アガサ・クリスティの小説『オリエント急行殺人事件』(1932)は、シドニー・ルメットが’74年に劇場公開用に映画化してヒットさせていたらしい。ケネス・ブラナーの本作は5500万ドルの予算に対して3億5>>続きを読む
母親を惨殺されてもうすぐ1年というある晩、同じ高校に通っているカップルに続いて、ナイフと黒装束のムンクの手で次々と人々が殺されていく。。。
☆閑話
ウェス・クレイブンという名前を知る余地もないず>>続きを読む
1940年代、ブラジル北東部地域の荒野。荒涼とした大地は薮が申し訳なそうにすみにより、背の高いサボテンがいくつか目立っている。貧困が蔓延しており、仕事にありついた人も搾取の憂き目にあう。
☆貧しき>>続きを読む
ロンドンの高級レストラン。クリスマス前の金曜日の夜。シェフのアンディは別れた妻との間の息子との約束をすっぽかして、遅刻して店内に入ると検査官がチェックをしており、私生活は乱れて、酒浸りで睡眠不足のアン>>続きを読む
第二次世界大戦の後、レニングラード(現サンクトペテルブルク)の兵隊病院。兵員として出征していたイーヤのあだ名は「のっぽ」。そののっぽさんは負傷して引き上げる際に、戦友のマーシャが戦地で産んだ子を預かる>>続きを読む
震災のあとで、死んだはずの女から電話がかかってくる。死亡届のあとで転居届が出されて、女は横須賀で暮らしているらしい。証券会社に勤める男が死んだはずの女に会いにいく、、、
この種のインディーズを応援>>続きを読む
トルコのチャナッカレというトロイの木馬があったとされる遺跡の近郊で、エーゲ海に面した農村。
アカデミー外国語映画賞のトルコ代表になったが、アルフォンソ・キュアロンの『ROMA』やパヴェウ・パプリコフ>>続きを読む
17歳のキャンペーンガールが交通事故で死ぬ。死んだ人がほんとに死んだことになるまでの時間は、恋が生まれる永遠の始まりになり得るのか。。。轢死した少女が地上に降りてきて、学校やバイトの夢を語る。もうキャ>>続きを読む
70年代にベトナム戦争と、国内での徴兵制に立ち上がった若者たちの一部は過激派となって、人が射殺される事態にまで進んだ。その後、潜伏した若者たちは30年以上のあいだ当局の捜査を交わしてきたが、、、>>続きを読む
こだわりが強いが客商売が得意でない肉屋の店頭を突然ヴィーガンが襲撃し、血のような赤のペンキをかけられて、ガラスを割られて、殴られる。後日、森の道でたまたま出くわしたヴィーガンテロリストを殺害し、隠蔽す>>続きを読む
9世紀頃にペルシャ語からアラビア語に翻訳され、1700年以降西洋で翻訳されるようになった「千夜一夜物語」(せんやいちや)、あるいは「アラビアンナイト」。それを翻案した小説に基づくのが本作のよう。
「>>続きを読む
☆世界を愛せるか?
娘ちゃんと旦那と高齢の父と国税庁の人に囲まれたお母さん。
①娘ちゃんは自分の母親に向かってエヴリンと呼びつけにしてまばたきを堪えながら凄んでくる。刈り上げたパンクな見た目の子と>>続きを読む
ネタバレしないでください、みたいなメッセージが。好きな映画人なので尊重しましょうかね。。。しかし、原題について語るのは問題ないだろう。”Serre-moi fort”、しっかり抱きしめて、であるし、そ>>続きを読む
荒廃した近未来のデトロイト。ハロウィンの前夜には放火を愉しむという悪党たちが、地上げのついでに強姦し、恋人たちを殺害する。1年後、カラスに導かれて、殺害された男が墓から甦り、悪党たちを血祭にする。。。>>続きを読む
『ダージリン急行』のレビューを『ムーンライズキングダム』の方に投稿してました。大変失礼しました。もとい、、、
父が亡くなり、仲違いしてた3兄弟がインドからヒマラヤの修道院の母に会いにいく。。。>>続きを読む
オーストラリアの義賊の話。義賊というのは、違法行為を生業にするが、弱い立場の人たちを守ることをやったり言ったりする人。ロビン・フッドとか、日本だとルパン3世みたいな。本作では、ネッド・ケリーという18>>続きを読む
カリブ海の小島からの無人のヨットがニューヨーク港に漂着し、巡視艇が近づき2人の警官が調べると、ゾンビに襲われる。1人が発砲すると海に落ちて、いったん沈静化。ヨットの持ち主の娘と、事件の臭いを嗅ぎつけた>>続きを読む
ファッションデザイナーで中年のペトラ・フォン・カントは夫と別れて、アシスタントというより召使いのように使っているマルレーネと暮らしている。そこに友人のシドニーがカリンを連れて来ると、ペトラはカリンを見>>続きを読む
