インディー映画にありがちな免罪符要素をいくつか持ち込めば何でも許される、というのも違うだろう。何も感じない訳ではないが、これはどうも許容できない。
初デレク・ジャーマン。
コマで区切られたような映像からは浮遊感すら感じるが、陶酔とは程遠い。
正気とは思えない約80分間、COILのミュージックビデオとしてみるほうがしっくりくるくらいだが、この実験映>>続きを読む
10代の愚かで美しい一夜を描いた「神話」は、嘘だらけのリアルが詰まってる。デヴィッド・ロバート・ミッチェルの処女作にして最高作。
ランティモス!作家性を損なうことなく、次の段階に入った。支持します。
アメリカ版ステヤンな音楽フェスティバル詐欺ドキュメンタリー。ジャ・ルールって名前久しぶりに聞いたなーと思って見てたらやっぱりワック。規模感もアメリカっぽい。
有色人種への差別発言を、何の悪意もなく繰り返すこの退役軍人の老人は、そのまま今のアメリカの姿であり、そのままイーストウッド自身でもあるのだろうし、ただそれをアイロニックに成立させる感覚はひたすら信頼で>>続きを読む
昔のスタジアムライブなんかの映像を見てていつも疑問に思ってた、「ちゃんと音聞こえてんの?」問題とか、ビートルズでも散々な音響でやってたんだな、と納得。初期のライブ映像の無敵感はやっぱり凄い。
あ、この手のLAモノって完全にジャンルとして確立されてるんだな、と思ったのと同時に、そこに囚われすぎてない?とも思う。ただ嫌いにはなれないよなあ。
スクリーンと現実が同化する。美しさ、声をもたないことの悲しみ、最後まで明らかになることのない手紙の内容や、彼があの家に固執する理由も、全て四角い画面の中にある気がしてくるのは、アピチャッポンの映画にど>>続きを読む
視覚、聴覚(特に音が凄い)に生々しく迫ってくる演出は塚本晋也らしさ全開で素晴らしいのだけど、物語としての要素を無理に強調しようとして全体として中途半端になっている気が。
追う/追われる関係性や人間が追>>続きを読む
「猫みたいなビッチ追いかけるのに必死
、人生の魅せる美しきワンシーン」なスパイク・リーの初期作。3人の男と1人の女。映像もクール。
記録。「水」のイメージの美しさを極限まで高めたような映像に見惚れる。デルトロについてはほぼ何も知らないに等しいし、怪獣映画やオタク云々の背景についても詳しくないが、それでもファンタジー映画かくありき、>>続きを読む
記録。メリルストリープが女性群衆の間を抜け歩いて行く、あの画、あの瞬間のために映画が存在するのだと思うくらいに素晴らしいショット。鳥肌。
『ロブスター』や『籠の中の乙女』の方が好みではあるが、まさにヨルゴス・ランティモスの新作と言うに相応しい、所謂トラウマ映画。不安を煽る演出やおそろしくシュール(悪趣味)なゲーム性は一貫しているし、無機>>続きを読む
こんなに美しい映画にリアルタイムで出会えることもそう多くない。
観ながら連想するのはやはりエリック・ロメールの諸作やムーンライト、キャロル、ブエノスアイレス、、、
バカンスにおけるひと夏の恋と歓び。古>>続きを読む
単純に人種差別についての映画なのかな、と思っていたのだけど、なるほど一歩進んだ視点に立っている。
例えばUS現行ラッパーのライブの客の半分以上は白人である、みたいなことはよく言われるが、ここで語られる>>続きを読む
この映画の何にこんなに惹かれてしまうのだろう。予告で煽っているようなドラマ性は見受けられないし、後半に向けて何か伏線があるでも、車中での駆け引き等に富んでいるわけでも決してない(それどころか本筋とは関>>続きを読む
マーク漏れ。ベイビーが常にイヤホンをつけている事、劇中説明される以上に感覚として分かるかが大事な気がする。学生時代、多くの時間をiPodをカリカリしながら過ごしていた、みたいなナード達はこれを観て何を>>続きを読む
観てから大分経ってしまった。(個人的に)今最も信頼できるインディ映画作家、サフディ兄弟の新作。前作『神様なんてくそくらえ』に完全にやられてしまって、ずっと楽しみにしていたのだけど、普通にストーリーとし>>続きを読む
美しい。沈んで行く街の物語、という幻想的でエキゾチックな映像の中に生活の生々しさや、繊細な感情が浮かび上がる。ジャ・ジャンクー、やっぱ大好きです。
どうしようもない、最高のワンナイト青春映画。モロにリンクレイターに影響与えたんだなってのが分かる。