KnightsofOdessaさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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マディーナ(2023年製作の映画)

2.0

[] 40点

アジアの未来は取らないと決めてたのに、カザフスタン映画に変な義務感を感じてしまい失敗。昼はダンス講師、夜はダンサーとして稼ぎ、祖母とニート弟と幼い娘を支えるマディーナの物語。彼女は様々
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エア(2023年製作の映画)

4.0

[]

アレクセイ・ゲルマン・ジュニア長編七作目。1942年春にレニングラード近郊の小さい前哨飛行基地に配属された女性兵士たちの物語。女性パイロットを蔑視して参戦に反対する男性兵士たちも多くいるが、損
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雪豹(2023年製作の映画)

3.0

[] 60点

ペマ・ツェテンの遺作の一つ。チベットの山村で、飼っていた羊を9匹も雪豹に食い殺されたジンパvs第一級保護動物なので速やかに解放したい役人のバトル。ずっと羊のいる囲いの中に雪豹を入れとく
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ゴンドラ(2023年製作の映画)

4.9

[ゴンドラの上のユートピア] 99点

大傑作。ファイト・ヘルマー長編八作目。長年の友人だったバフティヤル・フドイナザーロフの代表作『コシュ・バ・コシュ』をヘルマー流に拡張しアレンジしたような一作。同
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耳をかたむけて(2023年製作の映画)

4.5

["普通"の人間は主人公になれるのか] 90点

大傑作。リュウ・ジャイン長編三作目。前作『Oxhide II』から14年ぶりの新作である本作品は、脚本家になる夢に破れて弔文ライターとなった男の日常を
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スルタナの夢(2023年製作の映画)

2.0

[] 40点

イサベル・エルゲラ長編一作目。インド系スペイン人の少女イネスがインドを旅行中に「スルタナの夢」という女性ユートピアを描いた本に出会い云々という話。メアリー・ビアード、ポール・B・プレシ
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真昼の女(2023年製作の映画)

2.5

[] 50点

バルバラ・アルベルト長編七作目。ドイツの作家ユリア・フランクによる同名小説の映画化作品。映画は第一次世界大戦期のドイツに始まり、第二次世界大戦終結から10年後までを扱っている。主人公ヘ
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開拓者たち(2023年製作の映画)

3.5

[] 70点

大きく二部構成になっており、前半は"赤い豚"と呼ばれた元英国軍兵士が、混血児セグンド&メキシコ人ガンマンと共に先住民たちを殺しまくるパタゴアン西部劇である。後半はその7年後を舞台に政府
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鳥たちへの説教(2023年製作の映画)

3.0

[] 60点

ヒラル・バイダロフ長編五作目。今回もオルカン・イスカンダルリがダブドという男を演じている。そして、説教三部作の二作目らしい。みんな大好き『クレーン・ランタン』の記憶がほぼないため、新鮮
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世界の終わりにはあまり期待しないで(2023年製作の映画)

4.5

[ルーマニア、終わらない労働と届かない声] 90点

大傑作。2024年アカデミー国際長編映画賞ルーマニア代表。ラドゥ・ジュデ長編10作目。大きく二部構成になっていて、第一部は搾取され続けるADアンジ
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漁師(2023年製作の映画)

1.0

[] 0点

漁師ウエスタンフォークロア。信じらんないくらいつまらん。マジで1秒も面白くなかった。この内容の薄さで140分て実力低すぎでは?60分でも長いだろ。同じ銅像が100回くらい出てきたけど10
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彼方のうた(2023年製作の映画)

4.0

[強固であり希薄な存在である春さんのこと] 80点

傑作。杉田協士長編四作目。主演の小川あんは、これまでの杉田作品の女性たちとはまた別種の存在感があり、ちょっと映画の雰囲気に対して強すぎるのではない
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白い小船(2023年製作の映画)

3.0

[]

ゴン・ズーハン長編一作目。クィア映画と知らなかったので明記。医師の母親がアフリカに長期出張することになって、長らく会っていなかった父親に預けられたシアンのひと夏の恋。お相手の年上お姉さんの人物
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ひとつの愛(2023年製作の映画)

2.5

[] 50点

イザベル・コイシェ長編最新作。山麓の村に引っ越してきたナタリアは、あまりのボロ家具合に大家にキレると、折り込み済みだろ!と逆ギレされ、これだから女は~というミソジニーまでプレゼントされ
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私たちの世界(2023年製作の映画)

3.0

[コソボ、失われた世代の青春] 60点

ルアナ・バイラミ長編二作目。前作『The Hill Where Lionesses Roar』は都会の大学に行きたい!という田舎暮らし女子高生三人組の物語で、
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La chimera(原題)(2023年製作の映画)

5.0

[あるエトルリア人の見た夢] 100点

人生ベスト。2023年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。アリーチェ・ロルヴァケル長編四作目。なんだかんだ『天空のからだ』が一番好きで、『夏をゆく人々』も『幸福な
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

2.5

[ギャング映画の文法で撮った"インディアン殺し"] 50点

長編作品としては『アイリッシュマン』以来4年ぶりの新作。カンヌ映画祭プレミア部門で初上映。Appleスタジオが製作に入っており配信メインの
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Club Zero(原題)(2023年製作の映画)

1.5

[風刺というフォーマットで遊びたいだけでは] 30点

2023年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。存在すら忘れていた前作『リトル・ジョー』に続いてコンペ入りとなったが、やはり流石は木を見て森を見ない映
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Here(2023年製作の映画)

5.0

パンフレットにバス・ドゥヴォスのキャリアを振り返る記事を寄稿しました!ぜひ読んでね!
この記事の副題も予告編に採用されました!推しの映画公開にここまで関われるなんて!ありがとうございます!

