harunomaさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2021年製作の映画)

1.8

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のクリス・プラット、
『レディ・イン・ザ・ウォーター』『ヒアアフター』『ピートと秘密の友達』のブライス・ダラス・ハワードをわれわれに還せ。

2015年の『ジュラ
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グリーン・ナイト(2021年製作の映画)

1.9

超大傑作!なわけあるか
ジャン・ルノワールとトニー・スコットの名において、これは肯定ではない。アメリカン・アートほど不様な玩具はない。
A24と結託して腐りヨーロッパ・ニヒリズムの墓掘りを進めるつもり
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ブラック・フォン(2022年製作の映画)

4.0

マデリーン・マックグロウが素晴らしい。
Madeleine McGraw
Kim Novak as Judy Barton and Madeleine Elster
知性とはねっかえりが素晴らしい演技
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La France contre les robots(原題)(2020年製作の映画)

5.0

オリヴェイラ ゴダール ストローブ=ユイレ 青山真治
第三次ショット追悼戦争
喪主 フィリップ・ガレル デンゼル・ワシントン 役所広司 ジョン・クラシンスキー 
デヴィッド・ロウリー ルーニー・マーラ
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スティルウォーター(2021年製作の映画)

3.9

Still water
なんだろうこの旅は。
DreamWorks の瓦礫の家、オクラホマ
〈片づけたあとは?〉
〈再建する〉
〈人は戻ってくるのか?〉
〈みんな戻ってくるよ〉
〈アメリカ人は変化を嫌
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乱れる(1964年製作の映画)

4.7

乱れます。 
60年代のシネスコモノクロって最高だね。
告白から、一夜明け、チャイコ風の旋律が流れると途端に動き出す。
本気なんだがマジを避けつつ浮遊し得る風来坊青年、加山はやはりいい。
1964年
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乱れ雲(1967年製作の映画)

4.6

成瀬順の遺作。
これだけ宿命的に素晴らしい雨の降るシークェンスを『マイ・ボディガード』と『罪の天使たち』『ユリイカ』『雨に唄えば』『浮草』以外に知らない。

いつでも加山雄三は最高だが、ようやく司葉子
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妻として女として(1961年製作の映画)

4.3

乱れ雲、流れる、乱れる、よりはよくない。
なぜだろう、死者の審級がないから。
だが壮絶である1961年、かなり複雑。戦中派となるのだろうか。
ローキーのノワール的な心情が多々ある。
一堂に会する(三す
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ブンデスリーガ(2017年製作の映画)

1.2

『 ブンデスリーガ 』 

 あくまでも個の名で撮られた16mmフィルムのシネマらしいもの

 初見の時と変わらないが、やはりフィルム、デジタルシネマの問題という点では興味深い作品になっている。太田
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

2.1

とりあえず前半、列車の窓の外を、宙を見つめるトーマシン・マッケンジーの大きな微動だにしない瞳と色白の顔は、ルーニー・マーラに似ていたし、ポスターの写真はリーリー・ソビエスキーっぽいと思った。

その時
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さんかく窓の外側は夜(2021年製作の映画)

1.0

悪くない、むしろ岡田将生がこの役でいいに決まっている。
岡田将生のポテンシャルとは、本来、ドライブマイカー以上のものであるだろう。
たとえばそう、彼は東京暮色の小津映画に出ているだろう。

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階段通りの人々(1994年製作の映画)

5.0

A Caixa - Classical Guitar Dialogue & Avé Maria Schubert
例えば、5分にも満たない抜粋を、不意に片付け(Digitalの)の最中に再生されると
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スペンサー ダイアナの決意(2021年製作の映画)

2.5

田園風景を走る一台のポルシェが彷徨い惑うことから始まるスペンサーは、朝まだきの霜が下りた並木道の野原の固定ロングショット、車上のアップ、廊下などのバックショットの追っかけ、同じく室内のドアを背景にじん>>続きを読む

もののけ姫(1997年製作の映画)

4.8

今見ると、石田ゆり子がサンの声優というのが素晴らしい。
西部劇のように見えるのは、日本ではアニメだけかも知れない。
血の海なんて『ポーラX』じゃないか。むしろカラックスがパクった。
ラストの別れの推移
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容疑者Xの献身(2008年製作の映画)

4.5

ガリレオシリーズの映画は、結局はこれしかない。
唯一の35mmもさることながら、堤真一、松雪泰子が普通にいい。
推理者とは何か。「誰にも解けない問題を作るのと、その問題を解くのとではどちらが難しいか。
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SOLARIS(2007年製作の映画)

4.0

彼は遠巻きによるサディストの方(マゾヒズムではない、であるなら自らの手に追えぬ俳優、女優を配置するはず)だが、案外この『SOLARIS』がパッションに継ぐ(あるいは瀬田的落語『はじまり』)(女性映画の>>続きを読む

アンビュランス(2022年製作の映画)

2.3

冒頭、出発するまで、ひさかたぶりのアメリカ映画かと思っていると、ヒートのような銃撃戦はいまいち消化不良というか、プロではない犯罪者集団が作戦も統率も上手くなく(物語上布石はそれもそのはず)、撮影する方>>続きを読む

沈黙のパレード(2022年製作の映画)

1.9

沈パレ。シリーズ最低の出来であり、ものすごく微妙。
完黙だけで不起訴という、そもそも訳が分からないテーマ。
しゃべらない村上淳、コミカルを封印した俳優、飯尾などがいい。確かに、9月のスペシャルドラマの
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アネット(2021年製作の映画)

