MovingMoviesさんの映画レビュー・感想・評価

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映画館, DVD等で年に160本ほど映画を観ます。五つ星★★★★★だ!と感じた作品をレビューしたいと思ってます。スコアなしのレビューもあり。最近観た映画はClip!に入れてます。時に居眠りしてしまうけど・・・
昨年・今年公開の好きな映画:『ブランカとギター弾き』『標的の島 風かたか』『パターソン』『顔たち、ところどころ』『ウィリーナンバー1』『ロスト・イン・パリ』

映画(81)
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顔たち、ところどころ(2017年製作の映画)

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アニエス・ヴァルダとJRがかわいいおばあちゃんとやさしい孫という感じで旅をする。無計画に旅をしている雰囲気だったが、海岸に突き刺さっているトーチカに大きな写真を張り付ける時に、スタッフがとても計画的だ>>続きを読む

心と体と(2017年製作の映画)

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雪の積もる森を二頭の鹿が歩き、水を飲み、耳をたてるシーンが美しい。白い鼻息。木島櫻谷の動物画『秋の孤鹿』『角とぐ鹿』や『寒月』を思いだす。
屠殺、食肉加工場の日常。首を落とし、血を抜く。血まみれの床。
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ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

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トム・フォードの映画は美しい。特に建物、屋内、もちろん服装に表れる。

前作『シングルマン』はとにかく眼力(めぢから)に圧倒された。出てくる俳優がみな眼力勝負なのだ。

本作『ノクターナル・アニマルズ
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ドン・ファン(1970年製作の映画)

5.0

チェコのシュヴァンクマイエル作品。木彫りの操り人形劇なのだが、野外ロケをしてしまう。金の無心で街へ出る。もはや人形ではないかのようだ。それが当然かのように人形劇の約束を破っていく。つくりものの人形と現>>続きを読む

猿の惑星:新世紀(ライジング)(2014年製作の映画)

5.0

マルコムとシーザーという冷静な知性、勇気、判断力を持つリーダー。こんなに優れたリーダーが二人揃ったのに、憎しみ、蔑み、不信が勝ってしまうのか。優れたリーダーがいた故にthe Planet of Ape>>続きを読む

スタンリーのお弁当箱(2011年製作の映画)

5.0

お腹がすくのは切ない。
本当のことは言えない。ブルーハーツの歌じゃないけど、いい奴ばかりではない。先生はひどいし、叔父には殴られたり店を手伝わされたりしている。悪い奴ばかりでもない。優しい友だちは自分
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明日に向って撃て!(1969年製作の映画)

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強盗たちの逃亡劇。でも悲壮感からは無縁だ。口数の少ないキッドのマイペースぶりと調子のいい男ブッチの軽口のまじった強盗と逃亡が、壮大な荒れ野の景色を背景に展開される。

ポール・ニューマンとキャサリン・
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昼顔(1967年製作の映画)

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エロティシズム、ユーモア、ホラー、美しいこと、狂気、フェティシズムがぶっきらぼうに入り混じるブニュエルの傑作。

倒錯した性癖が次々と現れるのにおどろおどろしさや下品さがないのはカトリーヌ・ドヌーヴの
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Vision(2017年製作の映画)

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これまでも光、風のショットが印象的な監督だ。『あん』でも効果的に風にゆれる緑が映った。本作は監督の生まれ故郷、奈良の森が舞台。

まず老婆役の夏木マリの存在感が圧倒的。

ビノシュの心をとらえているも
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明日へ(2014年製作の映画)

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子供たちのために、頑張って仕事を守ろうとしていたのに、その肝心の子供に手が回らなくなってしまうシーンは悲しい。

女性ならではの闘いかた。歌を歌い、劇を演じ、飾りつけをする。長期にわたる闘いをみている
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犬ヶ島(2018年製作の映画)

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犬たちに当たる風、涙、水の流れ、相撲取りや太鼓奏者の素早い動き。ここまでやるかという徹底ぶり。喧嘩のシーンの白い綿もかわいい。

日本が舞台の本作には宮崎駿、黒澤明の影響があるとインタビューに答えてい
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キングスマン(2015年製作の映画)

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皆殺しのシーンのスローモーションとクイックモーションの組合せが楽しい。映画で殺戮のリーンは、素早くすてきな音楽のもとにたくさん殺せ、というのが鉄則と思えてくる。時代劇で斬って斬って斬りまくる方が「たて>>続きを読む

愛しのローズマリー(2001年製作の映画)

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ジャック・ブラック、グウィネス・パルトローの魅力あふれる映画です。

ジャック・ブラックが例によってちょっとうざい奴という感じで登場する。『スクール・オブ・ロック』『僕らのミライへ逆回転』で観た「ジャ
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ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル(2017年製作の映画)

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21世紀の『ジュマンジ』になっていた。

1995年版では、太鼓の音がまがまがしく、現実の世界にジャングルがなだれ込んできた。何がどうなっているのかわからないパニック感が強い。ボードゲームの駒も自分の
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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

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世間から隠されるように扱われてきた異形の人々。成功を求めて生きる男。常識にとらわれず喜びを持って生きたいと願う若者。

ストーリーを彩るポイントはたくさんあるけれど、本作はその迫力ある音楽にただ身をゆ
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

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「赦す」ことができるかが本作の問いだと感じた。

ひどいことを最後に言ってしまった自分
自分に大けがをさせた相手
自分のしていることを妨害した相手

ひとは赦せるのだろうか?

