IDEAコメントはお休み中さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

エクソシスト 信じる者(2023年製作の映画)

3.2

『汝が隣人を汝自身が如く愛せよ』

初代エクソシストから50年の時を経て再来する悪魔の魔の手。昔も今も変わらない、得体の知れないものへの恐怖心、人はただ祈るしか無いのか?いや、人は人と手を取り合うこと
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ゴジラ(1954年製作の映画)

3.8

平成最後の『シン・ゴジラ』、令和最初の『ゴジラ-1.0』ときたらやはり、昭和原点の『ゴジラ』を観ておかねばなるまい…といざゴジラと対峙する。

鳴り響くあの咆哮、作品を盛り立てるあの名曲!
こうして観
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ナポレオン(2023年製作の映画)

4.3

ああ、愛しのジョゼフィーヌ。
もう一度、私の頬を撫でてくれないか。

君の言った通りだ。
君なしでは私はただの男。
皇帝の権威も君の前では脱ぎ捨てて、
ただの男でいられたんだ。

戦を重ねたのはフラン
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ロスト・フライト(2022年製作の映画)

3.2

原題は『Plane』(飛行機)。
いや、そのまま!
まあそれはそれとして、内容も『Plain』(簡素)なのは頂けない。
同じプレーンでも内容にはしっかりとした味付けを期待したのだが…。

航空パニック
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隣の影(2017年製作の映画)

3.1

『平静じゃない時の判断は得てして過ちを引き起こす』

ちょっとしたすれ違いや意固地な考えから信じられないほどショッキングな展開に。

後味悪い系なのでスコアは高くできないが、不穏さを煽る劇伴も相まって
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(2023年製作の映画)

3.4

コント『首』

魔王《信長》は気狂い、争いを生み
猿《秀吉》は謀り、首取りを眺め
狸《家康》は逃げて、空を掴むが如し

さてさて気の毒、光秀や。
きんかん頭の行く先は、ただの虚空で
敵は本能寺になし。
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獣兵衛忍風帖(1993年製作の映画)

3.3

『Ninja Scroll』のタイトルで、『AKIRA』や『GHOST IN THE SHELL』などと共に’90年代に始まったアメリカでの日本アニメブームを牽引した作品…らしい。

というのもどうや
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アメリ デジタルリマスター版(2001年製作の映画)

4.3

『ああ、人生はこんなにも美しいのか』

空想に耽り自分の世界に浸りきりのアメリとちょっと風変わりな青年ニノの物語を主軸に、それらをとりまく人々の多様な人生を多幸感たっぷりに描写している今作はというと、
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ドミノ(2023年製作の映画)

3.7

【ド】どんでん返しって予告でそこまで言っちゃっていいの?

"ドミノ"って"どー見んの"?っていうのをハナからバラしちゃうのはどうなのか?キャッチコピー自体が既にネタバレ感すごいんだが…。

【ミ】見
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暗殺の森(1970年製作の映画)

3.0

人と違って当たり前なのに、人と同じようにあることを望む主人公。そして結局、何者にもなりきれない。

そんな主人公にふと自分を重ね、なんともやりきれない気持ちになる。『生きる』って、私にはとてつもなく大
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.7

『生き残った者の責務とは何か?』

現代日本(政府主導)vsゴジラとして、日本の官僚機構の課題を描きつつ日本がスクラップ&ビルドで立ち上がる不屈の精神を描いた『シン・ゴジラ』から7年。

今作では戦後
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SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

3.8

【S】殺戮"部隊"?独りなのに?

鬼神が如き形相で一騎当千感を漂わせる只者ではないジィさま。一個大隊程度では彼に死を与えることはできないだろう不死身っぷり。死の方が逃げていくような執念に敵はさぞ恐怖
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バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

3.9

『南極、それは神が聖ケイト様を遣わした聖地である。』

天才指揮者ターを狂演した『TAR』とは打って変わって家族愛を力強く描く今作でも、聖ケイト・ブランシェット様の素晴らしい演技は健在。
今回は突如表
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ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

3.1

絵を書き上げた。曲を作り終えた。
これらはまだ芸術ではない。
絵は見られて、曲は聞かれて、初めて芸術となる。
受け手がいない芸術に意味はない。

芸術が表現者と観賞者の共鳴によって生まれる心の揺れ動き
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.0

『生命は、魂は、何に宿るのか?』

まずは何より、SFというジャンルでオリジナル脚本に挑戦した監督の心意気を讃えたい。数々の名作が並び立つこのジャンルにて、低予算(ハリウッドにしては、の注釈付きだが)
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オペレーション・フォーチュン(2023年製作の映画)

3.6

『マイク要らねぇぇぇぇぇ!!』

英国諜報部MI6御用達のスペシャルエージェントを我らがジェイソン・ステイサムが演じる愉快痛快アクション!

