JAmmyWAngさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

JAmmyWAng

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ソニータ(2015年製作の映画)

4.5

なぜHip Hop will never dieで、ラップは死なないしオレも死なない(ついでにUZIも死なない)のかという事を、ソニータというラッパーは改めて教えてくれている、というよりもむしろ強烈に>>続きを読む

That’s カンニング! 史上最大の作戦?(1996年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

「ネイルを拡大すると化学式が現れる」という常軌を逸したカンニング技術が、冒頭で安室奈美恵によって披露される。「まず何よりもそうしたネイルを施す技術が凄いんですけど」といったレベルのリアリティは、本作に>>続きを読む

ミックス。(2017年製作の映画)

1.2

このレビューはネタバレを含みます

こういう人たちは一体いつまでこういう事を続けるんだろう。テレビドラマ的にデフォルメされたクソダセー演出を、一体いつまでスクリーンに持ち込むつもりなんだろう。
ガッキーは可愛いのかもしれないけど、こんな
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ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

sensitiveだったりweakだったりとかのレッテルを貼られるようなパーソナリティが、その性質を自ら見つめる事で成し遂げた復讐という話の大筋はあるにしても、それにしたってこの心情のえぐり出し方は強>>続きを読む

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

恐怖表現については、「ペニーワイズは各々の恐怖が具象化した存在として現れる」という設定のゴリ押しで、情報として構築するような恐怖の段取りは皆無なのであって、表層的な恐怖は蓄積される事なくひたすら発散を>>続きを読む

ネルーダ 大いなる愛の逃亡者(2016年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

『イル・ポスティーノ』が『ありふれたものへのオード(Odas Elementales)』辺りのネルーダの姿勢を抽出した作品だったのに対して、本作は明確に『おおいなる歌(Canto General)』に>>続きを読む

イル・ポスティーノ(1994年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

パブロ・ネルーダの詩はモデルニスモの影響下に始まって、『大地の住処(Residencia en la tierra)』辺りからは内省的かつ晦渋で死を匂わせるペシミスティックな色調を帯びながら、その後彼>>続きを読む

HiGH&LOW THE MOVIE3 / FINAL MISSION(2017年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

僕にとっては、キャラクターとキャラクター、そしてチームとチーム、つまり記号と記号の連関に賭ける溢れんばかりの熱情が、このHiGH&LOWの究極の魅力だったのですけれども、本当に残念ながら今作においては>>続きを読む

ゲット・アウト(2017年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

「居るはずのないものが映り込む」という恐怖表現は、Jホラーの文脈にはよく現れていたワケで、たとえば中田秀夫の『女優霊』なんて、もうほとんどその手法によって忌まわしい恐怖を蓄積している。そうした恐怖感覚>>続きを読む

女神の見えざる手(2016年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

スマートで気の利いた会話がスピードに乗って絡み合うリズムの高揚感ときたら、聖徳太子だったら感じ過ぎてビクンビクンしながら逝ったはずである。ドゥルーズ=ガタリの言う「速くあれ、たとえ場を動かぬときで>>続きを読む

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

もう10年ほど前に、スラヴォイ・ジジェクが『否定的なもののもとへの滞留』の中で展開したブレラン論が、まさに現実化したような作品だと思った。

旧作においては「デッカードは人間か、レプリカントか」という
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アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)

4.2

長回しのアクションによって蓄積される心的な持続感が、畳み掛けるように認識を再構築させる展開によって突き崩されていくこの気持ち良さを、cocksuckerで始まりcocksuckerに帰結する小粋なコミ>>続きを読む

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?(2017年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

欲望という名の思惑が、外在的にはおろか内在的にも明確な在り方を形成できないのは、ひとえに自意識の問題であろうと僕は思う。しかしながら、その自意識によって思惑は渦巻いているのであって、そのような鬱屈した>>続きを読む

マイティ・ソー バトルロイヤル(2017年製作の映画)

4.1

オフビートなネタが少しクドい気もするけど、結局はアクションや画としての爽快なバカバカしさや、ある意味典型的な清々しい展開に回収されていく様がとても気持ち良いので、とにかく何も考えずに観れて楽しかったで>>続きを読む

君の膵臓をたべたい(2017年製作の映画)

1.5

このレビューはネタバレを含みます

ヒロインの女のアニメみてーな演技がすげー気持ち悪い。アニメ的(あるいは今作で言えばラノベ的なの?)な抽象性によって成立するであろう内向的な願望を、実写映画という表現手法によって描く事で単純に気持ち悪さ>>続きを読む

斉木楠雄のѰ難(2017年製作の映画)

1.0

あらゆる意図をセリフによって説明するスタイル、いわゆる「副音声仕様」は相変わらず絶好調で、確かに今作においては超能力によるリーディングという設定上の免罪符が付与されてはいるものの、だから一体それがどう>>続きを読む

バリー・シール/アメリカをはめた男(2016年製作の映画)

5.0

確かに(劇中における)バリー・シールという人物は破天荒ではあるが、一方でこの人は根本的に「状況の人」だろうと思った。個人の力など到底及ばない巨大な組織の思惑、その様々な方向性が織り成すうねりの中で、と>>続きを読む

デス・レース2000年(1975年製作の映画)

4.8

爆発だろうが暴力だろうが裸だろうが「画」として事は起こるし、そして事が起これば楽しいのである。あらゆる飛躍が刹那的な演出へと無理やり結実し、清々しく散っていく素晴らしい作品だと思いました。

改造車や
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アナベル 死霊人形の誕生(2017年製作の映画)

