東京マクラさんの映画レビュー・感想・評価

東京マクラ

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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.7

二転三転するストーリー展開に、見ていて飽きないテンポの良いアクションシーン。大満足のポップコーンムービーだと思います!

マシュー・ボーン監督のスパイ映画は一つのジャンル映画化していると思います。平均
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キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.7

キングスマンシリーズの中でも他作品とは雰囲気が異なる印象です。ポップでキャッチーな刺激的な演出というよりは、抑制され感傷的な演出が多いと思います。物語の時代背景もあると思いますが、悲壮的な戦争映画の側>>続きを読む

崖っぷちの男(2011年製作の映画)

3.4

「崖っぷちの男」というシチュエーションを思いついた後から、物語の構成を考えてストーリーを肉付けしていったんだと思います。

主人公たちの言動や動機に関して疑問に思う点があるのですが、設定が面白かったの
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ナイル殺人事件(2022年製作の映画)

3.6

前作の「オリエント急行殺人事件」よりも本作の方が面白かったです。映像の美しさも素晴らしく、特に舞台である砂漠地帯の雄大さを感じられるカメラワークが多用されており、観光気分が味わえました。

ストーリー
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オリエント急行殺人事件(2017年製作の映画)

3.5

「このトリック、名探偵コナンで見覚えがある!」と思ったのですが、こっちが元ネタの方だと鑑賞後に気が付きました。どうしても文章前提に作られている物語と設定なので映像にしてしまうと少し地味な印象を受けてし>>続きを読む

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.0

幼少期から類のない才能を持っていること、年齢やキャリアを重ねてもなお歩み続けるその姿に納得感と感動を覚えました。

一方で、何かを目指す人にとってはとても残酷な物語だと思います。歩みを止めない天才に追
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.8

本作はミステリー映画というジャンルですが、夫婦の関係性や男女の役割について等をテーマとして受け取ることも可能です。見る人によってどのような映画であるか感じ方が変わる一本だと思いました。

個人的にはこ
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.7

本筋のストーリーはあるのですが、登場人物も演出もカオスで、メッセージ性を打ち出しているタイプの作品でもないため監督の前作である『ミッドサマー』よりも難解な印象です。

パワーアップしていると感じる点も
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Saltburn(2023年製作の映画)

4.0

とんでもない作品を見てしまったという感覚です。まず、鮮やかで彩りある映像が美しいです。主人公はこれまで過ごしてきた世界とは全く異なる世界に没入していくという内容なのですが、観客も主人公同様に非日常に足>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

現実と空想を織り交ぜた独創的な世界観。お洒落な町並みやファニーな演出。刺さる人にはぶっ刺さるこの点が、乗れるか否かで好き嫌いが大きく分かれる気がします。

女性を所有や支配しようとする欲に溺れた男性を
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イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

3.8

引退した凄腕エージェントが様々な問題を解決していく作品は多くあり、1つのジャンルとして確立されています。見終わった後に爽快感がある作品が多いですが、イコライザーシリーズはそれに加えて哀愁のような余韻が>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

凪のように静かで淡々と繰り返す日々。仕事場と自宅を繰り返すだけの毎日だと思っていましたが、主人公のようなマインドで生活すればこの価値観も変わるのかなと考えたりしました。自分にとって本当に必要なものをは>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.5

主演の綾野剛が激ハマり役だったと思います。若過ぎず、年配過ぎず、30代中盤から40代中盤の色気あるヤクザを演じさせたら一級品です。見た目の良さだけでなく、堅気の人間ではない説得力もしっかりとある点も素>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

5.0

今年も始まったばかりですが、2024年ベスト級かもしれません。

大人になり切れていない父親と、大人になりたい娘のひと夏の思い出を描いた作品です。1回目の鑑賞では何気なく見ていたシーンも、2回目の鑑賞
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.9

映画の内容より作中に登場するコンテンツがサブカル人間である自分に刺さりまくりでした。大衆に人気を得ているコンテンツに対して斜に構える姿勢も既視感があります。この作品で若気の至りを思い出すなんて想定外で>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.0

家族をテーマにした王道ストーリーがとても良かったです。近すぎるからこそ生じる摩擦や衝突、家族の良い面だけでなく嫌な面もしっかりと描いているのが好印象でした。

自分の大切な人が「自分が理解できない世界
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過去のない男(2002年製作の映画)

3.7

登場人物たちの生活は、プレハブ小屋で過ごしていたり、満足に食べることができなかったりと、客観的に見ると決して恵まれたものには見えません。しかし、私よりも満ち足りた様子で生活しているように見えて、何だか>>続きを読む

市子(2023年製作の映画)

3.6

主人公が失踪した謎を追うミステリー映画の展開で物語は進んでいきます。ストーリーを理解することができるギリギリの調整で映す場面を取捨選択しているように感じました。

主人公である市子を“可哀想な子”と
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(2023年製作の映画)

