JohnOnoさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)

5.0

宮崎作品の中で映画館で見ていない数少ない作品のひとつ。ビデオやテレビではもう何度も見ているが、映画館で見ると改めてその世界観、造形、メッセージ、キャラクターの圧倒的な魅力に驚かされる。監督が以後の作品>>続きを読む

セッション(2014年製作の映画)

3.9

どんな世界でも高みを目指すことにリミットはない。あるのはどれだけの代償を払うかの選択だ。常軌を逸したと言うのはたやすいけれど、その先にあるものを求める人間の衝動を止めることはできない。楽譜を取り替える>>続きを読む

残酷で異常(2014年製作の映画)

3.7

タイムループというキーワードだけで見始めたけど、面白くてとても得した気分になった作品。前半ダレた感のプロットも後半で回収+αの展開を見せる。西洋的死生観の皮肉な映像化と、パラレルワールド的前提で結果を>>続きを読む

ストリート・オブ・ファイヤー(1984年製作の映画)

4.0

もうね、音楽とネオンが時代感満載で、無条件にアガリます。でも別にあの時代がリアルタイムでもない、あくまで「寓話」。テーマがロックなんで「お伽話」と書けないだけでそうなんです。ひたすらカッコいいヒーロー>>続きを読む

僕のワンダフル・ジャーニー(2019年製作の映画)

4.0

前作「僕のワンダフル・ライフ」のとても良い続編。むしろ前作の繰り返しと言ってもいいくらい。(でもベイリー、癌探知犬の訓練受けるくらいには進歩してる。笑)もちろん、前作と同じくらい泣けます。
ずっと生き
>>続きを読む

お!バカんす家族(2015年製作の映画)

3.8

こんなに下品で馬鹿げてて笑ったコメディは久しぶり。まずはパイロットが軽くジャブ。痛いディナーの場面に続いて、意味不明なフォルムのボタンが沢山ある車が最高。鉤十字ボタン押してみたかった。ラフティングガイ>>続きを読む

マン・オブ・スティール(2013年製作の映画)

3.5

クリプトン星の滅亡の背景と歴史、両親の思い、そして自分の力と役割について悩みながら成長するクラークの姿を描きこんだスーパーマン。ドラマの展開がとても良かっただけに、この上なく派手なのにキレに欠ける冗長>>続きを読む

エスター(2009年製作の映画)

3.2

色々な「え、何で??」は置いといて、「少女」の心の闇とサイコパスで新しい不気味さ演出しようとした試みは評価したい。万力での骨折、ブラックライトに浮かぶ二重絵、気持ち悪いゴシックな化粧。ただ、もし違う監>>続きを読む

アップグレード(2018年製作の映画)

3.8

我々が意志と信じているものが、いかに脆弱で根拠のないものか、という作品。ICTとAIでほとんどの記憶と認知と判断が機械でできるようになったら、逆に感情だけが人間に残るもので、要は人間もタダの動物に過ぎ>>続きを読む

ゼロの未来(2013年製作の映画)

4.1

生きる意味と無意味、テクノロジーと人間、精神と肉体、過去と未来とかとか、哲学や社会学のテーマをパンパンに詰め込んで、奇抜でエキセントリックで極彩色の舞台で、ユーモア溢れるセリフと展開と衣装(意匠)の連>>続きを読む

マイライフ・アズ・ア・ドッグ(1985年製作の映画)

4.0

最初から終わりまで、出てくる全ての人物をずーっと暖かい目線で描く映画。その中でイングマルが少年のまま1センチくらい成長する場面場面を丁寧に紡いで描く。女の子の方が早く成長するのは世界共通なんだな。彫刻>>続きを読む

ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

3.6

ウォール街を才覚と欲望で上り詰めた男の栄華と没落。命綱もなく天空に駆け上がり下界を睥睨するスリル、女と酒に明け暮れる日々に憧れがないと言えば嘘になるが、その先の虚無を覗く不安は容易に想像できる。一時凌>>続きを読む

ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

3.8

恐ろしい。。スリラーというよりサイコホラーと言うべき作品。特に別荘のエイミーがずっと怖い。。容疑者側の捜査と失踪者側のプロットが同時に展開するのが斬新。ベンアフレックがいかにもなニックを好演している。>>続きを読む

スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

3.6

文字通り聖域である協会のスキャンダルに切り込む記者たちの姿を描く。どんな宗教も神は神だが信者はただの人間、それは聖職者も同じ。神の教えに従う善意と努力の影は人間の歪みとなって現れる。それを人間社会の論>>続きを読む

メッセージ(2016年製作の映画)

3.8

シリアスに地球外生物との邂逅を描く作品はそれだけで十分にハードルが高いので、個人的にはすでに加点要素。本作ではそのチャレンジを意思疎通というテーマに絞り込んで淡々と描く。ありがちな「回想シーン」に違う>>続きを読む

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)

4.5

矛盾に満ちた現実の隙間を縫って愛に溢れる短い時間を過ごした3人。その結末はあまりに悲しいけど、マルコがその短い人生で幸せだった瞬間の笑顔を忘れてはいけない。ナイーブな理想家ではないけれど、怒りではなく>>続きを読む

僕のワンダフル・ライフ(2017年製作の映画)

4.0

生きる目的を探し求めて生きる。でもいつかどこかでじゃなく、基本的に今ここを受け入れる。求められる役割を果たし、それでもなるべく楽しみながら、愛を求め与える。そんな「犬生」を転生する中で、生きる意味を実>>続きを読む

カメラを止めるな!リモート大作戦!(2020年製作の映画)

4.0

カメ止めチームによる、映画愛と将来への想いを詰め込んだショートムービー。今、この時にこの作品が制作されたこと自体に大きな意味があると思います。カメ止め製作の時も、大手資本と比べるとできないことが山ほど>>続きを読む

最高の人生のつくり方/最高の人生の描き方(2014年製作の映画)

3.4

人生の終盤になって、躊躇なくマイウェイを貫く生き方をしてたのに、それでも起こるコントロールできない出来事に真面目に取り組むと素敵な結果にたどり着くという、大人のお里伽話。マイケルダグラスとダイアンキー>>続きを読む

オーバーボード(2018年製作の映画)

3.2

うーん、コメディとしては面白いんだけど、イイ話のベースとして、記憶喪失したからってイイやつになる?っていうのがどうしても気になって、トントン拍子の展開に乗り切れませんでした。。もちろん本当は元々イイや>>続きを読む

シャザム!(2019年製作の映画)

3.2

悪役がダークサイドに落ちる動機がどうよ??アクションは凝ってて見応えあるし、お母さんとの再会は切なくていいんだけどね。。子どもが楽しめる映画で、大人も心から楽しめる映画とそうでない映画って何が違うんだ>>続きを読む

プロミスト・ランド(2012年製作の映画)

3.6

資源開発と環境保護。経済問題であり社会問題であり政治問題だけど、根本は個人の生き方の選択。軽率に新車を買う人を断じるのは簡単だが、土地を守り子どもの教育機会を手放すのはどうか?映画では主人公自身が、信>>続きを読む

インビジブル・スクワッド 悪の部隊と光の戦士(2014年製作の映画)

3.5

普通の日常を送る少年が突然透明になる能力に目覚めるお話。背景がだんだん明らかになって、事件に巻き込まれる中で成長していく姿が描かれるけど、何より日常感がすごく良かったので、続編であんまりアベンジャーズ>>続きを読む

EMMA/エマ 人工警察官(2016年製作の映画)

3.3

ストーリーは普通のサスペンスドラマが2本分、そこにアンドロイドのスパイスが少し。フランスの流儀が新鮮で最後まで見られるけど、子ども時代がないこととか、服従の意味とか、謎の男とか、展開できるネタはたくさ>>続きを読む

タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら(2010年製作の映画)

