G・キーナン『モンスター・ハウス』(06)。ゼメキスとスピルバーグが製作総指揮に名を連ねるアニメで、幽霊屋敷をとことん擬人化する。実際、これまで多くの恐怖映画における家のファサードが2つの窓(目)と扉>>続きを読む
C・R・バクスリー『ローズ・レッド』(02)。S・キング脚本によるTV小シリーズ。実質、『たたり』(63)のリメイクで、幽霊屋敷「ローズ・レッド」における超常現象調査に6人の超能力者が雇われる。『たた>>続きを読む
D・カーティス『家』(76)。原題はBurnt Offerings (燔祭)。R・マラスコの73年の原作の映画化。キングの小説『シャイニング』(77)、キューブリックの同名映画(80)に先立って、夏の>>続きを読む
J・ハフ『ヘルハウス』(73)。脚本はR・マシスン。ロンドンの大富豪が死後の生の存在を確認すべく物理学者(とその妻)、心理霊媒師の女、物理霊媒師の男を雇い、有名な幽霊屋敷を調査させる。物理学者が、霊を>>続きを読む
P・メダック『チェンジリング』(80)。交通事故で妻子を失った初老の作曲家が心機一転、歴史保存協会の女の仲介で古い屋敷に住み始めるも、毎朝6時に鳴り響く轟音に悩まされる。ある日、男は屋根裏部屋と子供用>>続きを読む
L・ジョイ『レミニセンス』(21)。『ウエストワールド』にはあった女性による男性社会への復讐(「人形の家」からの脱出)という主題が消滅、中年白人男を慰撫するだけの凡庸なノワールとなった。水のイメージ(>>続きを読む
タカハタ秀太『鳩の撃退法』(21)。原作由来の主題(鳩、ピーター・パン)・話法(倒叙法風メタフィクション)は楽しめたが、本作がジャンプカットを用いながら2時間になったのなら、その工夫は装飾に堕したとい>>続きを読む
J・ワン『死霊館』(13)。99年の『ホーンティング』で霊に取り憑かれていたリリ・テイラーが今度は魔女に身体を乗っ取られて、文字通り上を下への大活躍。幽霊屋敷は(取り分け上下軸の)映画的運動並びに(父>>続きを読む
M・D・リー『スペース・プレイヤーズ』(21)。めくじらを、立てるなこれは、子供向け。96年の『SPACE JAM/スペース・ジャム』を見た時の気持ちが昨日のことの様に蘇った。ってか爆睡した。ジョー・>>続きを読む
S・レヴィ『フリー・ガイ』(21)。『ジュラシック・ワールド 炎の王国』の様に恐竜を野に放つでもなく、『レディ・プレイヤー1』の様に現実と仮想世界の行き来を推奨するでもなく、結局、人間が一方的にゲーム>>続きを読む
J・ガン『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』(21)。トロマ風味が鼻につくし、ハーレイ・クインを運動神経抜群にしてしまうと(アクションの主体にすると)彼女が精神科医兼道化である意味が薄れる>>続きを読む
T・シェリダン『モンタナの目撃者』(21)。山火事映画としても犯罪活劇としても中途半端。ただ、あの炎がA・ジョリーの男性一般に対する「怒りのメタファー」で、それが当の矛先たる男たちばかりか罪のない子供>>続きを読む
M・N・シャマラン『オールド』(21)。映画では2時間前後に話を収めなくてはいけないので、現実の時間・空間をいかに「カット」するかが問題になる訳だが、この度シャマランは「時間が加速する海岸」という仕掛>>続きを読む
D・L・バウズマン『スパイラル ソウ オールリセット』(21)。IMDbが勝手に『うずまき』って邦題付けてて笑った(それは伊藤潤二の方)。ってか、全くオールリセットしてない。原題はSpiral: Fr>>続きを読む
J・リン『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』(20)。血縁と非血縁を程よく混ぜ合せた家族主義映画。敵も味方も皆知り合いなのはいいんだけど、お前らの間抜けな喧嘩のせいで末端は死屍累々なんだよね。女性>>続きを読む
D. D. クレットン『シャン・チー テン・リングスの伝説』(21)。幻獣の住う超自然世界ター・ロウ。アジア的血縁主義によって成り立つこの村の閉鎖性が、『ブラックパンサー』におけるアフリカ的超技術世界>>続きを読む
白石和彌『孤狼の血 LEVEL2』(21)。弱者を嬲り殺す男とそれを積極的に肯定する集団をヤクザというなら、ヤクザ映画を好きにはなれない。対する警察の正義も薄っぺらで、これでは自覚なき『バットマン:キ>>続きを読む
マックG『リム・オブ・ザ・ワールド』(19)。Netflixのジュヴナイルもの。人種的バランスのよい子供4人組がサマーキャンプ中にエイリアンに襲撃され、いがみ合いつつも協力し世界を救う。ご都合主義的通>>続きを読む
C・グレスピー『クルエラ』(21)。クルエラが全く悪人でなくアニメ版と齟齬を来しているが、そこにさえ目を瞑れば二人のエマによる演技合戦―目にも艶やかなストーンの衣装、威風堂々たるトンプソンの悪役ぶり―>>続きを読む
イ・ヨンジュ『SEOBOK/ソボク』(21)。大友克洋ファン必見の超能力もの。『明日への扉』と『Arc』が酷かっただけに韓国製SF映画のレベルの高さを歯軋りしつつ羨む。衆道すれすれの男同士の友愛を描く>>続きを読む
細田守『竜とそばかすの姫』(21)。赤の他人を自らの命や家族をなげうってでも救うこと。これまで細田が拘ってきたかに見える「血縁」は寧ろ「くびき」と化し、異性愛の主題も後景に退く。ディズニーの『美女と野>>続きを読む
C・ショートランド『ブラック・ウィドウ』(21)。『アナと雪〜』(14)、『蜘蛛の巣を払う女』(19)と酷似しているし、『ゴーストバスターズ』(16)、『ハーレイ・クイン〜』(20)、『チャーリーズ・>>続きを読む
C・マッケイ『トゥモロー・ウォー』(21)。amazon primeオリジナル作品はNetflixより予算があるのか(未確認)、人とCGモンスターの数だけは多い。が、終末を迎える世界を「白人」父娘関係>>続きを読む
三木孝浩『夏への扉 キミのいる未来へ』(21)。ハインラインの原作も本当に猫から始るのね。とはいえ日本を舞台にすると(ハインライン流のマチズモは後退してはいるものの)途端に兄妹の近親相姦臭が漂い出す。>>続きを読む