ただのひとさんの映画レビュー・感想・評価

ただのひと

ただのひと

ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.0

こんなに汚くて綺麗な映画を見たのは初めて。

彼が食べて得る幸福は食への執着とは違うもので、ただ食べているだけの描写なのに、誰かを殴るよりも暴力的に見えた。

汚れきった部屋のみで繰り広げられるストー
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ヴィレッジ(2023年製作の映画)

2.0

村社会の悪い伝統が詰まっている作品。

泥の中にハマって、前に進んでるつもりなのに下に沈んでいくような、そんな感覚になった。

特に誰の心情にも寄り添えず見終わったが、役者陣の芝居の良さと、2人の対比
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.5

音良し、ストーリーの進め方良し、文句なしの一本。

漫画派からすると、どういう音がつくのか不安が少しあったけど、本当に痺れるいい音と絵でした。

内容わかってるからこそより泣ける。

強いて言えばもっ
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

2.5

終始、何してるんだこの2人は。

って言うのが感想なんだけど、
監督の意図はしっかり伝わってくる。

戦争というのは、側から見たら理解できないような些細なことから始まり、死ぬまで続いてしまう、本当にこ
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オットーという男(2022年製作の映画)

3.3

トム・ハンクスの堅物おじいちゃんが良すぎてそれだけで見る価値あり。

壁に飾られていく写真と
一緒に過ごす時間がオットーを家族にさせた。

血縁なんて関係なく確かに家族の愛が存在していた。とても素敵な
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ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

4.0

日本の戦争映画で一番好きな映画が決まりました。

とにかく役者がすごいの一言に尽きる。

経験した事のない理不尽が確かに存在した事実に脱帽する。計り知れない苦しみの中に小さな喜びを見つけ、生き残り、無
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LAMB/ラム(2021年製作の映画)

2.0

Amazonプライムで元旦から配信されると聞いていて気になっていたので、元旦から見る内容じゃないけど今年初映画になった。

羊から生まれた羊ではない何かを大事に愛し育てる夫婦の物語。幸せと破滅。

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これからの人生(2020年製作の映画)

4.0

サラッと見始めたけど今年1番かもしれないくらい良かった作品。

ラストにかけて号泣、エンドロールの曲を聴いて更に追い泣きした。

差別を受けた人間だからこその人との関わり方にしっかり意味があり愛があり
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ファーザー(2020年製作の映画)

4.0

認知症のストーリーだと理解した上で観たので、個人的には違和感を感じる事なく観れた。

アンソニーの視点で進む日常が本当に苦しくてどうすることも出来ない親と子の絆に涙が出た。

自分の未来でも両親の未来
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フューリー(2014年製作の映画)

4.0

戦車だけの物語でここまで魅せれることが凄すぎる。

戦争を経験する当事者の感情は計り知れないくらい残酷、だからこそ言葉や行動が全てではないことがよく分かった。

まともでは居られないのだろうし、そこに
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西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

4.5

すんごい。

過ちもスリルのある欲も
繰り返されるもの全てがあまりにも酷く残酷だった。

音、画角、整列、流れる雲や川、
ストーリーの無さ全てが単調だからこそ
ラストのシーンが映えていて素晴らしい作品
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我々の父親(2022年製作の映画)

-

開いた口がふさがらない、、

これがドキュメンタリーであり、法律では裁けないということ、歴としたレイプだ。

言い表しようの無い嫌悪感で吐きそうになった、、

あり得そうであり得ない
でも実際に自分達
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

3.0

ほとんど"声"と"主役"のみ
これでこのクオリティは凄すぎる。

自分の世界観で見えていること
聞こえていること 感じていること

それが全て正解ではない
そして全て不正解でもない

正義も悪も同じ一
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

2.3

どっからどう見てもcrazy
監督の気狂いさに恐怖と興奮を覚える

世界の始まり いわゆるアダムとイブ的な
これが家族が始まった瞬間なのかもなあとか

エンディングソングが明るい太陽っぽい曲で
いやな
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レナードの朝(1990年製作の映画)

3.5

ここ最近で1番涙を流した作品

ロバートデニーロにロビンウィリアムズという豪華すぎるタッグ
なのに それを忘れてしまうくらい抜群なストーリー、適役すぎて震えた。

30年の時を無くした人間も
人と関わ
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英国王のスピーチ(2010年製作の映画)

3.0

吃音に対しての価値観もそうだが
王族だったとしてもただの庶民だったとしても
人と人というのは変わらなく尊く等しいということ。

友達になるのに年齢も立場もなにもない。

そして必ずどこかに理由はあるは
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17歳のカルテ(1999年製作の映画)

2.2

その中に居る少女達は突拍子もなく
普通とは少しかけ離れた、普通の少女。

全てのキャラがとてもユニークで魅力的

それぞれの悩み、苦しみ、快楽、
普通でありながら普通なんて言葉には収まり切れない
そん
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ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ(2021年製作の映画)

