だびーさんの映画レビュー・感想・評価

だびー

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映画(385)
ドラマ(9)

アメリカン・ギャングスター(2007年製作の映画)

3.5

細かいカット割で見せる銃撃戦、教会の外でのフランクとリッチー(これがこの映画での初めての対面)、フランクが象徴する新世代の「アメリカ」、家族との結束・忠誠心。ストリートで途方に暮れる老いたフランクの裏>>続きを読む

ザ・ウェイバック(2020年製作の映画)

4.0

良い意味で裏切られた。これはベンアフとギャヴィン・オコナーによるバスケ版『フライト』。本筋はバスケじゃないし、舞台の高校がミッションスクールなのにも理由がある。何もかも、小さな事を積み重ねて続けていく>>続きを読む

復讐者のメロディ(2018年製作の映画)

3.0

母親と娘の宿屋に現れる前科者、心温まる交流の先にトラブルに巻き込まれ…という『シェーン』くらいからずっと存在する既視感のある設定とストーリー(日本でも昭和残俠伝とか座頭市とかね)。男が女性を守るという>>続きを読む

ゾディアック(2006年製作の映画)

-

一旦捜査が行き詰まった後に流れるのがマーヴィン・ゲイの「Innercity Blues」…。人が何かに取り憑かれてしまう様は興味深い、それが例え犯罪でも。グレイスミスは深淵を覗いてしまった。

仁義の墓場(1975年製作の映画)

3.8

渡哲也がピストルをぶっ放し、それを取り囲むヤクザと警察は石を投げつけ、ペイ中の田中邦衛はヤクは無いかと叫び続け、深作欣二のカメラはそれを捉えようと縦横無尽に動き回る。渡哲也、安らかに眠れ。

アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発(2015年製作の映画)

3.5

下書きレスキュー↓

いかにも恐ろしげな映画であるかのように見える(というか、そういう方向に誘導してる)けれど実際はそんなことはなく、なんとも不思議な一人の学者の伝記映画である。ミルグラム実験だけでな
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ブリーダー(1999年製作の映画)

3.0

随分前の下書きをレスキュー↓

良くも悪くもその先に何があるのかは予測出来ないけども、退屈な日常を変えるのは自身の行動でしかないとレフンに言われているようで、マッツ演じるレニーのようなオタク気質の自分
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ゴッドファーザーPART III(1990年製作の映画)

-

再編集され、タイトルが「The Death of Michael Corleone」へ。犠牲を払いながらファミリーを守ってきたマイケルが、最期に手にしたものは何か。カルマは回る。誰もが無傷では逃げきれ>>続きを読む

シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.0

より腕に磨きをかけた会話劇の名手が元々のフィールドである法廷劇(とりあえず『ア・フュー・グッドメン』を観よ)を撮ったら?傑作が出来るに決まってる。正義と平等、不正義に対する抵抗と程々の悪態、真の意味で>>続きを読む

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

3.5

撮影も凄いけど、あの戦場のセットを作ったのが更に凄いわ。ちょこっとだけ出てくるコリン・ファースのシーンとか、カットを割った方が多分印象に残るのでは?まあ、敢えてカメラを回すというのがこの映画の手段かつ>>続きを読む

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

2.5

連邦政府もメディアも信用ならず、頼れるのは個人のみ。という、実にアメリカ的な考えを2019年に映画にして表明するというのはシニシズムが過ぎるような…リチャードは勝利を勝ち取ったというよりは、相手(政府>>続きを読む

ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

2.8

首席のルールは守られなければならないが、犬が殺されるため、更に血が流れ、なんなら寿司屋で「にんじゃりばんばん」も流れる。1作目でロシアの若造がジョンの犬を殺さなければこんな事にならなかったんだよね…。

ニック・ケイヴ 20,000デイズ・オン・アース(2014年製作の映画)

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この映画で語られる過去は本人のフィルターを通したもので、それは正に映画の中で自身が語っている過去についての言葉そのまま。ニック・ケイヴという人そのものではなく、彼の思考の断片を覗き込んだような、迷路に>>続きを読む

ザ・バニシング-消失-(1988年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

殺人よりも重い罪がその人の存在そのものをvanishさせる事だという発想、「君の好奇心に賭けた」という言葉、その行為の邪悪さとレックスが置かれた絶望的な状況…そしてこれ全部映画ポスターに入ってたという>>続きを読む

(1985年製作の映画)

4.5

改めて観ると、仲代達矢のこの世のものとは思えないメイクとか、色鮮やかな美術とか、黒澤明なりのゴシックなのかなと。あくまでシェイクスピアの翻案であるところは教養主義が現れているし、黒澤明は日本映画界の最>>続きを読む

HOUSE ハウス(1977年製作の映画)

4.0

池上季実子のクローズアップとゴダイゴの爽やかな音楽に乗せて、あの屋敷に巣食う愛という名の怨念の正体が語られるラストが恐ろし過ぎませんか。10代の内にこんなの見せられたらトラウマになるわ。

日本の黒い夏 冤罪(2000年製作の映画)

3.0

無垢な子供に正義を代弁させるというやり方は分かりやすいが、熊井啓ならもっと上手くやれたと思わないでもない。ただ少なくとも誠実ではある。冤罪だったと伝えられた時のテレビ局の幹部の反応は、フィクションだと>>続きを読む

灰とダイヤモンド(1957年製作の映画)

3.5

シネフィルWOWOWにて。終戦によってナチスドイツからソ連軍に圧政者が変わる狭間のエアポケットのような時間に、甘い恋と人間という生き物の滑稽さと過去への後悔とニューシネマを先取りしたかのような破滅的な>>続きを読む

