Kajiさんの映画レビュー・感想・評価

Kaji

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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.5

静かな水面を漕ぐようなテンポで、埃をかぶる前に取り出しては慈しんだ記憶がある二人が素敵だった。

劇中のイニョン「인연」縁、ひっくり返すと「연인」恋人となります。
こういう韓国語の美しさがなかなか分か
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MY SHINee WORLD(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

楽曲の良さ、ハイパフォーマンスを繋いだ編集が良く、天井にもスピーカーがある映画館で観れた。
もちろん、いい曲で踊れない声出せない拷問の側面はあるけども。

ジョンヒョンの顔が映った瞬間にはもう。キー君
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.5

ある夫婦のミシミシと内部崩壊してきた過程が、客観・他人である法廷で語られるので、いたたまれない気持ちになった。
二人同士では「わかっている」と慣れと信頼で了解されていたこも、不可侵な部分であり、溝・壁
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ある男(2022年製作の映画)

4.0

原作でもその人の核が自分の思い込みであったなら、とゾッとする原点から個人のバックボーンやルーツをピーリングしていく丹念な筆致が冴えていて。石川慶監督が「わからない部分」と「わかっている部分」の欠片同士>>続きを読む

ロ・ギワン(2024年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

ラブストーリーに焦点を当てたことで、難民の社会的不安定さや国境に翻弄され、苦難を経験した20代の青年の肖像が霞んでしまっていた。

こういう役こそ20代の誰も知らない俳優を起用しなければならないんでは
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

耳なし芳一の全身お経で耳を切られるとか、カチカチ山での背中の荷物に放火される、とか悪い魔女が墜落させられるとか、竜巻で家ごと飛ばされるとか、頭につけてる金輪が締まっていくとか、子供の頃からそんなシーン>>続きを読む

犯罪都市 NO WAY OUT(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

間違いない。楽しめる。スコア入れはバランスをとったもので、主観では5億点です。


犯罪都市のヴィランはバルクも悪意もムッキムキでほんとに健康的です。顔色悪い陰険なヴィランは登場しません。今後そういう
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アタック・ザ・ガス・ステーション!(1999年製作の映画)

3.1

古くなってた。

くっそーって思ってることを押し込めて大人になるとこを押し込めなかった若者のとんでもない若気の至り。
すがすがしい一作。

テキトーな自問自答への自己解答って無意味なのかもって、思える
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小さな池 1950年・ノグンリ虐殺事件(2010年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

山間、深く鮮やかな緑に囲まれる山村、走り回る子が誰の子供かみんな知っていて、自分の親が誰の親戚かみんな知っているような住民が突如、「ここは戦場になるので避難しろ」と告げられる。

老いた親を背負い、家
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ジェントルマン(2021年製作の映画)

3.6

まんまと手のひらで転がされました。

最初はんーあるある、ね、わかったよぉ〜こんな感じね〜からの、、え?んん?えええ?の、うーわかっこいになって。
最後車窓にもたれて襟を立てたチュジフン俳優に惚れ直し
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GOGO70s(2008年製作の映画)

3.0

ちょうど「セシボン」と同期ぐらいか、
軍事政権下のロックシーン。

独裁者の元で行うロック、矛盾と情熱が同居した青年たちが眩しかった

梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

3.8

キリキリした展開かつ手際のいい演出。
暗闇に目を凝らして見てしまう仕掛けも効いた。
蝋燭が消えたり、月光が差したりとトーンが変わる夜の演出に声や針をぷすりと刺す感触まで主人公の設定に沿っていて、これは
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呪呪呪/死者をあやつるもの(2020年製作の映画)

3.6

おもしろかった〜
けどこの映画はドラマ「謗法」を観てからが適切。

社会悪を断罪する話だけど、今度は製薬会社の治験犠牲隠蔽という人身がかかったもので、被害者からしたら復讐。
その復讐の謎を解いて行って
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優しい嘘(2014年製作の映画)

4.4

末娘チョンジが自死をめぐり、周囲の人物たちが変化していく。
死後に芽生えてしまう呵責や後悔にそっと手を当てるようなチョンジの短い手紙に感涙。

シングルマザー、姉、ハブをくらわせたクラスメイト、誤解か
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マジック&ロス(2011年製作の映画)

3.0

意味深にしすぎて伝わりにくくなってる向きはあるけど、寓話的で浮遊感がある登場人物と一場面ずつの絵的センスは抜群だったと思う

ヒューマニスト(2001年製作の映画)

3.3

ブラックコメディでタイトルは反語的な内容。

え、これ、どう終わるんだろう??と展開の突拍子のなさがくせになってくる。

出てくる人みんなネジが外れているが、どことなく社会を皮肉った人物像でした。
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ホームレス ある家族の選択(2020年製作の映画)

3.7

アマプラ視聴。

淡々と状況が悪くなっていくのですが、深みに行くほど若い夫婦に平穏が訪れる。

若年層の貧困と独居老人問題という一見違う社会問題に思えるところを絡めて、ある種の解決策のような姿で社会は
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バッドランド・ハンターズ(2024年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

何が見せたいかとてつもなくはっきりした映画でした。

ストーリーは軽めですが、世界の終わりにマドンソク俳優がいる安心感は揺るがず、アクションに迷いがありません。

まずデカいワニがなんであんなとこいる
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Saltburn(2023年製作の映画)

3.4

ジャリジャリと砂を噛むような展開で、うっすら何が起こるのか予想してもしっかり違う方に進んで行く。


ただならぬ怨念と理想が捩れていくのは「プロミシング・ヤング・ウーマン」でも味わったが、さらに力作。
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古山子(コサンジャ) 王朝に背いた男(2016年製作の映画)

3.2

伝記の色合いが強く出ている映画。


主人公キムジョンホは実在の人物で、「大東輿地図」は現在も文化財として保管してあり、朝鮮の地図としては最高傑作と言われているそうです。
ただ実際は半島をすべて踏破し
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もしかしたら私たちは別れたかもしれない(2021年製作の映画)

3.4

ちょっとチクチクして、鋭角なラブストーリーでした。
恋愛を経たら友情は作れないのか?
知りすぎた人の知らない部分って?
許せない嘘って可変よね?許せなくなるその時ってタイミングなの?
慣れは愛とは違う
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コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

愛や絆で万難を越えるディザスタームービーに決別していました。
たった一棟残ったマンションでサバイバルに入って行く住民たち乗る群像がどんどん排他的で暴力を使うようになって行く怖さは前評判通り。
外部と内
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猫たちのアパートメント(2022年製作の映画)

3.5

人の棲家をもっと人用にするために追い出されて行く猫たち。

それまで団地の中で、餌に困らず、増えすぎてナワバリ争いに明け暮れることのないよう適切な避妊と去勢で管理が入りながら、春は陽射しで暖まったマン
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Homeless(英題)(2020年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

保険金詐欺に遭った赤ちゃんがいる夫婦が行くあてもなく孤独死したハルモニの家に居着くが。

福祉が本当に必要な人には届かないもどかしさと、必死に生きているのに常に間違った選択をしてしまう若い二人が苦しく
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