1.0

魂亡き合理性の権化=岸信介≒官僚  by 宮台真司
「不可能性の可能性」全然可能みたいな輩である。
本当にふざけているデジタルシネマ
推して知るべし
マリアンヌを観て出直せ
いい加減サングラスを取れ、
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あの娘は知らない(2022年製作の映画)

1.0

死者において死んだほうがましという映画がある。
ドランのほうがまだましという。
ゴダールの言う「若い映画を撮る老いた監督と、古い映画を撮る若い監督」
以前の話だ。
しかも短い。露悪派にすらならない最低
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ジオラマボーイ・パノラマガール(2020年製作の映画)

1.0

これは『東京暮色(Tokyo Twilight 1957)』ではない。
素っ頓狂なジャンプカットとリズムなしのモノローグでもってゼロ年代(確かに価値ゼロ)的かどうか知らんが、もはや古びた堕胎した文化(
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地獄の警備員(1992年製作の映画)

3.1

ならず者国葬。
国葬ライブ、安倍昭恵のとき、マスカーニの間奏曲流れているが大丈夫か?
思ったより、国葬前日からものものしい。
よくわらない青山通りの裏通りにまで、前日の準備なのか、警官、機動隊車両がそ
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ヴィタリナ(2019年製作の映画)

1.2

ユリイカ ペドロ・コスタ特集を借りました。

引用された蓮實、赤坂大輔、山根貞雄の批評は素晴らしい。
河野さんは、仕方がないということで、だらしなくDVDで眺めることも含めて個人的な感想を述べ始めてい
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月の砂漠(2001年製作の映画)

5.0

あまりにも俐発すぎた映画批評=映画監督。
青山真治の怜悧さは、あらゆることに応答するという意味でも、それは器用すぎるとも言えるし、反転、多種多様な応答はその度合いを持って少なからず不器用であった。ドキ
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コンクリート作業(1954年製作の映画)

5.0

演説後の質疑では、政府・日銀が22日に踏み切った為替介入について改めて説明した。首相は、政治は革新的に推移することが重要だが、最近の国葬と統一協会問題は「投機的な動きも背景とした急速で一方的な動きがみ>>続きを読む

勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

5.0

「跋(一九一九年)」


行け、啞の書物よ

かつてロウズの歌を歌ってくれた彼女に告げよ

お前の歌がこれまでに

知りつくされたものばかりなら

私に重くのしかかる瑕さえも許して

彼女の栄光を永遠
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ゴダールの映画史 第4章 命がけの美(1994年製作の映画)

5.0

ジャンヌ・ダルク、シモーヌ・ヴェイユ、ジーン・セバーグ
ゴダールは薬による安楽死ではなく、思い描いていた殉教、自爆テロによる死(あるいは夭折できなかった)が、やはり叶わなかったために、単に今、軽いノリ
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ゴダールの映画史 第8章 徴(しるし)は至る所に(1998年製作の映画)

5.0

青山真治とゴダールが同じ年に亡くなる、今年は喪に服す間もない。
私が亡くなれば、シネマは死ぬだろう(あるいは映画は映写されなくなった時)とは、予告ではなく事実であり、小津しかり、フォード然。
ゴダール
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蛇の道(1998年製作の映画)

3.5

キャンセルかどうかも知らないが、歌舞伎などどうでもいいが、また一人、増村組の候補がいなくなる。東出昌大。思えば、竹内結子も出演していた黒沢映画は、本当にあっけなく呪われる、軽い渇き。バカですか。
時に
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ナイル殺人事件(2022年製作の映画)

2.2

20世紀1914、戦場の黒い鳥、水たまり、枯木、塹壕のモノクロームから始まる『ナイル殺人事件』は塹壕を横切る(前をゆく)白い犬も相まって、アレクセイ・ゲルマンの労働があり、黒沢の公理は、ヤンでもゴダー>>続きを読む

13人の命(2022年製作の映画)

3.1

なんでも撮るロン・ハワードは、本当になんでも撮る。
洞窟潜水の水の中の音は、こもった呼吸と鈍い動作音だけで、酸素ボンベと闇を照射するライトだけという、なんとも救いようもない環境で、活劇不在のままの混乱
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ココロ、オドル。(2004年製作の映画)

5.0

無言。これは遊牧民によるデジタルの工場の出口。
ほぼほぼ侯孝賢の黒衣の刺客の後半部はここから来るのか。
まだ思想があった黒沢さんに。いまはmallそのものに飲み込まれているのだが、黒沢さんしっかりしろ
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エリ・エリ・レマ・サバクタニ(2005年製作の映画)

5.0

プルーストの大聖堂のような映画だ。それも成層圏の。
その響きの中に 君の想像するかぎりのあらゆる名前や単語が見出される鐘の音

夕景の高原のススキの、往復する横移動の運動に、二人の男たちが奥から手前へ
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今夜、世界からこの恋が消えても(2022年製作の映画)

1.0

見ていないが、三木孝浩がこの世界から、消えたほうがいいんじゃないか。月川翔、松本花奈と書いてあるが、馬鹿すぎるんじゃないか。

2016年公開の『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』までの仕事は評価す
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バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生(2016年製作の映画)

1.0

本気でザック・スナイダーはしょうもねぇな。NHK反自由バカ統一反国民主権党協会朝日石破のVP映像みたいな、あってもなくてもあるだけ本当に無駄という映像のオンパレード。
撮影のラリー・フォンとハンス・ジ
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AA 音楽批評家:間章(2005年製作の映画)

5.0

ドキュメンタリーは嘘をつかない、真実である。こんなにおもしろいものは観たことがない。
嫉妬からかある者からは、あれはHelpありだと揶揄された青山真治だが、そう彼は多くの歴史のポジをネガへ反転し、もは
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