MovingMoviesさんの映画レビュー・感想・評価

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劇場, TV合わせて1年に160本ほど映画を観ます。五つ星★★★★★だ!と感じた映画をレビューしたいなと思ってます。スコアなしも時々。時に一部居眠り(失礼)してしまうこともあるけど・・・
2017年公開作品のベスト
ブランカとギター弾き
標的の島 風かたか
パターソン
夜は短し歩けよ乙女
希望のかなた
皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ

映画(65)
ドラマ(0)

ダウンサイズ(2017年製作の映画)

5.0

『ネブラスカ』につづいてまたペイン監督にやられた。

人に親切だが、さえない中年男が本作のマット・デイモンの役どころ。経済的な理由でダウンサイジングする。地球に代わってありがとうと案内の男は言う。地球
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スクール・オブ・ロック(2003年製作の映画)

5.0

ジャック・ブラックは『シャイニング』の別のジャック、ニコルソン張りに目を吊り上げればジャンキーかシリアルキラー役にもなれそうだけれど、今回は子供たちを生き生きとさせる教師の役だ。

ジャック・ブラック
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ウィリー ナンバー1(2016年製作の映画)

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映画を観始めるときには、笑う準備はできていた。
30分後にはウィリー と一緒に悔しくて泣いていた。馬鹿にするな。くそったれ。スクーターで暴走だ!

映画は主演のDaniel Vannetに刺激を受けて
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

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ギリシア出身のヨルゴス・ランティモス監督。本作もギリシャ神話をもとにしているのだそうだ。父親は息子に厳しく、母親は娘に厳しくあたる。

<そういうことになっている>という定めを皆がなぜか了解している。
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

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ギレルモ・デル・トロ監督は本作でも予定調和を何度も裏切る。
また、手ざわり、匂いが伝わってくる画面を作る。大人のおとぎ話と高をくくりそうな我々の不快感に訴え、揺さぶりをかけてくる。

自分が自分のまま
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オブリビオン(2013年製作の映画)

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まずその質感や映像に惹かれた映画だった。

グラスのカクテルのような美しいプール、ドローンの方向を選ばない機敏な動き、バイクが砂漠を一直線に走る光景。

『ソラリス』『マトリックス』『ブレードランナー
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恋はデジャ・ブ(1993年製作の映画)

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好きでもない場所で、同じ一日の中に永遠に閉じ込められていると思って観ていた。

何度も同じ日に戻ってしまうフィル(ビル・マーレイ)は、関心を自分にではなく外に向け始める。リタ(アンディ・マクダウェル)
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わたしたち(2016年製作の映画)

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こどもはうつむくだけで何も言わない。

自分を愛している親にもわからない複雑な世界。家に泊まりに来ていた仲の良い友だちが今では自分を傷つける。

ソンが楽しそうにしているときの笑顔が素敵だ。だがそれは
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僕らのミライへ逆回転(2008年製作の映画)

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ミシェル・ゴンドリーの手作り感あふれるダンボール・シーンを観たい方にめちゃめちゃお薦めです。

レンタル・ビデオ店の留守を預かった店員モス・デフと、店へ普段から入りびたっているジャック・ブラックが、手
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未知との遭遇 特別編(1980年製作の映画)

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リチャード・ドレイファスが出演しているとルーカス、スピルバーグの初期の映画の気分がでてくる。

子役たちの演技が素晴らしい。自然なシーンを撮ったのだろうか。ほんとうに驚いていたり、喧嘩したり、つまみ食
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ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)

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なにか騒動があると通りにみんな出てきて大騒ぎになる。落語の世界みたいだなとのんびりと観ていた自分は冷水を浴びせられた。

人にお薦めするのは正直ためらわれる。ただこの映画には衝撃がある。

ムーキー(
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39窃盗団 サンキューせっとうだん(2011年製作の映画)

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本当の兄弟ならではのからみや表情がとても和やかだ。見ていて彼らが泥棒に来ているのを忘れてしまった。

泥棒って練習するんですね。そういえば「アンソニーのハッピーモーテル」(ウェス・アンダーソン監督)で
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戦争のはらわた(1977年製作の映画)

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戦争映画は轟音と怒鳴り合いに包まれていることが多いけれど、本作では平和な日曜日の朝のような静寂の中をゲリラ部隊のような小隊が作戦行動をとるシーンが描かれる。

スローモーションをクライマックスのシーン
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希望のかなた(2017年製作の映画)

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難民の映画を今までたくさん見た気になっていた。
本作で初めて、自分が難民になったらどうするだろうか考えた。カーリドの妹のセリフを聞いた時だ。

カウリスマキ監督は、自分の国に住み続けられず逃げて来ると
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ロスト・イン・パリ(2016年製作の映画)

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おとぎ話のような楽しい映画だ。

緑と黄いろのセーター。50年も前の約束。
ミニチュアの街に灯りがともり、家が増え、道ができていくシーンなどミチェル・ゴンドリー作品を思い出す。

時間を戻して人物の行
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オマールの壁(2013年製作の映画)

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閉塞感という言葉の意味を知らずに今まで使っていた。

壁なんて、愛する人に会うためならあっという間に身軽によじ登れた。ちっとも怖くなかった。だが気づかぬうちに彼を取り巻く壁は高く、ぶ厚く固められていく
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マイノリティ・リポート(2002年製作の映画)

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ディテールが凝っている。未来感のなかに懐かしさが埋め込まれている。木のボールに印字されてレールを転がってくるのがいい。

犯罪予知というと聞こえがいいが、何もしていないのに犯罪者として逮捕されてしまう
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あん(2015年製作の映画)

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徳江の言葉は本当に切なかった。楽しかった、店長さん・・・と。

