カランさんの映画レビュー・感想・評価

カラン

カラン

自分の考えを書きます。

5点→超良い

4.5点→良い

4点→喋りたかったからレビューした。

ベスト10は、今、胸をいっぱいにしている映画です。どんどん更新したい。新しい映画、新しい世界、新しい感じ方。

映画(130)
ドラマ(0)

サディスティック&マゾヒスティック(2000年製作の映画)

4.0


映画を撮らせてもらえるなら、なんでもやるよね・・・(小沼勝)


小沼勝という日活の監督さんの助監督をしていた中田秀夫が、小沼氏本人、中田秀夫を含めた小沼組の面々、役者たちとのインタービューを集めた
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ヨーロッパ一九五一年(1952年製作の映画)

4.5



我が子に対する罪悪感から、世界に愛を、貧しき者に施しを、孤独な者に慰めを、仕事もしないが子供だけはたくさんいる、適当でふしだらなダメ女(ジュリエット・マシーナ)には仕事とくだらない情事の手伝いを。
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セカンド・サークル(1990年製作の映画)

5.0



2005年にペドロ・コスタが映画美学校で、ということは私が今いる場所の階下で、ハロー filmarks! 行なわれた講義でジル・ドゥルーズを引用しながら映画撮影について次のように述べている。
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静かなる一頁(1993年製作の映画)

4.0


『セカンドサークル』(90)、『ストーン/クリミアの亡霊』(92)、そして本作、『静かなる一頁』(93)と、この時のソクーロフは何かのエチュードとでもいったような、ミニマルな小品を立て続けに作る。
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アルジェの戦い(1966年製作の映画)

4.5

壮絶。ツタヤのDVDだが、1966年の映画であることを考えると優秀なリマスター。アルジェリア戦争の1954年から1957年の経過を辿る、ドキュメンタリー調の白黒映画。フランスの植民地主義に抗して独立を>>続きを読む

ストーン/クリミアの亡霊(1992年製作の映画)

4.5



ユーロスペースのソクーロフ特集。凄まじい。が、激しく眠かった。飯を控えめにして、酒も飲まず、コーヒーを飲んで、かなり集中して挑んだのだが、3回、意識を奪われかけた!その度に集中しろと自分を叱咤した
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悲愁物語(1977年製作の映画)

5.0


いや〜、すっげえ面白いですねー。


☆清順 meets スポ根マンガ


はじめの30分くらいは昔の少年漫画のスポ根ものに、多少のエロが入っただけなのかなって思って、途中でやめようかって思った。『
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草原の実験(2014年製作の映画)

4.0

前情報なしで見たほうがいいかなって思いますね。ゆっくり暇な時に鑑賞されてください。


何も知らないで見てたら、『初恋の来た道』みたいなのかなって思った。そしたら木が映ったのでタルコフスキーっぽく。
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女が階段を上る時(1960年製作の映画)

4.0

成瀬巳喜男の『女が階段を上る時』は1960年に公開された。この時代には、「原色の街」を舞台にした作品が大量に生産される。吉行淳之介の小説は1956、溝口健二の『赤線地帯』も同じく1956年である。しか>>続きを読む

アンナと過ごした4日間(2008年製作の映画)

5.0

女性看護師に対する家宅侵入とハト時計の窃盗、それから数年前に起こった同じ女性への強姦の容疑をかけられた男に裁判官が問う。


「なぜ押し入ったのですか?」

「・・・愛です。」

「もう少し大きな声で
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美しき冒険旅行(1971年製作の映画)

5.0

オーストラリアの奥地の荒野を女の子が、丈の短いスカートとローファーで歩く。このいかにも都会から来たという風采のガールを演じるジェニー・アガターは劇中では14才の設定であるが、1969年8月の撮影開始時>>続きを読む

クローズ・アップ(1990年製作の映画)

5.0

レオス・カラックスの『ホーリーモーターズ』のように、映画世界と観客の世界を繋げ、演技と生きることを接続させる映画なのかと思っていたが、違った。あるいは、ベルイマンの『ペルソナ』のように映画を製作する者>>続きを読む

春にして君を想う/ミッシング・エンジェル(1991年製作の映画)

4.5

死んだ爺さんの家は、新幹線の駅がある町だが、小高い山から見ると田園がずーっと広がる田舎で、田んぼに流れこむ小川はこの上なく澄んでいて、惑星ソラリスの冒頭の揺らぐ水草よりも、はっきりとザリガニやら石やら>>続きを読む

緑色の髪の少年(1948年製作の映画)

4.5

おじいちゃんの言いつけ通りに風呂に入って出てくると、髪が緑色になっていた戦災孤児の物語。オープニングクレジットの後の海辺は、明け方dawnなのか、夕暮れduskなのか。大変な苦労のなかで作り上げた『ド>>続きを読む

パプーシャの黒い瞳(2013年製作の映画)

4.0

ポーランドにいたジプシーたちの物語。

クロード・ランズマンの『SHOAH』はポーランドに点在した絶滅収容所にいたユダヤ人と付近のポーランド人にインタビューしてまわる映画なので何度も画面に映るのだが、
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マザー、サン(1997年製作の映画)

5.0


ソクーロフ③


分厚い魚眼レンズ越しに見ているような、アナモルフォーズ(歪像)の世界の中で、ソクーロフは死に瀕した母とそれを看取る、あるいは、母の死に際して彷徨する息子を描く。白黒フィルムではなく
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祈り(1967年製作の映画)

5.0

放置していたが、これからも上映される機会があるようなので、今さらながら、蔵出ししてみる。岩波ホールで日本初公開された時、あまりにも素晴らしいので2回観に行った。同じ映画を劇場で2回観るなんてことはあま>>続きを読む

