H・G・ウェルズの原作(1895年作)が、19世紀末なりの社会批判精神に富んでいる(イーロイとモーロックのルーツが、それぞれブルジョアジーとプロレタリアートだったり)ぶん、映画版(1960年作)では、>>続きを読む
「クレージー作戦」シリーズ第3作。「無責任」シリーズにおけるアナーキーさはすっかり影を潜め、「日本一」シリーズ同様、“一見チャラく見えるが実は極めて有能” という男のサクセス・ストーリー。それなりに面>>続きを読む
二階堂ふみは当然良い。渋谷すばるも予想外に良い(特に彼の歌唱力については予想を遙かに超えて良い)。全体を覆うブルージーな雰囲気も良い。大阪な感じが良い。そして音楽が良い。…とまあ、これだけ「良い」が並>>続きを読む
シリアスとコメディーとか、青春ドラマとSFドラマとか、いろんな要素間のバランスが絶妙。我が故郷鎌倉の香りと、そこを舞台に描かれるジュヴナイル・テイストにも大満足。そして何より、設定からストーリーから小>>続きを読む
江戸屋敷に滞在中の三日月藩のお姫様・春姫(中田康子)が、お忍びで江戸の下町に遊びに出かけたところ、同じく江戸屋敷に勤務する賄方(料理係)で、毎夜屋敷を抜け出して下町で遊んでいる鯖江半太郎と出会い…とい>>続きを読む
なんとも胸熱な映画である。何度も嗚咽させられた。
ただし、演出は粗い。あらゆる逸話(最初のうち嘉農をバカにしていた記者が決勝戦を観戦しながら言った「僕は嘉農びいきになった…」というセリフは、実際には>>続きを読む
いったい何を描きたいのだ?この作品は。男女が両方ともあんなぐらぐらしてるのにSM始めたところで、鼻くそほじってるみたいなもんでしょう。結局何もドラマがおこらないまま映画が終わっちゃった。ドラマが無いな>>続きを読む
古代モノを観て毎回思うのが、古代人ってあんなに一人一人が個性丸出しだったのか?という疑問。古代エジプト絵画では、人物は皆同じ顔をして同じ衣装を着て、誰もが首から上は真横を向きつつ胴体は真正面を向き、そ>>続きを読む
91年の実写版の内容をまるっきり覚えていないが、ネズミ先生なんていたっけか? ああ、原作やアニメ版にはいるのね。CGは凄いけど、敵とかそんなに憎たらしくないし、ヒロインのキャラも何だか古くさい感じがし>>続きを読む
久々に鑑賞。ゾンビを火葬場で焼く→煙が立ちのぼる→灰が拡散してしまわないうちに雨が降る→灰が雨に打たれ地表に落ちる→地面に染み込む→土葬の死体を蘇生させる、という論理的な律儀さに、またしても涙ぐむ。そ>>続きを読む
ミニチュアを極力廃し実機を使って撮影されているところと、ヒロイズムを謳っていないところがミソ。ただ、機体の殆どが木製であったモスキートそのものをもちっと描いて欲しかった。
「無責任時代」「無責任野郎」から、キャラクター設定を “無責任っぽいが実は有言実行” に大転換して始まった「日本一」シリーズ第1作。やはりスチャラカ社員よりはモーレツ社員でないと、高度成長期のサラリー>>続きを読む
単なるおバカ映画です。筋もすぐに忘れるでしょう。印象も早々に消え去るでしょう。作品批評とか金払って損したとか、そんなことは何も考えずにボケーッとしたい人向きです。あとは、ジョニー・デップが演りたかった>>続きを読む
他殺体からペスト菌が検出された。もし犯人が感染していたら、肺ペストのパンデミックが起こってしまう。衛生局のドクターとニューオリンズ市警の刑事が捜査に乗り出すが…というお話。前半はサスペンスフルに話が進>>続きを読む
主演:山口淑子(李香蘭)。日中戦争末期の中国を舞台にしたサスペンス・メロドラマ。
1945年4月、上海。重慶国民政府の特務機関による工作は熾烈を極め、日本の傀儡政権である南京政府にゆさぶりをかけてい>>続きを読む
「エクソダス」でも観るかと思ったが、こっちの方が観る価値ありと判断し観る。かなり世界マーケットを意識しているが、見るからにインド映画だった。主人公は実在のインド人オリンピック選手(200m走と400m>>続きを読む
時折光るモノは感じた。だが全体的には安易で冗長。最後だけ突然ルパンだし。次回は是非深田恭子メインでお願いしたい。
谷口千吉監督作品の中では評価が低いみたいだが、そんなことなかった。人間描写が一面的じゃ無いし、ストーリーも起伏があってハラハラする。難点があるとするなら少々未消化なラストだが、それもリアルと考えれば納>>続きを読む