クセ強女ハッカー(言うほどクセ強じゃない、強いて言えば顔が
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グリーンマイル(1999年製作の映画)

4.4

私は今もグリーンマイルを歩いている。
死に向かう道、グリーンマイル。

人には誰しもいつか死が訪れる。
安らかな死もあるだろう。
意に沿わない死もあるだろう。
君はどちらの死だったのだろうか。

私は
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イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

4.6

最終作である今作では、1作目のようにホームセンターの店員であるという設定を活かして悪人どもをDIYで始末するわけでも、2作目のように嵐の中で特殊工作員時代の元同僚と大立ち回りの戦いを繰り広げるわけでも>>続きを読む

コカイン・ベア(2023年製作の映画)

2.0

実話をもとに上手く脚色されているのはいいが、この手のパニックものにしては思い切りが足りないと言うか、演出が悪い意味で優等生すぎる。

クマがコカインでハイになったら!?という着眼点には感服するが、正直
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アンダーカレント(2023年製作の映画)

3.1

全く観る気がなかった今作の鑑賞を決めたのはパンフレットの装丁が美しかったから。

『人をわかるって、どういうことですか?』
の一言を深く深く水底(アンダーカレント)に潜るように掘り下げていく今作、原作
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ショーシャンクの空に 4Kデジタルリマスター版(1994年製作の映画)

5.0

土砂降りの雨は、
不遇の時を洗い流す天からの祝福だ。
轟く雷鳴は、
新たな人生への号砲だ。

友よ、誇ってくれ。
貴方が生きた証は確かにある。
私の心に刻まれ、それが消えることはない。
貴方は永遠の自
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沈黙の艦隊(2023年製作の映画)

3.0

アメリカの核の傘に守られている日本に於いて、アメリカを代表するグローバル企業であるAmazon傘下のAmazonスタジオが今作に関わっているこの事実がまず驚き。
(関わったのはあくまでもAmazonス
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.5

『友情は、仁義は、掟より重い』

(若干のネタバレ含みますのでご注意ください。)

まずは日本が誇るアクションスター、真田広之の奮闘に敬意を。
コンチネンタルホテル大阪の支配人としての風格は十分、刀を
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スーパーマリオ/魔界帝国の女神(1993年製作の映画)

2.5

まず申し上げる。
マリオとして見なければ結構面白い、と。

ちょっとしたSF作品としたならばアイディアもなかなか良くて最後まで飽きさせない仕上がり。

ヨッシーがジュラシックパークばりにガッツリ恐竜だ
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名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊(2023年製作の映画)

3.5

無難な着地になるだろう、と思いつつも何故か観に行ってしまう不思議なシリーズ。

今作もやっぱり無難…かと思いきや、原作がこれまでより比較的マイナーであることに加えアガサ・クリスティの他の作品からもエッ
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エクソシスト/ディレクターズ・カット版(2000年製作の映画)

3.6

内容超要約ラップだYo!

発掘されたは悪魔の偶像
鬱屈している娘に巣食うぞ

興味本位でやったよ降霊
医者は困惑何だよ病名

途切れる照明 聞こえる悲鳴
急ぎ見つけろ!悪魔憑きの証明

神父2人で浄
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クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

3.7

『創造が想像を超えた時、人類は新たな次元に至る。』

80歳になってなお、観る者の脳を刺激するような今作を世に出せる監督の豊かな発想力に感嘆。

主人公ソールが使用する近未来的で洗練された機械の数々は
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PATHAAN/パターン(2023年製作の映画)

3.4

インドの諜報機関RAWを舞台に繰り広げられる"YRFスパイ・ユニバース"の4作目!

…4作目???
やられた。〇〇ユニバースだのマルチバースだのが大嫌いな私がユニバース作品を踏んでしまった…。

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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.1

ウェス・アンダーソンここに極まれり!といった、監督色MAXのパステルカラーの見事な箱庭に感嘆。

しかし意味がわからない。
いかんせん意味がわからない。

というか、そもそも何らかのメッセージがあるの
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ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

3.2

静かな湖のそばで霧に包まれているような幻想的な作品。

主人公アナの些細な表情・目線のひとつひとつに神秘性を感じる、そんな繊細な演技に惹き込まれる。

正直なところ、解説を読んでも今一つピンとこない内
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イノセンツ(2021年製作の映画)

2.0

大人には見えない、見ようともしない世界。
子供たちだけの世界。
真っ白なキャンバスに思い思いの色を塗っていく。

そこに落とされた一滴の悪意が、じわじわと周りを黒く染め始めたとき、一生忘れられない夏休
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マッド・ハイジ(2022年製作の映画)

3.0

「こんなハイジが見たかった!」
とは微塵も思わないが見てビックリ。
超ハイクオリティなチープさに溢れた怪作がそこにはあった。

スイスが誇るチーズで人を洗脳し、果てはアツアツトロトロのラクレットチーズ
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裸足になって(2022年製作の映画)

4.1

私は踊る、夢のために。
この国では喪うことの方が多いけれど
きっと幸せが訪れると信じて。

私は踊る、生きるために。
喪ったものは自分の命に等しかったけれど
きっとあの人に届くと信じて。

私は踊る。
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Pearl パール(2022年製作の映画)

3.1

鮮烈なインパクトを残した前作『X エックス』からすればどうもスリリングさに欠ける。
3部作という構成上、前作にて今作の主人公Pearlの顛末については観客はすでに把握済み。だとするならばもっと刺激的な
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リボルバー・リリー(2023年製作の映画)

3.6

鑑賞予定ではなかったが、ホームページを見てなんとなく劇場へ。パンフレットの装丁が上品で小洒落ていたのも鑑賞の決め手。
(しかしこのパンフレット誤植が多い。私は初版本に誤植を見つけたら重版分と比べてニヤ
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.8

『イーサン、素晴らしいスタントありがとさん!』

常に最高のイーサン・ハントを更新し続けるトム・クルーズ、今作でももちろん素晴らしいスタントを魅せつけてくれます。

体調の関係で劇場から少し足が遠のい
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