本作は署長、母親、警官
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ダウンサイズ(2017年製作の映画)

5.0

『ネブラスカ』につづいてまたペイン監督にやられた。

人に親切だが、さえない中年男が本作のマット・デイモンの役どころ。経済的な理由でダウンサイジングする。地球に代わってありがとうと案内の男は言う。地球
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スクール・オブ・ロック(2003年製作の映画)

5.0

ジャック・ブラックは『シャイニング』の別のジャック、ニコルソン張りに目を吊り上げればジャンキーかシリアルキラー役にもなれそうだけれど、今回は子供たちを生き生きとさせる教師の役だ。

ジャック・ブラック
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ウィリー ナンバー1(2016年製作の映画)

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映画を観始めるときには、笑う準備はできていた。
30分後にはウィリー と一緒に悔しくて泣いていた。馬鹿にするな。くそったれ。スクーターで暴走だ!

映画は主演のDaniel Vannetに刺激を受けて
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

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ギリシア出身のヨルゴス・ランティモス監督。本作もギリシャ神話をもとにしているのだそうだ。父親は息子に厳しく、母親は娘に厳しくあたる。

<そういうことになっている>という定めを皆がなぜか了解している。
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

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ギレルモ・デル・トロ監督は本作でも予定調和を何度も裏切る。
また、手ざわり、匂いが伝わってくる画面を作る。大人のおとぎ話と高をくくりそうな我々の不快感に訴え、揺さぶりをかけてくる。

自分が自分のまま
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オブリビオン(2013年製作の映画)

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まずその質感や映像に惹かれた映画だった。

グラスのカクテルのような美しいプール、ドローンの方向を選ばない機敏な動き、バイクが砂漠を一直線に走る光景。

『ソラリス』『マトリックス』『ブレードランナー
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恋はデジャ・ブ(1993年製作の映画)

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好きでもない場所で、同じ一日の中に永遠に閉じ込められていると思って観ていた。

何度も同じ日に戻ってしまうフィル(ビル・マーレイ)は、関心を自分にではなく外に向け始める。リタ(アンディ・マクダウェル)
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わたしたち(2016年製作の映画)

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こどもはうつむくだけで何も言わない。

自分を愛している親にもわからない複雑な世界。家に泊まりに来ていた仲の良い友だちが今では自分を傷つける。

ソンが楽しそうにしているときの笑顔が素敵だ。だがそれは
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僕らのミライへ逆回転(2008年製作の映画)

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ミシェル・ゴンドリーの手作り感あふれるダンボール・シーンを観たい方にめちゃめちゃお薦めです。

レンタル・ビデオ店の留守を預かった店員モス・デフと、店へ普段から入りびたっているジャック・ブラックが、手
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未知との遭遇 特別編(1980年製作の映画)

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リチャード・ドレイファスが出演しているとルーカス、スピルバーグの初期の映画の気分がでてくる。

子役たちの演技が素晴らしい。自然なシーンを撮ったのだろうか。ほんとうに驚いていたり、喧嘩したり、つまみ食
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ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)

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なにか騒動があると通りにみんな出てきて大騒ぎになる。落語の世界みたいだなとのんびりと観ていた自分は冷水を浴びせられた。

人にお薦めするのは正直ためらわれる。ただこの映画には衝撃がある。

ムーキー(
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39窃盗団 サンキューせっとうだん(2011年製作の映画)

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本当の兄弟ならではのからみや表情がとても和やかだ。見ていて彼らが泥棒に来ているのを忘れてしまった。

泥棒って練習するんですね。そういえば「アンソニーのハッピーモーテル」(ウェス・アンダーソン監督)で
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戦争のはらわた(1977年製作の映画)

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戦争映画は轟音と怒鳴り合いに包まれていることが多いけれど、本作では平和な日曜日の朝のような静寂の中をゲリラ部隊のような小隊が作戦行動をとるシーンが描かれる。

スローモーションをクライマックスのシーン
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希望のかなた(2017年製作の映画)

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難民の映画を今までたくさん見た気になっていた。
本作で初めて、自分が難民になったらどうするだろうか考えた。カーリドの妹のセリフを聞いた時だ。

カウリスマキ監督は、自分の国に住み続けられず逃げて来ると
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ロスト・イン・パリ(2016年製作の映画)

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おとぎ話のような楽しい映画だ。

緑と黄いろのセーター。50年も前の約束。
ミニチュアの街に灯りがともり、家が増え、道ができていくシーンなどミチェル・ゴンドリー作品を思い出す。

時間を戻して人物の行
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オマールの壁(2013年製作の映画)

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閉塞感という言葉の意味を知らずに今まで使っていた。

壁なんて、愛する人に会うためならあっという間に身軽によじ登れた。ちっとも怖くなかった。だが気づかぬうちに彼を取り巻く壁は高く、ぶ厚く固められていく
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マイノリティ・リポート(2002年製作の映画)

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ディテールが凝っている。未来感のなかに懐かしさが埋め込まれている。木のボールに印字されてレールを転がってくるのがいい。

犯罪予知というと聞こえがいいが、何もしていないのに犯罪者として逮捕されてしまう
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あん(2015年製作の映画)

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徳江の言葉は本当に切なかった。楽しかった、店長さん・・・と。

いい映画だった。樹木希林さんのユーモア、軽さ、リアリティ。
永瀬正敏さんの「普通の男」の役は魅力的だ。過度な緊張感がない。
河瀨監督の映
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友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

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音楽が鳴り始めるときみと一緒にどんどん走ってしまう。

友だちのうちをさがすだけなのに映画はここまで楽しくなれる。暗くなると心細い。友だちのことが気がかりで夜も落ち着かない。

きみが探していたのは友
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フォトグラファーズ・イン・ニューヨーク(2013年製作の映画)

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スナップ写真は撮らない。
ある歌人はエッセイにそう書いていた。言葉でとらえていなければ消えていた瞬間をつかまえて永遠にとどめておくのだ。

ストリートカメラマンは近所の売店へ行くにもカメラは欠かせない
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