クリスマスの頃に観たらいいのかも。
TMネットワークの小室哲哉がロンドンで購入したミニチュア・シュナウザーをユンカースと名づけ、英語でしつけ、「ユンカース、カム、ヒア」とよく呼んでいたら>>続きを読む
ハロウィンの夜、6歳の少年が姉を惨殺。それから15年、精神病院に収容されていたマイケルが脱走して、ハロウィンの夜に幽霊屋敷になっていた家に戻ってくる。
☆ポジティブ
街。ひっそりとしていて、人>>続きを読む
世界が水没した近未来。行き場のない人間たちが麻薬や酒に溺れるように、記憶再生装置にすがって過去イメージに浸ろうとする時代。その装置の操作を生業とする男(ヒュー・ジャックマン)のオフィスに、赤いドレスの>>続きを読む
私が四谷怪談シリーズで観たのは、以下のもの。高岡早紀が出ているのも遠い昔に観たが高岡早紀しか記憶にないので数えない。
①木下恵介『新釈四谷怪談』(1949)
②中川信夫『東海道四谷怪談』(1959)>>続きを読む
70年代、シドニーで異常気象になり、土砂降りや雹が降りだした。白人の企業会計を専門とする弁護士(リチャード・チェンバレン)が、アボリジニーの殺人事件の弁護人を受け持つことになり、異常気象は世界の終末の>>続きを読む
スパークスというバンドが2010年頃のカンヌ映画祭でレオス・カラックスと知り合い、そこでスパークスが『アネット』のアイデアを提案したのだという。彼らが原案、脚本で、曲も全部書いたのだという。
☆疑>>続きを読む
バーベット・シュローダーは、『モア』(1969)や『ルームメイト』(1992)の監督をしたり、ジャック・リヴェットの『セリーヌとジュリーは舟でゆく』(1974)に出演した映画人であるが、彼が21歳の時>>続きを読む
赤ちゃんが欲しくてたまらなくなり、24時間以内に子供を作りたいという女が、その恋人である男と夜な夜なもめて、さらに別の男と絡む話。
ゴダールが「『突然炎のごとく』(1962)がトリュフォーにとって>>続きを読む
ツァイ・ミンリャンの長編デビュー作。予備校をさぼってゲームセンターにいるときに声をかけたリー・カンションをフィーチャーしているのは、その後のツァイ・ミンリャンの作品全てに共通するのだが、実際、本作は予>>続きを読む
ランベルト・パーヴァ&ダリオ・アルジェントの2作目。前作は怪しい劇場のスクリーンから始まったが、本作はあるマンションの住人たちが、それぞれ別にだが、テレビを見ていると、奴らが現れて、マンションを蹂躙す>>続きを読む
青森で家族の弔いをする必要があったお水の女(江波杏子)と、ヤクザ稼業で命を狙われる男(織田あきら)が、産業の死んだ寒村の波浪の飛沫がかかりそうな、海辺の掘立て小屋に住み始める。。。
☆土地
人間>>続きを読む
チェコの前身となるボヘミア王国、13世紀頃。ザクセン公国の一団が盗賊に襲われる。王の側はドイツ語を話す。襲撃したのは地方領主のゴズリークの手下というのか息子たちで、チェコ語。漁夫の利を得ようと、残され>>続きを読む
『少女ムシェット』は『バルタザールどこへ行く』の翌年公開された。後者と同じ役者も出ているし、薮や人物の写し方もほとんど同じである。空間の描写は劣化している。何より異なるのはモンタージュである。省略と死>>続きを読む
キェシロフスキはダンテの『神曲』に基づき、「地獄篇」、「煉獄篇」、「天国篇」の3部作の構想を練っていた。キェシロフスキが亡くなるのは1996年。その2年前にトリコロール3部作を完了させて引退を宣言して>>続きを読む
中世、スカンジナビアのあたり。父の弟が父を殺し、母を奪った。アムレートは海に逃げ、逞しいバイキングとして成長し、復讐の機会をうかがう。
うーむ。ファンタジー系のRPGって、ゲームの前に長々とCGが>>続きを読む
ワインスタインという男の無数の性犯罪とその隠蔽を暴こうとするニューヨークタイムズの記者、ミーガン(キャリー・マリガン)とジョディ(ゾーイ・カザン)の話。
☆ワインスタイン
『セックスと嘘とビデオ>>続きを読む
1913年、デンマークの富裕な家の娘がイギリスの貴族の男と結婚する。女は別の男に振られた腹いせ、男は金目当てだった。2人はケニヤに行き、酪農をするという計画を立てる。。。
アフリカでのロケ。広大な>>続きを読む
モリコーネ(1928〜2020)の人生を振りかえる、『ニューシネマパラダイス』の監督によるドキュメンタリー。
☆誉め殺し
モリコーネの人生のエピソードが、モリコーネ自身の口で語られ、音楽で参加し>>続きを読む