3.7

北野武映画の中で『アウトレイジ』以降の系譜を継ぐ作品であり、本能寺の変を題材としたバイオレンスな時代もの映画です。

どの登場人物の視点になるかによって、この映画のジャンルが変わるという点が面白かった
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.7

本作の大きな要素である「性と死」は文学で語られることの多いテーマです。また、登場人物達のセリフや言い回しも文学的であり、原作である村上春樹作品へのリスペクトを強く感じます。

会話の間をとても大事にし
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ノーウェア:漂流(2023年製作の映画)

3.6

過激な描写が多く、かなりショッキングなシーンもあるので見る人を選ぶ作品であることは間違いないです。その点を考慮すれば、面白く、分かりやすく手軽に見ることができるのでおすすめです。

狭い空間と迫りくる
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SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

3.5

孤高の戦士による復讐もの映画には珍しく、主人公の背景が一切語られません。一方で、犬はしっかりと登場するので笑ってしまいました。フィンランド映画独特の切り口が楽しかったです。

主人公は「ただただ強く」
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.9

デヴィッド・フィンチャー監督の作品が大好きなのに彼の作品を一度も劇場で見たことがありませんでした。11月10日からNetflixにて公開されますが、またとない機会ということで鑑賞してきました!

監督
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.6

並行世界が描かれるマルチバースものは設定を理解した上で、今どの世界線の話なのか整理しながら鑑賞する必要があり、ストーリーを理解するのが難しかったです。

正直、一回目に見た時は充分に理解しきれていなか
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PIG ピッグ(2021年製作の映画)

3.4

世間から一歩引いた男が、大切な存在である動物を奪われた復讐に燃えるというあらすじだったので、『ジョン・ウィック』だと思って鑑賞しましたが、似ているのは初期設定だけで想像以上にハートフルな映画でした。>>続きを読む

栗の森のものがたり(2019年製作の映画)

3.6

「絵画」と聞いて想像する風景が画面の中で広がっています。現実的な風景の中で自然や人々の生活の中にある美しさを描いた画。映画の冒頭から終わりまで、前編を通して美術館にいるような景色でした。

鑑賞前は静
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ガンパウダー・ミルクシェイク(2021年製作の映画)

3.0

近未来的でもあり退廃的でもある世界観がしっかりと作り込まれており、小道具や舞台もファンシーでキャッチーな仕上がりです。この世界観が癖に刺さる人にとっては最高の一本になると思います。

エンタメ性に振っ
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グリーンマイル(1999年製作の映画)

3.6

有名作品であり、名作と聞いていたのでずっと観たかったのですが、3時間を超える長さに敬遠していました。

鑑賞前は『ショーシャンクの空に』や『ライフ・イズ・ビューティフル』のようなストレートな感動ものと
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ヴィレッジ(2023年製作の映画)

3.3

映画冒頭の能のシーンがとても印象的です。映像が綺麗なのが逆に不気味さを醸し出しており、不穏な空気感が凄く好みでした。

能とは見る側が好きにとらえてよいという台詞が作中で出てきますが、この作品も見る側
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(2021年製作の映画)

3.5

『オオカミの家』と同時公開されている本作品。『オオカミの家』が直接的に訴えかけてくる恐怖だとすれば、本作はじわじわと滲み出てくる恐怖という感覚でした。

画面の中の状況自体が不気味というよりも、得体の
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オオカミの家(2018年製作の映画)

4.3

まさに悪夢という表現がぴったりな映像。ストップモーション・アニメという形式を最大限に活かした激烈な不気味さ。独自性という観点においては、今まで見てきた映画の中でもトップレベルだと思います!

画面上の
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福田村事件(2023年製作の映画)

3.3

後世に語り継ぐべき、忘れてはいけない事件や出来事を映画の題材にすること自体が意味のあることだと思います。それだけでこの作品は評価に値するのではないでしょうか。

複雑な時代背景や人間関係を丁寧に描いて
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.4

日本が舞台でブラッド・ピットが主演の時点でテンションが上がります。映画全体の雰囲気は初期のタランティーノ監督の映画っぽさがありました。

様々な背景を持った登場人物たちが新幹線の中というクローズな舞台
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イノセンツ(2021年製作の映画)

3.5

美しく端的に不気味さを表現している今作のポスターが凄く好きです。ここ最近で一番好きなポスターかもしれません。

この作品、鑑賞前の想像以上に能力バトルものでした。そこに子供の純粋さや好奇心というスパイ
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運命じゃない人(2004年製作の映画)

3.5

複数の登場人物が出てきて、一見バラバラに動いているようで実は皆が繋がっている。彼らの行動に実はこんな理由がありましたと驚きのどんでん返しをしてくれる。1つのジャンルで括れそうな気がするぐらいに平成の邦>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.3

人生で初めて宮崎駿監督の作品を映画館で見ました。それだけで最高の映画体験だったと思います。また、作品を通して監督の考えていることや、彼の頭の中で創造されている世界の一端を見ることが出来たのは嬉しく思い>>続きを読む

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