K3さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

幸福なラザロ(2018年製作の映画)

4.5

小作人のラザロを使う様が、後半に向かうにつれて、ラザロに使われていたのではないかと戦慄した。ラザロは幸や不幸の束縛から解放されている点、私たちと違って幸福なように私は思える。なんとも恐ろしく気高い映画>>続きを読む

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

3.6

少年の頃、タバコを吸う、お酒を飲むバッドな大人たちに憧れていたのが懐かしい。今を楽しむべきか、現実を見るべきか。スティーヴィーは最年少なだけに、まだその選択を迫られるべきではないと思ったが、思い返せば>>続きを読む

希望の灯り(2018年製作の映画)

4.6

広いスーパーマーケットで、近い人々との距離。事件性があるはずなのに、それが静かに描かれていて、妙なくらい現実的に感じた。それが今の私には心地よかった

ウィズネイルと僕(1988年製作の映画)

2.8

最近の私は時間に追われているために、この作品の魅力に気付けなかった。落ち着いた頃に見れば、楽しめるかもしれない

サマーフィーリング(2016年製作の映画)

3.4

喪った人々がそれでも強く生きようとする姿がリアルに描かれていた

タクシードライバー(1976年製作の映画)

4.2

鬱憤が衝動を呼び、一夜にして彼をヒーローにしたてあげる。しかしそれは彼が忌み嫌っていた、街に蔓延るゴミとさして変わらない。正義も悪も紙一重

ガラスの城の約束(2017年製作の映画)

3.3

子供のためは子供のためにならなくて、むしろ非難されて反面教師にされる。でも父親は立派に子供を育てようとした。夢を見させてくれる父親、それだけで偉大なのかもしれない。私はまだ両親が憎いが、二人なりに努力>>続きを読む

ショート・ターム(2013年製作の映画)

4.8

精神疾患やトラウマを抱える身として、同じ状況にある人々を助けたいという思いが多少なりあるため、作品にのめり込んでしまった。グレイス自らが問題を抱えながらも、他人を救おうとする姿には感激した。人は理解し>>続きを読む

素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

3.9

ジョージほど功績を残したわけではないが、誰にでも通ずるところがある。「生きていて良かった」という単純な答はあまり好みではないが、ラストシーンは自然と涙がこぼれた。私には存在価値があるのか、いや、もはや>>続きを読む

マイ・マザー(2009年製作の映画)

4.0

19歳でこの作品を作り、俳優もこなしたとは驚く。母も子も人。完璧であるのは不可能だ。しかし愚かにもそれを求めてしまうのが人間の性。愛しているのに愛せない。わかるようなわからないような。わかりたくないの>>続きを読む

サクリファイス(1986年製作の映画)

4.3

非常に難解で、理解の及ぶ範囲は僅かだった。ありとあらゆる要素に意味を感じるが、それが一体何なのか、今の私には到底わからない。宗教や哲学、政治など様々なテーマを孕んでいる。知識を持ち、それを知恵に変えら>>続きを読む

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.2

パルプなフィクションなため深い考察をする必要はないのかもしれないが、どうしてもしてしまうのが私の性か、はたまたこの作品が助長させるのか。ケースの中身は何だったのか。銃から弾が放たれる前にも関わらず、壁>>続きを読む

コーヒーをめぐる冒険(2012年製作の映画)

3.3

どうしてもコーヒー&シガレッツと比べてしまい、見劣りする印象だ。この作品なりの良さはあるのは承知なのだが、どうしても意識してしまう

フォレスト・ガンプ/一期一会(1994年製作の映画)

4.7

フォレストが従順に映るが、決して誰かの言いなりになっていたわけではない。「助けに行くな」と言われても、彼は迷わず親友を助けに森へと駆けて行った。走りたいから走り、疲れたから足を止めた。愛したいから愛し>>続きを読む

(500)日のサマー(2009年製作の映画)

4.7

観賞するのは4回目だろうか。音楽も演出も全てが大好き。特定のシーンではなく全てが

以下ネタバレです。
男性(トム)が小悪魔のような女性(サマー)に振り回される。「いるいるこういう女ひどいよね〜」…そ
>>続きを読む

グッバイ、サマー(2015年製作の映画)

3.6

青春映画。笑えて、ほんの少し寂しい気持ちにさせてくれる。車を作って旅…はなかなか難しいが、キャンピングカーで親友や恋人などと旅をしてみたい。きっと楽しいだろう。ただマリオカートがあまりにも下手なため、>>続きを読む

