大林が大嫌いである。
これは非情にアレルギーに近い「嫌い」である。学生の頃、先輩の製作の冒頭の字幕で「A MOVIE」とか入れさせられたからではない(黒ラシャに白字で書いたのよ。今の人には想像できんで>>続きを読む
日活ロマンポルノ終了の年にひっそりと公開された、中原俊の半分一般作品である。自分はレンタルビデオで観た。当時、11PMのカバーガールだった主演の橘ゆかりの大ファンだったからだ。
さて本作、監督としての>>続きを読む
ジム・トンプスンの原作が素晴らしいので、ぜひ併せてご一読を。さすればこの作品のキャスティングが素晴らしい事を実感できよう。
本作はマーティン・スコセッシがプロデュースを担当し、イギリス人監督スティー>>続きを読む
大傑作「ハートに火をつけて」(アラン・スミシー名義)をものしたデニス・ホッパーの、こちらは正式監督クレジット作にして、コメディ色など見る影もないハードでサスペンスフル、とてつもない不気味さを持った「ノ>>続きを読む
アメリカ映画の個性派・演技派アクターであるショーン・ペンの初監督作品。ブルース・スプリングスティーンの「ハイウェイ・パトロールマン」にインスパイアされたという本作は、ベトナム戦争終結、ヒッピー・ムーブ>>続きを読む
最高の殴り込み映画である。公開は銀座シネパトス、たった二週間だったのが信じられない(後日、池袋シネマ・ロサで再映がありそちらも行った)。
スタイリッシュにしてロマンティック、ハードさと甘さ、ビターな甘>>続きを読む
公開時にあっと言う間に終わってしまって見られなかったのでムービープラスで鑑賞。
面白い。無駄が何も無い。「イコライザー2」のリチャード・ウェンクの脚本はやはり老練で詩情を帯び、「女殺し屋」という映画的>>続きを読む
BS日テレで字幕版がやってたので鑑賞。今となってはおトムの一大フランチャイズとなったこの「スパイ大作戦」リメイクだが、劇中でアンジー父が言うように、冷戦も終了して中東への派兵も戦争も大統領の一存で決定>>続きを読む
シネロマン池袋で「学生情婦 処女の味」1976年小原宏裕。一年少しぶりのシネロマンさん。こういう変化球をこそ低めいっぱいに投げてくれるのが嬉しい映画館さんだ。
これは最高の八代夏子映画。能動的で奔放>>続きを読む
観客の殆どに作品の主題が分かるように作ってある。これは「トップガン・マーヴェリック」と同様である。おトムとマックQの、これが現代においてアクション映画を作るという事に対する、非常に揺るぎない「信念」で>>続きを読む
ウォルター・ヒルの映画は「漢気の映画」だと想う。
本作はストーリー的には非常に単純で、「別人に生まれ変われたとして」という生まれ変わり定型のひとつだろうと思う。
いかにもこの時期のミッキー・ロークがや>>続きを読む
ムービープラスに落ちてきたので鑑賞。ありがたい(見逃したので)。
アメリカ映画の良心、スピリッツを継承しようとするジェームズ・マンゴールド監督による、「グラン・プリ」「栄光のル・マン」の再生。現代の>>続きを読む
日本映画専門チャンネル、山本周五郎生誕百二十周年特集(中途半端じゃね?)にて鑑賞。
同年の「古都憂愁 姉いもうと」と脚本も依田義賢と同じで、ニコイチみたいな若柳菊と藤村志保のダブル主演作。会社企画とし>>続きを読む
「好きな映画」が「良く出来た映画」である必要はない。自分にとって「面白い映画」「印象深い映画」であればそれは揺るぎない価値基準となる。
本作は典型的な「身分詐称コメディ」なのだが、そのテンポの良さ、コ>>続きを読む
ムービープラスに下りてきたので鑑賞。げー3時間あるじゃん、絶対寝るわ、と思ったんだが、流石にヴィルヌーヴ。退屈な話を退屈に撮らない、その姿勢は変わらんかった。「ブレードランナー2049」をやった事で、>>続きを読む
ベネックスがライオンとサーカスの映画を撮る、と聞いた時には、大丈夫なのかと心配になったものだが、出来上がったものは中々ほかでは見られない、不思議な、そして胸躍る映画だった。
物語は少年の成長と、夢を>>続きを読む
初見の印象は「良く出来た映画」だった。
当時まだベッソンはヌーヴェル・ヌーヴェルバーグの旗手の一人として注目されていたのだが、そこにこんなウェルメイドなガン・アクション映画を放り込んで来たのだから。今>>続きを読む
ムービープラスで吹替版を再鑑賞。山路さんのトニー・レオンって地声と全然声質違うんだけど、なんかいいよね。
幾多の傑作を生んできた香港映画の「潜入捜査もの」の系譜の決定版として、まず本作はある。「友は>>続きを読む
