。恋人との別れから始まる部屋に住み着いていた地縛霊との同居、これが実に楽しい。もう少し尾道の美しさを活かしてほしかったな、とも思いつつもこれはこれで>>続きを読む

無聲 The Silent Forest(2020年製作の映画)

4.5

ろう学校で起きた性加害事件、その背後に隠された真相とは。
膿が滲み出るように真相が明かされていく度、胸が押し潰されそうになった。瑞々しいまでの青春と活気、そしてグロテスクな性加害の実態が見事に描かれて
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ティル・デス(2021年製作の映画)

3.8

夫の突然の自殺、そして襲ってくる正体不明の男たち。
静かに始まる前半とグッと緊張感が増してくる中盤、そして大いに盛り上げる後半と構成が見事な作品である。際立つのは夫の目的だが、思い返すとゾッとする。サ
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ムーンライト(2016年製作の映画)

3.6

人の心を抉りながらも寄り添ってくるような不思議な映画だ。人種云々ではなく、一人の人としての人生、そのある瞬間を切り取って描く作品で、考えるより感じるタイプの作品なのだと気づく。そっと背中を押すわけで>>続きを読む

ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

4.5

ホラー映画の皮を被っているがその実、青春映画の傑作でもある。人を喰わずにはいられない少女と少年、彼らの逃避行は一体どこへ向かうのか。ホラー映画的な描写は時折観られるが、大仰でなく淡々としている。内に内>>続きを読む

Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

3.5

富裕層の夫と豪邸、誰もが羨む生活を手に入れた彼女だが妊娠を機に異食症になってしまう。
「物」を飲み込む描写が痛々しく身震いした。人が奇行に走る背景には様々な要因がある。一見献身的に見える夫たちは所有欲
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永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

3.5

天使の顔をした悪魔の物語である。
無軌道な生活をする美少年が犯罪の世界に足を踏み入れた時、果たして何が起きるのか。中盤は中弛みするもののカルリートスの無軌道で、破滅的な生き方がよく描かれている。圧倒的
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デモンズ2(1986年製作の映画)

2.9

今度はテレビの中からデモンズが現れる!
キュービック・ショックってなんですか? 特殊メイクは素晴らしいがストーリーはあってないようなもので荒唐無稽ぶりが際立っている。デモンズのバリエーションも前作よ
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ザ・コール [緊急通報指令室](2013年製作の映画)

3.5

電話の向こうにいる彼女を救え。
緊急通報から指示を出して被害者を救うというシチュエーションはこの前観た『ギルティ』に似ているが本作は娯楽性が多く、緊迫感もある。クライマックスにかけての展開はやや突飛す
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M(1931年製作の映画)

4.4

殺人鬼を追え。
1920年代に起きた殺人事件をモチーフにしたノワールフィルム。少女ばかりを狙う殺人鬼を捕らえる為に裏社会の人間たちが一致団結するが。
追うものと追われるものの緊迫感がジワジワと描かれ、
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なかよくなれたらいいな(2015年製作の映画)

2.3

怖い話風のいい話がしたかったのか、いい話風の怖い話がしたかったのか、どっちつかずで終わってしまった。執拗に現れる女の目的はラストで明かされるものの謎が明らかになる時のカタルシスが薄く、面白さには結びつ>>続きを読む