耕平さんの映画レビュー・感想・評価

耕平

耕平

2016年7月からの鑑賞記録です。劇場鑑賞だけではなく、DVDや動画ストリーミングもふくみます。SNSではなく個人オンラインメモとして使っています。

映画(213)
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マルクス・エンゲルス(2017年製作の映画)

4.0

 あらためて、俺はマルクスの文章が好きなんだなぁと思った。力強く、理論的にも優れており、明確なビジョンと理想のあるアジテートの言葉。それでいて名文。やはりマルクスは天才だ。

 天才であるがゆえに、俺
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白いカラス(2003年製作の映画)

3.0

原作はフィリップ・ロス『ヒューマン・ステイン』(2000)。映画では「コミュニズムの脅威がさり、テロリズムが勃興するまでのその間、大統領のセックス・スキャンダルでアメリカは盛り上がっていた」とある。も>>続きを読む

アメリカン・バーニング(2016年製作の映画)

2.8

原作はフィリップ・ロス『アメリカン・パストラル』(1997)。映画の原題もこれである。のちに『アイ・マリード・ア・コミュニスト』(1998)と『ヒューマン・ステイン』(2000)をふくめこれを「アメリ>>続きを読む

ゲド戦記(2006年製作の映画)

3.7

劇場で観て、DVDで観て、そして今回初めて英語吹き替えで観た。ウィレム・デフォーが吹き替えるコブは、「Quite」で「コワイ」と韻を踏んでいた。

今回はまた、初めてゲド戦記全6冊を読み終えての鑑賞だ
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ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

4.3

 大義のない戦争を遂行するには、真っ当なジャーナリズムは不要どころか邪魔となる。だからニクソンは、「『タイムズ』と『ポスト』を潰せ!」と苛立つ。

 トム・ハンクスは「政治家と記者が仲良く酒を飲み、そ
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リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

3.5

現実界と異界を架橋する親子関係。前半で、現実界の息子が異界の父に異議申し立てを行う物語(ブラック・パンサー)かと思わせながら、現実の娘が異界の父を抱きしめる物語(インター・ステラー)へと展開する。相変>>続きを読む

修道士は沈黙する(2016年製作の映画)

3.5

心臓[ハート]移植を望む医師と患者
医「5歳の子の心臓はどうだい」
患「ダメだ、若すぎる」
医「40歳のトレーダーはどうだい」
患「無理だ、もうハートを無くしちまってる」
医「70歳の銀行頭取は?」
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スヌープ・ドッグ ロード・トゥ・ライオン(2012年製作の映画)

3.5

もともとスヌープが大好きなのに、こんな映画を観ちゃったら愛が止まらないよ!

メン・イン・ブラック3(2012年製作の映画)

3.5

いくら似ているからと言っても29歳のトミー・リー・ジョーンズ役を42歳のジョシュ・ブローリンがやるのは無理あるだろ!

ブラックパンサー(2018年製作の映画)

2.4

未だに上手く説明できないけど、観てる最中も、観た直後も、それから大分経った今も、俺は全然これが好きじゃない、ってことは記しておきたい。後日またしっかり書こう。

ヴァレリアン 千の惑星の救世主(2017年製作の映画)

3.7

勝地涼そっくりのデイン・デハーンと、『Sスクワッド』でメタ・ヒューマンを演じたカーラ・デルヴィーニュ、主演ふたりがとにかくキュート。デハーンはいい声すぎる。ハービー・ハンコックとリアーナのキャスティン>>続きを読む

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

2.8

酒場のシーンは良かった。Never Been Enoughも名曲だと思う。でもやっぱり全然だめやろこんなん。

満員のレイトショーで両サイドをカップルに挟まれて一人で見た。終わった瞬間に両サイドから「
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レゴバットマン ザ・ムービー(2017年製作の映画)

4.2

マーヴェルやDCの一連のユニヴァースがスケール小さく見える、ワーナー・ブラザーズのヴィラン大集結。サウロン、ヴォルデモート、キングコング、グレムリン、エージェント・スミス、西の魔女。レゴなのに金のかけ>>続きを読む

The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ(2017年製作の映画)

4.4

ソフィア・コッポラ × キルスティン・ダンストの『ヴァージン・スーサイズ』タッグを期待して行ったが、エル・ファニングに吹っ飛ばされた。ダンストが大人になったラックスだとしたら、ファニングは少女のままの>>続きを読む

ナチュラル・ボーン・キラーズ(1994年製作の映画)

2.8

「人類史上最も暴力の世紀だった20世紀の、そしてメディアと資本主義が暴力と結びつく90年代を描くのだ」というオリヴァー・ストーン監督の心意気は見事であるし、その映像表現が当時としては大変斬新だったこと>>続きを読む

シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.9

古今東西の文学や最近の映画でも”異類婚譚”は多いが、ジェンダー配置こそ反転しているが、一番近いのは『ポニョ』と『レッド・タートル』だと思う。

東西冷戦のスパイ映画として味付けされているが、あくまでス
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L.A.コンフィデンシャル(1997年製作の映画)

