Iri17さんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

Iri17

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ジオラマボーイ・パノラマガール(2020年製作の映画)

4.0

街から「温度」が急速に無くなったポストモダン以降の現代を圧倒的にリアルに描いた岡崎京子原作。

原作漫画の発表は1989年だが、バブル崩壊後の「失われた〜年」の街と少年少女の姿を予期していたようだ。
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40歳の童貞男(2005年製作の映画)

3.0

「Coldplayなんかゲイしか聴かない。だからお前は童貞なんだ」みたいなセリフがあってそこから一気に冷めてしまった。。。

同性愛者いじり、童貞いじりのようなことは10年前なら笑えたかもしれないけれ
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ザ・ハント(2020年製作の映画)

4.5

リベラルのエリートの傲慢さをかなり的確に描き出した快作。

現在のアメリカの(日本も同じようなもん)惨憺たる現状は、そもそもの発端は左派リベラルの傲慢さと地方蔑視が原因にある。元を辿ればそのような格差
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とんかつDJアゲ太郎(2020年製作の映画)

2.7

ブルーノ・マーズのRunaway Babyが流れた時に天竺鼠の飛車と角行というコントを思い出した。

伊勢谷友介や伊藤健太郎などの色々あった人がいい味出していたし、観終わったあと豚カツ食べたくなりまし
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5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

4.7

ヌーヴェルヴァーグのパリ左岸派の代表的な監督アニエス・ヴァルダの作品。

癌の検査結果を待つクレオの5時から7時の2時間を描いた作品であり、誰しも必ず訪れる死に対する向き合い方という実存主義的主題に、
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

3.5

アメリカの高校って楽しそうだね。

僕もこういう国に生まれたかったな。

アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

5.0

『アルプススタンドのはしの方』という映画にはストーリーがない。スター俳優は出ていない。興奮するようなアクションはほとんどない。この映画はアルプススタンドのはしの方で皆が熱狂している野球に興味が持てない>>続きを読む

嘘を愛する女(2018年製作の映画)

2.2

他者と自己と世界に対する信頼を失いかけてる時に他者と自己と世界に対する信頼を失うような映画観てしまって辛い。

母校の大学が撮影に使われてました。ということ以外触れたくない。

映画のせいではなく、僕
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悪魔はいつもそこに(2020年製作の映画)

4.3

ここまで登場人物が全員クズなのも珍しいと思いました。
犬とミア・ワシコウスカしかまともな人いなかった。

南部の閉鎖的で保守的な環境がもたらす狂気や欲望、暴力を描いた作品はたくさんあるけど、その中でも
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地獄少女(2019年製作の映画)

2.0

アニメや原作はすごく面白かったのに、実写はすごくつまらなくて残念。救いのない嫌な話なのは原作からだけど、つまらないのに嫌な話だからただただ嫌な気持ちになる…

玉城ティナの地獄少女はすごくマッチしてた
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The Witch/魔女(2018年製作の映画)

2.8

話としてはよく見るやつ。引き込まれないが、アクションが普通に楽しいのでガキンチョの心を燻られました。

韓国映画の幅を実感した。

善き人のためのソナタ(2006年製作の映画)

4.0

何をもって芸術というか、基準は難しいが、人の心を動かせるものだと思う。

哲学者ハンナ・アーレントはナチスのアイヒマンは凡庸な悪であり、思考停止に陥っていたと分析した。
思考停止し、システムの歯車にな
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異端の鳥(2019年製作の映画)

4.8

残酷ということばかり前面に出ているが、そんなに残酷だと思わなかった。

現実の人生とは残酷なものだから、普段の人生を見ているようだったからだ。

もちろん今の僕たちは誰かに命を奪われる危険はないし、村
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ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー(2017年製作の映画)

3.8

『ライ麦畑でつかまえて』は僕のバイブルだ。作者のJDサリンジャーは晩年のプライベートはかなり謎に包まれていた。

そんなサリンジャーの半生に迫る一作。

ニコラス・ホルトの名演で、かなり鬼気迫る作品に
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ペタル ダンス(2012年製作の映画)

3.0

映像的には綺麗だけど特別なことはやってないし、ストーリー的にも引きこまれない。集中して観ないとなんか綺麗な映画だったなで終わってしまう。

うーん。

音楽(2019年製作の映画)

2.5

ウケる笑

バンドやったことある人は結構笑えると思う

でもYouTubeでいいです笑

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

3.2

個人的にあまり好みの映画ではなかったが、音楽のセンスがとてもよく、MisfitsのHybrid MomentやBad Brainなどのメロコア/ハードコアの曲の使い方がいい。

メロコアやハードコアな
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キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)