ムービープラスに下りてきたので漸く鑑賞。
この映画がニュー・ライン・シネマで製作された事にはとても意味がある。
これはテイラー・シェリダンが手掛けたもう一つの「辺境」の物語。「ボーダー・ライン」「最>>続きを読む
告白すると、途中で寝た。
日本公開の1988年はサブカル界隈では「少女論」ブームがあり(「四月怪談」レビュー https://filmarks.com/movies/18058/reviews/149>>続きを読む
1960年代にヒットしたドラマ「それ行けスマート」のリメイク。
お馴染みスティーブ・カレルの徹底したおバカ演技と、キャット・ウーマン前夜の結構アクションがいけててカッコいいアン・ハサウェイが見られるス>>続きを読む
この映画のヴェンダース自身のテーマは、とにかく敬愛するデニス・ホッパーに映画に出て貰おう、という事だったろう。
ヨーロッパの映画人はとかくアメリカン・ミステリを好む傾向があり(まぁ翻訳が出てるんだろう>>続きを読む
初見はフジテレビの「ミッドナイト・アートシアター」だったと思う。
大久保賢一先生が解説をやられてたやつ。後年、実際に先生にお目にかかれるとは思ってもみなかった。人生って不思議ね。
かように、この作品>>続きを読む
これはまぁ干されるわ、という長谷部さんなりのロマンポルノ世相への意義申し立てであり、恣意的な警察権力への抗議が盛り込まれた一作。
皆さんタイトルでお分かりの元ネタの物語を換骨奪胎して、密会盗撮恐喝犯の>>続きを読む
うどうしたものか、感想をメモってないものがロマンポルノには多くあって、それってもう、ポルノとしてどうこう言わなくてもパッケージとして全然OKなものって書かないのよ。
本作はそんな感じで、もう楽しんでし>>続きを読む
先日ラピュタの時代劇ポルノ特集でも上映されたようなので。
今では余り話題にも上らない、日活ロマンポルノのもう一つの第一作(同時上映)。初期のロマンポルノ番線を支える時代劇、ド直球の大奥ネタだ。「大江戸>>続きを読む
新作があるという事で日テレ「金曜ロードショー」枠で流し見。
吹替版助かるわ。レティって甲斐田さんなのね。
FF8の時にも書いたんだけど、007症候群、イーサン・ハント症候群みたいなののピークを発症し>>続きを読む
プロパガンダ・フィルム製作で本国公開は89年、日本ではGAGAが買って91年の公開だった。銀座か新宿か、シネパトスだったと思うがよく憶えていない。
昔からクライム・ストーリーには美しい悪女が付き物で、>>続きを読む
70年代の寵児だったアル・パチーノも80年代には不遇の時代があって、「スカーフェイス」後、低迷からの本格的な(ショウビズへの)復帰作となったのがこの作品だ。プロット自体は今でも、いや今だからこそ十分説>>続きを読む
南条範夫の原作を鈴木英夫自らホンを書き映像化。カラーで撮れる予算があったのにあえてモノクロで、との監督の希望で作られたその意図は、作品から濃密に漂うノワール色に表れている。何よりも団令子に纏わせたその>>続きを読む
コーエン兄弟+ニコラス・ケイジ。嫌な組み合わせである。
コーエン兄弟はこれと「ブラッド・シンプル」で十分。
ニコさんは「ワイルド・アット・ハート」ではリンチとも組んでて、昔はインディ系役者の風情だった>>続きを読む
BSで小林稔侍が人情税務調査官(なんだそれ)を演じてるサスペンスを見たので。
映画館で観たのは本公開ではなく、中野武蔵野ホール(サンモールの傍らにあった小劇場。「KAMIKAZE・TAXI」もここで>>続きを読む
ひたすらキム・ベイシンガーを愛でる映画。
取り立てて捻りがある訳でもないロマンチック・コメディなんだが、鑑賞後の幸福感が凄い。
当時人気の安定期に入っていたコメディの雄、ダン・エイクロイドを相手に、宇>>続きを読む
スティーブ・カレルの名を日本でも知らしめた傑作コメディ。タイトル通りの家電販売員の恋の行方を、お下品ギャグをちりばめながら描く。
「俺たちニュースキャスター」等のジャド・アパトーが監督を務め、ステーィ>>続きを読む
公開時に見てるんだが、和泉聖治作品だからというよりは、岩城滉一のアクションものだから、というのが勝っていた。
どこかの批評で「ツメの甘い映画」と書かれていたがその通りで、なんというか、奥山和由=松竹>>続きを読む
ジョン・キューザックがちょっとギークで不器用なレコード店主に扮するラブコメディ。
音楽への愛が溢れる一作で、キューザックが絶妙なダメ男演技。彼は本作の監督、スティーブン・フリアーズのジム・トンプスン原>>続きを読む