だびーさんの映画レビュー・感想・評価

だびー

だびー

崇高なテーマのアート映画より、タイトな作りの娯楽作

映画(300)
ドラマ(1)

孤狼の血(2018年製作の映画)

1.8

映画が進めば進むほど色んな「なぜ」が出てくるが、一番はなぜ舞台をわざわざ昭和の終わりに設定したのか。昭和を総括しろとまでは言わないが、一つの時代(世代といってもいいだろう)の終わりとして描くことは出来>>続きを読む

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018年製作の映画)

4.5

全体のストーリーだけでなく、どのシーンを切り取っても、何を書いてもネタバレになってしまうくらいに濃密な作品なので「凄かった」くらいしか言えないけれど、とにかく『シビル・ウォー』に続いて不可能に思えるミ>>続きを読む

三度目の殺人(2017年製作の映画)

4.0

人が人を裁くことの是非についての映画は洋邦問わず数あれど、それを裁判の官僚的・機械的な流れを細かく丁寧に描くことで表現するというのは実に是枝作品らしい。今作は法廷サスペンスではありつつ、そうした中に家>>続きを読む

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

4.0

イーストウッドを映画の荒野をひたすら歩み続ける孤高の人だとすれば、スピルバーグはアメリカ映画界の良心。今作でもシンプルで、それ故に分厚く力強い正義が貫かれている。当たり前のことがどれだけ貴いものかを説>>続きを読む

生き残るための3つの取引(2010年製作の映画)

3.3

どんなに悪事を働こうとも、ツテとコネさえあればお咎めなしという、非常に既視感のある話。

予兆 散歩する侵略者 劇場版(2017年製作の映画)

4.1

予兆、と言いつつも、個人的にはこちらの方が面白かった。90年代あたりの黒沢清が好きな人は堪らないのではないだろうか。終末世界、人間という生き物の卑小さ、『散歩する侵略者』ではポジティブに描かれていた愛>>続きを読む

ブラックパンサー(2018年製作の映画)

3.3

ワカンダのヴィジュアル、これってアリなの?と思ってたら、やはり実際にアフリカの人が見ると違和感あるそうで。母なるアフリカを夢見るアメリカのアフロ・アメリカンの映画、というのが正しいように思う。肝心のア>>続きを読む

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

4.1

無駄なく削ぎ落とされたイーストウッドの映画の中で、これほど無駄のある映画ってあるのだろうか。アムスのクラブのシーンとか次の日の二日酔いとか、普通に考えると全部要らない。でも、三人の男を人間として描こう>>続きを読む

デトロイト(2017年製作の映画)

3.9

『ダンケルク』でノーランが1940年のダンケルク海岸を再現したように、キャスリン・ビグローは今作で1967年のデトロイトを再現した。ただ大きく異なるのは、前者が希望に満ちた物語であるのに対して、後者は>>続きを読む

ジャッキー ファーストレディ 最後の使命(2016年製作の映画)

3.8

JFKの伝説は幻想だとここまで赤裸々に語った映画は初なのではないだろうか。ナタリー・ポートマンはいつになく役に入り込んでいるが、むしろその脇を固めた俳優陣の演技に目がいく。ジョン・ハートはいつものよう>>続きを読む

神様なんかくそくらえ(2014年製作の映画)

4.0

ヘロインでハイになるために生き、生きるためにヘロインでハイになる。家も仕事もなく、ストリートで物乞いをし、そこで得た金もヘロインに消える。そうしたジャンキー達の生き様を、これでもかというくらいにクロー>>続きを読む

マグニフィセント・セブン(2016年製作の映画)

3.8

『荒野の七人』や『七人の侍』をベースにしたアクション映画かと思いきや、最後には『荒野のストレンジャー』や『ウエスタン』に並ぶ空恐ろしい復讐劇だと分かるという、全くアントワン・フークアらしからぬ一作。死>>続きを読む

ブライト(2017年製作の映画)

2.2

ギャングとの銃撃戦やLAPD内部のやり取りはすごく面白いのに、本格的に魔法のワンドが話の中心になると途端に映画が死ぬのは、何というか実にデヴィッド・エアーらしいと思った。やはり『エンド・オブ・ウォッチ>>続きを読む

沖縄やくざ戦争(1976年製作の映画)

3.5

一人だけ出る映画を間違えたんじゃないかと思うくらい千葉真一が圧倒的。クラブで三線を持って来させて踊るのかと思いきや、延々と空手の型を披露するシーンが個人的ハイライト。動きや表情など全てがとにかく濃い今>>続きを読む

ハードコア(2015年製作の映画)

3.3

この映像を映画の進化と見るか退化と見るかは置いといて、観ててスカッとするのは間違いない。パルクールのシーンとかどうやって撮ったんだ。そしてイカれた役しかやらない俳優ことシャールト・コプリーの七変化がた>>続きを読む

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

4.5

レプリカントであるKの苦悩を中心に語られるけれど、実際にはとても普遍的なテーマを扱っているように思う。誰もが自分の平凡さを自覚しながら、それでも特別でありたいと願っているのではないか。ただの朽ち果てて>>続きを読む

ローガン・ラッキー(2017年製作の映画)

4.1

主人公達の属性から社会的な問題を語ることも可能だけど、純粋にバカなクライム・コメディとして観るのが今作の一番の楽しみ方のように思う。しっかしアダム・ドライバー、こういう間の抜けた役もバッチリこなせるの>>続きを読む

わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

4.2

ケン・ローチはイギリスという国自体には一貫して不信の目を向けていると同時に、地域のコミュニティや人の繋がり、もっと言うと人間の持つ善良さを信じている。そして、ダニエル・ブレイクのように人は尊厳を持って>>続きを読む

ウォー・ドッグス(2016年製作の映画)

3.9

ブッシュが始めた戦争に群がる若き「戦争の犬」たちの成功と裏切り、そして挫折。トニー・モンタナと共振するその刹那な価値観に共感出来ずとも、こんがりと日焼けした肌に髪をオールバックで撫で付け「アーハーハー>>続きを読む

アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)

2.3

これ見よがしなワンカット長回しのアクション。シャーリーズ・セロンの気合いは伝わってくるけど、似たようなシーンが氾濫する今となってはどれ程価値があるものなのか。そして劇中で多くのスパイ達が死んでいくけれ>>続きを読む

猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)(2017年製作の映画)

2.5

オリジナル『猿の惑星』の面白さはエイプの存在を通じて人間の愚かさを炙り出したところにあると思っていて、この三部作でもそれは踏襲されているのだけれども、いかんせんエイプをあまりに善良な存在として描きすぎ>>続きを読む

ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

4.1

ヘルムートの話が一番好き。道化師がベルリンの壁崩壊後の東ドイツから家族を連れず一人でアメリカへ来るまでに、一体どのような物語があったのだろう。ローマでロベルト・べニーニが『ダウン・バイ・ロー』以上に色>>続きを読む

アウトレイジ 最終章(2017年製作の映画)

3.3

義理や正義に生きる人間は退場し、ヤクザも警察も残ったのは結局「全員悪人」。我々の生きるこの世界はなんと醜いところなのかをまざまざと見せつけられる。最後の大友の姿を見て、『アウトレイジ』シリーズ最終章に>>続きを読む

グリーンルーム(2015年製作の映画)

3.5

ちょっとナードっぽさのあるパンクスとスキンズの間で起こる凄惨な殺し合い。『ブルー・リベンジ』もそうだったけど、この監督の描く暴力はひたすらに悲惨で、見ていてカタルシスが全く無い。でもただ悲惨なだけの映>>続きを読む

散歩する侵略者(2017年製作の映画)

3.6

黒沢清お得意の終末世界で、概念を奪い取る侵略者が人類を因数分解していくという発想がまず面白い。ただ、とにかく詰め込めるだけ詰め込んだ感のある『クリーピー』と比べると少し弱い。終盤で桜井がとった(という>>続きを読む

リトルデビル(2017年製作の映画)

3.8

ネトフリ製作映画では、個人的には久々に当たり!『オーメン』や『シャイニング』へのオマージュを挟みつつも、ただのパロディでは終わらない。映画を通して、子供への暖かい眼差しが貫かれているのが素晴らしい。終>>続きを読む

レイジング・ブル(1980年製作の映画)

4.0

初のタイトル戦での入場シーンにおける長回しやシュガー・レイとの死闘に代表されるように、映像作家スコセッシの才能が爆発している。タランティーノや塚本晋也の映画を観るに、スコセッシの実験精神は間違いなく次>>続きを読む

ギミー・デンジャー(2016年製作の映画)

3.3

60〜70年代当時と2003年の再結成後のライブの映像が入り乱れるラストは、図らずもイギー・ポップの曲が使われている『T2』のラストと重なるところがあり、思わず胸が熱くなる。改めて、2004年に再結成>>続きを読む

ヒットマンズ・ボディガード(2017年製作の映画)

2.0

特段見所のあるアクションがあるわけでもなく、『デッドプール』のようにギャグに振り切る訳でもなく、そもそも主人公がどの国を拠点としてるかさえ分からず、ライアン・レイノルズの軽快な台詞回しはぎこちない演出>>続きを読む

ワンダーウーマン(2017年製作の映画)

3.3

「ワンダーウーマンの視点から見る人間の世界」という着眼点は大変面白かったのだけど、どう頑張ってもドイツ人役の俳優達が英語を、しかもわざとちょっと訛らせた上で喋ってるのが気になってしょうがなかった。ユエ>>続きを読む

ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

4.2

冒頭のジョンスペ「ベルボトムス(名曲!)」のイントロに合わせた演出でいきなりガツンと頭をぶん殴られてから、デボラのキュートさに心を奪われ、ベイビーの聞く音楽に合わせてシンクロするアクションに目が釘付け>>続きを読む

スパイダーマン ホームカミング(2017年製作の映画)

4.1

サム・ライミ版やアメスパにあった重さはなく、人工知能(と思われる)「カレン」を相手にデッドプールのように喋り続けるピーター。こういう良い意味でカラッとした、おちゃらけたスパイダーマンを待っていた人は多>>続きを読む

ケープ・フィアー(1991年製作の映画)

4.1

中学くらいの時に初めて観た時は、弁護士を逆恨みしてひたすらストーキングしまくる映画だと思ってた『ケープ・フィアー』。今観てみると、腰が抜けるほど面白くて思わず興奮。

私刑の結果の私刑の果てに、荒れ狂
>>続きを読む

殺人狂時代(1967年製作の映画)

3.7

この季節は岡本喜八の映画が観たくなる。ということで『殺人狂時代』。仲代達矢をこんなにコミカルに撮った監督は、おそらく岡本喜八だけ。ドイツ語を雄弁に話し、大日本人口調節審議会のドンを務める天本英世も怪し>>続きを読む

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