蛇の卵(1977年製作の映画)

5.0



「ベルイマン映画の中に迷い込んだ気分だったね。初日に撮影したのは冒頭の宿屋のシーン。奥で結婚祝いのパーティーをやっている一団がいる。彼らは一日中リハーサルをしていたよ。でも、実際に彼らが映るのはせ
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ウッドストック/愛と平和と音楽の三日間(1970年製作の映画)

4.5

全曲収録ではない。マーティン・スコセッシ編集。40万人を集めた、アメリカのカウンターカルチャー(若者、ロック、反戦平和運動、公民権運動、フラワームーブメント、ヒッピー等の保守的な価値に対するアンチ)の>>続きを読む

特別な一日(1977年製作の映画)

4.0

戦火の出逢い

第一次世界大戦後、ムッソリーニのファシズムが幅をきかせ、イタリアは国際連盟を脱退し、ドイツ、そして日本に接近し、枢軸国を形成しようとしていた。ドイツがポーランドに侵攻して第二次世界大
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沈黙の世界(1956年製作の映画)

4.0

何がと言われると難しいが、面白い。そう言うのが憚れる内容が含まれるのだが、面白い。監督はルイ・マル。どこらへんがルイ・マルなのか?と聞かれると困るが、そうなのである。ドキュメンタリーだが、少なからずや>>続きを読む

不滅の女(1963年製作の映画)

4.0



なんか、ロブグリエって、ぱっと思いついたことを誇張か吹聴してるようにしか思えないような、作り込みの粗雑さが目についてしょうがない。一つ一つシーンを大事にしてないから、表面の奇抜さだけが残る。で、そ
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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

4.5

何かを見るよりも先に、まず、私は誰かに見られている。誰かの声を聞くよりも先に、まず、誰かが私を聞いている。そんなことを教えてくれる素敵な映画だった。

認識論的な要素が入ってくるので、メタレベルの話に
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イレブン・ミニッツ(2015年製作の映画)

4.5


イエジー②

マクガフィン、の映画ですね。マクガフィンのためのマクガフィンによるマクガフィン映画です。染み、は純粋マクガフィンですね。マクガフィンは何でもない仮象ですから、手の上に乗せて直視してみれ
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

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児童性愛それ自体は構わんが、強要して、他人を傷つけてはならず、また、やったことをやってないと嘘をついてはならない。犯罪が確定したら、再考しなければならない。作品と作者の関係について。

2019/1
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ピクニック(1936年製作の映画)

4.5

「ルノワールはおそらくすべての映画作家のなかで、もっとも完全な芸術家だ。つまり、フォルムが知的テーゼや美学的体系によって決定されることが、もっとも少ない作家だということだ。」
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ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古(2012年製作の映画)

4.0

役者は演技に何をかけるべきなのか、ピーター・ブルックが役者たちに指導してます。撮影は息子のサイモン・ブルック。重要なのは「リアルであること」となるんでしょうか。意識を集中し、精神が身体の動きに表れるよ>>続きを読む

リトアニアへの旅の追憶(1972年製作の映画)

4.0

エモエモの心優しき草食系ビートジェネレーションっていう印象を受けるかもしれないが、biographyを見るとなかなかハッスルする人のよう。ジュネ、って『エイリアン4』のほうじゃなくて、『泥棒日記』書い>>続きを読む

初恋のきた道(1999年製作の映画)

4.0

お弁当を作るのも、草葉の陰に隠れるのも、走って転ぶのも、恋を生むのか・・・恋を生む映画、いいね、きのこ。



女は知らんだろうが、女は恋の花が開くまさにその瞬間に、瞳が大きくなるのか、緩むのか、二つ
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第三世代(1979年製作の映画)

4.5

オープニングクレジットから、もはや鑑賞不可能なくらいに突っ走る。たぶんモーツァルトのピアノ協奏曲のメロディーを崩しながら、奇怪な心拍音に変質させた頃には、字幕を追っていて、ドイツの政治家のテロリズムに>>続きを読む

イン・アブセンティア(2000年製作の映画)

5.0

アウトサイダーアートというのをご存知ですか?フランス語だとアールブリュットという言い方をしますが、脚色のない生のままの芸術、という意味です。広義には、アカデミックな指導を受けたことのない素人による作品>>続きを読む

幕末太陽傳(1957年製作の映画)

4.5

問題 : 勇気とかエネルギーとかを与えてくれる映画を一本挙げてください。

うーむ。こういう質問は難しいのだが、この『幕末太陽傳』でしたら、いかがでありんすか?



☆どんな元気をくれるか?
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無防備都市(1945年製作の映画)

5.0



ロッセリーリ①


この映画は1944年の8月、つまり連合国によるイタリアの開放から、わずか2ヶ月後に、男たちがこの映画の制作に乗り出した。撮影は1945の1月に始まり、公開は1945年の9月のこ
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赤い靴(1948年製作の映画)

4.5

マーティン・スコセッシが2年以上の歳月をかけてリマスターしたものを、Blu-rayで見た。青と緑と赤からなるオリジナルネガを一つずつリストアするために、通常の作業の単純に3倍の時間がかかったとのこと。>>続きを読む

アッカトーネ(1961年製作の映画)

4.5

☆ロッセリーリかパゾリーニか?

イタリア人監督で認めるのはロッセリーリとパゾリーニだけだ、とベルトルッチは言ったらしい。この無邪気であまり報われない発言はまずもって、周知のようにゴダールとヌーベルバ
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永遠と一日(1998年製作の映画)

5.0

永遠について考えてみる。

永遠というのは永遠なのだから、全てを含んでいるはずである。永遠について今私は考えているのだが、この私の今の思考は、私の考えた永遠に含まれていたのだろうか?私が今について考え
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