カランさんの映画レビュー・感想・評価

カラン

カラン

自分の考えを書きます。

5点→超良い

4.5点→良い

4点→喋りたかったからレビューした。

ベスト10は、今、胸をいっぱいにしている映画です。どんどん変わっていけた良いと思ってます。新しい映画、新しい世界、新しい自分。

映画(95)
ドラマ(0)

永遠と一日(1998年製作の映画)

5.0

永遠について考えてみる。

永遠というのは永遠なのだから、全てを含んでいるはずである。永遠について今私は考えているのだが、この私の今の思考は、私の考えた永遠に含まれていたのだろうか?私が今について考え
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BLUE ブルー(1993年製作の映画)

5.0



「感性の血の色はブルーだ。僕はそれを完璧に表現するための探求に全身全霊を捧げている。」




◎遺作
デレク・ジャーマンはこの映画の製作から間もなく、1年と経たずに、死ぬ。死因はAIDS。白血球
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

4.0

tofuなんとかのエフェクターのかかった感じは、朝ちゃんのテーマソングにぴったりだと思う。

朝ちゃんは寄る辺なき存在で、小さな小さな女の子であるが、あるいは、だからこそ人を振り回すだけ振り回してくる
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懺悔(1984年製作の映画)

5.0

パンフレットの寄稿者が、これはブラックコメディなのだ、と思わせるようなことを書いているが、それは間違いである。そういう視点で見るとこの映画を取り逃がすことになると思われる。その理由は下に書くとして、と>>続きを読む

奇跡の丘(1964年製作の映画)

4.0

フェリーニの『甘い生活』(1960)と、シルヴァーノ・アゴスティ『天の高みへ』(1976)のあいだに置いてみると、この『奇跡の丘』(1964)はかのパゾリーニの手になるものだが、品行方正にすら思えてし>>続きを読む

ジュビリー/聖なる年(1978年製作の映画)

4.5

冒頭、ジェームズ・アイボリーばりの英国庭園の高い垣根の影と日陽の織りなすグリーンの中を、不気味な小間使いがうろついている。横移動しながらロングショット。女王がでてきて、司祭に天使を呼ぶように頼む。わり>>続きを読む

しあわせ(1998年製作の映画)

4.0

クロード・ルルーシュはずっと昔に『男と女』と『愛と哀しみのボレロ』を観て以来、後者を見返す程度だったので、久しぶりに新作。といっても1998年の作なのだが。ルルーシュはこの時、60才くらい。奥さんは2>>続きを読む

クレイジー・フォー・マウンテン(2017年製作の映画)

4.0

確かに、山好きにはたまらない。


「山は地球のシンフォニーだ。隆起と侵食を繰り返す、岩の波。」

テレンス・マリックのように、マグマが蠢き、固まり、山をなし、雪が降り、歩く歩道の上を歩くように、たわ
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ジュリアン(1999年製作の映画)

5.0


こんな風に世界を感じたかった!

こんな風に僕らの《外部》を表現したかった!

外部だよ。でも、それは僕らの外部だ。僕らが自分のために作り出し、僕らが安心して普通の僕らでいられるように、囲い込み、自
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世界最古の洞窟壁画 忘れられた夢の記憶(2010年製作の映画)

4.0

3万2千年前の壁画がフランスの峡谷で発見されたらしい。探検家たちが峡谷の岩壁にへばりついて探索し、岩石で入口が覆われて洞窟内部が完全に覆われているのを、たしか、わずかに漏れでる空気を察知して?見つけた>>続きを読む

三人の女(1977年製作の映画)

5.0

かなり強烈だった。監督のロバート・アルトマンがベルイマンの『ペルソナ』に影響を受けたということで、この映画であっているのか知らないが、見てみた。おそらく『イメージズ』もチェックすべきなのだろう。

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無言歌(2010年製作の映画)