2.5

確かに恐怖演出におけるサービス精神は旺盛なのかもしれないけど、しかしながらそのほとんどが瞬間的なジャンプスケアなのであって、基盤となる恐怖の情動がいまいち蓄積されないままに発散していく感じ。それはまる>>続きを読む

ドリーム(2016年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

本作においては人種差別、男女差別という複数の差別構造があるんだけど、それらの構造を生み出す要因は主に三つ提示されていると思う。

一つは「偏見」によるもので、例えば中佐が思わず口を滑らせてしまったよう
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しあわせのパン(2011年製作の映画)

1.0

スローでロハスなイメージの氾濫によって雰囲気だけで人々の心が和らいでいく様に「ほっこり」し、そして幸せについて「考えさせられました」とでも言って欲しいのだろうか。

感情的反応を「ほっこり」というある
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亜人(2017年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

吉行和子やその周辺住人の体現するあまりに露骨な人物像とか、そしてよく分からないけど色々な才能を発揮し出す主人公のキャラクター的性質などなど、物語を展開させるために突然降って湧いてくる記号の数々によって>>続きを読む

動くな、死ね、甦れ!(1989年製作の映画)

5.0

炭鉱町というワレルカにとっての世界は、まるで喧騒によって象徴されているかのようで、歌や日常的な暴力をも含めて、とにかく世界はワレルカに干渉する。だけどそれが世界なのであって、すなわち限り無く現実的なの>>続きを読む

アウトレイジ 最終章(2017年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

やっぱり面白れーじゃねーかバカヤロー!!

均衡を破った者にはその裂け目を補正する責任が課せられるんだけど、同時に破られた側はそれに応じた権利を獲得して行使し始めてしまう。つまり「オイどうオトシマエつ
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怪獣総進撃(1968年製作の映画)

3.5

怪獣達によるキングギドラの公開処刑である。どいつもこいつもBOY-KENと同意見なヤツばっかりで相違点を話し合うつもりもないのである。

いくら相手がキングギドラとは言え、多数で寄ってたかってボコボコ
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カン・フューリー(2015年製作の映画)

5.0

好きなものを好きなように組み合わせて動かすに当たって、その障害となるのはリアリティや物語的整合性などといった概念的な基準というよりも、むしろ根本的にはこの世界の物理法則が立ちはだかっていたのだ。泣ける>>続きを読む

ユリゴコロ(2017年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

「実はこの人が…」とか「なんとあの人は…」といった結構な偶然が極小の人物相関の中に収束していくワケで、それを持ってミステリー的展開を構成されても何だか脚本の為の脚本という印象が拭えない感じ。

吉高由
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レゴ(R)ニンジャゴー ザ・ムービー(2016年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

LEGOでなければ不可能な表現は、ギャグとしてのギミック的な性質に偏りがちかなとは思う。腕が取れたとか付いたとかというギャグがあったりするんだけど、それは物語においてそんなに重要なポイントではないワケ>>続きを読む

僕のワンダフル・ライフ(2017年製作の映画)

1.0

このレビューはネタバレを含みます

私、個人的に動物アフレコと戦争をしておりますので、本作とも必然的に事を構える流れにはなるのですけれども、それにしたってコレはひどい。
ドキュメンタリーでもないくせに、犬の思っている事をペラペラとオッサ
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アフターマス(2016年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

元管制官の彼が抱える罪の意識の重さは想像を絶するワケであって、事件を主体から切り離さなければ彼は生きていけなかったのであろう。しかしながらその点こそが最終的な契機となり、誤解を恐れずに言えば物語的な落>>続きを読む

HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス(2016年製作の映画)

1.5

この中にお医者様はいらっしゃいませんかー!?思考が口からダダ漏れになる病気の人がいるんですけど、何度言っても病院に行ってくれないんです!!それどころか何だかスパイダーマン2ごっこまでやり始めてしまって>>続きを読む

明烏 あけがらす(2015年製作の映画)

1.0

前にも言ったんだけど、こんなに思考が口からダダ漏れになるような人は、頼むからまず一度病院に行って医師の診察を受けて下さい。よろしくお願いします。

福田雄一による我々大衆への思いやりはとどまる所を知ら
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女子ーズ(2014年製作の映画)

1.0

エヴァンゲリオンなんかに見られる意味ありげな言葉の氾濫を、宮台真司は「シニフィアンの過剰」と言い表したワケなんだけど、福田雄一作品に見られる意味の貧しい言葉による説明の数々は、この際ハッキリ言うけども>>続きを読む

薔薇色のブー子(2014年製作の映画)

1.0

これはスゴイ。福田雄一的な大衆想いのお笑いメソッドに、テレビタレントなどの共時的で表層的でインスタントな記号性を大量に混ぜ合わせて映画を作り上げてしまった事によって、この作品は現代メディア・コンテンツ>>続きを読む

俺はまだ本気出してないだけ(2013年製作の映画)

1.1

まあ何よりも、それが状況や心情の説明だかなんだか知らないけれど、これだけ思考が口からダダ漏れになるような人は一度病院に行った方がいいと思う。

これ見よがしでどーでもいい瞬間的な笑いは(あくまで過去作
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HK 変態仮面(2013年製作の映画)

2.2

鈴木亮平&清水富美加という存在が、そのフィジカル性によって虚構の世界の構築に奉仕している事で、少なくとも何か非現実的なものと向き合う表現的態度を感じることが出来た。
んなもん映画を撮るなら当たり前じゃ
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