誰しもの中に潜む闇と光を描いた作品。
詩的な映像表現が続くが、物語としてきちんと帰結する。
これ以降の作品は物語の筋を逸脱していくのが見所となっていき、マルホランドドライブという傑作にたどり着く。
ブルース(黒人音楽)とカントリー(白人音楽)を融合させて一般大衆に受け入れさせるなんて彼以外には不可能だったのでは?
不世出の才能であり、当時から現代に至るまでの大衆音楽のあり方を変えた。
映像も脚本もよく出来てる。日本映画(アニメ除く)ではいまだに苦手なジャンルかなと思う。
ラストは好みではなかったけれど、終盤までハラハラして楽しめた。しっかり怖さもあったと思います。
マフィアの世界が舞台だが、本質はマフィアを生業とした家族の有様が描かれている。
華やかなパーティーや式典の裏で起こる凄惨な事件は、主人公の人生の光と影そのもの。
一回観ただけでは理解不能であるし、そのように作られている様に感じる。
何度も観て考察を楽しもうと思うかどうかは、その作品をエンタメとして好きになるかどうかがポイントだと思うが、自分はこの作品をエンタ>>続きを読む
難聴になり失意の中にいる時も、最後の選択をする時もずっとルーを想っているルーベンの心のあり方に感動しました。
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禍特隊の男性が自分の命を犠牲にして子供を救う場面に遭遇したウルトラマン。
その感性に興味を持ち、犠牲となった男性と同化する。
最後にウルトラマンは自分の命に変えて地球人を守ろうとする。
地球人にとっ>>続きを読む
シリーズ9作一気に観ました。ファンの方からは新3部作への批判もあるようですが私はよくまとまっているし、往年の名キャラクター達の結末を観ることができて満足感がありました。
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前半と後半で主となる事件が変わる二重構造となっている。
その為、冒頭の横領事件からおよそ予測できない結末へ物語は向かう事になるが、緊張感だけは冒頭から結末まで途切れることは無い。
横領した大金が動>>続きを読む
物語が進むにつれて登場人物の見え方、パワーバランスが変化していく演出が上手いと感じた。
妻の話を100人分聞く夫。自分のことを空っぽだと自覚している俳優。母親との過去を抱えて生きるドライバー。一つ一つのエピソードが主人公の心を溶かし、大切なメッセージを導き出す為に丁寧に描かれていました。>>続きを読む
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・裕福な同級生もある種のネグレクトを受けていた。
・自分の為に男性として働こうとするのを拒絶する一果とその真意を察しなおも受け止めた凪沙。
・舞台上で助けを求めたのは凪沙ではなく母親だった。
こうい>>続きを読む
およそ考えられる映画の要素の全てが詰め込まれている気がした。(気のせい?)
初めて星5点付けます。
名作には間違いないが、何故か面白いと感じなかった。公開当時に観ていたら感想は違うかも。微妙に自分の趣味と違うのか?
見せ方も面白いし、この劇を成立させる演技力も素晴らしい。最後までハラハラしました。
同室でタバコを吸うシーンこそが、正しさだけでは測れない人間性を描いていると思います。
それは「美しい夢を追いかける事が凄惨な現実を生む」という矛盾と通じる、この作品のテーマなのかも知れません。
一時期から日本映画でよく見かけるようになったデスゲーム、いわゆる設定ものの映画でした。B級感は拭えません。海外でも映画脚本はネタ切れなのでしょうか。
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私を含むアニメ放映当時の少年少女、制作陣、作中の登場人物達、皆が長い年月を経て完結を迎えるという一大スペクタクルを体験しました。
日本アニメ技術の粋を集めた圧巻の映像表現と神話をも思わせる綿密なスト>>続きを読む
日常の中で主人公と妹は精神を病み、家族には不幸が訪れる。その様子は暗く、いわゆるホラー映画の調子で描かれる。
異常であるはずのスウェーデンでは人々は死さえも受け入れ、その様子は白夜の中で対照的に明る>>続きを読む
子供の頃にこの映画を観て胸が踊った事を覚えています。子供の為の作品です。もういい年なので星は控えめ。
この映画の題材として成立するビートルズはやはり偉大だな〜。内容は良くある青春映画かな。
ライブシーンなどは少なく、勝手に音楽映画を期待していたので少し物足りない。
後で調べてみたらマ・レイニーはロバートジョンソンやビリーホリデイより前のブルースシンガーとの事でびっくり。勉強不足でした。
誰かが「映画が芸術であるなら、そのワンシーンどこを切りとっても絵画や芸術写真のようであるはず」と言っていたがこの作品はその様に感じられた。語られるセリフは詩の様だった。
あとヨーキーぶっちぎりでかわ>>続きを読む
デンマークにはなんの馴染みもないけれど、刑事ドラマというものは日本と大きく変わらないのだと知った。
同性愛がメインではなく、恋愛そのものがテーマの作品だった。舞台がケベックという事で、登場人物の英語レベルに差があるのが、この地域の文化的背景を感じられて興味深い。
なんともジャンル分けできない作品。この長尺を演出や構成で最後まで魅せるのはやはりセンス・才能か。タランティーノというジャンルなのだと思う。
序盤は楽しんで観られたが、真相がわかってからが急にチープに感じられた。手術室の様子とかB級映画感が拭えなかった。
「いかなる贋作にも必ず本物が潜む」のであるなら、主人公は偽りの中に本物を感じたのだろう。
最後までハラハラして観ることが出来た。「世にも奇妙な物語」を引き伸ばして映画にした様な印象。