友よ、静かに瞑れ(1985年製作の映画)

3.9

看板や地元の人が着てるユニフォームから多満里は辺野古(キャンプ・シュワブ)だと分かるのが、今になって暗示的に見える。搾取される土地と、そこで生きるしかない人々の物語。藤竜也にハードボイルドがこんなに似>>続きを読む

地の群れ(1970年製作の映画)

4.3

部落差別に被爆者差別、反共に逆コース。社会の構造に囚われて動けない人々が生きる、苦しみや痛み。瓦礫や荒屋ばかりの光景から一つ壁を乗り越えると全く"新しく綺麗"な生活が見えてくるけれど、その壁の余りにも>>続きを読む

見えない目撃者(2019年製作の映画)

2.0

映画における暴力・ゴア描写は何の為にあるのか、改めて考えてしまった。ただ映画における刺激の一要素として扱うだけでよいのかな。やるからには倫理観が求められるものでは。この映画に出てくる警察官は碌な奴がい>>続きを読む

ウォーリアー(2011年製作の映画)

3.3

この映画に説得力を与えてるのは、どう考えてもフランク・グリロ。あとThe Nationalの音楽。

マンディ 地獄のロード・ウォリアー(2018年製作の映画)

4.1

バッドトリップしたまま『マッドマックス』の世界観で走り続ける手製の妙な斧を持った男、最早ニコケイ以外には考えられない…。チェーンソー見つける→更にデカいチェーンソー出てくる、の件で声出して笑った。主役>>続きを読む

イコライザー2(2018年製作の映画)

3.0

本筋の話よりも、ユダヤ人の老人と絵の話とか、明らかにナードだけどタフぶってる黒人に人生を諭す件とかの方が面白かった。そして途中でしれっと女子供を人質にとる、意外と手段を選ばないマッコール先生に笑う。突>>続きを読む

ビール・ストリートの恋人たち(2018年製作の映画)

4.3

『ムーンライト』よりも遥かに打ちのめされた。バリー・ジェンキンスの映像は映像それ以上のもので、もはやそれ自体詩に近く、画面を通しているにも関わらず映画と現実の境目は曖昧になる。せめて映画を観ている間は>>続きを読む

華氏 119(2018年製作の映画)

-

マイケル・ムーアの今までの映画全部載せじゃあ、と思ったけど違った。マイケル・ムーアはずっっと同じ事を言い続けてきただけなんだ。オレもこの国で頑張らねばいかんなと思う映画。

楽園(2019年製作の映画)

3.0

何が恐ろしいって、私の田舎はこの映画で限界集落とされてる「集落」より遥かに人が少ないんです…という話は置いといて、Fukushima 50見るくらいならこっちを見た方が今の日本ってるどんな国かよく分か>>続きを読む

回路(2000年製作の映画)

3.8

川島が永遠に生きる事を語るオプティミズムと、川島とミチが出会った時のこの映画の中で数少ない人間らしい会話と、最後の何もかも過去形で終わるミチの独白。『回路』は怖いんだけど、それ以上に不安になる。

曖昧な未来、黒沢清(2002年製作の映画)

3.5

今や悪名高い浅井隆が黒沢清の映画はセッションのようなものと言っていたけど、『大いなる幻影』のDVDで黒沢清自身が同じような事言ってたんだよな。同じ脚本でも演じる役者が変われば、それは全く違うものになる>>続きを読む

ニンゲン合格(1999年製作の映画)

4.0

『アカルイミライ』と『トウキョウソナタ』の間の何処かに存在するような。英題がLicense to Liveなの面白いな、Proofとかじゃないんだ。少しペキンパーの『ケーブル・ホーグのバラード』を思わ>>続きを読む

ザ・ファイブ・ブラッズ(2020年製作の映画)

-

今この作品を他の映画と同じ評価軸で評価して良いものなのか?アメリカ人でもベトナム人でもない、今住んでいるこの国のマジョリティである「日本人」たる自分がこの映画に何を言えるのか?この作品は単なる映画以上>>続きを読む

アド・アストラ(2019年製作の映画)

4.0

なぜロイは何度も自身の精神分析を行うのか?ロイの父親はなぜ狂ってしまったのか?宇宙における人類とは、この世界における我々は何か?人間の精神、インナースペースにこそ可能性があり、映画が追い求めるものはそ>>続きを読む

サラダデイズ SALAD DAYS(2015年製作の映画)

3.3

未だにイアン・マッケイの所にストレート・エッジについて嫌がらせの電話が来るの笑った。それだけ影響のある思想ということ。でも同じ時期に西海岸ではSSTレコードみたいなのもあった訳で、DCのシーンに限った>>続きを読む

INSTRUMENT フガジ:インストゥルメント(2003年製作の映画)

3.5

音楽も格好いいけど、それ以上にフガジの活動は思想的で、その思想を発明した偉大さ。フガジの後から出てきた(特にパンク)バンドは、良くも悪くもフガジからの影響を逃れる事は出来ない。その意味でビートルズなん>>続きを読む

ジェミニマン(2019年製作の映画)

4.0

事実上、ウィル・スミスvsフレッシュ・プリンス。マッドサイエンティストは神なのか?そして映画を作っている側にもこの問いは動揺に跳ね返ってくる訳で、その辺の反応も含めて製作したのだろう。しかし『アイリッ>>続きを読む

マイ・バック・ページ(2011年製作の映画)

4.1

自分の過去を振り返る程怖い事はない。なぜなら取り戻せないから。そしてその逃げられない、やり直したい過去こそが自分を形作ってるから。挫折というには余りに大きい、敗北が正しい。沢田の敗北であり、ジャーナリ>>続きを読む

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