3.8

This movie is listed on Jurgen Muller’s Movies of the 90s, and the article said that L.A Confidentia>>続きを読む

ジーサンズ はじめての強盗(2016年製作の映画)

3.8

「銀行は、市民に嘘をつき所得を奪い私腹を肥やす非人道的な組織である」

この映画(Going in Style)は、このような価値観を前提として作られている。

「銀行は俺達から金を奪った。それを取り
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ハンガー・ゲーム FINAL:レボリューション(2015年製作の映画)

4.0

投稿忘れで今更レビュー。

ポスト・フェミニズム / 闘う姫・働く少女 / ヒラリー問題 / 革命を志向する10年代ハリウッド / アパラチア / 炭鉱労働 / 新自由主義

うん、これは将来シンポジ
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15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

1.0

まず初めにフィルマークスに感謝を。試写会で無料で観せてくれてありがとう。危うくこんなゴミ映画に金払って観に行くところだった。

イーストウッド最新作。あまりのつまらなさに呆然としている。『アメリカン・
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人生はローリングストーン(2015年製作の映画)

3.5

果たして一体何人の日本人がデイヴィッド・フォスター・ウォレス『Infinite Jest』を読了したのだろう。留学先のアメリカで読んだとM永さんは言っていたが、そうでもしなければ読めないだろう。つまり>>続きを読む

デトロイト(2017年製作の映画)

4.1

『ゼロ・ダーク・サーティ』(2012)でCIAのビン・ラディン殺害作戦における超法規的捜査と拷問を正当化した(byジジェク)キャスリン・ビグローが、1967年に白人レイシスト警官が行った超法規的捜査を>>続きを読む

トロピック・サンダー/史上最低の作戦(2008年製作の映画)

3.1

ベン・スティラーが大好きなので『トロピック・サンダー』を見たけど、まぁこれは『キングスマン』とは比べ物にならないほど「超えちゃいけないライン」(ブラック・フェイス、ホモフォビア、蔑称連呼)を超えまくっ>>続きを読む

ファインディング・ドリー(2016年製作の映画)

4.8

軽い気持ちで録画を観たが大失敗。開始5分で胸を鷲掴みにされ、ドキドキとワクワクが止まらないまま最後にはハラハラと涙を流してしまった。『アナ雪』『モアナ』『ズートピア』を超えてディズニー/ピクサーのなか>>続きを読む

コードネーム U.N.C.L.E.(2014年製作の映画)

3.5

『コードネーム U.N.C.L.E』を観た。ヘンリー・カヴィルが主役と知り「スーパーマンかよ。無敵やん」と観始めたが、アリシア・ヴィキャンデルが出てくると「エヴァ…!」と焦り、エリザベス・デビッキ登場>>続きを読む

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.2

最高!主演女優のフランシス・マクドーマンドからどうしても『ファーゴ』を連想してしまうのだが、いやこれファーゴより面白いんじゃないのか? 助演男優も脚本も演出も全部いい。

キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

2.9

前作の過剰さの、その表層部のみをなぞり、敵の首をS.L.ジャクソンからJ.ムーアにすげ替えただけ。結果として前作の過剰さをギリギリで担保していたPC的な緊張感がなくなった。ミキサーシーンは『グレムリン>>続きを読む

デヴィッド・リンチ:アートライフ(2016年製作の映画)

3.2

『イレイザー・ヘッド』を完成させるまでの若き時代をクロニカルにリンチが語る。インタビュー『リンチ・オン・リンチ』と被るものは多いが、しかしそれでもファンなら無類に面白いはずだ。

藪から突然現れる青白
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帰ってきたヒトラー(2015年製作の映画)

3.7

ラスト30分、映画はフィクションであることを止めメタ・フィクションとなり、最後5分で銀幕を食い破り現実へと帰っていく。ヒトラーは台頭を選ばない。彼はこの排除と崩壊の時代を、やがて真に訪れるだろうナチズ>>続きを読む

レザボア・ドッグス(1991年製作の映画)

4.2

若干28歳のタランティーノの監督デビュー作。冒頭から最後までタランティーノ節全開。天才としかいいようがない。ティム・ロスの出世作でもある。ハーヴェイ・カイテルは本当に偉い。

個人的な興味でいえば、1
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オリエント急行殺人事件(2017年製作の映画)

2.8

つまらなくはないが、映画館で観る必要のない映画だった。映画をわざわざ映画館で観るのは「映画的」としか形容のできない体験をしたいからであるが、本作に「映画的瞬間」は一度も訪れなかった。

オール・アイズ・オン・ミー(2017年製作の映画)

3.5

多くの人がここに記しているように、『ストレイト・アウタ・コンプトン』と比べてしまうのはそのテーマや年代から仕方のない事だと思う。本作を観てあらためて『ストレイト・アウタ・コンプトン』が映画として優れて>>続きを読む

キングスマン(2015年製作の映画)

3.8

・人種差別主義(黒人、ユダヤ人)者で
・同性愛差別的で
・女性蔑視を含む中絶禁止論者
・のファンダメンタリストの南部キリスト教徒

は、「皆殺しにしてもいい」という超強烈なブラックジョークが挟まれてい
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