3.7

アンジャッシュかい!とツッコミながら見る作品。多少プロット作り込みすぎ感はあるけど、とにかく笑えて楽しい。バディサイコホラーコントと呼びたい。そりゃ巨大なマサカリ持ってニコニコしながら近づいて来たら誰>>続きを読む

ミッション:8ミニッツ(2011年製作の映画)

4.0

タイムループというコンセプト自体が物凄いポテンシャルを持ったデバイスで、サスペンスからコメディから哲学までどんな応用も可能なんだな。それを映画に紡ぎ出すクリエーターって本当に尊敬しかない。
本作品はそ
>>続きを読む

グッド・ライ いちばん優しい嘘(2014年製作の映画)

3.9

スーダンがアフリカのどこにあるかも、そこで20年以上も内戦が続いたことも、この映画を見たあとに初めて知った。文化や言葉が違っても、人は家族や仲間と心を通わせるのも争って血を流し合うのも同じということを>>続きを読む

ピザ!(2014年製作の映画)

3.6

チェンナイのスラムに住む兄弟とピザのお話。貧富の差という問題を大袈裟に語ることなく、スラムのリアルな日常とたくましい兄弟の行動を、丁寧にユーモア一杯に描く。メインテーマは「少年時代の根拠のない憧れ」で>>続きを読む

ブランカとギター弾き(2015年製作の映画)

3.7

社会の仕組みが全て経済だとすると、人間の仕組みは全て愛(憎しみも同義)。ウォール街でもスラム街でも経済の法則が支配するけど、スラム街ではウォール街では霞んでしまうような小さな愛がよく見える。ラストシー>>続きを読む

リーマン・ブラザーズ 最後の4日間(2009年製作の映画)

3.5

リーマンブラザーズが破綻する直前の舞台裏をリアルに少しだけ垣間見る作品。社会の仕組みは全て経済、でも経済の記号化が進むと究極的にどうなるか、の社会実験だったと今は思う。記号化がビット化するのはこれから>>続きを読む

ブレイン・ゲーム(2014年製作の映画)

3.7

2人のサイキックのガチバトルを軸にしたサイコスリラー、私はかなり楽しめました。何でもアリとリアルさの微妙なバランス。予知能力者が見る未来は自分の行動の選択をどこまで反映するのかというトリック。この映画>>続きを読む

ハッピー・デス・デイ 2U(2019年製作の映画)

4.0

パート2で続きを描く映画はたくさんあるけど、「進化」する映画はあまりない。その少ないひとつがまさにバックトゥザフューチャーなんだけど、この作品は多元宇宙論とチープなメカを繰り出して確実に1作目を進化さ>>続きを読む

ハッピー・デス・デイ(2017年製作の映画)

3.4

シンプルに面白くて楽しめる作品でした。最後のセリフにもあるけど、まんま「恋はデジャブ」の応用編。同じ日の繰り返しでやれるパターンは無限にあるんだな。でも必ず死なないといけないというのは、わかっててもキ>>続きを読む

カンパニー・メン(2010年製作の映画)

3.6

誰もが食べるために仕事をするけど、仕事がないとお腹が減るだけでなく、誇りも損なわれる。仕事は生きることだから。ベンアフレックは自然体で好感、ケビンコスナーは少し離れた定位置で安心、トミーリージョーンズ>>続きを読む

バーニング・オーシャン(2016年製作の映画)

3.3

メキシコ湾の原油流出事故、その発生時に現場で起きていたこと。それこそ、よく映画に出てくる企業幹部の悪い奴のせいで大変なことが起こるというパターンを地でいってて、さすがアメリカ。
泥水のジワジワ漏洩から
>>続きを読む

モリーズ・ゲーム(2017年製作の映画)

3.6

ジェシカチャステインがこの世に生まれてなかったらこの映画は成立しなかったよね、思うほどのハマり役。ストーリー展開もテンポ良くスリリング。ただ、実話だから仕方ないけど、元モーグル選手だった意味は??ケビ>>続きを読む