いい映画だった。樹木希林さんのユーモア、軽さ、リアリティ。
永瀬正敏さんの「普通の男」の役は魅力的だ。過度な緊張感がない。
河瀨監督の映
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友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

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音楽が鳴り始めるときみと一緒にどんどん走ってしまう。

友だちのうちをさがすだけなのに映画はここまで楽しくなれる。暗くなると心細い。友だちのことが気がかりで夜も落ち着かない。

きみが探していたのは友
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フォトグラファーズ・イン・ニューヨーク(2013年製作の映画)

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スナップ写真は撮らない。
ある歌人はエッセイにそう書いていた。言葉でとらえていなければ消えていた瞬間をつかまえて永遠にとどめておくのだ。

ストリートカメラマンは近所の売店へ行くにもカメラは欠かせない
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ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

5.0

可愛い運転手。ガムを噛み、煙草を吸いながら、いろいろとおしゃべりをする。ロスの運転手ウィノナ・ライダー。小柄なので電話帳を座席の下に敷いているのもキュート。

パリの盲目の乗客は、普通はサングラスをか
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ボブという名の猫 幸せのハイタッチ(2016年製作の映画)

5.0

すごい俳優だと思った。猫のことである。
クレジットを見たらボブ本人(本猫)だった。だってギターの上に乗ったままジェームズが弾いててもおとなしくしているのだ。”猫なんか呼んでもこない”ではなかったのか。
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ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

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成田空港駅の電車の自動券売機と格闘している旅行者の人がいた。
「ここは火星なのか!」と悪態をついている。「クレジットカードのPINを入力してくださいって書いてありますよ」と通りすがりの火星人として伝え
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ゴッホ~最期の手紙~(2017年製作の映画)

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人間であるまえに作家である
以前TVで、ある小説家がそういう意味のことを発言されていた。「作家である前に人間である」ではないのだ。

たとえばパターソン(ジム・ジャームッシュ監督)は、バスの運転手であ
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恋愛睡眠のすすめ(2005年製作の映画)

5.0

軽快な音楽、段ボールでできたカメラ、“フレンドシップ、リレーションシップ、そんなすべてのシップスを混ぜて”と言いながら鍋をかき混ぜる時点でスコアのメーターがすでに上がってしまった。欽ちゃんの仮装大賞の>>続きを読む

エルネスト(2017年製作の映画)

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我々を夢想家だと呼ぶなら、千回でも答えよう、その通りだと。チェ・ゲバラの言葉が引用される。この言葉がすべてを物語る。

チェ・ゲバラはフィデルとともにアメリカのキューバ支配を仲間の若者たちと始めた革命
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ファンタスティック Mr.FOX(2009年製作の映画)

5.0

ウェス・アンダーソン作品に特有の魅力にあふれている。ディテールの緻密さ。それはキツネの毛の動き、虹彩に映る光、動物たちが着ている服の質感。
ちりばめられたユーモア。ぐるぐるになったりばってんになったり
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泥の河(1981年製作の映画)

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子供たちの夏の物語である。河岸のうどん屋の息子、信雄は舟に住んでいる少年きっちゃんと友だちになる。戦争から10年たった大阪が舞台だ。

信雄は何度か死に接近する。知り合いの男たちが、あっけなく死んでい
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オン・ザ・ミルキー・ロード(2016年製作の映画)

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傘をさしてロバに乗り、ミルクを運ぶ男コスタ(エミール・クストリッツア)とイタリア人の女性(モニカ・ベルッチ)の逃亡劇だ。

クストリッツァ作品に必須のアイテムは本作でも健在だ。動物たち、音楽、ダンス、
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ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)

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本作はボーイスカウト・キャンプから脱走したサムとガールフレンド、スージーの逃亡の物語。
とはいっても、ウェス・アンダーソン作品の登場人物たちには突っ込みどころが満載だ。なぜアイパッチ、夏のキャンプなの
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50年後のボクたちは(2016年製作の映画)

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この映画はタイトルを考える人泣かせなんじゃないかなと思う。「50年後のボクたちは」というのは、映画の”サビ”の場面を切り取っている。原題はtschick 転校生の名前だ。原作小説は「14歳ぼくらの疾走>>続きを読む

三度目の殺人(2017年製作の映画)

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是枝監督は裁判の舞台裏を現実的に描く、正義の追及などではない、利害によって意見さえ、すぐに変える大人の世界である。だからといってその世界に徹底的に反旗を翻す者を登場させるわけではない。そもそも何が本当>>続きを読む

パターソン(2016年製作の映画)

5.0

学生の恋愛、戦争、大自然、不倫、逃亡、復讐、神話、事故死、孤児、あるいは自殺。先月私が観た10本の映画をかたちづくるエピソードだった。本作「パターソン」には、それらのドラマチックなエピソードが登場する>>続きを読む

夜は短し歩けよ乙女(2017年製作の映画)

5.0

まだクラスの皆が互いに打ち解けおらず、手探りでコミュニケーションしていた大学一年の春。
クラスの女の子Aに早々に告白をした男子友人Bがいた。告白された彼女はのちにミス・キャンパスでも好成績を残すことに
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リトル・ミス・サンシャイン(2006年製作の映画)

5.0

ワゴン車が目の前をゆっくりと通り過ぎてゆく。人が後ろから押している。どうやらクラクションもおかしくなってきた。でも家族は乗りこまなくちゃならない。

いかれたワゴン車は、フーヴァー家そのもののようだ。
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ゲッタウェイ(1972年製作の映画)

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ショットガンをぶっ放す男。それにひるむどころか拳銃を撃っている女性。
アクション映画全開のポスターにもかかわらず、本作は愛の物語である。男は女を愛し、女も男を愛している。4年間も男の出所を待っていたの
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