HiroDayoさんの映画レビュー・感想・評価

HiroDayo

HiroDayo

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線は、僕を描く(2022年製作の映画)

3.5

美しい情景と美しい人たち
炭の濃淡と筆先の扱いで奥行きや質感を表現する様子に見とれてしまった。
シュッシュッという筆の音が気持ちよくて、湖山先生の自宅も柔らかい光が満ちていてとても素敵。
自然も人も時
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Ribbon(2021年製作の映画)

3.5

素敵な感性が溢れる映画でした。
のんさんの透明感と可愛さは他の誰にも真似できない。どんな表情もずっと見ていたい。しかも今回は脚本と監督まで!?
コロナ禍で色んな人が貴重な時間と機会を失った。生きていく
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岬の兄妹(2018年製作の映画)

3.6

通常ならどこかで福祉が介入しますよね。これはある種の寓話。地味に良作。

社会の底辺で生活を送る障がいのある兄妹の物語。
売春ではあるけど生活の手段を見つけて兄妹の毎日には生き生きと色がついてゆく。そ
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冬薔薇(2022年製作の映画)

3.8

後からジワジワ来る映画。
登場人物がリアルでどこかに存在しているかのように感じられる。
さまざまな年代の顔、ちょっとした仕草だったり目線だったり些細な事なんだけど、演技を超えて単にそこに在る人としてカ
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.9

3時間が短く感じられる映画。
現実 チェーホフの戯曲 妻の創作と
映画の中で3つのストーリーが進行している独特な構成で飽きない。
言葉が人間に沁み渡る、現実を演じている人から中の人が炙り出される、そん
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約束のネバーランド(2020年製作の映画)

3.8

かなりの再現度で原作に忠実!
北川景子さん演じるママが完璧で、エマもノーマンもイメージに近い。
キャスティングが良かった。
レイ役の俳優さんのセリフが聞き取りにくかったけど、実年齢が役に近く、外見もハ
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街の上で(2019年製作の映画)

3.8

何となく人と人が繋がる面白さ
出てくる人々が個性的で特に主役の若葉竜也さんの妙な脱力感がいい。
彼の周囲の人との関わりはところどころでクスッと笑わせられ、劇的な展開がありそうで起こらない。笑
なんとな
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バブル(2022年製作の映画)

2.8

映像がとても綺麗。
パルクールしている人を後ろから追いかける目線はすごい臨場感。
キャラクターの細かい動きも丁寧でリアル。
鉄が錆び緑に包まれる世界はとても綺麗でヒビキとウタが泡を伝い跳び走るシーンは
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劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

3.8

King GnuのED聴きたさに鑑賞。
逆夢の歌詞が内容に似合いすぎててゾワっとして感動で涙目。
弱く頼りなく見えた乙骨の奥底にあったポテンシャルが周囲の影響でジワジワと顕になるのが堪らない安定の成長
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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

4.2

ブルーの空と荒野にトレーラーハウスやモーテル。いかにもアメリカらしい風景のロードムービーなんだけど、繰り返される絶望的な業(ごう)のようなものを感じる。
荒野を彷徨うトラヴィスが水に渇えるシーンから始
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浅草キッド(2021年製作の映画)

4.2

ザ・青春時代。
淫靡で貧しい雑然とした場所にも夢があり、人情とアツい師弟関係があり、這い上がるまでの尊くて濃い時代、過ぎ去った時代に一緒に思いを馳せて…最高な映画でした。

柳楽優弥さんは立ち姿からし
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泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)

3.4

子供っぽくて馬鹿でイラッとさせる男の話。
太賀くんがハマり役で、イライラさせてくれたり、憐れみの感情を溢れさせてくれたり、情感を揺さぶられる。
主人公とつるんで馬鹿をかさねる親友役の寛一郎さんがまたす
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スナッチ(2000年製作の映画)

3.9

最初から攻めたお洒落なタイトルで始まる。ロックも、テンポの良さも、所々に挟んでくる小ネタもガイ.リッチーらしい。

ロックストックもそうだけど最初に登場人物をたくさん見せてくるので誰が誰なんだか人間関
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窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)

3.6

なんだか成田凌の底力を感じた映画
独特な仔犬いや野良犬的な目で際どい役が妙にハマっている。ちょいちょい抱きしめたくなる。大倉忠義も美しい男性だなと思った。2人の絡みはすごくエロチックでキレイ。こんなに
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.2

リーマンショックは人々の家への欲望が弾けた結果だが、果たして家とはなんなのかをすごく考えさせられた映画。

HomeとはHouseの中にあると思いがちだ。大金を使って家を買い、家族で仲良く暮らす夢をみ
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ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ(1998年製作の映画)

4.1

B級映画っぽさと乾いたクラシックな空気感がクセになりそうな映画。

最初はやたらクセの強い様々な登場人物がどんどん出てきてちょっと覚えるのが大変だが、各人物達が色んなところで遭遇してうわーそうなってい
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私をくいとめて(2020年製作の映画)

3.7

のんを愛でる映画だった
なんて可愛いんだ!
お一人様の自己満足行動のオンパレード
アブナイ人に見えることも多々あるが
ほどほどに幸せそうでもある
他人との距離の掴み方が分からないから
とにかく距離を置
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ラストエンペラー(1987年製作の映画)

4.0

久々に鑑賞
最高の映像美。いつも何度見てもどこから見てもいい!こんな映画はあまりないです。
衣装も音楽も素晴らしいんだけど何より本物の紫禁城でのロケで、40年前の中国で撮影しているのもすごい!
日本軍
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.8

