Harukiさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

Haruki

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シェパード(2023年製作の映画)

3.4

1957年のクリスマスイブ、英軍の若きパイロットが飛行中に機器の故障に見舞われるが、謎のパイロットと出会い先導してもらう。

前半の緊迫感ある展開と、後半のファンタジックなストーリー。

優しく温かい
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丘の上の本屋さん(2021年製作の映画)

3.7

丘の上に立つ小さな古書店の老店主と移民の少年が、本を通して心を通わせていくハートウォーミングストーリー。

本を読むことの素晴らしさを再認識させてくれる。

年齢も人種も違う2人が友情を育んでいく姿は
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ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.8

精肉店を商う夫婦が過激なヴィーガンを殺害し、ハムとして販売する姿を描いたスラッシャーコメディ。

危険でブラック、悪ふざけな設定をもってして、他者に理解を示さない過激な思想の押し付け合いを徹底的に揶揄
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(1960年製作の映画)

4.5

パリ14区のサンテ刑務所で、1947年に実際に起きた脱獄事件を映画化した作品。

刑務所での生活をリアルに描き、男たちの熱くチャーミングな友情を描く。

4人の中に新たに加わった"新顔"ガスパール。
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.8

ベルリン•フィルで女性として初めて首席指揮者に任命され、音楽界の重鎮として君臨するリディア•ターの栄光と転落を描いた作品。

苦悩や葛藤、重圧や権力欲が次第に絡み合い、ひたひたとリディアの中を狂気が充
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ボトムス ~最底で最強?な私たち~(2023年製作の映画)

4.4

イケてない女子高生2人が、不純な動機でファイト•クラブを始めたことから巻き起こる大騒動を描いたコメディ。

過激でエロくて血なまぐさくて新しいハイスクールムービー。

思春期の欲望むき出しの主人公たち
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タンジェリン(2015年製作の映画)

4.3

ロサンゼルスのクリスマスイブ、トランスジェンダーの娼婦2人とタクシー運転手の1日が交錯するドラマ。

猥雑なストーリーだが、社会の周縁に生きる者たちのリアルが痛切に描かれている。

混沌とユーモアの見
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.9

高性能な人型アンドロイドが暴走するスリラーホラー。

チャーミングな見た目のミーガンが暴走する様は、斬新な恐怖と高揚感を感じさせる。

ストーリー展開はそこまで斬新ではないが、十分におもしろい。

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カサンドロ リング上のドラァグクイーン(2023年製作の映画)

4.1

ルチャ•リブレのスター、カサンドロことサウル•アルメンダリスの伝記映画。

母と貧しい暮らしを送り、万年負け役レスラーだった彼が、一念発起してドラァグレスラー"カサンドロ"となるまでを描く。

ゲイで
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ジョン・バティステ:アメリカン・シンフォニー(2023年製作の映画)

4.7

アメリカのミュージシャン、ジョン•バティステの素顔に迫るドキュメンタリー。

スター、表現者としてのジョン•バティステだけでなく、彼のプライベートな面やパーソナルな面も捉えていく。

白血病と闘う妻を
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80 For Brady : エイティ・フォー・ブレイディ(2023年製作の映画)

4.5

NFLのスーパースター、トム•ブレイディの大ファンであるアラウンド80'sの女性4人組を描いたコメディ。

彼女たちはスーパーボウルに行くため、そしてブレイディに会うために旅に出る。

チャーミングで
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キャスパー(1995年製作の映画)

3.8

心優しいゴーストと人間の少女の交流を描いたファンタジーコメディ。

かわいらしく楽しいストーリーに終始惹き込まれる。

製作総指揮スピルバーグ、そして編集はマイケル•カーン、音楽はジェームズ•ホーナー
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妖星ゴラス(1962年製作の映画)

3.8

本田猪四郎が本編監督、円谷英二が特技監督を務め、地球と謎の巨星との衝突を避けるべく奮闘する人々を描いたSF作品。

宇宙開発に注目が集まっていた当時の世相に乗っている。

特撮らしい楽しさや突拍子のな
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

4.1

全編PCやスマホの画面で展開し、好評を博した『search / サーチ』の続編。

第2弾でありながら、演出はまったく飽きさせない。
むしろSiriやGoogle アカウント、代行サービスなど新しい要
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地球防衛軍(1957年製作の映画)

3.7

本田猪四郎が本編監督、円谷英二が特技監督を務め、地球に侵入した異星人との闘いを描いたSF大作。

次作『宇宙大戦争』と異なり、舞台が日本であるためますますウルトラシリーズっぽい。

知性と科学力をもっ
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マンダレイ(2005年製作の映画)

3.8

奴隷制が続いている小さな村を訪れた女性が、民主主義的な共同体に作り変えようとする姿を描いたドラマ作品。

観念的で理想的な多数決主義や自由主義を押しつけることの愚かさを徹底的に描く。

グレースの行い
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父として(2023年製作の映画)

3.9

トランスジェンダーの子を持つ5人の父親が、魚釣りを通してマシュー•シェパードの父と交流する短編ドキュメンタリー。

マシュー•シェパード法のきっかけになった彼の悲劇はあくまで前提として、メインは現在進
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はじめから烙印を押されて(2023年製作の映画)

4.0

アメリカにおける反黒人的な思想の歴史にスポットライトを当てたドキュメンタリー。

黒人への誤解や固定観念が蔓衍し、白人の特権という価値観が定着している背景と、それが今なお色濃く残っている現代を映し出す
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To Leslie トゥ・レスリー(2022年製作の映画)