4.5

ゴビ砂漠に近いところ、右派であると共産党に断定された人々が集められることになった強制収容所が舞台で、おそらく1960年くらいの話し。ソクーロフの『日陽はしづかに発酵し』で描かれたトルクメニスタンの砂塵>>続きを読む

リスボン物語(1995年製作の映画)

4.0

久しぶりのヴェンダース。面白いな。愛らしいな。ヨーロッパって繋がってるんだな。録音技師がドイツからポルトガルまでおんぼろ車でずっと行く。音楽がテクノっぽいのから、スペイン、ポルトガルのラテンのノリに変>>続きを読む

スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー/純愛日記(1969年製作の映画)

4.0

物語の5分の3は幼い恋人たちの距離に捧げられる。アニカという13才の少女と、ペールという15才の少年の恋の距離感。恋は距離がなければ成立しないのだが、それを視線と横顔で表現。こっちを見ては目をそらす。>>続きを読む

羅生門(1950年製作の映画)

5.0

びっくりするくらい面白かった。内容は言うまでもないだろうから、観るに至った経緯を。


『去年マリエンバートで』というアラン・レネが監督、ロブ・グリエが脚本を担当した作品がある。ロブ・グリエはヌーボー
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(1974年製作の映画)

5.0

一度は観ておかれることをお勧めするが、最初は多分、楽しくない(爆)。いったん心の襞に隠してから、再会するタイミングを待たねばならないという不可解な映画なのだ。しかし一度心に留まると、その心象風景は忘れ>>続きを読む

オンリー・ザ・ブレイブ(2017年製作の映画)

4.0

映画館に観にいくに値するかと。映画館で観てこそ楽しいのではないかと。ただ、実話に基づく話しで、エンタメだけではないです。当然ですが、炎の描写が素晴らしいです。テレンス・マリックが『天国の日々』で見せた>>続きを読む

ポルト(2016年製作の映画)

4.0

心を傷めたアメリカ人の男とフランス人の女が、ポルトで、ある夜愛し合う。洒落た作品で、ポルトの石畳みの街並み、朝靄の中をカモメが飛び交う空へと開かれた部屋でのラブアフェアも良い。アントン・イェルチンも彼>>続きを読む

夏の遊び(1951年製作の映画)

5.0

しかし、キズキの死んだ夜を境にして、僕にはもうそんな風に単純に死を(そして生を)捉えることはできなくなってしまった。死は生の対極存在なんかではない。死は僕という存在の中に本来的に既に含まれているのだし>>続きを読む

砂の女(1964年製作の映画)

4.5

異次元。

フォローしているきのこがうまいこと言っていたのだが、「百万粒の文学的な砂」の物語。砂の量塊に埋もれて、エゴが風化していく男が描かれている。主演は砂男、助演は砂女。岡田英次は学校教師で、昆虫
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トリコロール/青の愛(1993年製作の映画)

5.0

途方もない美しさ。

キェシロフスキの映画らしく光学装置がたくさん出てくる。例えば集中治療室に横たわるジュリエット・ビノシュのクリアーな黒い瞳とか、瓶の口で揺れ動いて鈍く光るスプーンは、物憂い鏡像を映
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オープニング・ナイト(1978年製作の映画)

5.0


映画『プリシラ』でもフィーチャーされたCharleneの有名な歌、”I’ve never been to me”が奥深いところで響く。

Ooh I've been to Georgia and C
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ベルトルッチの分身(1968年製作の映画)

4.0

この作品は1968年の制作である。ジョン・レノンとオノ・ヨーコが「ベッドイン」でLove &Peaceを表現したのが1969年のことだと言えば、どんな時代か分かるだろう。つまり、反戦活動等の政治社会的>>続きを読む

リービング・ラスベガス(1995年製作の映画)

5.0

アル中のニコラス・ケイジが、この世の果てから、娼婦hookerのエリザベス・シューに、You’re my angel.と呼びかける物語。ニコラス・ケイジはこの映画でアカデミー主演男優賞に輝く。『月の輝>>続きを読む