4.7

『ジョーカー』が影響を受けた映画も聞いて鑑賞。

想像以上に『ジョーカー』まんまの作品だった。
この映画を観ることて『ジョーカー』の鑑賞が終わったような気がした。

『ジョーカー』のデニーロはセルフオ
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ザ・ファイブ・ブラッズ(2020年製作の映画)

4.9

『地獄の黙示録』など、戦争映画へのオマージュを込め、反戦と人種差別、現代アメリカ史を詰め込んだ傑作。

戦争が残した傷痕の大きさが響く。

絶対に僕たちの世代は戦争を起こしてはいけない。

ポール・ウ
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星の子(2020年製作の映画)

2.5

普通に毒親は切った方がいいし、何も解決しないで終わるのはダメだと思う。

なんか全体的に雑。

黒木華のアルカイックスマイルの恐怖のみが残った。

TENET テネット(2020年製作の映画)

4.7

noteに詳しくまとめたので以下コピペです。

今や世界的な巨匠で呼んでも差し支えないクリストファー・ノーラン監督の最新作。時間の逆行という難解なテーマながら、迫力ある映像体験で世界的なヒットを記録し
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僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46(2020年製作の映画)

4.5

noteに詳しくまとめたので以下コピペです。

デビューしてから現在までのグループの歩みが描かれるドキュメンタリーだが、映画の大半はグループの中核だった平手友梨奈の存在の大きさと他のメンバーの平手友梨
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

4.6

誰も本質を見てくれない、理解されず化け物扱いされる、トランスジェンダーじゃなくても誰もが持ちうる苦しみだ。

だから同じ苦しみを持つ白鳥と少女は共鳴し合う。

僕も誰かに本質を見てほしい、誰かにその人
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千年女優(2001年製作の映画)

4.0

今敏の十八番、夢と現実の混在。

理解はし難いが、理解できないことより映像的な心地よさや映画全体を醸成する空気感の魅力が上回る。

最後のセリフ、この映画の本質であり、今敏映画に通底するテーマかなと思
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銃2020(2020年製作の映画)

4.4

前作の銃が解放された暴力欲求のメタファーなら、今作の銃は女性の中のアニムスのメタファーであり、それはすなわち暴力性のメタファーとも繋がってくる部分だろう。

親、金で女性を買おうとする男、合法的に銃=
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テス(1979年製作の映画)

4.0

トーマス・ハーディの小説をポランスキーが映画化。

『ストーリー・オブ・マイライフ』が女性の自立を生のエネルギーで描いた作品ならこの作品は真逆。あまりに暗く、あまりに不条理。しかし、それが女性が置かれ
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ツィゴイネルワイゼン(1980年製作の映画)

3.5

点数がつけ辛い映画。

面白かったかと言われればそんなことはないし、観ていて楽しい気分になる映画でもない。

でもこの映画の不思議な魅力に惹きつけられ、忘れられない。

『ドグラ・マグラ』を観た時と同
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海辺の映画館―キネマの玉手箱(2019年製作の映画)

5.0

大林宣彦から僕たちに最期の贈り物。
キネマの玉手箱。

映画は虚構であると同時に現実である。

戦争は過去形ではなく、永劫回帰の中の戦前かもしれない。それを変えられるのは僕たち自身。

中原中也の詩の
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天使の分け前(2012年製作の映画)

2.7

スコットランド大好きなんだけど『トレインスポッティング』といい本作といいこういう人たちがたくさん住んでると思うと住みたくはないな

レイニーデイ・イン・ニューヨーク(2019年製作の映画)

3.3

ウッディ・アレンの映画は相変わらずおしゃれだし、観ていて楽しい。

しかし『ミッドナイト・イン・パリ』と同じプロットだなあ。てか最近のウッディ・アレンこんなのばっかりじゃん。

僕は基本的に作家と作品
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WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)

3.8

色の使い方、フレア、音楽、カメラワーク、すべてが独特の世界観を創造している。

こんな映画は今まで観たことない。

全てが計算し尽くされている。

しかし、話が重すぎるし、単調なので、面白くはなかった
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ホドロフスキーのサイコマジック(2019年製作の映画)

2.8

『ホーリー・マウンテン』や『エンドレス・ポエトリー』は大好きだが、今回はやべーとしか思わなかったです。

やべーの先の感動がいつもあるのに、今回は感じられませんでした。

好みの問題かもですが。

透明人間(2019年製作の映画)

4.6

noteに詳しくまとめたので以下コピペです。


透明人間はSFやホラーにおける典型的な怪物の一つと言える。

この透明人間という概念が登場したのは1897年の小説『透明人間』が始まりだ。作者はSFの
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はちどり(2018年製作の映画)

5.0

noteに詳しくまとめたので以下コピペです。

この作品は1994年の韓国社会に生きる少女の、親や友人との関係、淡い恋などを繊細に描いた作品だ。韓国・青龍映画賞で『パラサイト』を抑えて最優秀脚本賞を獲
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