かれんさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

かれん

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グンダーマン 優しき裏切り者の歌(2018年製作の映画)

3.0

主人公の人間性は最後まで掴みきれなかったけど、矛盾を多く抱えてとても人間らしい人だったように感じる。
恐ろしく巨大な掘削機が運転する広大で無機質な炭鉱場の光景が凄まじかった。炭鉱のイメージを完全に覆さ
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ペトルーニャに祝福を(2019年製作の映画)

2.7

抑圧の強い社会における独身中年女性の反旗。男社会の伝統に一矢報いたい気持ちもわかるけど、主人公があまりにも意固地でそれほど共感できず。恋も唐突に始まり着いていけない。

ギヴァー 記憶を注ぐ者(2014年製作の映画)

3.3

私は高畑勲監督の「かぐや姫の物語」が好きで自分の死生観にとても近いものを感じてるのですが、本作はそれを欧米版に刷り直したような感覚。
未来型のバリバリ監視社会なのにセキュリティーが穴だらけだったりして
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ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

愛or復讐の二元論ではなく、愛して裏切られ絶望して憎むに至った心情丸ごと全部、元妻にぶつけたかった男の執念がすごい。男の真意に一切気付けない元妻のアレな感じも絶妙に痛い。
しかし元妻の酷い仕打ちによっ
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オンネリとアンネリのおうち(2014年製作の映画)

4.0

なんと可愛らしい…!!絵本の中のような世界観ですっかり魅了されてしまった。
しかしパステルカラーで描かれているのは毒親との薄ら寒い関係からの脱却、人間関係の構築、自らの幸せを追求して生きる姿。これはす
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アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち(2014年製作の映画)

3.1

ミステリーというよりもダークファンタジーのよう。荒唐無稽な展開も多いけど、全体を覆うB級感によってそれも許せてしまう。

サイド・エフェクト(2013年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

製薬業界の巨悪を暴く社会派作品なのかと思いグッと引き込まれたところで、やっぱり極めてパーソナルな色恋とカネにまつわるあれやこれやでした😩
巻き添え食らったジュードロウがやりすぎぐらいに仕返しするところ
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愚行録(2017年製作の映画)

3.2

ここまで救いのない話だとは知らなかった。
色々とおかしな点も。
まず警察の捜査が杜撰すぎる。終盤に明らかになるあの行き当たりばったりな犯行で未解決とは如何に。
あとあんなスクールカーストばりばりのおそ
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ザ・セル(2000年製作の映画)

3.3

女神から悪魔の手先までJ.LO七変化。
夢の中の混沌とした世界観は石岡瑛子さんの幻想的な衣装無しには成り立たなかっただろう。パプリカに似てますね。

籠の中の乙女(2009年製作の映画)

3.5

いやいやいや…😩ゾッとするにも程がある。インパクト強すぎ。
長女のダンスがかなりコンテンポラリーでした。

ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.2

ボールドのCMで厨二病の悪夢をずっと見させられている感じです。

エスケーピング・マッドハウス(2019年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

胸糞展開ながらも最後はクソ医者とクソ寮長がきちんと暴かれてスッとする。

ストックホルム・ケース(2018年製作の映画)

2.9

犯人と警察のドタバタ劇は面白おかしくて良いものの、肝心のストックホルム症候群が如何にして起こるかということの描かれ方はとても雑で、この映画によって新しく知ることは特に無い。

エリジウム(2013年製作の映画)

2.8

宇宙空間と地上というスケールで魅せようとしているが、テーマは特権階級と一般市民の対立構想であって、特に目新しさは無い。何よりも登場人物の行動心理が単純すぎて物語に全然奥深さを感じられない。

ヴィタリナ(2019年製作の映画)

-

真っ暗闇からぬっと人が現れるようなコントラストの強い映像は見応えあるものの、内容はちょっと玄人向けすぎやしないか。
ギブアップ。わかんないものはわかんないよ😓ごめんなさい。点数も付けようがない。

ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ(2019年製作の映画)

2.9

家に対する思い、家族、友情、黒人、サンフランシスコの街などなど、描きたいものが分散しすぎた感。
そして一番メインテーマであろう家に対する思いは理解できても、彼らの取る行動は逸脱しすぎていてついていけな
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フェアウェル(2019年製作の映画)

3.5

祖母の終末期を廻り、アメリカ育ちの中国人である主人公が自身のアイデンティティを探し求める姿が真に迫っていた。
「西洋においては死は個人のもの、東洋においては死はその人だけのものではなく家族や社会のもの
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魂萌え!(2006年製作の映画)

3.3

大人になるということは、あらゆることとうまく折り合いをつけていくことだと思う。この作品はそのような熟年期を迎えたすべての女性への賛歌のようなものでしょうか。
死んだ旦那以上に息子ぶん殴りたくなったw
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パンとスープとネコ日和(2013年製作の映画)

