カランさんの映画レビュー・感想・評価

カラン

カラン

すごいな、これはって映画について書きます。あることないこと、ヨシナシゴトを。

5点→from素晴らしい to永遠。

4.5点→良い。良いが、何か足りない。あるいは、私にはよく分からない部分もあった。

4点→お勧めというわけでもないが、その映画について喋りたかったからレビューした。

ネオン・デーモン(2016年製作の映画)

4.5

レフンの『眼球譚』。フランスの作家ジョルジュ・バタイユの『眼球譚』は、玉子を眼球に見立てて性器に出し入れする戯れ、目玉とその運命の話しだった。それが後の『マダム・エドワルダ』では、股の間から「私」を見>>続きを読む

海は燃えている イタリア最南端の小さな島(2016年製作の映画)

4.5

イタリアの難民問題を巡るドキュメント。

このドキュメントは、イタリアの ランペドゥーサ島を舞台にして、中東、アフリカからの難民が、船にぎっしり乗って、海を渡ってくる。

ぎっしり乗っているので、
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早春(1970年製作の映画)

5.0

恵比寿のガーデンシネマで鑑賞。
初日だからなのか、お客さんがたくさんいて、嬉しくなった。








『早春』

15才の男の子が、deep end、つまり性の深みにはまる。性愛は、社会的には、恋
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ルートヴィヒ 完全復元版(1972年製作の映画)

5.0

様々な映画が様々に制作されて、様々に受容されるわけだが、現代の消費社会の商品流通コードには、明らかにそぐわない、超-大作。これは映画の神が作ったのか。

作曲のことは詳しくないのだが、音楽再生装置など
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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

5.0

喪失と再生を描いた映画はたくさんある。最近観たもので思い出すのは、『ジュリエッタ』(アルモドバル)、『静かなる叫び』(ヴィルヌーブ)、『ラビットホール』(ジョン・キャメロン・ミッチェル)、『世界に一つ>>続きを読む

月の輝く夜に(1987年製作の映画)

5.0

20年ぶりに、何度か見直しているロマンティックコメディ。この監督は凄いなと思う。フィルマークスをやり始めて『屋根の上のバイオリン弾き』の監督であったと、今さら知った。『ジーザスクライスト スーパース>>続きを読む

ホワイトナイツ/白夜(1985年製作の映画)

4.5

冷戦下で、旧ソ連からアメリカに亡命したバレエダンサーと、米軍を脱走してソ連に亡命したタップダンサーの物語。

激しく洗練されたトップのバレエダンサーと、情熱的だが、チャップリンのように滑稽で物悲しいタ
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太陽と月に背いて(1995年製作の映画)

4.0

ずっと若い頃に、渋谷のシアターコクーンで観た。初めて女の子とデートで映画館に行ったのだった。手とか握っちゃったりして〜、なんて考えていたが、後述する描写のせいで、初デートは緊迫し失敗に終わる。とはいえ>>続きを読む

父を探して(2013年製作の映画)

4.5

パッケージが予想させる「可愛い」感じは、映画が進行するほど消えていく。事態は深刻である。

本作の公開の翌年、2014年はブラジル二度目のワールドカップが開催された。開催国ブラジルは信じがたい点差でド
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悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)

4.0

爆音映画祭

『悪魔のいけにえ』は、黒沢明氏によれば、「生々しく」かつ「品格がある」とのこと。そして奇跡的な「偶然」が、この「サイコホラー」の金字塔を生み出したらしい。サイコホラーとはヒッチコックの『
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ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

4.0

爆音映画祭

『ブレードランナー2049』

神々しいまでの音圧のなか、ブルーモスクのモザイク模様のように、ソーラーパネルが無数に並ぶ大伽藍の壁をスピナーに乗って飛び超えていくかのような撮影。ありえな
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静かなる叫び(2009年製作の映画)

5.0

青山真治の『ユリイカ』は、色盲になるほどの痛み、心神喪失に至る子供、そのそばにいることでさえ慰めになる孤独、それはただ時間だけが解決できる/できない痛みなのだとでも言うかのようにゆったりと、長く、長く>>続きを読む

ブレードランナー ファイナル・カット(2007年製作の映画)

5.0

爆音映画祭

丸の内ピカデリー、画面は相変わらずでかい。音もいい。極上の『ブレードランナー』。オープニングで、シンセサイザーに乗って爆炎が吹き上げる、悪魔の根城のような不夜城への接近のシークエンスで、
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メタルヘッド(2010年製作の映画)

4.5

猛烈にメタリカを聴きたくなる映画。それしかないが、それでいい。

ヘドバンして、音量全開で、Blood will follow bloodとシャウトすると、毎朝、まあ大して早いわけでもないが、仕事に、
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ビューティフル・ガールズ(1995年製作の映画)

5.0

男の幻想の中の、愛しき者とは。

当時書かれたプロのレビューを見てみると、厳しいものである。ニューヨークタイムズに当時載った書評では、女性評論家が、内容がなく、ただしボキャブラリーだけは豊かな評を書い
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海底47m(2017年製作の映画)

5.0

もうすぐ終わってしまうと思いますが、映画館で観たらいいと思います。

怖い、ですよ。海の闇の中で、サメの白い下顎とピンクの歯茎に追い回されるの。本当に怖いですよ、早く終わってくれと祈ったぐらいです。
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オネーギンの恋文(1999年製作の映画)

5.0

この『オネーギンの恋文』よりも前に、ベルトリッチがリブ・タイラーをフィーチャーして、adolescence思春期とsexの邂逅を描いていた。それはそれでよかった薄い記憶があるが、このファインズ一家によ>>続きを読む

カルテル・ランド(2015年製作の映画)