2.5

いったい誰が普通で誰がおかしいのか、、

現実と妄想がごちゃ混ぜになって
観ているこちら側も引き込まれるような世界観

難解すぎて解読するのにとても苦労した、、
映像の進み方や撮り方が秀逸でさすがNe
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永遠に美しく…(1992年製作の映画)

3.5

ひっさしぶりに鑑賞。

幼少期ある映画を家族で観て
トラウマになりかけたという兄の話から
なんだっけ、あれだよ、、とたどり着いた作品。

"とにかくぶっ飛んだブラックコメディ"

これを当時訳もわから
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ファザーフッド(2021年製作の映画)

3.2

父親が母親になろうとする物語。

誰もができないと言い
誰よりもできないと感じていたであろう父が
どんどん父親になって、娘になって、友達になっていく、

父がいて母がいるから正解なんじゃない
どれだけ
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最初に父が殺された(2017年製作の映画)

3.0

戦争の前の幸せな時間から始まり
突然、訳もわからず変わって行く日々

ただ生きるためだけに学んでいく全てを
常に少女の目線で映像が進んでいくからこそ
観ているこちら側も理解が追いつきづらく不思議な気分
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パニック・ルーム(2002年製作の映画)

3.1

とてもシンプル且つバランスの良いサスペンス映画。
出演している役者それぞれのキャラに無駄がなくてとても観やすかった。

なによりリアルに現場のパニックエピソードが書かれた記事があって
それがとても面白
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RUN/ラン(2020年製作の映画)

3.8

みぞおちの辺りがギュッとなって
最後まできっちりゾワゾワさせられた。

とち狂った母性や執着の怖さ
こういう映画が好きな自分に少しゾッとする

とにかく淡々と過ぎる生活の中に
静かに潜む違和感と幸せの
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心のカルテ(2017年製作の映画)

3.5

"骨になる"か。

まず何よりリリーコリンズの役作りに圧巻。

摂食障害を経験した彼女だからこそ魅せれたとても危ない作品、良い意味で問題作だからこそ非難は当たり前、百も承知でこの作品を作り上げたと思う
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朝が来る(2020年製作の映画)

2.5

ゆったり流れる空気感
日本の作品らしくてとても好きだった。

同じ監督の作品、あんを鑑賞した時も思ったが
無理せず、背伸びせず、日本の良さを表していて落ち着く

それと同時に原作の重さ。

幸せと現実
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私というパズル(2020年製作の映画)

3.0

監督が散りばめた情景のひとつひとつに
感情移入しやすくてとても観やすい映画だった。

子供を失った悲しみは計り知れない
愛する夫や楽しかった日々子供を抱いた感覚すら忘れてしまう事がどんなに苦しいか。
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彼女(2021年製作の映画)

-

数少ない日本のNetflix作品、、

原作があるみたいなので
本作とどのくらい違いがあるのか気になる。

洋画のような音楽や車の風景
ワンカットの体当たりな濡れ場シーン

これらを意味のあるものにす
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Fukushima 50(2019年製作の映画)

-

誰よりも原発の恐ろしさを知りながらも
自分達が死ぬという覚悟と共に 愛する家族や故郷
顔も名前も知らない人々を生かそうとする50人の物語。

判断を迫られる立場の人間は何が正解だったのか葛藤し
対峙で
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魔女がいっぱい(2020年製作の映画)

2.0

アン・ハサウェイとチャーリーとチョコレート工場に釣られて鑑賞。

子供嫌いな魔女たちと
現実を受け入れて前向きに生きる子供達のコメディ映画。

集合体恐怖症なので色々とキツかったと言う感想だけ残そう。

The Witch/魔女(2018年製作の映画)

3.5

キム・ダミ目当てで鑑賞。

序盤の違和感が残るストーリー
一気に場面が変わる瞬間、思わず声が出た。

期待を裏切られる感じが堪らない
完全に異世界な話なのに違和感がないのは韓国の良さ
これを日本で作っ
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愛してるって言っておくね(2020年製作の映画)

3.3

素晴らしい絵本に出会った感覚。

「愛していると言っておくね」

出てくる文章はたったこれだけ
それなのに心に残る重圧が半端ない。

過去は変えられないけど
少しでもよりよくなる未来を、望んでいる。

きみの瞳(め)が問いかけている(2020年製作の映画)

3.0

邦画の恋愛映画は苦手だけど
ストーリーも映像もとても美しかった。

なにより瞳が見えないことによって
切なさや儚さが倍増していて、苦しくも愛で満ち溢れた素敵な映画。

今、自分の世界が真っ暗になったら
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浅田家!(2020年製作の映画)

3.0

浅田家、これが実話だと思うと
なんて良い家族なんだろうと感動。

改めてこの時代に、写真にして思い出を残すことの大切さ、良くも悪くも写真には真実が映るということ、だからこそシャッターは簡単には押しては
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