3.8

ずーっと観ていたい。ほろ苦くて暖かくて少しずつ変化していく日常と美味しいご飯のお話。シンプルなのに奥深い。

積むさおり(2019年製作の映画)

3.2

終盤の強烈な描写でなんじゃこりゃ感が一気に増してしまったけど、そこに至るまでの日常の些細なストレスが畳み掛けるように襲ってくる様子は観ているこちらもおかしくなりそうな臨場感。
ショートフィルムなのにメ
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行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

3.2

単に貧困層のリアルな人生を垣間見るドキュメンタリーとしては間延び感は否めない。だが中盤で撮影者(監督)もまた彼らと同じ場所、同じような家庭環境で育ち、閉塞感と葛藤を抱えていることを知る。この作品の緩慢>>続きを読む

ソニア ナチスの女スパイ(2019年製作の映画)

3.5

愛国と家族愛の精神で二重スパイを演じるほかなかった、まさしく時代に翻弄された人生。真実の愛をもその時代下では疑わざるを得なかった彼女の孤独さを想像すると切ない。いまだ売国奴と揶揄されるソニアの名誉回復>>続きを読む

マーティン・エデン(2019年製作の映画)

3.3

上流階級に憧れて必死でもがいて成功してもその仲間入りはできるものでもなく、夢を追う楽しみも消えて。残されたのはお金と空虚さのみ。成功って絶望の入り口でもあるんですね。

ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶(2019年製作の映画)

3.3

ドキュメンタリーとしてはやや余計な味付けが目立つ。
時代とともに失われつつある経験者たちからの証言を収録したことには価値があるが。

ミッドウェイ(2019年製作の映画)

3.4

空中戦の様子はド迫力。しかし元来戦闘に一滴のロマンも感じることができない自分にはこの作品の醍醐味を感じきれなかったと思う。
日本軍に日本人キャストを充てたのは良かったものの、どこか不自然で日本人らしか
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オフィシャル・シークレット(2018年製作の映画)

3.5

あの戦争の始め方が正しかったとも言えないが、彼女の行動がすべて正しかったとも感じられない。弁護団の戦法はお見事!
数年前の出来事をきちんと振り返ることが出来たことが何よりの収穫。

娘は戦場で生まれた(2019年製作の映画)

3.8

アレッポがこんな状態にある、という国際レポートであると同時に、撮影を行う夫婦が自らの信念に従いどのように生きたかを記した個人的な記録でもある。

東京裁判(1983年製作の映画)

4.9

人類の歩みを記録した、類の無い圧巻のドキュメンタリー。日本のみならず、世界の宝と呼べる作品だと思います。

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

4.3

三島vs全共闘の論戦がとにかく素晴らしい!!!最高の知性のぶつかり合いを目の当たりにしてものすごく興奮した。改めて三島の生き様の凄まじさを思い知った。

シリアにて(2017年製作の映画)

3.4

「ガザの美容室」にとても似ている。
爆撃は止まず、狙撃兵もそこら中に潜んでいて、火事場泥棒のような無法者からも狙われる…最悪としか言いようのない環境下でも自分の幸せの価値観に従って生きている姿が印象的
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アングスト/不安(1983年製作の映画)

3.0

「凄まじく異様な物を観た」としか言えない。
意図されたものに違いないが映像が手ブレだったり、妙なアングルだったりで、不穏極まりない。
自分はそれなりに楽しめたものの、誰にもお勧めできない。

シチリアーノ 裏切りの美学(2019年製作の映画)

3.0

マフィアに元々興味の薄い自分にとって抗争のドンパチには何も感じるところがない。日本とはまるで異なる法廷の様子は面白かった。諸所の演出がお洒落!

ジョーンの秘密(2018年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

面白い!
やってることはまるっきりスパイ。ソ連に原爆開発データを渡すなんて、おばあちゃんキュートな顔してよくもやってくれたな!という感じなんだけれど、「アメリカの暴走を防ぐため。力の均衡を図るためだっ
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この世の果て、数多の終焉(2018年製作の映画)

2.8

戦争映画なのに「ああいかにもフランス映画だなぁ」と感じる文学的な表現がたくさん。意外で新鮮ではあったものの、主人公の行動、想いに共感できず没入感はイマイチ。

赤い闇 スターリンの冷たい大地で(2019年製作の映画)

3.5

単なる政策の失敗や政権の横暴ということではなく、ソ連がウクライナ人に対して実行した虐殺計画だということが非常にショッキング。自分が知らない歴史がまだまだあるんだと痛感しました。
限られた場所だけ見せて
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ファヒム パリが見た奇跡(2019年製作の映画)

3.7

賢い少年によって家族の運命が丸ごと劇的に変わるという驚き。少年を囲む人たちがみんなそれぞれに思いやりに溢れていて、厳しい現実の中にも希望があり、心が温まった。