5.0

純粋暴力批判

このドキュメンタリーフィルムは、メキシコの麻薬組織と戦う「自警団」をドキュメンテーションしながら、転移し続ける癌のように始末をつけられない悪夢的様相を呈した麻薬戦争を描いている。誰が悪
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クリムゾン・タイド(1995年製作の映画)

5.0

白熱の演技。

潜水艦の中で、2人の役者がセリフをかけあう様を観るのは、まるで下北沢の小さな劇場のようである。役者の汗や唾が飛んで来そうな距離感を維持しながら、デンゼル・ワシントンとジーン・ハックマン
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ヴィデオドローム(1982年製作の映画)

5.0

凄まじい。

netfilms氏のレビューに誘われて観た。久しぶりに新しいものを観た気がする。1982年の作品である。

バタイユという異形の思想家は「笑えばいいさ、しかし笑う者は怯えているのだ」と自
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灼熱の魂(2010年製作の映画)

4.0

中東の1人の女性と、古代ギリシアの悲劇が交錯する。ソフォクレスの悲劇『オイディプス王』は、フロイトによれば、人間の欲望の骨格である。

オイディプスの父はテーバイの王で、産まれてくる子は、災いを生むの
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セッション9(2001年製作の映画)

5.0

闇の中で、感染らない病気が、感染る。

結核が伝染病として恐れられていたことは、宮崎駿の『風立ちぬ』を待つまでもない。その結核の時代の後で、人から人へ感染るという不吉な呪いのような役割を結核の次に担っ
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ドラキュラ(1992年製作の映画)

5.0

純愛というジャンルに賭けられているものとは何だろう?

デビットリンチという監督は純愛だと思う。『ワイルドアットハート』は完璧な純愛だ。

純愛は、惜しみなく捧げ、惜しみなく享受する愛だろう。好きだか
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ブロークバック・マウンテン(2005年製作の映画)

5.0

ボーボワールという哲学者は『第二の性』を書くにあたりレズを試したらしい。何かを知るということを改めて考えさせるエピソードだが、また、レズの人がどう評価するのかも知らないが、研究者たる者の情熱はそうある>>続きを読む

ゴースト・ドッグ(1999年製作の映画)

5.0

フォレストウィテカー、渋いなー。フォレストウィテカーが殺し屋、見るしかないなー。

ブラックなミュージックと『葉隠』という謎の取り合わせで、殺し屋の生き様をスタイリッシュに描く。

葉隠は江戸時代に書
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アマデウス(1984年製作の映画)

5.0

モーツァルト、モーツァルト〜

地獄の季節の開始を告げる交響曲25番のイントロ

このオープニングが忘れられない。小林秀雄という昔の現代文の評論によく登場した人は、同じト短調の交響曲40番が突然耳にへ
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MERU/メルー(2014年製作の映画)

4.5

山登りの崇高さに、感動。

カントという哲学者は美について語る資格がないなどと揶揄されてしまう堅物であったが、崇高さとは何かを説明するのに、崇高は人智を超えたものにたいして抱く感情で、美は小さなものに
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ナイロビの蜂(2005年製作の映画)

5.0

レイフファインズもレイチェルワイズもはまり役。ビルナイも悪いやつぶりを全開。

レイフファインズはいつものセクシーさは影を潜めて、ガーデニングが趣味で亡き妻の跡を必死ではあるが、自分の死に場所を探すか
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潜水服は蝶の夢を見る(2007年製作の映画)

5.0

閉じ込め症候群locked-in syndromeになって、左のまぶた以外は麻痺で動かせなくなった、モテ男の物語。

脳梗塞等で、意識があり開眼しているが、その他全ての部位が麻痺で動かなくなるが、まば
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イントゥ・ザ・ワイルド(2007年製作の映画)

5.0

青春!

心がしみったれて、逃亡の夢を見なくなり、それに気づかないなんてことがないよう、この映画を見返すことにしよう!

これは物質社会とか家庭環境の話しではない。心の旅なのであり、正しい意味でロード
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ガタカ(1997年製作の映画)

5.0

夢。夢を実現する話し。ものすごい勇気をくれる。子供の頃に観たカンフー映画よりも、正のエナジーをくれる。

設定は遺伝子学の発達で、出生前診断によるDNAのスクリーニングが確立され、DNAの優劣によって
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イングリッシュ・ペイシェント(1996年製作の映画)

5.0

不倫って、イングリッシュペイジェントは・・・確かに不倫だけど、それでおしまいなわけ?

ウッディアレンはトルストイの『戦争と平和』を一読して、「ロシアの話だ」と喝破したらしい。
ウッディアレンなら笑い
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アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)

5.0

物質社会の末路や家族という虚構の崩壊、その他何であれ、現代社会のブラックな批判のように受け取らている映画だが、タイトルのまま受け取りたい。

目を奪われるような美しさ、そういう美に出会いたいと誰でも思
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ミスター・ノーバディ(2009年製作の映画)

5.0

2回目に観て、『レクイエムフォードリーム』と混同していたことに気づいた。不思議とタイトルが記憶から消えていた。

話しが掴みにくいと感じるだろうが、断片的に語られる人生のエピソードはとても魅力的で、観
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コラテラル(2004年製作の映画)

5.0

マイケル・マン監督といえば、ハードボイルド、ロスの夜景、硬質のガンアクションで、ヒートやマイアミバイスとともに、これが一番。

なんどもしつこく観るとストーリーにいくらか無理がある気がする。しかしまあ
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LIES/嘘(1999年製作の映画)

4.0

痛恨の一撃にかけている映画。観ている人が少ないので、少し応援してみる。

SとMの恋についての話。性描写が多いので一般に勧められたものではないが、謎めいた洋館でボンテージファッションに蝋燭というような
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