リメイク版である「オーシャンズ11」を既に見てしまっているので鮮度は落ちるが、もしこっちを先に見ていたら結構面白いと思っただろう。
花札というのは安土桃山時代にポルトガルからもたらされたトランプから発達したもの。それが19世紀末に半島に伝わったのが今の韓国の花札(花闘=ファトゥ)だそうだ。日本の花札と絵柄はほぼ同じ、遊び方も似てい>>続きを読む
デ・パルマの名高い作品を遂に鑑賞!と興奮気味に見始めたところ、何だこのどっかから拝借してきたような設定やストーリーのオンパレードは!と憤りがぐつぐつ湧き出したが、やがてあれこの作品知ってる、公開当時映>>続きを読む
「アゲイン」とか言われるとつい楳図かずおを連想してしまうがそうではなく、全国の高校野球OBが出身校別にチームを組んで甲子園を目指す「マスターズ甲子園」にエントリーした、とある元高校球児(今おっさん)の>>続きを読む
やはりミュージカルは曲と歌とダンスである。その点、アニーはオリジナルは当然として、今回の新曲(多分)も出来が良い。聞いているだけで心が躍る。加えて、今回のアニーは、主演女優と助演男優が黒人である。歌と>>続きを読む
自分の描いた絵を、言われるがままに夫が描いたと偽り続けたために、色々と葛藤し悩み苦しむ女性画家の話。実話がベースになっている。
91年、プラハで一人のユダヤ人女性画家に会った。第二次世界大戦中、少女>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
現在も進行中のメキシコ麻薬戦争をテーマにしたドキュメンタリー。カルテル(麻薬マフィア)間の抗争が熾烈を極めるアメリカ国境近くの街シウダー・ファレスで働く警察官と、そこからリオ・グランデ川を挟んで隣接す>>続きを読む
この現実感の無さはどうだ。原作のほわほわした感じを通り越した、冷んやりした空気感は、恐らく意図的だろう。ものすごくスローな台詞と台詞の間を埋める、二人の新人俳優による(当時)貼りついたような笑顔も、住>>続きを読む
実際にリオに住んでいるスラムの住人がこ映画を見たら、かつて僕らが「グーニーズ」を見たときのような、「やっちまえ〜!」的な爽快感を感じるのだろうか。それとも、「えっ?これって実話ベース?」(実話ベースじ>>続きを読む
出版社に勤める夢想癖のある男が、美女と事件に巻き込まれる話。昨年公開された「LIFE!」のオリジナル版。1947年作。山田洋次監督の「虹をつかむ男」とは別モノ。古き良き時代の安心して見れて素直な気持ち>>続きを読む
テアトル新宿のロビー。前の回が終わって扉が開く。ぞろぞろと吐き出される女性が全員安藤サクラに見える。どっぷりブルースな剛速球。大傑作。
まあ、損した感じは無い。だが、1ヶ月以内にストーリーを忘れる。絶対忘れる。或いは「ダイ・ハード」とゴッチャになる。邦題が時間で娘がキムだけに「24」とゴッチャになる。あと、62歳のオッサンが主役を張れ>>続きを読む
キャストも雷蔵以外はパットしないしストーリーも暗めだし、シリーズ中でも外連味に欠ける地味な作品。ただ、御政道批判のスタンスは明確。政治なんて所詮こんなもの、とニヒルな気分にさせてくれる。
原作未読テレビシリーズ未見だが楽しめた。ただ、それらの存在が前提だからやむを得ないが、各メンバーが特殊能力を発揮する芝居場が無かったのが残念。あと、ミスリードによる盛り上げが少し弱かった。
一作目見てなかったらそれなりに楽しめるんだろうけど見ちゃってるからな。ジェシカ・アルバも嫌いじゃないしセクシー女優呼ばわりされることに不満だと言われてるワリには相変わらずそういう役ばっかりでしかも頑張>>続きを読む
神戸の高級レストランを守る若き女性オーナーと、それを潰しにかかる悪女の対決が描かれる。
桜田淳子が出番たっぷりであることに加え、第13回日本アカデミーで助演女優賞まで取ってしまった(因みに主演女優賞>>続きを読む
公開当時はそれなりの理由があったのかもしれないが、この「軟体動物シリーズ」、今見ると「いそぎんちゃく」と「でんきくらげ」と「しびれくらげ」の違いがどこにあるのか、さっぱり解らない。全部「いそぎんちゃく>>続きを読む
舞台はイランのとある貧しい一家。兄が妹の靴を無くしてしまったことから、彼らの身の回りに起こる様々な出来事が綴られてゆく。
1987年、「友だちのうちはどこ?」に描かれたイランは、貧しく素朴な世界だっ>>続きを読む