いつもギモンに思っていること
恋愛は長くて5年ターンで相手が変わる
結婚したら一生を一緒に過ごせるのか?
感性の似た、自分の半身みたいな相手と巡り合うことができたら同じ歩幅で歩く素敵な恋が一生続くに違
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胸騒ぎの恋人(2010年製作の映画)

4.0

美しい青年ニコラに恋をしてしまい、彼をめぐって片想いの攻防をを繰り広げる親友同士のマリーとフランシス。
3人三様のキャラクターが際立っていて、マリーとフランシスがボーダーラインへと駆り立てられていく様
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新聞記者(2019年製作の映画)

3.9

この国の民主主義は形だけでいい
この台詞が耳に残る
安定した政権と平和な国家
いつしかそこに巣食うものができ、
暴くものは抹殺される怖さ
言論の自由に乗せて大衆の論点は
コントロールされている?
でも
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宮本から君へ(2019年製作の映画)

3.7

すごい熱量でぶつかり合う男女の物語
どんなにボロボロになっても
オトコには負けてはいけないケンカがある
そこのところ応援したくなってくる。
池松荘亮と蒼井優の振り切った演技が
引くぐらいに凄い
この熱
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十二単衣を着た悪魔(2020年製作の映画)

3.6

弟への劣等感に苛まれるヘタレな兄が
源氏物語の中に入り込んでしまい、
弘徽殿の女御の強さにふれて成長する物語

平安時代のセットには屋根がなく、また主人公雷の時間軸で室内の対話中心にストーリーが進むた
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

4.0

原作はマンガで読んだが、
映画もすごく面白かったです。
すごい世界観。一大エンタメ。
あんまり説明がないので、原作知らない人は
8巻まで読んだ方が良い。
夢からの戦いの場面がダイナミックで
全く退屈し
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これが私の人生設計(2014年製作の映画)

3.8

働くオンナのお仕事コメディ
大好きな分野です。
バリキャリにはいい男が似合う。
ミケランジェロの彫刻ばりのやたらセクシーなイケメンが衝撃的な演出で登場し、ヒロインの生活に華を添える。通常は美女の役割じ
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とんかつDJアゲ太郎(2020年製作の映画)

3.9

とんかつとDJの突飛な組み合わせにギャグ満載のおふざけ映画かと思ってたら、意外や意外!
予想以上にいい映画だった。

70年代から最新までの、何か耳にした事のあるミュージックMIXはワクワクするし、最
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トルーマン・カポーティ 真実のテープ(2019年製作の映画)

3.5

トルーマンカポーティは大好きな作家の1人だ。
無垢と俗、素朴と虚栄、美しいが時には皮肉で辛辣な文が魅力で、何度読んでも飽きない。
そんな彼の周囲にいた人や同じ時代を知る作家が語るダイアローグ形式の映画
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

3.9

草彅剛凄いです。
全てがこの凪沙という女性になってる。
夜の商売の人、身体の痛みに耐える人、母性や愛、色んな表情があって、それらが結構深い印象を残して衝撃的。
ヤクザの演技も優しい普通の人もびっくりす
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365日のシンプルライフ(2013年製作の映画)

4.4

何もない部屋に裸の男
衝撃の光景で始まるこの映画。

物欲と決別し、
生活するための必要なモノ
人生を楽しむためのモノ
を順に1つずつ選ぶ1年の記録
その過程を一緒に体験するように
見てゆくことは意外
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宇宙でいちばんあかるい屋根(2020年製作の映画)

4.0

無数の屋根、それぞれの屋根の下の人生、
星ばあと一緒に見下ろしてみたら、世界が違って見える。
桃井かおりさんはすごいな。
星ばあの人生はあまり語られないけど
自由人で家族と断絶したんだろうなと
一瞬で
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事故物件 恐い間取り(2020年製作の映画)

3.0

最初から途中まではかなり怖い。
しかし最後の事故物件はとてもホラー映画とは思えない展開。
音うるさすぎ!
B級ホラーか何か狙ってるかな?

東京物語(1953年製作の映画)

4.2

小津安二郎監督が撮った高度成長期の日本
庶民の生活が慎ましくも美しい。

医師の長男と髪結の長女。冷たいなー
でもありがち。
東京で開業し苦労してきて変わったのだろう。
冒頭で老いた父親が妻に、自分の
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.0

バットマンシリーズを観ていないので、
1人の精神を病んだ男の物語として鑑賞。

評判どおり、ホアキンフェニックスの怪演
がすごい!
笑い声が耳から離れない。
途中からすすり泣きのようにも聞こえる。
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劇場(2020年製作の映画)

4.2

見てきたようなリアルさがある恋愛映画。
都会の片隅で寄り添ったり離れたりしながら不器用に暮らす男女の生活が、下北沢の部屋を中心に描かれている。

驚いたのはキスシーンなどラブシーンがほとんどないこと。
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のぼる小寺さん(2020年製作の映画)

3.6

爽やかな青春映画。
小寺さんを見つめる色んな視線。
登場人物は皆、独特な間の台詞回しで
ほのぼのとした、群れない関係性を
いい感じで演じている。
小寺さんが体育館で壁を登るシーンは
いつも柔らかな光に
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PK(2014年製作の映画)

4.1

宗教とは?神様とは?
タブー視されがちなこの問題を、
宇宙人に語らせるというのが
攻めてるしとても面白い映画です。
宇宙人という先入観ゼロの存在から
俯瞰的に見た人間の信仰は
確かに不思議に満ちている
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