19世紀という時代やその中での社会的な背景に、私はあまり興味がないからこそ、それをこういう風に映すこの監督の映画がすごく好き。視線が平等だと思う。
公開時から、このタイトルを見るたびにベンジーの「原爆とミルクシェイク」が頭を流れる。大人から必要とされて共同作業できるって、子どものときすごく嬉しかった。
ドイツ映画のこの感じがすごい好き。どうがんばっても本場じゃないというか、こういうかっこ悪さって、かなりかっこいい。同じ内容でアメリカ映画だったら全然違うだろうな。adidasってドイツ発祥なんだよね。>>続きを読む
何かが起きている瞬間に、そのことの始まりと終わりが同時に見えてしまう喪失感というのは、確かな感覚としてわかると思う。結局いつも同じようなことを考えている。
バーでマスターが教えてくれた映画。チェット・ベイカーが使っていたのと同じトランペットも吹いてくれて、とても優しい音だった。晩年の(という歳でもないのだけど)チェット・ベイカーの顔が好きなんだけど、改め>>続きを読む
サイケな映画が観たくて観たのに全然のれなかった…。まずもって音がチープすぎた。
私鳥好きなんだ…。生まれ変わったら渡り鳥になりたい。4,000kmも自分の力で移動できるなんてすごいよ。
世界にはこういう場所もあるんだと知れることは、映画の1つ大切な要素だと思う。
外の世界に居場所がないなら内へ内へ逃げるしかなく、それはとても悲しいことだけど、同時に仕方がないとも思う。「1番好きなことは?」という問いに「私のいる場所にいること」「今私はここにはいなくて、それがと>>続きを読む
自分の居場所ではない場所を、「楽しかった?」「あんまり」と言って立ち去れることは自由そのものだと思う!自分がそれができた時とても嬉しいし、強い気持ちになるからよくわかる。
久々にスクリーンで映画を観>>続きを読む
処刑のシーン、いろんな人がめちゃくちゃに怒鳴っているのを背景に、表情も姿勢も微動だにしない人を映し続けるような緩急の撮り方がすごく好き。
良かった。貸してくれた人がどこまでわかって貸してくれたのかはわからないけど、今の自分にはしっくりきた。またひとつ変わり目が来ているのを感じる。もう一度映画をたくさん観られるようになる気がする。
いい映画だった。私は今日会社サボっちゃったし、全ての人を大切にはできないけど、自分には誠実でありたいな。
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アリスが父親を投影しているその先に、先輩1人じゃなく花もいるのが良かった。
花が先輩のために薬買って帰ってくる時のビニール袋がマツモトヒトシなのに気づいてしまい、盛り上がった製作陣がその一瞬で脳裏に>>続きを読む
よかった。笑っている人が誰よりも悲しんでいたりすることもあるし、捨てたからといって大切に思っていないわけじゃない。
いろいろなところに想いを馳せすぎていて、ちょっとよくわからなかった。でも実際そんなものかもしれない。終盤に説明がついてくるけど、そこにこだわりすぎて他の部分が犠牲になっているのがあんまり好きじゃない。>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
自分が今まで作り上げてきた世界に絶対の自信を持って、堂々とそれを私物化しているところに、宮崎駿の『君たちはどう生きるか』と同じものを感じた。
かつて同じ時間を過ごした共通の記憶を辿ることが、却って今>>続きを読む
全然興味が持てなかった。何も起こらない映画で好きなものもたくさんあるけど、何も起こらないことが作り手の鑑賞者への甘えに見えちゃうと、途端に興味を失っちゃう。主人公が他人といるときも1人でいるときも不愉>>続きを読む
わりとシリアスなシーンでの先輩の返しが時々面白くていい。「雰囲気に流されすぎだろ!流れも変だし」とか「学生が学生かばん忘れんなよ」とか。すごくシンプルな話で、好きな人には好きな人がいるっていうただそれ>>続きを読む
2019年!懐かしい!絶対言わないだろというセリフ、話も薄っぺらいのは確かだけど、彼らは彼らとしてこの映画の中にあり、それがまっすぐでよかった。車で誰かとどっか行きたい。成田凌は…ちょっとどうなんだろ>>続きを読む
出てくる人たちみんなが、こんな夜中に嫌な気持ちになりたくないから優しくしとこうっていう共通の態度で主人公に接しているのがよかった。
関西弁に馴染みがないせいなのか、特に女性たちの語尾を伸ばす喋り方があんまり好きじゃなくて気になった。原作自体は読んでないけど、登場人物が「今」という完全な点の上にいて、直接あるいは電話越しに交わす会話>>続きを読む
これまで観たチャーリー・カウフマンの作品には、本人とは切り離されたところで作られる物語という印象があったけど、これはテーマ的にもカウフマン自身の思想をすごく感じた(原作がある&それを私が読んでおり大筋>>続きを読む
確かに「熱演」なのかもしれないけど、だからこそザ・演技にしか見えず、リアルだとは少しも思えなかった。それに引っ張られてなのかそもそもの演出なのか、全員の演技がオーバーなせいで物語が必要以上に停滞してい>>続きを読む
ここ最近“優しさ”についてよく考えていて、この主人公のように自分の「生活」がひとつ確かな土台としてある優しさは、他人への甘えがなくていいなと思った。「生活」を守っていくことは、日々避けようのない他者と>>続きを読む
良かった!今まで観たケリー・ライカートの中で一番好きかも。