Madsburgさんの映画レビュー・感想・評価

Madsburg

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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.4

「物理学300年の集大成が大量破壊兵器なのか?」

人間は未来を予想するが故に恐怖に突き動かされる性質があるようです。

理論・技術・状況が最悪な方向に完璧な一致をなした時、
人間にはまだ御しきれない
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.7

思春期の等身大な悩みと、真剣におかしな悩みがぶつかるカラオケルーム

しょうもなく見えても真剣な悩みは、やっぱり冷静に考えるとおかしく見えてしまう愛しさがあるように思います

紅にこんなに心動かされる
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ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

4.0

さらばDCEU・・・
今まであったゴタゴタをすべてフラッシュが背負っていったなぁ、という感想です

映画のいたるところにある要素が、ジャスティス・リーグ/スナイダーカットから引用されていることに少し切
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マーベルズ(2023年製作の映画)

3.5

3人の女性ヒーローがしっちゃかめっちゃか大騒ぎ!
次の作品へのバトンタッチは今までの作品の中で一番きれいだったと思います
が!
全てを楽しむのには課金が必要だよ、というようなビジネスモデルはもう限界が
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

"Beau"、なぜおそれているの?

今回描かれていたものは”息子に対する母親の呪縛”でした。

特にキリスト教圏で描かれる作品は、よく父と息子の構図で語られています。「父と娘」の関係もありますが、そ
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機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(2024年製作の映画)

3.6

でっけー画面とでっけー音のSEED活劇を見逃すな!

メカ物が3Dだったり、初出のメカデザインが”どうした!?”と言わんばかりだったりで不安でしたが、とにかく楽しかった!

3Dが使用されていたシーン
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ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

4.0

うっかり殺したヴィーガンをついついハムにしたら意外とうまかった!

ヴィーガン肉最高だぜ!ヒャッハー!!
って感じの映画かと思っていたら、最初の罪悪感とか時折訪れる葛藤なんかがしっかりと描かれていたの
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伯爵(2023年製作の映画)

3.7

悪政を敷いた人物がもしも吸血鬼だったなら・・・?

「オオカミの家」を鑑賞してから、少しだけチリの過去が視界に入るようになってきた今日この頃

これもまたピノチェト政権のことを風刺した映画だ!と思った
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トレマーズ(1990年製作の映画)

3.5

奴は地中から来る!

名前だけ知っていた名作に手を出しました
砂の中を移動するデカクリーチャーを観て、なんとなくDUNEのサンドワームを思いだしました
(公開順で言うと真逆ですが、観た順番がこうだった
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サイコ・ゴアマン(2020年製作の映画)

5.0

血がドバーッ! レーザービビビビ! 人肉ドロドロ!
誰が呼んだか「サイコ・ゴアマン」!

悪ガキと宇宙の最悪な犯罪者のタッグは最高の一言に尽きます

すごくB級な画作りですが、悪役の造形が素晴らしいで
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エコール(2004年製作の映画)

3.7

第1級ロリコン判別テストに君は耐えることができるか

純真無垢たる少女のみが暮らす、閉鎖的な施設。
そこでの暮らしを丹念に、これでもかというほど耽美な演出で描き切っています。

本当にいけないものを観
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窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

5.0

2023年の最後に劇場でこの作品を鑑賞できてよかったと心から思います。

宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」が陰なら、「窓際のトットちゃん」は陽の作品です。

特筆すべきは黒柳徹子さんが原作、という
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ヒルコ 妖怪ハンター(1991年製作の映画)

4.0

絶妙な気持ち悪さと駆け抜けるような爽快感が同居した怪作

とにかく妖怪造形がよい気持ち悪さです
昔の「学校の怪談」シリーズを思い出しましたが、バトルが熱い!

ヘンテコセンサーとキンチョールを携え、絶
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ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット(2021年製作の映画)

5.0

こっちを最初に上映していたら、おそらくDCEUの評価が変わっていたであろう作品

今作品から新たに加わるフラッシュとサイボーグに焦点を当てつつ、ステッペンウルフとその背後にいるダークサイドとの対決を描
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

1.0

このレビューはネタバレを含みます

色んな意味で浅さを感じた作品でした

なぜ今戦後直後の日本を舞台に選んだのか?
何が-1.0なのか?

答えは観ればわかると思いましたがそんなことはありませんでした。

シン・ゴジラとの差別化以外の答
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

3.5

ド派手な画面で描かれる因果と応報

真田広之にドニー・イェンにキアヌ・リーヴスが出演すると聞いて
いてもたってもいられず観に行きました

華麗に殺し屋を殺し返していくジョン・ウィックですが、
今作では
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ハート・オブ・ストーン(2023年製作の映画)

3.3

ガル・ガドット版007、ミッションインポッシブル!