マザー!(2017年製作の映画)

5.0

非常に挑発的である。

「吐き気がするだろう みんな嫌いだろ
まじめに考えた まじめに考えた
あーあーあーあーあー
僕 パンク・ロックが好きだ」

と歌ったのは甲本ヒロトだったが、こういう「まじめに
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私の夜はあなたの昼より美しい(1989年製作の映画)

4.0

若い頃に見たときは、何だかおかしいけど、すごい作品を観たなっていう気がしていたが、今見直してみると、狂乱の内容だが、それを意外に折り目正しく構造的に作った作品なのかもしれない。映画史にその名を残すだろ>>続きを読む

サラエボの花(2006年製作の映画)

4.5

中年の母、エスマは集団セラピーで瞑想しながら、自分が妊娠した時のことを、はらはらと涙を流しながら語りだす。

「妊娠して膨らんだ自分のお腹を何度も拳で叩きました。憎らしい腹の子が死んでくれたらいいと思
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ブラディ・サンデー(2002年製作の映画)

5.0

全編に渡って胸騒ぎが止まらず、憔悴する。役者は最小限に、当時現場にいた人たち、デリー市民や元兵士、を起用し、クレーンも照明も使わず、長大な戦闘シーンを刻んで、相当なカット数で仕上げた映画。緊迫感でぐら>>続きを読む

ファウスト(2011年製作の映画)

5.0

ゲーテの『ファウスト』をソクーロフが自由に翻案したという本作。文学的変態耽美主義。

映画が始まる。四隅が丸くカットされており、幅が短い、昔のブラウン管のような画面になっている。他愛のないCGで始まる
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ラスト・ワルツ(1978年製作の映画)

4.0

渋谷のヒューマントラストシネマで、大音量でやってます。ロックが好きな人にはたまらないかと。

ザ・バンドの最後のライブをマーティン・スコセッシがインタビューを交えながら編集したもの。

故郷よ(2011年製作の映画)

4.5

雪に閉ざされたゴーストタウン、プリピャチはチェルノブイリ原子力発電所で働らく労働者のベッドタウンとして作られた町らしく、発電所から3キロ程度のところにある。1986年にメルトダウンが起こり、プリピャチ>>続きを読む

ひろしま(1953年製作の映画)

4.5

低姿勢、これは通常、控えめで相手を敬う態度のことを言う。この映画では、信じがたいほどに、物理的な意味で、低姿勢である。ピカっと光って以降のことである。

先生と生徒たち。ある意味で牧歌的な風景のなか、
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ザ・ヴァンパイア 残酷な牙を持つ少女(2014年製作の映画)

4.0

深夜に観るのにすこぶる楽しい。イランだからペルシア語になるんだろうか、発音の響きも文字のビジュアルもミステリアス加減がいい感じ。艶めかしくも退廃的なモノクロームの映像の中を、ボーダーのTシャツにマント>>続きを読む

殺人に関する短いフィルム(1987年製作の映画)

5.0

キェシロフスキー私的ルネサンス③、『殺人に関する短いフィルム』のレビュー。


黄色とは狂気の色なのである、と昔、20年ほど前の話だが、授業で教わった記憶がある。ゴッホのキャンバスには奥深いところ
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孤独な声(1978年製作の映画)

5.0

渋谷のシアター・イメージフォーラムにて。私はソクーロフをこの作品を観るまで何も知らなかったので、以下に、自分の勉強を兼ねて、この映画のいきさつを適当にまとめながら、感想を書いた。

この『孤独な声』は
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アモーレス・ペロス(1999年製作の映画)

4.5

アレハンドロ・イニャリトゥの初期の傑作。まあ、彼のはどれもこれも傑作なのだろうが。アモーレス・ペロスというスペイン語は「犬の愛」ということのようで、その意味はこの群像劇では多重化しているようだ。

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