4.8

自堕落な生活を送りながらも、生きようと懸命に踠くシングルマザーの姿を描いたドラマ作品。

登場人物たちはみな生活感にあふれている。
主人公レスリーも綺麗事に収まらないキャラクターであり、彼女の姿は痛々
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ラスティン:ワシントンの「あの日」を作った男(2023年製作の映画)

4.3

1963年のワシントン大行進を先導した公民権運動家バイヤード•ラスティンを描いた伝記作品。

歴史的に影の薄くなってしまった彼の活動やパーソナルな面を、ユーモアとスピード感の溢れるタッチで描いている。
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メランコリア(2011年製作の映画)

4.1

極度の憂鬱に囚われる女性の姿と、巨星"メランコリア"の接近とを重ねて描いたドラマ。

主人公ジャスティンは結婚という幸せの絶頂にいるはずなのに、どんどんと憂鬱に苛まれる。
その姿は奇異に見えるが、憂鬱
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恐怖のまわり道(1945年製作の映画)

4.6

恋人のもとへ向かうためLAまでヒッチハイクをする男が、数奇な運命に搦めとられていくさまを描いたサスペンススリラー。

短めの映画ではあるが、非常に鋭くダークなストーリーに凝縮されている。

神のいたず
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宇宙大戦争(1959年製作の映画)

3.6

本田猪四郎が本編監督、円谷英二が特技監督を務め、異星人との宇宙戦争を描いたSF大作。

特撮は今の感覚だとチープだけど、ウルトラシリーズっぽくて楽しい。

ストーリーも薄いけど、これでいいのだ。

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イディオッツ(1998年製作の映画)

3.8

知的障碍者のふりをして反社会的運動をする集団を描いた過激なドラマ。

社会の偽善や愚かさを暴くという大義を持つ"イディオッツ"の活動を、偶然彼らの仲間となったカレンの視点を中心に描いていく。

彼らの
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過去を逃れて(1947年製作の映画)

3.9

元私立探偵の男が過去の因縁を清算すべく、昔の依頼主や恋人と駆け引きをするスリラー。

幾重にも裏切りが繰り返され、それぞれの思惑が交錯するフィルム•ノワール。

ダークかつハイテンポなサスペンスに惹き
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奇跡の海(1996年製作の映画)

4.5

長老教会の影響が強い田舎の寒村を舞台に、よそ者の男と結婚した敬虔な女性の愛の末路を描いた作品。

ベルイマンが描いたような"神の不在"とはまた違って、むしろ"神の存在"を描いている気がする。

深い信
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.3

復讐に燃える孤独な殺し屋の姿を淡々と描いたデヴィッド•フィンチャー最新作のスリラー。

情け容赦のない主人公が、静かに復讐へのステップを踏んでいく。
激しいアクションなどはほとんどないが、冷酷で凍るよ
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ヨーロッパ(1991年製作の映画)

3.9

第2次世界大戦直後、連合軍軍政期のドイツを舞台に、あるドイツ系アメリカ人がテロ事件に巻き込まれる姿を描いた作品。

フォン•トリアーによる初期ヨーロッパ3部作の最後を飾る作品。
3部作の中では断トツで
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エピデミック〜伝染病(1987年製作の映画)

3.3

完成していた映画の脚本データを失った監督と脚本家が、疫病をテーマに新たな脚本の構想を練る。
それと並行して、現実世界でも伝染病が蔓延するさまを重曹的に描いている。

『エレメント•オブ•クライム』より
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シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ(2022年製作の映画)

4.1

実在のゲイ水球チーム「シャイニー•シュリンプス」を描いた映画第2弾。

前作はコーチのマチアスと、チームのみんなの絆や人間ドラマを描いていた。

今作は、ロシア?に滞在することになったチームが大騒動に
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エレメント・オブ・クライム(1984年製作の映画)

3.3

ラース•フォン•トリアーの長編第1作。

猟奇連続殺人事件を追う刑事の姿を、全編セピア調の画面で夢幻的に描いた作品。

ストーリーは夢と現実の区別も曖昧。

主人公フィッシャーが事件にのめり込むにつれ
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キャンプ・カレッジ -勇気の先に輝くもの-(2023年製作の映画)

4.4

ウクライナを逃れてスロバキアで暮らす少女が、祖母と一緒にアルプスでのサマーキャンプに参加し、勇気を振り絞って活動に参加していく姿を捉えた短編ドキュメンタリー。

幼い時に爆撃で母親を亡くし、自身も負傷
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スケルトン・ツインズ 幸せな人生のはじめ方(2014年製作の映画)

4.3

疎遠だった双子の姉弟が、偶然にも同じ日に自殺を考えたことをきっかけに再び関係を修復し、人生を見つめ直していくドラマ。

脚本がとにかく見事。
ユーモアに溢れながら、痛々しくリアルな人間の弱さを見つめて
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彼方に(2023年製作の映画)

4.2

通り魔に妻と娘を奪われた男が深い悲しみと向き合う瞬間を、凝縮されたストーリーで描く短編映画。

どん底に突き落とされた男はライドシェアのドライバーとなり、虚しい日々を過ごす。

そんな中ある日乗せた少
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緑色の髪の少年(1948年製作の映画)

3.7

戦争孤児の少年がたどった物語を、少年が自ら述懐する形で描いた戦争ドラマ。

主人公ピーターと、彼を引き取り一緒に暮らすフライの生活は明るく微笑ましい。
2人のキャラクターが魅力的で、見ていて飽きない。
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ナイアド ~その決意は海を越える~(2023年製作の映画)

4.1

64歳でフロリダ海峡180kmを泳いで横断したスイマー、ダイアナ•ナイアドの実話を映画化した作品。

とてつもなく過酷な競技に、60歳を超えて再び挑戦したナイアドの葛藤と強靭さを描く。

自分の"強さ
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