という言葉で説明がつきます

ガル・ガドットさんのアクションはモノホンで素晴らしいと思いました

ただ、先に述べたように展開やカットは別のスパイア
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Lucía(原題)(2007年製作の映画)

4.0

荒廃していた部屋が巻き戻るLUIS
整頓された部屋が荒れ果てるLUCIA

この作品からは哀しみが伝わってきました

窓から外に出ていったLUISと違い、この作品では廊下に出てドアを閉めるカットで終わ
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Luis(原題)(2008年製作の映画)

4.0

涙は呪いの言葉に変わる

何回か観てますがまだ咀嚼しきれない…

凄まじい熱量、凄まじい怒り

それだけがビシビシ伝わってきます

LAMB/ラム(2021年製作の映画)

3.8

超自然は超自然に還る

アダちゃんのビジュアルが特に目を引く今作。

北欧の静かな山岳地帯の中、3人家族の生活がゆっくりと続いていきます。

普通ではない、でも何も起こっていないのだからいいじゃないか
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(2021年製作の映画)

4.0

これは謎の秘術を記録したテイの映画である

ストップモーションの中に急に差し込まれる、滑らかなフレーム数の映像…

露悪、悪趣味、グロテスクと3拍子揃った短編

間違いなく、小さい時観たら当分1人でシ
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オオカミの家(2018年製作の映画)

4.3

明るい童話のような悪夢の一級品

"とあるコミュニティのイメージ向上のために、監督2人によって復元されたフィルム"という体でスタートします

絵を描く・人形を作るといった過程すら作品にしてしまうとは…
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Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

4.0

彼女は「飲み込む」ことで自分を癒すほかなかった

ジャンルはスリラーと紹介されていたので笑いながらなんでも飲み込んでしまう狂人が主人公なのかと思っていましたが、反省しました。

これはとても辛い内容な
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トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023年製作の映画)

3.7

マイケル・ベイめ、いやでも最後の騎士王の続きを作るつもりだな!

今回の主役はバンブルビーではなく、ミラージュという陽気なトランスフォーマーと家庭の事情で退役した元軍人の青年。

動物型のトランスフォ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

母を呑んだ恐ろしい空襲の火の海、あまりにも早すぎる再婚(当時は珍しくなかったのかもしれませんが)、目まぐるしく変わっていく状況についていけていない少年

この映画は3時間弱にわたる"宮崎駿"であり、そ
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エイリアン/ディレクターズ・カット(1979年製作の映画)

3.5

至高のクリーチャーデザインで世界を創り変えた一作

ようやく観れました…

エイリアンの造形もさることながら、牛乳で動くロボットも仰天でした

フェイスハガー怖ぇー!

序盤はリプリーがとにかく可哀想
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カモン カモン(2021年製作の映画)

4.0

不器用な大人と、不器用な子供のやりとりが紡ぐ物語

子供から見る大人と、大人から見る子供のすれ違いが大きくなったり小さくなったり

伝えないことで誤解を生んで、振り回して振り回されて…

この作品はモ
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.6

MCUが4年かけたことを2時間半でやっちゃった快作!

前作から続く様々なアートスタイルのキマりきった画面、
その名の通りスパイダーバースを横断する爽快さ!

観ていて楽しい一作でした

"スパイダー
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劇場版 Gのレコンギスタ II ベルリ撃進(2020年製作の映画)

3.8

徹底的に画面外で起こったことは描写しないスタイル・・・

観ていてたまにドキュメンタリーの風味を感じています

話しながら回想が入るとしゃべっているキャラクターの声がどんどん小さくなっていったり、
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劇場版 ガンダム Gのレコンギスタ I 行け!コア・ファイター(2019年製作の映画)

3.6

異様な明るさを持った技術へのアンチテーゼサーガ

過去リアタイで観てたときからずっと引っかかるものがあったので、
この機会に劇場版で観返しています

実際に観返してみると、まぁ描写のリアリティなこと!
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岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

4.7

奇妙な漫画家と共に、匠の残した芸術が湛える謎を解き明かすべくルーヴルを取材しに行こう!

ドラマ版からして見事な描写の「岸辺露伴」シリーズ

美しい日本家屋、絢爛なフランス宮廷建築で撮られたショットは
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アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

3.7

うっかり開いた量子世界にやべぇやつがいちまったぜ!

ドクターストレンジといいアントマンといい、ヒーローたちはうっかり世界の危機を呼び込んでしまいますね~

征服者カーン役の方については残念としか言い
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善き人のためのソナタ(2006年製作の映画)

4.0

沈黙の中に真実は埋まっている

ドイツが東西に分断されていた時代、国民すべてを監視し、
掌握しようとした東ドイツ

"隠す"ことで貫かれる正義や信念を、張り詰めた緊張感の中で描き切った作品です

ベルファスト(2021年製作の映画)

4.5

音楽で彩られたモノクロの日常

大人の事情がどうあれ、少年は少女に恋をして、宇宙へ夢を抱き、
学校の友達やおじいちゃんおばあちゃんと遊ぶ・・・

大人の主張に振り回されるのは、いつだって力を持たない子
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戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

4.2

兵士と俘虜
敵国と敵国

もしかしたら友人になれていたかもしれない素晴らしい人でも、
それぞれの掲げる正しさの下では敵の一員でしかない

全てが終わり、かつての敵と語らい、明日の処刑を待つ身となった
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ヒート(1995年製作の映画)

3.6

追う男、追われる男のデッドヒート

ロバート・デ・ニーロとアル・パチーノのぶつかり合いにヒリヒリしっぱなしの逸品!

特に歴史に残る銃撃戦以降は目が離せませんでした

銃撃戦描写の歴史を作った一作、ぜ
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