ドリーマーズ(2003年製作の映画)

3.7

三人の愛の歪なこと。到底理解できそうにない。入浴する三人の顔が、それぞれ三枚の鏡に映るシーンが印象深い。エヴァ・グリーンがとにかく美しい。

ビューティフル・ボーイ(2018年製作の映画)

4.2

私は鬱の治療のために、依存性の高い抗不安剤を投薬されている。服薬量は定められているが、それを超えて摂取したいと思う日は少なくない。アルコールと組み合わせると気分が高揚する。その快感から抜け出せなかった>>続きを読む

愛を読むひと(2008年製作の映画)

3.9

恋愛映画というよりはドラマ映画のような印象を受けた。ホロコーストについて加害者の視点から描かれている。文盲のハンナはマイケルの働きかけによって、識字が可能となり、教養を得る。「無知の無知」から「無知の>>続きを読む

この世界の片隅に(2016年製作の映画)

4.2

誇張せず、市民の目線に立って描かれており、リアリティを感じた。穏やかな生活と不意に訪れる不幸に胸が痛くなった。あえて不満を述べると、すずが地面に手をつき涙するシーンのセリフが原作と異なっている。「日本>>続きを読む

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

4.7

痛快な気分で終わらせてくれるかと思えば、差別は今もなお起きている現実であると教えてくれる。差別に関する意見はここには書かない。ただ一つ言いたいのは、このような問題を、時代に流されず、各々が責任を持って>>続きを読む

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

3.8

貧しさ、ヘイリーの素行など、全てが良いものではなかったが、ムーニーを心より愛していた。これが何よりも大切だと思い知らせてくれる。だからこそ物語の結末は悲しく、やりきれなさで胸がいっぱいになる。

コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

4.7

観る者によっては退屈さを感じるだろう。意識を集中させて、この作品と向き合うならば、そう感じざるを得ないかもしれない。ただ私は他愛もない会話が好きなため、とても楽しめた。コミュニケーションで生まれるすれ>>続きを読む

ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.7

恐怖というより不安を煽る映画。全体を通して気持が悪かった。それにも関わらず、明るい雰囲気を漂わせているため、気味が悪く、より一層助長する。今日は抗不安剤を飲み忘れて、主人公ほどではないが、上映中に何度>>続きを読む

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

3.5

ワンカット編集やカメラワークは素晴らしい。ストーリーはシンプルを極める。期待をしすぎた。

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.6

笑えて泣ける映画。カラフルなファッションやインテリアに魅了された。子ども目線で戦争について再考していく。ロージーの言葉の意味は「子ども」にはわからない。お腹の中で蝶が舞うような感じを知り、靴紐を結べる>>続きを読む

コンスタンティン(2005年製作の映画)

2.7

アクションシーンはあまり好みではなかった。肝心のストーリーもキリスト教を詳しくないために楽しめなかった。宗教に関して学ばねば。

アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)

4.2

戦争が及ぼす影響は計り知れないとこの作品を通して痛感した。アメリカで退役軍人の自殺者は年間平均で8000人を超えるそうだ。彼らの処遇がより良いものになるよう、願うことしかできないのが心苦しい。世界で起>>続きを読む

シャイニング(1980年製作の映画)

3.5

音楽で恐怖心を煽ろうという意図が見えたので、あまり怖くはなかった。ダニーが三輪車を漕いでいるときのカメラワークが良い。「REDRUMって何だ?」と思っていたら、なるほど、そういうことか。

セブン(1995年製作の映画)

3.8

気分の悪い映画だ。心臓の血管が詰まったような感覚。また見たいとは思わない。ただ犯人の語った「罪」の話は的を得ていたし、誰もが無意識のうちに、些細な「罪」を犯し、許しているのは納得できる。だが「贖罪」は>>続きを読む

最高の人生の見つけ方(2007年製作の映画)

3.2

やりたいことをやれるだけやりたいと思わせてくれる。リストを作るだけではなく、行動にしなければ。私にとってはすごく難しいことだが

オーシャンズ12(2004年製作の映画)

3.7

オーシャンズ11とは打って変わって、展開がほとんど予想できなかった。前作は大胆だったのに対して、この作品はスマートだった。前作よりも好みだ

オーシャンズ11(2001年製作の映画)

3.2

11人が集まるまで長く感じたが、それ以降はテンポ良く進行していた。先の読める展開だったためか、思ったほど楽しめなかった。ただキャストが豪華でクールなので、一見の価値には値するだろう