[ベルギ
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変ホ長調のトリオ(2022年製作の映画)

4.0

[映画史の上に建つシネフィル的ゲーム] 80点

リタ・アゼヴェード・ゴメス長編最新作。1987年、エリック・ロメールは『レネットとミラベルの四つの冒険』の執筆中、第五話として書いていた作品を独立させ
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春画先生(2023年製作の映画)

3.5

[] 70点

前作『麻希のいる世界』をいたく気に入ってしまったので今回も。登場人物全員がパチキレていて好印象。距離感も倫理観も貞操観念も世界観もバグっているし、戯画的な描かれ方をされているので、まあ
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パッセージ(2023年製作の映画)

3.0

[] 60点

アイラ・サックス長編八作目。主人公はパリ在住のドイツ人映画監督トマス。最新作の完成披露パーティで小学校教師のアガーテと出会い、そのまま一晩を過ごし、それを夫マーティンに報告する。曰く、
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エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命(2023年製作の映画)

3.5

[イタリア、エドガルド・モルターラ誘拐事件の一部始終] 70点

2023年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。マルコ・ベロッキオ長編26作目。本作品はエドガルド・モルターラ誘拐事件を描いている。かつてモ
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.5

[]

大傑作。ビクトル・エリセ長編四作目。1992年の『マルメロの陽光』以来31年ぶりの新作長編。それで170分は張り切りすぎだろ。映画は1990年に製作されたという劇中劇『The Farewell
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The Peasants(英題)(2023年製作の映画)

3.0

[ポーランド、大地主老人と結婚させられた少女の物語] 60点

2024年アカデミー国際長編映画賞ポーランド代表。ポーランドのノーベル賞作家ヴワディスワフ・レイモントによる代表作『農民』の映画化作品。
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緑の夜(2023年製作の映画)

2.0

[大人になれなかった二人の子供の物語] 40点

ハン・シュアイ長編二作目。前作『阪南の夏(Summer Blur)』があまりにも素晴らしい作品だったので、今回は本作品が上映されるから釜山に来たはずだ
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.0

[対話可能性とその危ういバランスについて]

2023年ヴェネツィア映画祭コンペ部門選出作品。『ドライブ・マイ・カー』でも組んだ石橋英子から音楽ライブで使用する映像を依頼されたため、劇映画を撮って、そ
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Four Daughters(英題)(2023年製作の映画)

4.0

[チュニジア、ある母親と四人姉妹の物語] 80点

傑作。2023年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。2024年アカデミー国際長編映画賞チュニジア代表。カウテール・ベン・ハニア長編六作目。前作『皮膚を売
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Banel e Adama(原題)(2023年製作の映画)

2.0

[セネガル、村の規範との戦い…?] 40点

2023年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。Ramata-Toulaye Sy長編一作目。ラインナップ発表前日に"ある視点"部門からコンペに格上げされたらし
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The New Boy(原題)(2023年製作の映画)

2.5

[オーストラリア、アボリジニの少年とキリスト教] 50点

2023年カンヌ映画祭"ある視点"部門出品作。ワーウィック・ソーントン長編三作目。主演も務めるケイト・ブランシェットがプロデューサーとしても
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ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人(2023年製作の映画)

1.0

[マイウェンによる"もしも私が18世紀にデュ・バリー夫人として生まれていたら"] 10点

2023年カンヌ映画祭オープニング上映作品。明らかにコンペに入ってただろう作品と思われるが、ラインナップ発表
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Pictures of Ghosts(英題)(2023年製作の映画)

3.5

[レシフェと私と映画館の歴史] 70点

2024年アカデミー国際長編映画賞ブラジル代表。クレーベル・メンドンサ・フィリオによる最新ドキュメンタリー。レシフェはブラジルの角の先端にある港湾都市であり、
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Sweet Dreams(原題)(2023年製作の映画)

4.0

[オランダとインドネシア、私のアイデンティティはどこに?] 80点

2024年アカデミー国際長編映画賞オランダ代表。エナ・センディヤレヴィッチ(Ena Sendijarević)長編二作目。観た瞬間
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Mademoiselle Kenopsia(原題)(2023年製作の映画)

3.5

[カナダ、廃墟に流れる隔絶された緩やかな時間] 70点

ドゥニ・コテ長編最新作。好きでも嫌いでもないがなんだかんだ毎回新作にエンカウントする監督界の代表格。本作品はまず10分ほど廃墟の空間をひたすら
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シティ・オブ・ウインド(2023年製作の映画)

3.5

[モンゴル、シャーマン青年の恋と成長] 70点

Lkhagvadulam Purev-Ochir長編一作目。ウランバートルのユルト地区にて、グランパ・スピリットは強力なシャーマンとして近所の人々を助
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Humanist Vampire Seeking Consenting Suicidal Person(英題)(2023年製作の映画)

2.5

[カナダ、人を殺せないヴァンパイアの恋] 50点

Ariane Louis-Seize長編一作目。サシャは吸血鬼一家の一人娘。しかし、彼女は繊細すぎて人殺しができない!父オーレリアンは彼女の味方をし
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